巽完二(ペルソナ4)の徹底解説・考察まとめ
「巽完二(たつみ かんじ)」とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の4作目に登場するキャラクターである。『ペルソナ4』の舞台である「八十稲羽市」にある染物屋「巽屋」の息子。八十神高校に通う高校1年生。中学の頃から札付きの不良として、周囲に恐れられている。八十稲羽市で起きている怪奇連続殺人事件に巻き込まれ「テレビの中」に落とされるが、その先でペルソナ使いに覚醒。P4主人公達「自称特別捜査隊(略:特捜隊)」に仲間入りし、事件の真相を探っていく事になる。
特捜隊に事件の元凶が自分である事を知られた足立はテレビの中へ逃げる。無論、特捜隊も彼のあとを追ってテレビの中へ向かう。するとそこにあったのは、足立が生み出したダンジョン「禍津稲羽市」だった。
「禍津稲羽市」を攻略し、その最奥に居る足立と対峙する完二達特捜隊。そこで足立から語られたのは、この事件のきっかけが、彼の「現実への鬱憤晴らし」だった事を知る。実は足立には、東京という大都会から八十稲羽市という田舎に左遷される形でやってきた、という過去があった。「社会」という名の現実に嫌気がさしていた足立は、その鬱憤晴らしとして一連の事件が起きるように裏で操作をしていたのである。
「現実なんて、基本は退屈で辛いだけ」という足立に、特捜隊の面々は「そんなことはない」と言い返す。完二も隠し続けてきた自分の姿と向き合えた経験や、特捜隊のメンバーとして仲間と築き上げてきた絆を胸に足立と向き合う。そんな特捜隊の「青さ」に苛立った足立は、彼らへの攻撃を開始。足立と特捜隊の戦闘が幕を開けることになる。
結果として無事に足立を倒すことができた完二達は、彼を連れて現実世界に戻る。そうして足立は現実世界で逮捕される形で、事件は収束を見せる事になる。
別れの3月、明かされる全ての「黒幕」
事件収束からしばらく。完二達特捜隊の面々は、平和な日常を送る。
しかし3月、P4主人公が都会の下に帰るのが近づいたその日、P4主人公は未だ一連の事件に対して拭えない「違和感」を持っているままだった。それは完二を含めた他の特捜隊のメンバー達も同じで、再び集まり事件についての話し合いをすることになる。
その結果、特捜隊はこの事件に「イザナミ」という名の神に近しい存在が全ての原因である事を知る。足立や自分達の持つテレビの中に入れる力、「マヨナカテレビ」という存在そのものといった、事件に関わる全ての事柄がこのイザナミが生み出したものであることを知った特捜隊は、イザナミに最後の戦いを挑みに行く。
しかし、神に近しい存在であるイザナミに彼らが敵うことはなく、一度はその力を前に敗れてしまう。それでもこれまで仲間と築き上げてきた絆を手にP4主人公が新たなペルソナの力を手にして立ち上がった事で、イザナミに勝利する。こうして、なんとか事態を収束し、本当の意味で事件は終わりを見せるのだった。
後日談:『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』追加エピソード
事件解決の後、完二は八十神高校の2年生に進級。『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』で描かれる後日談では、黒髪七三眼鏡という激変っぷりを見せ、多くのプレイヤーを驚かせる事となった。
「不良」の肩書はすでに返上しているらしく、真面目な学生生活を送っている模様。しかし口調や態度の粗暴さは相変わらずであり、本編中の完二の面影も感じる変化っぷりとなっている。
なお、この後日談よりあとの時間軸を舞台としたペルソナ初の音楽ゲーム『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』では、再び金髪姿に戻った完二が見れる。『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』のテーマ「学生らしさ」を意識した結果の姿の模様。その為、『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』の本編終了後は再び染め直す気でいるらしい事が本人の言葉にて明かされている。
巽完二の名言・名セリフ/名シーン・名場面
「そっ、そんなんじゃねえぞっ! お、おうコラ、マジちげーかんな!」
「いや、いい…ちゃんと吐き出しゃいいんだ」
白鐘直斗のダンジョン「秘密結社改造ロボ」のラスボス、影の直斗との戦闘開始前の完二のセリフ。
自分の「認めたくない姿」から生まれる影。影と対峙したメンバーは、最初は必ず影を受け入れる事ができずにその存在を否定してしまう。しかしそれがきっかけで影は暴走し、特捜隊のメンバーとの戦闘が開始するのが作中でのお決まりの流れとなっている。
その際、特捜隊の面々は必ず相手が影を否定する事を制止しようと試みる。無論、直斗の際も特捜隊の面々は止めようとするが、完二は逆に特捜隊の面々を制し、直斗の言いたいようにさせようと提案する。否定を止める事は影の暴走を防ぐ事になるが、それは同時に「認めたくない姿」の自分と向き合う機会を失うに等しい事となる。「テレビの中」に落とされた事きっかけに自身と向き合う事ができた完二は、その経験から直斗にも自分と向き合って貰いたいと考えたと思われる。いざという時は自分達が「(直斗の)ケツを持てばいい」とも続けて語っており、完二の持つ漢気が溢れ出るセリフとなっている。
「“分かってもらおう”って、努力するってこと…。オレ、全然してなかったと思ったんスよ」
完二のコミュニティ「皇帝」でのイベントにて、完二が口にするセリフ。
P4主人公が人々と絆を結ぶ事で発生するこのコミュニティは、本編だけでは見られない、そのコミュニティにまつわる仲間の悩みや成長を目にする事ができる仕様となっている。
小さい頃から可愛いものが好きだったり、手芸が得意だったりと、どことなく女の子のような趣味があった完二。それ故、周囲から馬鹿にされる事も多く、それが理由で捻くれて成長した結果、今のような不良となってしまった。
しかしコミュニティのイベントを通す形でP4主人公と共に過ごしていく内に、改めて自分の「好き」と向き合っていく事になる。その結果完二は、自分が「好きな事」を馬鹿にされる事に対し怒ってばかりで、そういう自分の姿そのものを相手に「わかって貰おうとする努力」をしてこなかった事に気づく。
これはそんな完二の気づき、そこから得た完二自身の成長を感じさせるセリフとなっている。今まで「孤高」の不良であった完二が、P4主人公という1人の人間と共に成長してきた事を感じさせる姿に、多くのプレイヤーが胸打たれたセリフである。
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目次 - Contents
- 巽完二の概要
- 巽完二のプロフィール・人物像
- 巽完二のペルソナ能力
- タケミカヅチ
- マハジオ
- ジオンガ
- ラクカジャ
- キルラッシュ
- 小治癒促進
- 電撃ブースタ
- デッドンド
- バスタアタック
- マハジオンガ
- 剛殺斬
- ミリオンシュート
- 電撃ガードキル
- ジオダイン
- マッドアサルト
- マハタルカジャ
- マハジオダイン
- イノセントアタック
- 電撃ハイブースタ
- ロクテンマオウ
- 真・疾風見切り
- タケジザイテン
- 漢の花道
- 巽完二の来歴・活躍
- 1996年1月19日、巽完二誕生。中学時代に札付きの不良となる
- 2011年5月、「テレビの中」に落とされる
- 隠し続けてきた「認めたくない姿」との対峙、ペルソナ使いへの覚醒
- 白鐘直斗の救出と、直斗に隠された秘密
- 事件に大きな進展が現れた11月
- 事件の真犯人「足立透」との戦闘
- 別れの3月、明かされる全ての「黒幕」
- 後日談:『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』追加エピソード
- 巽完二の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「そっ、そんなんじゃねえぞっ! お、おうコラ、マジちげーかんな!」
- 「いや、いい…ちゃんと吐き出しゃいいんだ」
- 「“分かってもらおう”って、努力するってこと…。オレ、全然してなかったと思ったんスよ」