FAIRY TAIL（フェアリーテイル）のギルドまとめ

『FAIRY TAIL』の概要

『FAIRY TAIL』とは、2006年から2017年まで週刊少年マガジンで連載された、真島ヒロによるファンタジー漫画作品である。2009年にテレビアニメ化され、その後シリーズ展開を遂げた。この作品は、魔導士ギルド「妖精の尻尾（フェアリーテイル）」に属する主人公ナツを軸に、彼と仲間たちが様々な依頼をこなす活躍を描いている。
魔導士ギルドとは、世界各地は数多く存在しており、魔導士たちに仕事の斡旋を行う組合のような組織だ。物語において主人公たちはギルドの所属であり、敵もまたギルドの魔導士であることが基本なため、ギルドの存在は物語の根幹を成す重要な要素である。
当初のアイディアは乗り物酔いに弱い少年が様々なものを運ぶ配達人として成長していくストーリーであったが、これが発展し「様々な仕事を請け負う魔法使い」というコンセプトに変化した。「MP（マジックパーティー）」という読み切り作品の一部の設定が継承されている。主人公ナツは当初、読み切り作品「FAIRY TALE」の主人公と同じデザインが予定されていたが、その後、ツノは消されて人間の主人公に変更された。そして髪型や服装のデザイン変更を経て、現在の姿に至った。また、真島ヒロの作品では、比較的お色気シーンが多いことも特徴である。
いくつかの番外編や外伝も展開しており、最終回後には実質的な続編と呼べるスピンオフ作品『FAIRY TAIL 100 YEARS QUEST』がマガポケで連載され、コミックス化された上、アニメ化も決定している。

ギルドとは

魔導士ギルドとは、魔導士たちに仕事の斡旋を行う組合のような組織だ。各ギルドは独自の紋章を持っており、その紋章はギルドのメンバーによって体や衣服に刻まれている。また、依頼主やギルドのメンバーに限らず、食事や買い物などの目的であれば、一般の人々もギルドへの出入りが可能。世界各地は数多く存在しており、魔導士ギルドや傭兵ギルドなど、さまざまな種類がある。

『FAIRY TAIL』のギルド

妖精の尻尾（フェアリーテイル）

フィオーレ王国のマグノリアに位置する魔導師ギルドの1つ、「妖精の尻尾」。その名の由来は「妖精に尻尾はあるのかないのか？ そもそも妖精は居るのか？居ないのか？故に永遠の謎、永遠の冒険」というものだ。このギルドは、ナツやルーシィなどの主要キャラクターが所属しており、王国最強と称されるほど優秀なメンバーが集まっている。しかし、しばしばトラブルを起こすため、魔導士を統括する自治組織である評議院からは嫌われている。

「妖精の尻尾」のギルドメンバーは家族のような強い絆で結ばれている。ギルドには「妖精3大魔法」と呼ばれる特別な魔法が存在する。その1つ、「妖精の心臓」は、アルバレス帝国によるフィオーレ大陸への侵攻の原因となった。天狼島で妖精の尻尾のメンバーが黒竜アクノロギアの攻撃を受けた際は「時を止める魔法」によって、アクノロギアの攻撃を防いだ。
だが、ギルドマスター、S級魔導士、S級候補生を含む主力メンバーがS級試験で天狼島にいたため、7年間の不在によりギルドの戦力は大きく低下し、フィオーレ最弱のギルドとみなされるようになった。その結果、依頼が減少し、多くのメンバーが脱退。かつては王国最強と呼ばれた妖精の尻尾は没落の一途を辿る。しかし、主力メンバーが帰還。フィオーレ1番のギルドを決める大会、大魔闘演武での活躍により、再びフィオーレ最強の座を得た。

世界3大闇ギルドの1つである冥府の門との戦いの後、解散命令が下されたが、1年後には復活する。

幽鬼の支配者（ファントムロード）

「幽鬼の支配者」は、フィオーレ王国において妖精の尻尾と並ぶ強力な魔導士ギルド。マスターはジョゼ・ポーラで、フィオーレ大陸最強の魔導士「聖十大魔道」の1人に数えられ、マカロフと同等の魔力を持つと言われている。また、魔導士の最高峰であるS級魔導士に匹敵する力を持つ「エレメント4」が幹部を務めている。闇ギルドではないものの、妖精の尻尾のメンバーに不当な暴行を加えるなど、その素行は到底正義とは言えないものだった。

本編が始まる前には「青い髑髏」というギルドが存在し、設立されたばかりの妖精の尻尾との戦いで壊滅している。青い髑髏の生き残りが妖精の尻尾を壊滅させるために「幽鬼の支配者」を設立した。以来、両ギルド間で敵対関係が続いていた。

そして、両ギルドが本格的に衝突する事態が起こった。幽鬼の支配者は、フェアリーテイルの魔導士であるルーシィの父・ジュードから、ルーシィを妖精の尻尾から連れ出すようにとの依頼を受ける。この機会を利用してジョゼは妖精の尻尾を潰そうと画策する。妖精の尻尾のアジトを破壊し、さらに妖精の尻尾のチーム「シャドウ・ギア」の3人を拉致して暴行を加えた。これにより妖精の尻尾の怒りが爆発。幽鬼の支配者と妖精の尻尾との全面戦争に発展する。
幽鬼の支配者は魔導収束砲「ジュピター」を使用。さらにギルドのビルを巨人に変形させて町ごと消し去ろうとしたが、妖精の尻尾により全て阻止された。
ジョゼはマカロフと対決。初戦では部下のアリアによりマカロフの魔力が奪われていたため、マカロフを倒すことができた。しかし、治療を受けたマカロフは魔力を取り戻し、マカロフは再戦でジョゼを打ち負かす。
妖精の尻尾によりエレメント4とガジル、そしてジョゼは倒され幽鬼の支配者は敗北。 ジョゼの悪事は明らかになり、逮捕され聖十大魔道の称号も剥奪された。
また、ルーシィの誘拐も評議会に露見したため、幽鬼の支配者は評議会から解散命令を受け解散。幽鬼の支配者のエレメント4の内の2人、ガジルとジュビアは妖精の尻尾に加入した。

青い天馬（ブルーペガサス）

フィオーレ王国の魔導士ギルドの1つである青い天馬は、妖精の尻尾の良きライバルとして知られている。闇ギルドである六魔将軍との戦いの章では、蛇姫の鱗や化猫の宿と共に同盟を結成した。このギルドはマスターの趣味により、メンバーの大多数が美男美女で構成されており、男性メンバーはホストのようなスーツ姿で描かれている。「週刊ソーサラー」という雑誌では人気の魔導士やギルドが取材されているが、青い天馬はブサメンの一夜を雑誌に掲載している。青い天馬は妖精の尻尾と共に敵と戦い、巨大な飛行船を使用して支援している。

蛇姫の鱗（ラミアスケイル）

マーガレットの町を拠点とする魔導士ギルド。初期の登場は「ガルナ島編」における敵役のトビー、ユウカ、シェリーが過去に所属していたギルドである、ということだけだった。しかし、「ニルヴァーナ編」にてメンバーのリオンが再び登場し、その際にギルドに関する詳細が深掘りされ、聖十大魔道のジュラが所属していることが明らかになった。このギルドは、主要キャラクターであるグレイの兄弟子であるリオン、そして人気キャラクターのウェンディと密接な関係にあるシェリアを擁していることから、出番が比較的多い。また、このギルドは妖精の尻尾や青い天馬といった他の著名なギルドに匹敵するほどの高い評価を受けている。
「蛇姫の鱗」を率いるマスターは、オーバ・ババサーマという人物だ。オーバは勝気な性格で、しばしば口うるさく振る舞う。彼女は他人の体を回転させる魔法を操ることができ、その能力にちなんで「回すよ！」という口癖を持っている。蛇姫の鱗の魔導士たちの強さに対して絶対的な自信を抱いている。拠点を置くマーガレットの町でギルドの一体感を高める祭である「『蛇姫の鱗』感謝祭」を開いている。

化猫の宿（ケット・シェルター）

「化猫の宿」のマスターの名はローバウルで、「なぶら」という口癖を持つ老人。ローバウルの正体は、400年前に善と悪を反転させる装置「ニルヴァーナ」を作成した人物である。ウェンディは一時期、「化猫の宿」に所属していたが、実はこのギルドはウェンディのために作られた幻に過ぎず、ウェンディ以外のメンバーは全てローバウルが作った「意思を持った幻」だ。ローバウルは自分が作ったニルヴァーナを破壊できる者を待っており、思念体に近い存在となっていた。 7年前、ジェラール（ミストガン）からウェンディを託された際、彼女を守るためにローバウルは「化猫の宿」を設立した。ニルヴァーナの崩壊と同時にローバウルはギルドの真実を打ち明け、ギルドと共に彼自身も消滅する。このギルドは、ウェンディを守り、彼女の成長のためのものだった。その後ウェンディは「妖精の尻尾」に加入する。

黄昏の鬼（トワイライトオウガ）

「黄昏の鬼」を率いるマスターはバナボスタという人物。妖精の尻尾の主要メンバーがアクノロギアとの戦いで、天狼島で長い間眠っている間、残されたメンバーがギルドを維持していた。この主要メンバーを失った期間は、「妖精の尻尾」にとって苦しい時期であり、「黄昏の鬼」から借金もしていた。しかしそれが原因で、「妖精の尻尾」は厳しい扱いを受けていた。しかし、長い眠りから覚め、主要メンバーが戻り状況は一変する。バナボスタは天狼島から帰還したマカロフに借金返済を催促するが、ギルドメンバーに対する暴力に怒った「妖精の尻尾」から報復を受けた。また、「妖精の尻尾」が大魔闘演武で優勝し完全復活を果たした後は、ギルドメンバー共々今までの態度を一変して彼らを歓迎していた。

人魚の踵（マーメイドヒール）