テオドア（ペルソナ3）の徹底解説・考察まとめ

テオドアの概要

テオドアとは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の3作目『ペルソナ3』のPSP版リメイク『ペルソナ3 ポータブル』（P3P）にて登場する男性キャラクターである。『ペルソナ』シリーズ全作品に登場するペルソナ使い達を手助けする不思議な青い部屋・ベルベットルームの住人。ベルベットルームの主・イゴールの造魔であり、主と共にペルソナ使いであるP3主人公の活動の手助けをしている。同作にて追加された女性版主人公（公式表記：P3主人公（女））を選択してプレイした場合にのみ、本編に登場する。なおP3主人公（女）選択時、共に過ごすベルベットルームの住人を、前作から続く女性キャラクター・エリザベスにするか、このテオドアにするかを選べる仕様になっている。エリザベスを選んだ場合、テオドアは登場しないまま話が進んでいく事となる。

愛称はテオ。彼が属するベルベットルームは、作品事で構造が異なるものとなっており、『ペルソナ3』ではエレベーターを模した作りの部屋となっている。その為、テオドア自身も部屋の構造に合わせて、青いベルボーイのような服を着ている。また特殊条件下で戦う事ができる、『ペルソナ3 ポータブル』（P3P）の隠しボスキャラクターでもあり、主人公を助ける反面その力を試す存在ともなっている。

テオドアが物語に初登場するのは、本編冒頭、P3主人公（女）がベルベットルームに訪れた時の事である。そこでP3主人公（女）がイゴールから、この部屋の住人として紹介されたのがテオドア（選択肢によってはエリザベスとなる）であった。その後はしばらくの間、部屋に訪れる客人とその客人の手伝いをする部屋の住人という関係であったが、ある時、テオドアがP3主人公（女）に「外の世界を案内してほしい」という個人的な依頼を持ちかけた事で、その関係は変わる事になる。

元々外の世界に興味があったテオドア。本物が見てみたいとP3主人公に案内役を頼む。P3主人公（女）はそれを了承し、彼を連れて外の世界の案内を行っていく。P3主人公（女）と外の世界に出られる事になったテオドアは以降度々、P3主人公（女）に自分が行ってみたい場所を伝え、彼女と共にその場所へ繰り出すようになる。

テオドアのプロフィール・人物像

性別：男
生年月日：不明
年齢：不明
身長：不明
体重：不明
コミュニティ：なし
CV：諏訪部順一
演者（舞台）：汐崎アイル（舞台『PERSONA 3 The Weird Masquerade ～蒼鉛の結晶～』）

不思議な青い部屋・ベルベットルームの住人。ベルベットルーム主のイゴールの造魔だといわれている。エレベーターを模した構造の『ペルソナ3 ポータブル』（P3P）のベルベットルームにあわせてか、ベルボーイのような服装を着た男性キャラクターである。

愛称は「テオ」。作中にて自ら「テオとお呼び下さい」と述べた為、それがそのままファンの間にも広まる事となった。非常に穏やかで紳士的な性格の人物。だがそれ故に、我が道を行くタイプである姉・エリザベスには振り回されっぱなしであるらしく、作中でのテオドアの会話で度々、その愚痴らしきものを聞かされかけるところがある。後に発売される『ペルソナ3』と『ペルソナ4』のクロスオーバー作品『ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス』（PQ）や『ペルソナQ2 ニュー シネマ ラビリンス』（PQ2）では、エリザベスと揃って登場しており、その際彼女に頭があがらず振り回され続けているテオドアの姿を目にする事ができる。なお同作には『ペルソナ4』に登場するベルベットルームの住人であり、テオドア・エリザベスの姉にあたる人物・マーガレットも登場する。マーガレットもまた、テオドアにとっては頭があがらない相手であるようで、エリザベスの時同様、彼女にも振り回されているテオドアの姿が作中にて描かれている。

なお我の強い姉2人に似てか、テオドアにも意地っ張りな一面がある。特に自分が知らない事があるのが許せないのか、知らない事を知ったかぶりする傾向がある。しかしあまりにもわかりやすい態度な為、エリザベスにはバレている。逆にその性質を利用されて、エリザベスから外の世界に関する嘘の情報を吹き込まれてしまう事もある。また知ってるふりをして憶測で物事を言う事が多く、度々その外見からは想像もできないような奇っ怪な発言を行っている。その度合いは、P3主人公（女）の会話選択肢に「もういいよ」と呆れの選択肢が出てしまう程である。

好物はたこ焼き。これは姉・エリザベスと同じ好物となっている。なお、胃がとても頑丈なようで、大量のきな粉やドックフードすらもお腹を壊す事なく食べてしまうといった所業を見せた事もある。
特技は温度測定。道具は使わず、実際に手で触れるだけで温度を測定できる。

テオドアのペルソナ能力

ウリエル

テオドアが召喚するペルソナの1体。アルカナは「永劫」である。

モデルはキリスト教の大天使「ウリエル」。「神の御前に立つ四人の天使（四大天使）」の1人とされている。なお、ウリエル以外の残りの四大天使もテオドアが召喚するペルソナとなっている。名前の意味は「神の炎」。世界を構築する4つの元素「四大元素」の内「土」を司り、4つある方角の内「北」を司るといわれている。その他にも「義の天使」「星々の統率者」という呼び名が存在し、天の星の運びの管理者ともされている。
そのような天に仕える者であると同時に、「地獄の総括者」、「門番」という役割も担っている。厳格な性格の天使とされており、法に一切の妥協を許さないとまでいわれている。
またキリスト教の教会の1つ「エチオピア正教会」の旧約聖書「エノク書」によれば、過去・現在・未来、全ての時間軸の事象が記録されている「天の板」を管理する者だという。その事から、「アカシック・レコード（元始からの全ての事象に加え、生き物の想念や感情といったものまでが記録されているという「世界記憶」の概念）の秘密に通じる天使」としても人々の間に広まっている。

『ペルソナ』シリーズの基となった作品、『女神転生』シリーズにおいても一部登場している作品がある。

マハラギダイン

火属性の攻撃技。
敵全体に大ダメージを与えることができる。

ガブリエル

テオドアが召喚するペルソナの1体。アルカナは「女帝」である。

モデルはキリスト教の大天使「ガブリエル」。「神の御前に立つ四人の天使（四大天使）」の1人とされている。ガブリエル以外の残りの四大天使もテオドアが召喚するペルソナとなっている。名前の意味は「神は我が力なり」。世界を構築する4つの元素「四大元素」の内、「水」を司り、4つある方角の内「西」を司るといわれている。「月」と「想像力」と「節制」を司るともされている。聖母マリアにイエス・キリストを受胎した事を知らせた大天使であり、その為「告知の天使」として文献では扱われる事が多い。その他にも背徳の都市ソドムとゴモラを滅ぼした大天使としても伝えられている。
またキリスト教の教会の1つ「エチオピア正教会」の旧約聖書「エノク書」によると、「地上の楽園を守護する天使」、「権力者を治める天使」とも伝えられている。このように逸話の多い存在である為、「創造の天使」や「黄泉の支配者」、「死の天使」に「光の天使」に「楽園の守護天使」等、数多くの異名が存在する。

なお、本来天使は「中性」であり性別はないと伝えられているが、ガブリエルに関しては前述の受胎エピソードから「女性」を意識した姿で表される事が多い。『ペルソナ3 ポータブル』（P3P）および『ペルソナ3』のガブリエルも女性の姿で描かれており、アルカナも「女帝」と女性と関連性のあるものが取られている。ガブリエルは『ペルソナ』シリーズの1作目と2作目にも登場しており、1作目・2作目ではペルソナ使いの1人・桐島英理子（愛称：エリー）の所持ペルソナとなっている。その際の見た目は、天使というよりも機械人間的な意匠であった。アルカナも「女帝」ではなく、「審判」だった。他にも『ペルソナ』シリーズの基となった作品、『女神転生』シリーズにおいても一部登場している作品がある。登場する作品にて、主人公が取る選択肢（行動）によって敵となるか否かが決まる。

マハブフダイン

氷結属性の攻撃技。
敵全体に大ダメージを与える事ができる。稀に状態異常「氷結」を付与する場合がある。

ミカエル

テオドアが召喚するペルソナの1体。アルカナは「審判」である。

モデルはキリスト教の大天使「ミカエル」。「神の御前に立つ四人の天使（四大天使）」の1人とされている。なお、ミカエル以外の残りの四大天使もテオドアが召喚するペルソナとなっている。名前の意味は「神の如き者」。世界を構築する4つの元素「四大元素」の内「火」を司り、4つある方角の内「東」を司るといわれている。「太陽」と「知性」と「慎重さ」も司る天使、さらには世界の終焉を前に神が人間の生前の行いを審判する「最後の審判」を司る天使だとも伝えられている。かつて「熾天使（天使の中でも最高位の者にのみ与えられる階級）」の1人であったルシファーが神に対して起こした反乱「天使の叛逆」の中で名をあげ、今の位置についたとされる。そのような伝承からか、「神のもっとも信頼厚い力の顕現」や「異教に対するキリスト教の勝利」の象徴として文献等では描かれる事が多い。
またキリスト教の教会の1つ「エチオピア正教会」の旧約聖書「エノク書」によれば、「神の選民を委ねられた天使」であり「慈悲深く忍耐強い天使」だともいわれている。「イスラエルの守護天使」や「死の天使」、「創造の天使」に「水曜日の天使」など、異名も数多く存在する。フランス百年戦争の英雄であるジャンヌ・ダルクに啓示を与えたのもミカエルだという。

『ペルソナ』シリーズの基となった作品、『女神転生』シリーズにおいても一部登場している作品がある。男性型の天使である事は本作と変わりないが、肌の色や衣装等にデザインの差がある。公式曰く『女神転生』シリーズのミカエルは、「イギリスのコヴェントリー大聖堂のミカエル像」をモデルに制作されたものだという。

マハジオダイン

電撃属性の攻撃技。
敵全体に大ダメージを与える事ができる。稀に状態異常「感電」を付与する場合がある。

ラファエル

テオドアが召喚するペルソナの1体。アルカナは「恋愛」である。

モデルはキリスト教の大天使「ラファエル」。「神の御前に立つ四人の天使（四大天使）」の1人とされている。なお、ラファエル以外の残りの四大天使もテオドアが召喚するペルソナとなっている。名前の意味は「癒す者」、「神の薬」。世界を構築する4つの元素「四大元素」の内「風」を司り、旧約聖書に登場する理想郷「エデンの園」に生る「知恵の樹」の対にあたる樹「生命の樹」を守護する天使とされている。旧約聖書の外典「トビト書」に登場しており、都市「メディア」に住む女性に取り憑いた悪魔「アスモデウス」を退けた逸話を持つ。アスモデウスは人間の色欲を操る悪魔とされており、それを退けたという事でラファエルはタロットの「恋愛」を暗示する天使だとも言い伝えられている。
その他にもユダヤ教の伝統に基づき作られた創造論「カバラ」では、「セフィロト（生命の樹）を司る十のセフィラー（セフィロトの概念を成り立たせている十の玉）の内、「栄光・律法の補完」と「三次元物質の内的構成の具現化」を示している「ホド」を守護する者だとされている。

『ペルソナ』シリーズの基となった作品、『女神転生』シリーズにおいても一部登場している作品がある。