天田乾（ペルソナ3）の徹底解説・考察まとめ

天田乾の概要

天田乾（あまだ けん）とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の3作目に登場する男性キャラクターである。P3主人公が通う私立月光館学園初等部の5年生。父はおらず、母と2人きりの母子家庭で育つ。しかし2年前にその母親が突然交通事故で亡くなってしまう。以来、遠縁の親戚からの援助で暮らしていたが、ある日ペルソナ使いとしての適性がある事が発覚し、P3主人公達ペルソナ使いの集まりである「特別課外活動部（S.E.E.S.）」の顧問兼月光館学園理事長、幾月修司（いくづき しゅうじ）のはからいにより、学生寮「巌戸台分寮」へ移り住む事になる。なお、この巌戸台分寮は、特別課外活動部（S.E.E.S.）のメンバーが暮らす、特殊な学生寮となっている。

最初は期間限定、夏休みの間だけ、という話で巌戸台分寮で暮らしていたが、ペルソナ能力の覚醒が確認されてからは、正式に特別課外活動部（S.E.E.S.）に加わり、シャドウ討伐の日々を送るようになる。天田曰く、ペルソナ使いとしての力が自分にあると知って、自ら特別課外活動部（S.E.E.S.）に加わる事を志願したとのこと。
当初こそ天田の志願理由は明かされていなかったが、後にそれが「復讐」であった事が判明する。実は交通事故で亡くなった天田の母は、表向き「事故」として処理されているだけであり、その真の死因はシャドウ討伐中に特別課外活動部（S.E.E.S.）のメンバー、荒垣真次郎（あらがき しんじろう）のペルソナが暴走し、その攻撃を受けた為に亡くなってしまった、というものだった。

その事を知った天田は、母の仇討ちの為、特別課外活動部（S.E.E.S.）に加わる。特別課外活動部（S.E.E.S.）の面々とシャドウ討伐の日々を送りながら、自分の母を殺した相手を探し出し、復讐を果たす機会をうかがう事にする。

天田乾のプロフィール・人物像

性別：男
生年月日：1998年6月24日
学年：小学5年生
学校：私立月光館学園初等部
星座：蟹座
血液型：AB型
身長：140cm
アルカナ：正義
CV：緒方恵美
演者（舞台）：坂口湧久・鈴木知憲（『PERSONA3 the Weird Masquerade ～群青の迷宮～』（Wキャスト））

私立月光館学園初等部の5年生。特別課外活動部（S.E.E.S.）の最年少メンバーでもある。
母子家庭という環境で育った影響か、年の割には真面目で礼儀正しく、大人びた印象のある少年となっている。天田自身、子供扱いされる事を嫌っているらしく、ブラックコーヒーを無理やり飲むなど子供らしくないさまを周囲にアピールしている面がある。しかしそれが逆に周囲の人々には「背伸びをしている子供」に見える為、天田に対する子供扱いを助長させる要因となっている模様。

特別課外活動部（S.E.E.S.）のメンバーである岳羽ゆかり（たけば ゆかり）や伊織順平（いおり じゅんぺい）とは、天田が巌戸台分寮に入寮する前からの知り合い。同じく特別課外活動部（S.E.E.S.）のメンバーであり、「超高校生級のボクサー」とう異名を持つ真田明彦に強い憧れを持っている。
特別課外活動部（S.E.E.S.）加入後は、メンバー内唯一の犬のペルソナ使い、コロマルと仲が良くなる。その仲の良さが高じてか『ペルソナ3』の世界線から続く次作『ペルソナ4』の後日談作品『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』（P4U2）では、コロマルとコンビを組んで戦うさまが見られる。また作品の時間軸が『ペルソナ3』本編から2年後という事もあり、小学生から中学生へ成長した天田の姿を見る事ができるようになっている。

好きなテレビ番組は特撮戦隊ヒーローもの。実はこっそり寮の自室で、ハムスターを飼っている。

天田乾のペルソナ能力

ネメシス

対応アルカナは「正義」。モデルは、ギリシャ神話に登場する女神「ネメシス」。古き夜の女神「ニュクス」の娘とされており、天使のような翼を備えた女性だといわれている。
また、神の怒りを体現する存在でもあり、人々が神に対して行った非礼な行いや敬意に欠けた行動に罰を与える役目を担っているという。それ故「復讐の女神」として、その存在を解釈される事が多い。なお、「ネメシス」という名には「義憤」という意味がある模様。

ロボットのような姿見と、鋸刃の付いた円月輪が身体に刺さっている特徴的な容姿のペルソナとなっている。顔も頭部ではなく胴体に描かれており、全体的に奇っ怪なデザインがなされている。コミック版『ペルソナ3』で明かされた情報いわく、この姿を「天田乾の復讐の形そのもの」だという。女神ネメシスが持つ「復讐の女神」という側面が意識された設定だとも思われる。「復讐」の為、特別課外活動部（S.E.E.S.）に加わった天田に相応しいペルソナである事がよくわかる。

主に光属性、電撃属性、貫通属性の3属性の攻撃技に加え、回復スキルも覚える。ただし、覚えるスキルそのものはあまり数多くない為、使い勝手に悩むペルソナともなっている。
弱点は闇属性。光属性に対する耐性を持つ。

ハマ

光属性の攻撃技。
ネメシスが初期から持っているスキル。
必要SPは6。敵1体に即死効果を与える事ができる。

バスタアタック

貫通属性の攻撃技。
ネメシスが初期から持っているスキル。
HPを14%消費する事で使える。敵1体に中ダメージを与える事ができる。ダウン状態の敵にはさらなる大ダメージを与えられる。

ジオンガ

電撃属性の攻撃技。
ネメシスが初期から持っているスキル。
必要SPは8。敵1体に中ダメージを与える事ができる。状態異常「感電」を付与する場合がある。

ディアラマ

回復系スキル。
ネメシスのレベルが37になった時に習得できる。
必要SPは8。味方1体のHPを中回復する事ができる。

ハマオン

光属性の攻撃技。
ネメシスのレベルが41になった時に習得できる。
必要SPは12。敵1体に高確率で即死効果を与える事ができる。

リカーム

回復系スキル。
ネメシスのレベルが42になった時に習得できる。
必要SPは20。行動不能状態の味方1体のHPを小回復する事ができる。

カーラ・ネミ

天田が心新たにペルソナ使いとして戦っていく事を決意した際に覚醒したペルソナ。ネメシスの第2形態。
モデルはインド神話に登場する女神「カーラ・ネミ」。仏教が生まれる前に、インドで勢力を誇っていた「バラモン教」の聖典『ヴェータ』に名を残す古い神であり、その名前の意味は「黒い森」、「外輪」であるといわれている。

ネメシスの時と同じく、ロボットのような姿である見た目をしたペルソナ。ただし鋸刃の付いた円月輪がなくなり、代わりに両肩に「黄道十二宮（西洋占星術などにおいて、天球上の黄道（太陽が星座間の移動を行う際に通る道）を中心とした惑星の運行域を12等分した領域のこと）」のシンボルのような装飾がつけられている。胴体の色も青黒い色からオレンジ色のものに変化し、ネメシスの時とは全く異なる姿をしたペルソナとなっている。

主に覚えるスキルに変化はない。ただしネメシスの時よりも火力の強いスキルを覚える他、光属性の攻撃力を底上げするスキル、さらには味方1体用のスキルしか覚えられなかった回復スキルが、味方全体の回復も行えるものも覚えられるようになる等、覚醒以前よりも全体的に威力が増したスキル構成に進化している事が見て取れる。
弱点は闇属性。ネメシスの時は耐性だった光属性が、無効に変化する。