レオリオ＝パラディナイト（HUNTER×HUNTER）の徹底解説・考察まとめ

レオリオ＝パラディナイトの概要

レオリオ＝パラディナイトとは『HUNTER×HUNTER』に登場する、医者志望の第287期ハンター試験合格者である。主人公のゴン・フリークスと行動を共にするメインキャラクターの一人。幼い頃に病気の親友を、莫大な手術代を払えずに救えなかった過去を持つ。レオリオは親友と同じ病気の子に「金なんかいらねェ」と言って救える医者を志している。ハンター試験を受けた理由も、「ハンター証（ライセンス）」で医科大学の授業料を免除してもらう為である。現在は医大生として籍を置きながら、ハンター協会のネテロ会長が選抜した精鋭集団「十二支ん」メンバーに加わり、医療チームとして人類未開拓のタブー地域「暗黒大陸」に向かっている。193cmと高身長で、普段はスーツを着用している。トレードマークはフレームの小さなサングラス。美人や金には目がないが、裏表の無い性格で、誰とでもすぐ打ち解ける明るさを持つ。ゴンとはハンター試験からの同期であり、様々な試練を互いに協力して乗り越えてきた。緋の眼を持つクルタ族の生き残り・クラピカとは特に交友が厚い。クラピカの仕事仲間であるミュージックハンターのセンリツに「クラピカをよろしく頼む！」と声をかける友人想いな一面もある。

レオリオ＝パラディナイトのプロフィール・人物像

CV：神奈延年（1999年フジテレビ（パイロット）版）／郷田ほづみ（1999年フジテレビ版）／藤原啓治（2011年日本テレビ版）

生年月日：3月3日
年齢：19歳
身長：193cm
体重：85kg
血液型：O型
念系統：放出系
気さくで裏表の無い性格であり、誰とでも打ち解ける明るさを持つ。初対面のクラピカから「品性は 金で買えないよ レオリオ」と言われて憤りを見せるなど、短気な一面も持つ。また仲間に対する情が厚い。第一級隔離指定生物・キメラ＝アントの王に仕えるネフェルピトーに瀕死の重傷を負わされたゴンを救うため、レオリオはネテロの後任を決める第13代会長総選挙の投票前演説で、ハンター達にゴンを助ける様に呼びかけた。金や女性に弱く、一見するとガサツと捉えられる人物だが、幼い頃に経済的な事情から病気の友人を救えなかったトラウマを持っており、医者を志している。レオリオの心音を聞いたセンリツは「ゆるやかで広がりがあって あたたかい音」と評しており、その人柄の良さが伺える。フレームの小さなサングラスがトレードマーク。スーツを着用し、医療道具等を入れたカバンを持ち歩いている。

レオリオ＝パラディナイトの能力

人間の生命エネルギーを自らのオーラとして自在に操る「念能力者」であり、オーラを飛ばす事に長けた「放出系」の使い手。基礎体力は常人より高く、ゴンの父親であり最強のハンターとして知られるジンは、レオリオについて「あれは伸び代デケーぞ」と語っている。荒波の中を進むハンター試験会場行きの船内で、殆どの乗船客が酔い潰れる中、レオリオは無傷で本を読んでいた。また、ひたすら試験官を追い続けるマラソン形式のハンター1次試験では、数々の脱落者が出る中、レオリオは根性でゴール地点まで走り抜いた。基礎体力に加え、得意分野である交渉術や商売を活かしてゴンやキルアをサポートする。オークションに出品される念能力で作られたゲーム空間である「グリードアイランド（G・I）」のソフトを競り落としたいゴンの為に、腕相撲の条件競売を提案し約800万もの予算を儲けた。ヨークシンの競売市を訪れた際には大量殺人鬼が作った曰く付きの品「ベンズナイフ」を巧みな話術で、安い値段で手に入れた。

レオリオ＝パラディナイトの必殺技

オーラによる遠距離攻撃（能力名不詳）

一度振り下ろした拳のオーラを、遠方にいる対象者の位置まで飛ばし、攻撃を与える技である。その際、対象者はオーラで象られたレオリオの拳によってダメージを受ける。

レオリオ＝パラディナイトの来歴・活躍

トリックタワーでの機転

医者を志すレオリオは、学費等の金銭面での問題を解決するため、「ハンター証（ライセンス）」を得ようとハンター試験に参加した。試験官をひたすら追って走り続ける第一次試験、崖に巣を作るクモワシの卵を取ってくる第二次試験とレオリオは、ゴンやキルア、クラピカの協力を経て突破することに成功した。続いて第三次試験の舞台はトリックタワーと呼ばれる迷宮。制限時間以内にゴールである一番下の階に辿り着けばクリアとなるが、塔内には長期服役囚等の極悪人や致死性のトラップ等の艱難が用意されている。ハンター達はトリックタワーの頂上に降ろされた。塔の外壁をつたってゴールを目指そうとしたハンターは空を飛ぶ魔獣によって食われた。その様子を見たレオリオとゴン、キルア、クラピカは他に入口が無いか探す事にし、自分たちの足場に回転式の落とし穴を発見する。レオリオは三人に別れを告げ、落とし穴に入ったが、塔内に到着すると四人全員が同じ部屋に集められていた。塔内には様々なルートがあり、レオリオ達は「多数決の道」を進むことになる。また「多数決の道」は奇数メンバーでスタートする必要があり、レオリオ達はもう一人の到着を待っていたところ、ハンター試験の新人潰しで知られるトンパが落とし穴から落ちてきた。レオリオ達はトンパと共にゴールまでのルートを、メンバー同士の多数決によって選択して進まなければならない。そして一行は不気味な闘技場に辿り着いた。周辺は奈落であり、真ん中には闘技場が佇んでいる。その奥には、受験生を足止めした時間と刑期の短縮を交換条件として雇われた五人の囚人がいた。

元軍人の囚人であるベンドットが、三勝すれば先に進めるというルール説明をした後、試合に応じるか否かの採決をレオリオ達に委ねる。五人は多数決により試合に応じ、初戦は元軍人の囚人とトンパのデスマッチとなった。しかしトンパは試合が始まると同時に降参し、勝ちを譲った。続いて凶悪犯罪者・セドカンとゴンの第二試合、悪名高い盗賊集団・幻影旅団に扮したマジタニをクラピカが気絶させた第三試合と、両者共にレオリオ陣営が勝利を収めた。次は自分の番だと腹を括るレオリオ。しかし闘技場の上で気絶したマジタニは、試合時に「死亡」か「降参」のデスマッチを提案しており、そのどちらも達成されていない。その為、第三試合は続行という形となった。次なる対戦相手として控えていた元精神科医の殺人鬼・レルートが、気絶したマジタニの生死について互いの時間を賭けようとレオリオに提案する。レオリオは了承し、ゴールまで必要と思われる時間をベットしてマジタニの生死を確認した。脈を測った結果、マジタニが生きていると判断したレオリオは10時間分のゴールまでの猶予を勝ち取る。仮にマジタニが死亡していた場合、レオリオ達は次の試合に移れた。しかし気絶となれば第三試合は続行となり、ただ時間の経過を許すことになる。レルートはレオリオ達を足止めし、自身の刑期を短縮するため、マジタニに気絶を装う様に耳打ちをしていたのである。

そんな中、レオリオはマジタニが本当に気を失ってるか否かの賭けを提案する。レルートは目覚めている方に全時間をベッドした。レオリオは意識の有無を確認する手段として、マジタニを闘技場の端まで抱え、寸前のところで落とそうとした。狸寝入りをしていたマジタニは慌てて逃げ出し、賭けはレルートが勝利した。ようやく第四試合としてレルートと勝負する事になったレオリオ。そしてレルートが提案したのは自身の性別を当てるクイズだった。女性の容姿をしたレルートに対してレオリオは、10時間をベッドして「男性」と答えた。その理由は、仮に不正解でも、その真偽を確かめる為にレルートの体を触れるという下心があったからである。その結果、レルートは女性であり、レオリオの思惑は達成されたが相手に勝ちを譲る事になった。次はレオリオがレルートに出題する番となり、ジャンケンを提案する。一回目は両者共にあいことなったが、2回目はレルートがレオリオにパーを出すと宣言し、心理的な揺さぶりをかける。レオリオは思考を巡らせた結果、チョキを出せず敗北した。さらに賭けに負けた分のチップである50時間を支払い、レオリオ陣営の制限時間は9時間を切った。第五試合でキルアは、デスマッチを提案した大量殺人鬼・ジョネスを瞬殺。三勝を獲得して先へ進めることになったレオリオ陣営は、50時間を別室で過ごしてからトリックタワー攻略に望むことになったのだった。

レオリオの競売

ゴンとキルアは、ヨークシン街で開催されるサザンピースオークションで出品予定の「グリードアイランド（通称「G・I」）」のソフトを入手する為、資金集めを開始した。レオリオはその手助けとして二人に呼ばれ、ヨークシンのホテルで効率的な資金集めの方法を模索する。そしてレオリオは腕相撲の条件競売を思いついた。翌日、ヨークシンでレオリオが実施したのは、参加費1万円を払ってゴンに腕相撲で勝てば、300万円相当のダイヤが貰えるという仕組みの条件競売である。結果として三人は800万もの予算を手に入れたが、「G・I」ソフトの最低落札価格の90億には届かなかった。腕相撲でゴンに勝てないという噂が広まった以上、これ以上の稼ぎは望み薄だと判断したゴン。一方でレオリオは、それを良い徴候と捉えた。なぜならレオリオは当初から、今回の条件競売で予算の全てを稼ぐつもりは毛頭無く、自分達の競売に引き寄せられた闇側の人間から新たな競売のルートを聞き出す事を目的としていたからである。レオリオは再度、ゴンの腕相撲による条件競売を開き、多くのギャラリーを集めた。噂を聞きつけた屈強な二人の客がゴンに腕相撲を申し出ると、レオリオは500万とダイヤを賞金として新たに提示し、ゴンと腕相撲を交代した。見事に勝利したレオリオは、倒した客の仲間から地下で開かれる条件競売のチケットを貰う。その日の17時にレオリオは、ゴンとキルアを連れて怪しげな地下競売に出席した。

地下競売の司会者は出席者に、幻影旅団の顔写真がプリントされた用紙を配り、標的を一人捕獲するにつき20億が貰えると説明。レオリオ達はそれぞれ参加費の500万を支払い、競売に参加した。競売品が人である点に違和感を持ったキルアは、用紙の人物は出品される筈だった品を盗んだ幻影旅団ではないかと推察する。ゴンは「ハンター証（ライセン）」を担保に1億を借り、その金を餌にして幻影旅団の情報を募ることにした。その後レオリオの提案で三人はサザンピースオークションのカタログを手に入れた。幻影旅団がマフィアの監視下であるヨークシンを、盗んだ競売品を持ったまま逃亡する事は不可能だと考えたレオリオ。三人は幻影旅団探しをヨークシンに絞り、インターネットで情報提供を求める伝言を流すことにした。続いてレオリオ達は、白紙の値札に客が買取額を記入するシステムの値札競売市を訪れる。ゴンは大量殺人鬼が遺したブランド品であるベンズナイフから微量のオーラを感じ、手にとってみた。その様子を見たキルアは、オーラを目に集中させて、人や物に備わるオーラを察知できる「凝」を用いた鑑定方法を思いつく。レオリオは伝言サイトの監視役、ゴンとキルアは「凝」で手に入れたブランド品を使ったオークション出品を担当し、それぞれ二手に分かれた。

レオリオの選挙演説

第一級隔離指定種であるキメラ＝アントの王・メルエムは、ネテロが自分の命と引き換えに放った爆弾「貧者の薔薇（ミニチュアローズ）」の毒によって死亡した。メルエムに仕える直属護衛軍・ネフェルピトーとの戦闘で瀕死の重傷を負ったゴンを見舞いに、レオリオは病院に来ていた。レオリオはキルアからゴンを救う条件を聞くために電話をかけるが、応答した相手はキルアの執事であるゴトーだった。レオリオはゴトーから、病院の建物内をゴン一人だけにするという条件を提示される。「出来るワケねーだろ！！」と声を荒げるレオリオだったが、すぐに携帯電話を元キメラ＝アント討伐部隊のハンターであるモラウに渡し、対応を委ねた。モラウは病院の駐車場にゴン専用の病室を建てる提案をし、ゴトーはこれを了承した。続けてモラウは、空間移動能力を持つハンターであるノヴに電話を繋ぎ、ゴンの治療に対して「任せろ」と発言したキルアの意向を尊重する意思を示した。それを聞いたレオリオは、キルアからの連絡をモラウに託し、ハンター協会へと向かった。

ハンター協会では13代会長総選挙の一環として、参列したハンター達に質疑応答の場が設けられていた。レオリオは挙手をし、壇上にいるジンに向けて「何故 ゴンのところへ行ってやらねェ！？」と質問する。しかしジンは質問の内容に答えず、素っ気ない返答を繰り返した挙句「………アイツが自分から 『来てほしい』とでも言ったのか？」と発言した。これに対してレオリオは激高し、演台を殴りつけた。その際、レオリオは壇上のジンの机の位置にまでオーラを飛ばしていた。ジンは突如として机の上から出現した拳型のオーラを、真正面から受けた。レオリオのジンに対する「いっぺん死ね！！」の掛け声のもと、周囲は歓声と拍手に包まれる。この一件でレオリオはハンター達から支持を集め、立候補していないにも関わらず、第4回目に行われた13代会長総選挙で3位となった。その後、13代会長総選挙は第8回目まで続き、投票率は約95.4%となった。司会を務める「十二支ん」のピヨンは、第8回目の選挙で決着がつくと解説した。第8回目にはレオリオ、「十二支ん」のチードル、ミザイストム、パリストンの上位四名の候補者が投票前の質疑応答の為、 壇上に座っていた。ミザイストム、チードルの後に主張演説の番が回ってきたレオリオ。参列する大勢のハンター達を前に、たじろぐレオリオだが、「オレが会長になったら 協会を…私物化するからな！！」と宣言し、ゴン救済への想いを必死に語り始めた。レオリオが話し終えた時、今回の主張演説初の拍手が鳴り響いた。結果として、第8回目となる13代会長総選挙で1位となったのはレオリオだったが、レオリオ個人が獲得した票率は44.4%と規定の50%を上回らなかった為、レオリオと2位のパリストンによる決戦投票が行われることになった。

その時、キルアと願いを叶える能力者・アルカは、ゴンが入院している病院を訪れていた。キルアの命令によってアルカは治癒能力を発動させ、ゴンを完治させる事に成功。その莫大なエネルギーの余波がハンター協会にまで届き、パリストンはそれがゴンの治療に用いられたものだと察した。完治したゴンがこの場に登場すれば、ゴンの救済が目的であるレオリオを総選挙から辞退させる事が出来ると踏んだパリストンは再度、レオリオに立候補の動機について質問した。ゴンの救済以外眼中に無いレオリオは、明確な返答は出来ず、ゴンを救うために早く最終投票に移りたい意向を示した。その時、モラウの「レオリオ！！！」の一声と共に入り口の扉が開かれ、そこには完治したゴンがいた。レオリオは目に涙を浮かべ、勢いよくゴンの元へ駆け寄り、その復活を大いに喜んだ。その様子を見たパリストンはゴンに、自身とレオリオのどちらに一票を投じるか尋ねた。ゴンはレオリオが医者志望である為、会長はやれないと判断しパリストンを指名した。レオリオもパリストンに票を入れる事にし、ゴンと共にその場を後にした。

レオリオ＝パラディナイトの関連人物・キャラクター

ゴン＝フリークス