ジン＝フリークス（HUNTER×HUNTER）の徹底解説・考察まとめ

ジン＝フリークスの概要

ジン＝フリークスとは、漫画HUNTER×HUNTERに登場するキャラクターで二ツ星（ダブル）ハンターの称号を持つ遺跡ハンターである。ベテランの狩人であり、プロのハンターであるカイトの師匠に当たる。その実力は世界でもトップクラスである。
12歳になる直前に「欲しいものがあるんだ」と言い残し島を飛び出してしまった。その10年後プロのハンターとなったジンは、突如赤ん坊だったゴン＝フリークスを連れて帰郷。しかし、ゴンとゴンに宛てたメッセージボックスをミトに預けて再び姿を消した。父親としての無責任さは本人も自覚しており、ゴンに対しては申し訳なさから顔を合わせることを拒んでいたが「それでも会いたきゃ探してくれ」とメッセージボックスに残していた。その反面、ゴンに一流のハンターになってほしいという願望もある。ゴンの修行のために作り上げたと推測される、ハンター専用のゲーム機「グリードアイランド」ではゲームマスター、レイザーにゴンと対決するときは本気で勝負するように頼んでいた。ゴンに対しては表面上はそっけない態度をとっているものの、息子を思う気持ちは確かなものである。

ゴンがグリードアイランドをクリアした際に持ち帰るカードを使い自分に会いに来るだろうと予測しており、マグネティックフォースにより1人で来る場合はジンの所へ、アカンパニーによって仲間とくる場合はカイトの所へ飛ばすよう、ゲームの管理人エレナに設定させていた。後にグリードアイランドをクリアしたゴンは、キルアと共にジンの所へ向かうことを選んだため、カイトの所へ飛ばされ、再会はできなかった。

ジンは何かと理由をつけ、ゴンとの再会を拒んでいた。会長選挙終了直後カイトを殺したネフェルピトーに挑んだ復讐戦により、瀕死状態であったゴンが復帰したことで、不本意ながら再会を果たすことになる。ゴンに対しては一見冷淡なように思えるが、父親としてゴンを思う気持ちは確かなものである。ゴンが療養中は、パリストンがお見舞いに行こうとした際に「アイツは絶対死なねぇ」と言って、ゴンが必ず復活すると確信していた。それは、父親として息子に死んでほしくないという願いもあるが、自分の息子は絶対に死なないと心の底から信じきっている絆が垣間見えた。また、ゴンが復活したことにより、思わぬ再会を果たしたジンは、初め素っ気ない態度をとるが、カイトが死んでしまったのは自分のせいだと取り乱すゴンを必死で落ち着かせようとした。「オレが死ぬべきだった」と言ったゴンに対し「カイトがゴンを連れて行ったのは、勝てると思ったから連れて行ったのであって、責任はカイトにある。しかし、弱かったゴンにも責任はあるから、謝るのならカイトに謝れ」と父親としての意見をゴンに伝えたのだった。さらに「仲間に謝るときは、次はどうするか相手と約束することだ。そしてそれを絶対に守れ」と続けた。これに納得したゴンは、早速カイトの元へと歩みを進めた。久々の再会で取り乱してしまったゴンだったが、後からまた話をしたいとジンに伝えると、照れ隠しなのか、しぶしぶジンもOKしたのだった。

ジン＝フリークスのプロフィール・人物像

CV：高乃麗（幼少期）、東地宏樹（1999年フジテレビ版）／小山力也（2011年日本テレビ版）

誕生日：不明
年齢：推定32～33歳
血液型：不明
身長：不明
体重：不明
念能力：不明
ジン＝フリークスとは、2ツ星ハンターの称号を持つ遺跡ハンターで、第267期ハンター試験の合格者である。ハンター協会の最高幹部の集団「十二支ん」の元メンバーで、その時のコードネームは亥である。主人公ゴンの父親であり、ゴンがくじら島旅立ちの理由となった人物。ゴンの育ての親であるミトはジンの従兄にあたる。黒髪ツンツン頭で、やや童顔。ジト目気味の三白眼である。鍛え上げられた肉体を持ち、身長は十二支んの中でも高く、無精髭を生やした浮浪者のような見た目をしている。実力は世界でもトップクラスで、様々な分野で歴史的な功績を残しており、ジンの弟子のカイトやゴンが受験した第287期ハンター試験時の試験官であるサトツは「最高のハンター」と認めている。

遺跡発掘の分野においては右に出るものがおらず、ジンが行った仕事がそのまま遺跡保護マニュアルとして世界的に普及している。このように、3ツ星ハンターに値する功績を残しているが、本人が面倒臭がって申請をしていないため、現在も2ツ星ハンターとして活動している。偉大な業績を残しているため、ハンター業界では有名であるが、謎の多い人物とされている。また、一国の大統領に匹敵するほどの権力を持っており、ネットではジンに関する情報は完全に遮断されているようだ。しかし、十二支んメンバーや他のハンターからは数々の規約違反を犯したり、年に数回行方不明になるなどのいい加減な性格であるため、あまり快く思われていない。

アニメにおいて声優は1999年のフジテレビ版では東地宏樹が務めたが、2011年の日本テレビ版では小山力也に変わった。

ジン＝フリークスの能力・必殺技

ハンター協会会長のネテロから「念能力者としては間違いなく世界で五本の指に入る」とその強さを評価されるほどの実力者であるが、詳しい念系統や必殺技については、未だに不明である。しかし、ジン曰く「打撃系の技は喰らうと大体真似できてしまう」らしい。しかし、本人が「ただの才能だ」と言っていることから、念能力ではなく、身体能力が高いだけのようだ。また、その他にオーラを使って行われる「イボクリ」という手遊びも慣れたもの。オーラを指先に出現させ、左右で動く方向を逆にしたり、イボの大きさを変えたりするのも自由自在である。
詳しい戦闘シーンがほぼないことから、「なんJ」などの掲示板ではどれほどの強さを持つのがよく議論される。

ジン＝フリークスの来歴・活躍

旅立ち

ジンは12歳になる直前に「欲しいものがあるんだ」と言い残し、ハンターを目指して故郷のくじら島を飛び出した。その10年後、赤ん坊だったゴンを連れて突如帰郷。ゴンとゴン宛てのメッセージボックスを従妹のミトに預けて、再び姿を消した。父親としての無責任さは自他共に認めているため、ミトはゴンに父親は亡くなったと伝えていた。ゴンが8歳の時、ジンの弟子カイトと出会い、ジンは生きていて世界を股に掛ける一流ハンターとして活躍していることを知る。そして、ゴンが11歳になったときジンの背中を追って、ハンターを目指す為くじら島を離れるのであった。ゴンに対して父親らしいことはなにひとつできていなかったと感じているジンは、申し訳なさから再会を拒んでいた。しかし、ゴンに宛てたメッセージボックスには「それでも会いたきゃ探してくれ」と残しており、父親としての無責任さを感じながらもゴンには一流のハンターになってほしいという願望も抱いていた。

グリードアイランド

ジンはゴンがハンターとして自分を探しにくることを過程し、ハンター専用のゲーム機グリードアイランドを作り上げた。そして、そのゲームのメモリーカードとゲーム内で使用する指輪をメッセージボックスの中に入れ、ゴンに託した。グリードアイランドは、ゲーム機に向けて念を送ることでゲーム内に引き込まれる。そこは現実世界とリンクしており、ゲームオーバーは現実世界での死を意味する。また、現実世界に戻る際も、ゲーム内でのミッションをクリアしなければならず、このミッションをクリアできずにゲーム内で一生を過ごすハンターもいるという。このような危険なゲームは全てゴンをハンターとして成長させるためにジンが作り上げたのではないか、と後にプロハンターでゴンの師匠でもあるビスケット＝クルーガーは推測している。その証拠に、ジンはゲームマスターのレイザーに、ゴンと対決するときは本気で勝負するように頼んでいる。

グリードアイランドをクリアして持ち帰るカードでゴンが自分に会いに来るだろうと予測しており、磁力（マグネティックフォース）によって一人で来る場合は、ジンの所へ、同行（アカンパニー）によって仲間とくる場合はカイトの元へ飛ばすようゲーム管理者のエレナに設定させていた。後にゴンはゲームをクリアしジンと再会する機会を得たが、仲間のキルアとの同行を選んだため、再会は実現しなかった。

会長選挙

ハンター試験の運営からプロハンターに対するサポートを行っている、民間団体ハンター協会の第12代目の会長であるアイザック＝ネテロが、キメラアントの王メルエムとの死闘の末亡くなったため、次期会長を決定するために行われた会長選挙では「オレがジジィの意志を継ぐ」と自らも立候補した。しかし、周りから快く思われていないため反感を買うことになる。期会長選挙の最中、キメラ＝アントの王直属護衛軍であるネフェルピトーとの戦闘により昏睡状態だったゴンが目を覚まし、不本意ながらも再会を果たした。ジンは、ネフェルピトーによって、自分を庇って殺されてしまったカイトの件で気落ちしていたゴンを励ました。そして、自身の能力で別人格として生まれ変わり、さらに前世の記憶も残っているカイトの元へ力強く送り出した。

その後、1700mを超える世界樹のてっぺんではじめて親子の会話をした。ジンがハンターになろうと思ったきっかけはある王族の埋葬施設を調査するためであった。口外禁止で自費調査というのが調査条件であったその施設は、ただ真実を知りたいという理由で見返りも業績も求めずに大金をつぎ込める酔狂でない限り、誰も調査を行おうとはしなかった。ジンは、だからこそチャンスだと思いハンターとしての実績を積み15歳のときに特定非営利活動法人を設立し、王墓の調査と修繕を行うことができた。ジンは、常に目の前にない何か、「今必要なもの」を追っている。

念願叶って王墓の墓に足を踏み入れたとき、一番嬉しかったのはずっと願っていた王墓の真実を目の当たりにしたことではなく、一緒に足を踏み入れた考古学マニアや役員をしている仲間と、顔を見合わせて握手した瞬間だった。今でもその仲間は無償で必要な情報をくれる。本当に大切なものは王墓の真実よりも、心から信頼できる仲間だった。ゴンは、自身の親友であるキルアを思い浮かべながらジンの話を聞いていた。

ジン＝フリークスの関連人物・キャラクター

ゴン＝フリークス

CV：松本梨香（パイロット版）／竹内順子（1999年フジテレビ版）／潘めぐみ（2011年日本テレビ版）

誕生日：5月5日
年齢：12歳
血液型：B型
身長：154cm
体重：49kg
念能力：強化系
ジンの息子でくじら島出身。ツンツンに逆立った緑がかった黒髪に一重のどんぐり目の少年である。服装は学ランのような服装か、ラフな胴着が多い。拳にオーラを集めてジャンケンのようにパンチや念弾を繰り出す「ジャジャン拳」と呼ばれる技を必殺技としている。好奇心が旺盛で人懐っこく、誰とでも打ち解けることができる素直な性格。しかし、直情的な一面も持ち合わせており、後先のことを考えずに誓約と制約の力を使って、自らの命を削る代わりに目の前の強敵を倒し、その後昏睡状態に陥ってしまったこともある。赤ん坊だった頃にジンによってくじら島に連れてこられたものの、父親は自分を置いて再び旅に出てしまう。そのため、叔母のミトによって育てられた。幼かったゴンは父親のジンのことは何一つ覚えておらず、ミトにも父親は死んだと聞かされていた。しかし、ジンの弟子のカイトと出会い、実はジンは生きていてハンターとして世界を股にかけるほど活躍していることを聞かされる。このことで、ハンターという職業があることと、ジンが生きていることを知ったゴンは、ハンターになってジンに会いたいと思うようになった。そして、11歳になったときその夢を叶えるべく、くじら島をでてハンター試験を受けるのであった。

カイト

CV：中原茂（パイロット版）／岸祐二（1999年フジテレビ版）／池田秀一（2011年日本テレビ版）

誕生日：不明
年齢：不明
血液型：不明
身長：不明
体重：不明
念能力：不明
ジンの弟子でプロハンターの一人。ベテランの狩人で念能力者としての実力も高い。腰に届くほどの長髪の青年で、帽子を愛用している。体格は細身だが、武器である鎌を使って獰猛なキメラ＝アントを一瞬で殺すほど戦闘能力も高い。詳しい念能力は不明だが、先端にピエロの顔が付いた鎌のような武器を出現させることができることから、恐らく具現化系と思われる。また、この武器は先端のピエロと会話することが可能。ルーレット形式で選ばれる1～9までの番号があり、出た番号により武器が出現する。ちなみに、この武器は一度出すと使い切るまで変えることも消すこともできないので、カイト本人も「全くもってうっとうしい」と愚痴をこぼしている。作中では、2番の「死神の円舞曲（サイレントワルツ）」と4番の「銃（ライフル）」、3番の「棒（バトン）」が使われている。ジンとは昔スラム街で出会い、ハンターとして生きる術を教わった。ジンから課せられた「ジンを探し当てる」旅の途中で、くじら島に立ち寄りキツネグマに襲われていたゴンを助け、ジンの息子だということに気が付いた。ジンは死んだと伝えられていたゴンに父親が生きていること、優秀なハンターであることを告げて、ゴンがハンターを目指すきっかけを作った。