ノヴ（HUNTER×HUNTER）の徹底解説・考察まとめ

ノヴの概要

ノヴとは、『週刊少年ジャンプ』で連載中の『HUNTER×HUNTER』に登場するプロのハンターで、キメラ＝アント討伐隊の1人である。キメラ＝アントの脅威に対処するために、ハンター協会会長のアイザック＝ネテロや同じくプロのハンターであるモラウ＝マッカーナーシと共に、キメラ＝アントに最初に襲われたNGL自治国に派遣される。

細身で黒髪、眼鏡をかけており普段はスーツを着ている。非常に冷静で知的な話し方をするが、時に冷酷さを感じる態度をとることもある。プロのハンターで、のちにキメラ＝アント討伐隊に協力するパーム＝シベリアの師匠である。自らのオーラを放出することに長けた放出系の能力者であり、異空間に出入り自由なマンションを構築する四次元マンション（ハイドアンドシーク）という能力を使用する。当初は能力の特徴から具現化系と思われていたが、作者のメモにより放出系だと判明した。東ゴルトー共和国に潜入していたキメラ＝アント討伐隊のメンバーは彼の能力で創り出されたこのマンションを拠点に活動をしていた。

この能力では、ノヴが実際に触れたところをマンションの入り口にすることができ、人や物を自由に出し入れすることができる。この能力を使い、キメラ＝アントの王がいる宮殿に潜入し、討伐隊が突入するための入口をつくる任務を負う。そして、できる限り王のいる部屋の近くに入口を設置するために、宮殿の内部に潜入を試みる。しかし潜入中に王の側近である直属護衛軍の禍々しいオーラに触れ、強い恐怖心が芽生えてしまう。宮殿の1階の中央階段付近に入り口を作ることには成功し、宮殿からも脱出するが心は完全に折れてしまっており、髪は白く恐怖におびえたような顔つきへと変貌してしまう。

その後宮殿突入は不可能と判断され、討伐隊のサポートに回る。髪はさらに薄くなり、以前の冷静な姿は一切なくなってしまう。また、討伐隊メンバーの一人で、父親を探すためにハンターになったゴン＝フリークスと、同じく討伐隊のメンバーで伝説の暗殺一家の三男であるキルア＝ゾルディックが直属護衛軍達に勇敢に立ち向かっていく姿に感銘を受ける。

王直属護衛軍の一人でありネコ型のキメラ＝アントであるネフェルピトーを倒したゴンのことは英雄と評する。キメラ＝アントの討伐任務が終了した後は、任務で大ダメージをおったゴンを救うために全面的に協力する。

ノヴのプロフィール・人物像

職業：プロハンター
念能力：具現化系能力者

CV： 三木眞一郎

プロのハンターであり、登場当初は冷静沈着で時には冷淡ともとれる雰囲気を持っていた。黒髪で眼鏡をかけており、黒のスーツを着ていることが多い。自らのオーラを放出することに長けた放出系の能力者であり、中でも彼の能力は非常に貴重なものであると評されている。同じくプロのハンターで、討伐隊のメンバーのモラウ＝マッカーナーシとよく2人で行動している。後に討伐隊に協力するプロハンターで、自身の部下であるパーム＝シベリアに対してはとても高圧的な態度をとっている。話し方には一貫性がなく、敬語を使う時とそうでない時がある。また一人称も「私」「僕」「オレ」とさまざまである。王の直属護衛軍のオーラに触れて心が折れてしまった後はおびえているような話し方に変わり、考え方も非常に保守的になる。髪も白く、また薄くなってしまい、容姿、性格共に大きく変わってしまう。しかし宮殿に潜入したパームを心配したり、ゴンを助けることに全面的に協力したりと、仲間思いな面も見受けられる。

ノヴの能力・必殺技

ノヴは放出系の能力者。さらにその中でも彼の能力は希少で、非常に重要な能力であると評価されている。主に異空間にマンションを創り出す能力を使う。討伐隊のメンバーであるが、能力は戦闘というよりも潜入やサポート向きである。

四次元マンション（ハイドアンドシーク）

異空間に出入り自由なマンションを創り出す能力。このマンションには能力者本人のほか、人や物も出し入れすることができる。マンションには完全に独立した部屋が21室あり、そのうち1室は物専用のロッカールームである。部屋の大きさは様々で、部屋の大きさによって作れる入り口の数も異なる。マンションの一階の部屋が一番大きく、最大32個の入り口を作ることができる。入り口は複数作ることができるが、部屋に入ると同時に閉じてしまうため、出るときは部屋にもとからある出口から出なければならない。マンションの外に出る場所は、入ってきた場所と原則一致している。ただしノヴ本人が持っているマスターキーを使うと、好きな出口とつなげることができる。

窓を開く者（スクリーム）

自身の手に異空間への入り口を創り出す能力。これによって触れたものを異空間に飛ばすことができる。入り口を創り出した後に閉めることが必要。触れたものの一部だけを飛ばすこともでき、宮殿潜入時には宮殿内部にいたキメラ＝アントの頭部のみを異空間に飛ばして倒していた。能力発動の際に両手を合わせ、その両手の間にできた軌跡が異空間への入り口となっている描写がある。

ノヴの来歴・活躍

NGL到着

NGL自治国から逃げてきたゴンとキルアの前に、ネテロやモラウと共に現れる。登場当初から冷淡な態度であり、敵の能力を尋ねた際にキルアから「あんた達もすごく強い、それでもアイツに勝てる気がしない」と言われると、言い返すように「人は得体の知れないモノに出逢うとそれを過大に評価するものです。 キミは今一種のパニック状態に陥っている。 後は私達に任せてゆっくりベットで休むことですよ」と彼に厳しい言葉をかける。この時はまだ黒髪で、冷静沈着な様子である。キルア達から話を聞き、キメラ＝アントの女王が王を生んでしまうと被害がより大きくなると考え、王の誕生を阻止すべくネテロやモラウと共にNGL自治国に潜入する。NGL自治国では女王のいる巣の周りのキメラ＝アント達を自身の能力で創ったマンションに引き入れ、その中でネテロと戦わせている。直属護衛軍のネフェルピトーを見たネテロが「あいつ、ワシより強くねー？」と発言した際には、「それが本当ならハンターは誰一人太刀打ち出来ない道理になってしまう」と励ましの言葉をかけている。全盛期の半分ほどの実力であるというネテロのことを、それでもまだまだ自分やモラウよりも強いと評している。彼らと共に女王のいる巣まで到着するが、女王は出産のダメージで死にかけており、王がすでに生まれてしまったことを知る。またNGL自治国に潜入している間に、誰が討伐隊の資格を得るかでモラウと賭けをしている。モラウは自身の部下であるナックルとシュートが資格を得ることを予想する一方、ノヴは大胆にもナックルとシュートの2人に加え、ゴンとキルア・パームの全員が来ると予想する。この賭けでモラウとノヴは、作品内の通貨であるジェニーで、それぞれ10万ジェニーと100万ジェニーを賭けている。

宮殿潜入

王が生まれてしまったことを知った後は、討伐隊のメンバーと共に、王とその護衛軍達が拠点としている東ゴルトー共和国にある宮殿への潜入を試みる。ノヴは自分の能力を使い、宮殿の周りのキメラ＝アントを着々と討伐していく。また彼の作ったマンションが討伐隊の拠点となっており、彼らはそのマンションから宮殿への突入を試みているため、より宮殿内部に出口を作る任務を負う。出口を作るために宮殿に潜入した際、宮殿の庭に大量のキメラ＝アントの卵があることを目撃する。宮殿周辺に順に出口を作っていき、宮殿内部にも出口を作ろうと潜入を試みる。宮殿内部で2匹のキメラ＝アントと遭遇してしまい、自身の能力である窓を開く者（スクリーム）で頭部を異空間へ送り、倒している。彼が宮殿に潜入を試みたのはちょうどキメラ＝アントの王メルエムが自らの腕を切り落としたタイミングであった。そのため護衛軍のネフェルピトーが王の治療に専念しており、自身のオーラを張り巡らせ周辺の状況を把握する「円」を解除していた。しかし宮殿潜入中、中央階段付近に出口を作った際に直属護衛軍のオーラを目の当たりにし、大きな恐怖を感じる。これがきっかけで心が折れてしまい、容姿も変わり果ててしまう。

宮殿突入後

すっかり心が折れてしまい、宮殿突入は不可能と判断される。討伐隊が宮殿に突入してからは、自らの能力で彼らのサポートに回る。王やその直属護衛軍の危険を実際に感じ、先に宮殿に潜入する予定であるパーム＝シベリアの身を本気で案ずるようになる。また臆することなく任務に参加しているゴンとキルアに心から感心している。宮殿に突入してからの作戦が順調に進んでいるかを把握するため、ネテロの使いと連絡を取り合い、ネテロとキメラ＝アントの王メルエムが予定通りの場所へ移動したことを討伐隊のメンバーへ伝えている。討伐隊のメンバーであるナックルとモラウが、王の護衛軍であるモントゥトゥユピーとの戦闘を経て彼の性格を認めかけていた際には、「兵士がどうこうの話じゃない、王が指揮棒を振れば奴らは悪魔にでもなるさ…！！」とキメラ＝アントの危険性を忠告する。また瀕死になった討伐隊の一員であるシュートを病院まで運んだり、モントゥトゥユピーに重傷を負わされたモラウを自身のマンションへと連れ戻している。

ゴン救出