FAIRY TAIL 100 YEARS QUEST(100年クエスト)のネタバレ解説・考察まとめ

『FAIRY TAIL 100 YEARS QUEST』とは、真島ヒロによる漫画『FAIRY TAIL』の最終話の続きを描いた、スピンオフ作品である。ストーリーは真島、作画は上田敦夫が担当し、「マガジンポケット」にて連載している。主人公のナツ達が100年間誰も成し遂げた事がないといわれる、100年クエストに挑戦するストーリー。依頼内容は五神竜と呼ばれるドラゴンを封印すること。さらに「ドラゴンイーター」と呼ばれる、新たな勢力も現れ、三つ巴の戦いへと発展していく。

妖精の尻尾最強の魔導士・ギルダーツは以前1人で100年クエストに挑み、3年かけて挑んだが達成できず左手脚を失う大怪我を負った。ナツはそのギルダーツに100年クエストについて聞くが、内容を言えない決まりと断られ、「自分の目で確かめてこい そして…絶望を楽しんできな」と言われる。これに対してナツは「一人で行くから失敗したんだ オレは違うぞ」「仲間と行く!!!!だから絶望なんてしねえよ!!!!」と答えた。ナツの仲間に対する信頼が強く現れている名ゼリフ。

ナツ「ギルドを敵にするならな」

木神竜アルドロンの脳であり、本体とも言えるゴッドシード・アルドロンとの対戦時にナツが言ったセリフ。
人間を見下し食物や養分としか思っていない残虐なアルドロンに対して、ナツは「お前が悪いやつで少しホッとした」と言い、戦闘に躊躇がなくなる。ナツはイグニール、アトラスフレイム、イグニアなど、今までに出会ったさまざまな竜の炎を合わせた、滅竜奥義・煉獄戟竜炎(れんごくげきりゅうえん)でゴッドシード・アルドロンにとどめを刺す。あまりの熱量に耐えかねて燃えゆくアルドロンはナツに「世界を燃やすか」と問うと、ナツは「ギルドを敵にするならな」と仲間への強い思いと覚悟を口にした。これにより木神竜アルドロンの封印に成功した。ナツが今までの様々な出会いや、大切な仲間達への想いを力にして五神竜に勝利した名場面である。

ウェンディ「自分の身体を信じて…!!!自分たちの戦ってきた道を思い出して!!!!」

エレンティアの魔力膨張の原因であったアルタ・フェイスが復活して、いよいよ世界崩壊が迫っていた。ナツ達はアルタ・フェイスの本体を破壊する為に、地中深くに潜り込む。本体と対峙すると、ナツ、ルーシィ、グレイ、エルザ、ウェンディはそれぞれが出来る限りの攻撃を浴びせ続けるも、アルタフェイスには全く効かない。さらには大気中の魔力濃度を急激に増大させる事で、ナツ達に魔法を使えなくさせる。しかし理論上は魔力は溢れており、通常以上の力を発揮できるはずだとアイリーンに言われたウェンディは、「私の限界はここじゃない」と気づく。ウェンディは「自分の身体を信じて…!!!自分たちの戦ってきた道を思い出して!!!!」と呼びかけ、これにより5人は限界を超えた力を発揮してアルタ・フェイスの破壊に成功した。
それぞれが今まで歩んできた道が確かな力と自信となって、限界を超えることができた名シーンである。

『FAIRY TAIL 100 YEARS QUEST』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

真島ヒロも驚く上田敦夫の作画

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上田敦夫は、真島が『FAIRY TAIL』以前に連載していた『RAVE(レイヴ)』の頃からの真島の大ファンで、世界観を壊したく無いという思いから意図的に真島の絵柄に似せている。真島が描いていると間違われる事も多く、ファンからは原作の続きとして違和感なく読めると好評で、上田は「作画を通じて、常に『いかに真島先生と間違われるか』という挑戦をしています。」と語った。
しかし元々、上田は続編ではなく、外伝を描くと言う提案を受けていた。チェックの際に絵を見た真島も「これまで色々な漫画家さんに描いてもらったなかで、一番僕の絵に似てる!」「ここまで絵柄が似てるなら、外伝じゃなくて続編描いちゃう?」と驚き、続編の提案を持ちかけた。上田はファンタジー作品の執筆が初めてであったことと、人気作品の続編であることから、原作者をつけて欲しいと要望を出したところ、真島自身がネーム原作として参画することが決まり、『FAIRY TAIL 100 YEARS QUEST』が誕生した。

アルドロンの大きさは上田のアイディア

本作に登場する五神竜の中でも、木神竜は桁外れの大きさをしているが、このアイディアは作画担当の上田敦夫によるものである。本作はコマ割りや人物の配置などを決める、ネームと呼ばれる段階まで原作者の真島ヒロが担当しており、シナリオの考案に上田は関わっていなかった。しかし真島が「どんなシーン描きたい?」と聞いた際に、上田が「でかいヤツ描きたいッス」と答えたことから、木神竜を超巨大にすることが決まったと言う。
しかし身体の上に街が5つも作られるほどの巨体の木神竜に対して、上田は自身のTwitterで「たしかに言ったけど、想像の50倍ぐらいでかかったアルドロン。流石です。」とコメントした。

真島が描いたセレーネ

原作者の真島ヒロがTwitter上で、月神竜セレーネの非公式イラストを公開した。本作の作画担当は上田であるため、本作から登場したキャラを真島が描く機会は殆どなく、非常に貴重なイラストである。

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