喜多川祐介(ペルソナ5)の徹底解説・考察まとめ

喜多川祐介(きたがわ ゆうすけ)とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の5作目に登場するキャラクターである。日本画家、斑目一流斎(まだらめ いちりゅうさい)の下で住み込みの門下生として暮らしている。しかし実は斑目が悪人であった事から彼を「改心」させようとしているP5主人公達「心の怪盗団」と関わるようになる。その結果ペルソナ使いとして覚醒。「心の怪盗団」に加入し、P5主人公達と共に悪人の心を盗み「改心」させていくようになる。怪盗団内でのコードネームは「フォックス」。

ゴロキチ

『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』でのゴエモン超覚醒時の姿。名前の「ゴロキチ」は「石川五右衛門」の幼名「五郎吉」からつけられた模様。なお石川五右衛門には、伊賀流忍者の抜け忍という説が存在する。その伊賀流忍者であった頃に名乗っていた名が「五郎吉」だったともいわれている。

その佇まいはゴエモンの時に酷似する。しかし着ている服がより現代的であったり、手にしていた煙管が葉巻のようなものに姿を変えている。ゴエモンの時にあった顔の隈取は消え、代わりに赤いサングラスがつけられている。
また濃いピンクのファーがついた独特な柄のジャケットや金色の鎖、赤い模様が入った青い髪など、全体的に奇抜で「傾いている」印象を受けるデザインにもなっている。これは芸術家の卵である祐介自身が持つセンスに加え、「歌舞伎」の語源である「傾く」を意識したものだと思われる。歌舞伎で演じられる事が多い石川五右衛門の逸話を意識しているようだ。

ゴロキチ超覚醒時に、スキル「国士無双の眼力」、「百花繚乱」を覚える。

国士無双の眼力

補助系スキル。
ゴロキチ覚醒時に習得できる。
味方が物理攻撃を受けた時に限り、攻撃の回避率を上げる事ができる。

百花繚乱

補助スキル。
ゴロキチ覚醒時に習得できる。
必要SPは90。味方全体の攻撃力と防御力、命中率と回避率を上げる事ができる。

喜多川祐介の来歴・活躍

母の逝去、斑目一流斎に拾われ門下生になる

P5主人公達に自分の身の上を明かす裕介。

生まれた時からすでに父がいなかった喜多川祐介は、母の女手1つで育てられる。しかしその母も幼い祐介を残してなくなってしまう。そんな時、祐介の画才を見込んだ日本画界の巨匠、斑目一流斎が彼を引き取り育てる事にする。斑目の住み込みの門下生になった祐介は、その芸術の才能をどんどんと伸ばしながら成長を遂げていく。そうして高校に進学する年になると、美術科のある都内の高校「都立洸星高校」へ美術科特待生として入学。斑目に育ててもらった恩義を返す為、より一層自身の才能を磨いていく。

だがその頃、斑目は絵を描けなくなっていた。それを斑目から聞いた祐介は、彼を助ける為に自分の絵を「斑目の作品」として斑目に明け渡すようになる。
しかし「絵が描けない」というのは、斑目の嘘だった。実は斑目は、今までもずっと才能のある弟子達に作品を描かせ、それを「自分の絵」としてずっと発表し続けていたのだ。それを知らない祐介は斑目の言葉を信じ、弟子として、そして今まで育ててくれた恩義を返すつもりで、斑目の為に自分の絵を描いていくようになってしまう。

P5主人公達との出会い

「心の怪盗団」の1人である高巻杏に絵のモデルを頼み込む、裕介。

祐介が斑目の為に絵を描いていたその頃、世間は「心の怪盗団」という怪盗団の存在で賑わっていた。「心の怪盗団」は、ペルソナ使いに覚醒したP5主人公とその仲間達によって結成された怪盗団だった。活動の目的は歪んだ欲望を持つ「悪人」の「改心」。現実世界の人々の認知から成る異世界「認知世界」とペルソナ使いとしての力を使い、「悪人」の「改心」を行っていた。

そんな事など知らない祐介は、次の絵のモデルとなる人物を探していた。ある日、街中で怪盗団の1人である高巻杏を見かけた祐介は、その完璧な美貌に惹かれる。もちろん杏が世間を騒がしている怪盗団の1人である事など露程にも知らない祐介は、杏にモデルの依頼をする為、声をかけるチャンスを伺うようになる。

一方杏の方は、祐介自身の存在には気づかなかったが、誰かに見られているような気配だけは感じており、ストーカーをされているのではないかと不安を覚え始める。そこで杏は、同じ怪盗団の仲間であるP5主人公と坂本竜司に護衛を依頼。しかしそれを知らない祐介は、ついに下校中の杏に声をかける事を決心する。そうして声をかけようと、杏の背後からその肩に手を伸ばそうとした時、それを遮る形でP5主人公と竜司が祐介の前に現れる。これが祐介とP5主人公達の最初の邂逅であった。

自分の事をストーカーだと誤解している3人に、祐介は自らの事情を話し、彼らの誤解を解く。そこで彼は3人に自分の事を信じて貰う為、そして杏からの信頼を得る為、斑目の絵の展示会に招待する事にする。だがそれはP5主人公達にとっては予想外の吉報だった。
なぜならその頃、P5主人公達は怪盗団の活動の中で、斑目が弟子の作品を盗作し、自分のものとして世に発表している「悪人」であるという話を耳にしていたのだ。斑目の事を探る為、P5主人公達は祐介の招待に応じて、斑目の展示会へ向かう事にする。

祐介の本音と斑目への疑惑

裕介に招待された展示会にて、斑目(画面右の老人)の姿を見つけるP5主人公(画面左、黒髪の少年)と坂本竜司(画面左、金髪の少年)。

斑目の展示会当日。祐介に出迎えられたP5主人公達。しかし杏にしか興味がない祐介は、P5主人公と坂本竜司、そしてP5主人公が連れていた猫(実は怪盗団のメンバー)のモルガナには目もくれず、杏だけを連れて行く形で展示を見回り始める。そんな祐介に呆れながらもP5主人公達も展示会を見回る。飾られている作品はどれも凄いものばかりだったが、芸術がわからないP5主人公達はいまいち理解ができない状態で、作品を見て回る。するとインタビュー中の斑目と遭遇する。取材を受ける斑目の姿は「立派な画家」そのもので、話に聞く「悪人」らしさは全くない。結局、祐介が斑目の一番弟子である、という事以外は何も情報を得られずにP5主人公達は帰宅する事になる。

しかし斑目に関する調査を独自に行なっていく中で、やはり悪い噂がつきまとっている事を知ったP5主人公達は、斑目に近づく為、祐介を通して詳しい事を知れないかと彼の下を訪れる。だが斑目に恩がある祐介は、斑目の悪口を言うP5主人公達に激怒する。そうして、「盗まれた」という事で行方知れずになってしまった斑目の傑作を撮った写真をP5主人公達につきつける。それは、絵の事はさっぱりわからないP5主人公達でも言葉を失ってしまう程に美しい女性の絵だった。

斑目の才能を改めて認識させられたP5主人公達は、やっぱり斑目は悪人ではないんじゃないか、と考え始める。しかし帰路につきかけたその時、「イセカイナビ」が起動する。
「イセカイナビ」はP5主人公達のスマホの中にあるアプリで、「悪人」の「改心」を行う為に必要なダンジョン「パレス」への道を開いてくれるナビだった。パレスは、人々の認知から生まれた異世界「認知世界」にあるダンジョンで、ダンジョンの主である人間の歪んだ欲望から形成された場所である。つまりイセカイナビが起動し、パレスへの道を開いたという事は、斑目は歪んだ欲望を持つ人間であるという証拠だった。

驚愕するP5主人公達の前に現れた、斑目の歪んだ欲望から生まれたパレス。斑目がやはり話通りの「悪人」である事を知ったP5主人公達は彼を「改心」させる事を決意する。
後日、改めてP5主人公達は祐介の下へ。斑目がしている悪行を告げる。すると先日と違い、祐介は斑目が弟子の作品を自分のものとして世に出している事を認める。だが斑目の嘘に騙されている祐介は、斑目が本気で困って自分達弟子に助けを求めていると思っており、「弟子が師匠を助けるのは当然のこと」とP5主人公達に言い返す。そうしてP5主人公達を追い返してしまう。
だがP5主人公達には告げはしなかったが、祐介自身、今の現状に疑いを持っているのも事実だった。いつまで経っても治らない斑目のスランプ。世間に出回りだしてる噂。しかし斑目に恩義がある祐介は、彼を裏切るわけにはいかず、斑目の為に絵を描く以外の選択肢は残されていなかった。

そんな祐介の現状をP5主人公達は、認知世界を通してだけではなく、現実世界でも改めて斑目の調査に乗り出した事で知る事になる。さらに斑目の元弟子曰く、「逃げられるものなら逃げたい」と祐介がこぼしていた事も知る。過去に「悪人」に苦しめられた事をきっかけに「心の怪盗団」を発足させていたP5主人公達は、その時の自分達と同じように苦しい思いをしている祐介を助ける為、斑目の「改心」をやり遂げる事をより一層強く決意する。

知ってしまった恩人の歪んだ欲望、ペルソナ使いとしての覚醒

斑目の歪んだ欲望の化身が生み出したダンジョン「パレス」のラスボス「シャドウ斑目」。

斑目のパレス攻略に専念し始めるP5主人公達。だが、攻略まであと少しというところで、「改心」に必要な「オタカラ」がある部屋が閉ざされていて入れない事が発覚する。モルガナ曰く、これをこじあける為には、現実世界にいる斑目に「この部屋が暴かれた」という「認知」を植え付ける必要があるという。さらに部屋の前には中ボスと思われる敵が立っており、この敵も倒す必要があった。そこでP5主人公達は、敵を倒す組と現実世界で斑目の「認知」を植え付ける組の2手に分かれる事にする。
P5主人公と竜司は敵を倒す組として異世界に残り、杏とモルガナが斑目の「認知」を変える組として現実世界へ帰還。杏に祐介の絵のモデルとして時間を稼いでもらい、その間にモルがナに斑目の家の中を探索し、隠されている筈の斑目の秘密を暴く作戦に出る。その結果、家の中に怪しい部屋がある事が発覚。そこにあったのは紛失してしまった筈の斑目の傑作だった。

P5主人公達の作戦に巻き込まれた祐介も斑目が隠していた傑作の存在を知る事になる。唖然とする杏と祐介の前に現れたのは、斑目本人だった。斑目は、自身の抱えている秘密を知ってしまった杏の口を封じる為、「不法侵入者」警察に通報しようとする。それに慌てた杏は、急いでモルガナと共に異世界へ逃亡。その際、祐介も共に連れてきてしまう。

見た事もない異世界に驚愕する祐介だったが、P5主人公達から色々と教えてもらい、どうにか自分の置かれた現状を理解する。それでも斑目に対する恩義がまだ残っていた事から祐介は、斑目が「悪人」であるという事に関してだけは、素直に受け取れなかった。
だがP5主人公達と共に乗り込んだパレスの中で、斑目の歪んだ欲望の化身である「シャドウ斑目」と出会った事で、祐介は斑目が本当に「悪人」であった事を知る。その瞬間、彼に対する恩義よりも祐介の中にあった正義心が勝ち、ペルソナ使いとしての力が目覚める。ペルソナ使いに覚醒した祐介は、P5主人公達と共に斑目の「改心」を行う。

この事をきっかけに、祐介はペルソナ使いとして「心の怪盗団」に加入。P5主人公達と共に悪人の「改心」を行っていく事を決める。

増えていく怪盗仲間達、怪盗団を襲う予想外の事態

怪盗団により「改心」させられた「悪人」の奥村邦和。謝罪会見中に突然苦しみ始める。

祐介加入後も「心の怪盗団」は活動を続けていく中で、仲間や怪盗団に対する協力者達を増やしていく。世間の目も怪盗団のしている行いに興味を示し、応援する者、その活動を否定する者で別れていき、ついには世論まで動かす大きな話題へと姿を変貌していく。

しかし怪盗団の活動も始めてから半年程経った頃、事態は急変する事になる。社員達にブラックな労働を敷いていた社長、奥村邦和(おくむら くにかず)の罪を告発させる為、彼を「改心」させた怪盗団。邦和の娘である奥村春(おくむら はる)もペルソナ使いとして覚醒し、父の改心に助力してくれた結果、無事に事は終わるのだが、その後現実世界で開かれた謝罪会見中に奥村邦和が死んでしまう。予想外の出来事にあ然とする怪盗団。だが、この事がきっかけに世間の「心の怪盗団」への批判的意見が一気に増えてしまう。

この現状の打破を考え始める祐介と怪盗団の面々。そんな時彼らの前に現れたのは、高校生探偵として世間に名を馳せている明智吾郎(あけち ごろう)だった。明智は怪盗団の面々に、最近ペルソナ使いになった事、そしてこの現状を打破するきっかけにいるのが、自分と共に怪盗団に関する調査をしている検察官の新島冴(にいじま さえ)である事を告げる。冴は、怪盗団の仲間である新島真(にいじま まこと)の姉だった。
今の今まで自分達を置い続けていた「探偵」である明智吾郎に対する疑惑は拭えない怪盗団の面々だったが、冴の身近にいる真は、実のところ、最近の姉は以前の姉とはどこか変わってしまっているように思っている節があった。そんな真の疑念もあり、怪盗団の面々は明智の言う通りに冴の改心に怪盗団は臨む事になる。

後日、冴のパレスの攻略に挑む、祐介達怪盗団。無事にダンジョンを攻略し、「改心」に必要なパレス最奥にある「オタカラ」を盗むが、その時突如としてダンジョン内外に多くの敵が現れる。P5主人公の提案により、P5主人公を囮にする形で怪盗団の面々はバラバラに現実世界へ逃げ帰る作戦に出る。祐介もその作戦に乗り、なんとか現実世界へ帰還。しかしP5主人公の方は、どこから漏れた情報により現実世界でP5主人公がやってくるのを待ち構えられていた警官達に捕まり、取り押さえられてしまう。

捕らえられたP5主人公

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