ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(ヱヴァ:破)のネタバレ解説・考察まとめ

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』とは、社会現象をも巻き起こしたTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を、同作監督を務めた庵野秀明自らが再構成したアニメ映画作品。「新劇場版」シリーズの二作目である。
謎の巨大生物・使徒により、「セカンド・インパクト」という大災害が発生してから15年。14歳の少年碇シンジは、父ゲンドウの命令で汎用ヒト型決戦兵器エヴァンゲリオンに乗り込み、使徒と戦うことを強いられる。同じくパイロットに選ばれた少女たちと交流しながら、シンジは世界の謎を巡る奇怪な陰謀に翻弄されていく。

正式名称:汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 正規実用型 3号機
パイロット:式波・アスカ・ラングレー

北米に位置するNERV第2支部が保有していたエヴァンゲリオンの一体。起動試験も終わっていない状態だったが、新型動力の研究に使用されていたエヴァンゲリオン4号機が暴走して同支部が消滅したため、ゼーレ上層部の判断で日本に輸送されることとなった。
ゲンドウや加持は「4号機の暴走は本当にただの事故なのか」と訝しんでいたが、3号機は第9の使徒に侵食されており、4号機の暴走とも無縁ではないと思われる。
使徒に侵食されているとも知らぬままアスカが乗り込み、起動試験が行われる。その際に本性を現し、アスカを取り込んで暴走。迎撃に向かうも、「アスカを殺せない」とシンジが戦闘を拒否したため攻撃できない初号機を一方的に攻め立てる。ゲンドウの判断でダミーシステムが起動されるや、初号機は猛然と反撃に転じ、第9の使徒ごとエヴァンゲリオン3号機を八つ裂きにした。

エヴァンゲリオン4号機(EVANGELION NEXT GEN TESTBED-04)

正式名称:汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 次世代試験 4号機

北米に位置するNERV第2支部が保有していたエヴァンゲリオンの一体。新型動力の研究に利用されていたが、突如大爆発を起こし、同支部ごと消滅した。外観など詳しいことは不明である。
同じく第2支部が保有していたエヴァンゲリオン3号機が、日本で起動試験を行った際に第9使徒に侵食されていることが判明している。ゲンドウや加持は「4号機の暴走は本当にただの事故なのか」と訝しんでおり、第9の使徒の工作があった可能性を暗に物語っている。

エヴァンゲリオン仮設5号機(EVANGELION PROVISIONAL UNIT-05)

第3の使徒と戦うエヴァンゲリオン仮設5号機。

正式名称:封印監視特化型限定兵器 人造人間エヴァンゲリオン 局地仕様 仮設5号機
パイロット:真希波・マリ・イラストリアス

北極のベタニアベースが保有していたエヴァンゲリオンの一体。下半身は四つ足の機械式になっており、見た目は「急造した」という印象が強い。
ベタニアベースの地下に研究対象として封印されていた第3使徒が逃走した際、地表への脱出を阻むために出撃。地表への逃走は許すも、そこで追撃をかけてこれを撃破した。
しかしトドメを刺された第3の使徒は突如すさまじい爆発を起こし、巻き込まれるようにしてエヴァンゲリオン仮設5号機も大破(パイロットのマリはギリギリで脱出した)。ベタニアベースもそれに巻き込まれ、壊滅状態に陥った。
実のところ、これは全て加持の行った破壊工作である。彼はゲンドウからベタニアベースで進められていた「マルドゥック計画」を潰すよう命じられており、爆炎に包まれるベタニアベースを眺めながら「大人の都合に子供を巻き込むのは気が引ける」と漏らしていた。

EVANGELION Mark.06(エヴァンゲリオン マークシックス)

月面のタブハベースで密かに製造されていたエヴァンゲリオン。ゼーレが人類補完計画実現のために用意した“真のエヴァンゲリオン”とはこの機体のことではないかとゲンドウと冬月は予測している。
月面から地表まで短時間で移動するほどの推力を持ち、作中では疑似シン化を果たしサードインパクトを起こそうとしていた初号機を槍で串刺しにして機能停止に追い込んだ。TV版の設定を引き継ぐとしたら使徒であるはずの渚カヲルが、最新式のエヴァンゲリオンに搭乗して世界の危機に駆けつけるという展開に、ファンの多くが度肝を抜かれた。

使徒

15年前、突如南極に出現した正体不明の巨大生物。人類の半数を死に至らしめた大災害、セカンドインパクトの原因となった。
コアと呼ばれる部位を持ち、ここを破壊されると活動を停止する(死亡する)。しかしコア以外の部位は再生することが可能で、さらにはA.T.フィールドという強烈無比な障壁を展開する能力を有し、これにより物理的な攻撃をほぼ無効化する。通常兵器ではほとんどダメージを与えられない。
長らく活動が確認されていなかったものの、前作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の頃より再び人類の前に姿を現し始め、第3新東京市へと侵攻を開始する。

完全な設定が明かされておらず、媒体によっても多少異なるものの、その正体は「本来地球で繁栄するはずだった生命の原初の姿」だとされている。誕生して間もない地球に複数の天体が衝突、その内の二つに生命の源となる存在が付着していた。先に地球に降り立った方は後から来た天体の衝突で地下深くに追いやられ、後から降り立った方は邪魔者のいなくなった地表を我が物顔で独占。進化を繰り返した末に今の生態系を作り出した。
しかし最初に地球に降り立った原初の生命も滅びたわけではなく、地下深くで独自の進化を続けていた。南極の調査隊がその一体こと第1使徒アダムを発見し、研究の末に覚醒させてしまった結果発生したのがセカンドインパクトである。
使徒は生命体としては不完全な存在であり、自らの欠落を埋めるために現生人類のオリジンたる第2使徒リリス(後から地球に降り立った、地球の生態系の源となった原初の生命。研究が進んでいない段階で捕獲されたため使徒と誤認された)との接触を求めている。使徒が第3新東京市に侵攻してくるのも、NERV最深部にリリスが封じられているためである。使徒とリリスが接触すればサードインパクトが発生し、人類は今度こそ死滅するとされている。
一方、ゼーレもまた「使徒を利用して人類を完全無欠の存在にする」ことを目的としており、その意味では『エヴァンゲリオン』の物語は究極の進化を目指す二種の生物の生存競争だと言いかえることもできる。

第3の使徒

永久凍土の中から発見された使徒。発見された当時は休眠状態にあり、北極にあるベタニアベースで厳重に管理され、使徒に関する研究のために活用されていた。
植物の房のような胴体に蛇の骨がついたような奇怪な姿をしており、口から放つ光線を主な武器とする。加持の工作によって覚醒し、地表を目指して進撃。それを阻止せんとしたエヴァンゲリオン5号機と交戦し、地表への脱出には成功するも、ほぼ相打ちの形で倒された。

第7の使徒

相模湾に出現した使徒。前後に顔が付いた奇怪な頭部と、天秤かレリーフのような胴体を持つ、一見して生物らしさが感じられない姿をしている。
海面を凍結させながら闊歩し、第3新東京市に向かって進撃。そこにアスカの搭乗する2号機が上空より投下され、これと交戦。触手を伸ばして猛攻を加えるも曲芸じみた動きで全て回避され、容赦のない反撃を浴びる。一度は偽のコアを攻撃させることで凌ぐも、直後に真のコアを蹴り抜かれ、アスカの日本での初陣を華々しく飾ることとなった。

第8の使徒

第3新東京市上空に出現した使徒。数十キロにも及ぶ巨体を有し、自らを質量弾としてNERV本部を壊滅、その最深部にいるリリスとの接触を試みた。
これに対し、ミサトは三機のエヴァンゲリオンによる連携でこれを打倒する作戦を立案。予測落下地点付近に三機のエヴァンゲリオンを配置し、一機が第8の使徒を受け止め、残りの二機で撃破するという無茶にも程がある内容だったが、シンジたちエヴァンゲリオンパイロットとNERV職員が一丸となって作戦を遂行。最後はアスカによってトドメを刺された。
一人では到底成し得なかったこの大勝利は、孤高を気取っていたアスカに「いくら自分が天才でも一人ではどうしようもないことだってある」という気付きをもたらし、彼女の心の成長を促すことにもなった。

第9の使徒

誰にも悟られぬままエヴァンゲリオン3号機に巣食い、NERV自身の手によって北米の第2支部から日本へと運び込まれた使徒。エヴァンゲリオン3号機の起動試験の最中にその本性を現し、搭乗していたアスカの心身を侵食。第3新東京市への進撃を開始した。
シンジの初号機が迎撃に向かうも、「あれがエヴァンゲリオン3号機なら、アスカが乗っているのでは」と考えた彼は事実上戦闘を放棄。攻撃してこない初号機を一方的に痛めつけた。業を煮やしたゲンドウがダミーシステムの起動を命じ、結果必要以上にシンジを守ろうとするかのような初号機の反撃を受けて、五体を引き千切られて八つ裂きにされた。
第2支部は新型動力の試験中だったエヴァンゲリオン4号機が暴走したことで消滅しており、ゲンドウや加持は「本当にただの暴走事故なのか」と訝しんでいた。作中で特に言及されてはいないものの、第9の使徒の能力からして、なんらかの関与があった可能性は十分に考えられる。

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北上ミドリ(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ

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北上ミドリ(きたかみ ミドリ)とは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズに登場するキャラクターで、反NERV(ネルフ)組織WILLE(ヴィレ)のメンバーの1人。 WILLEが保有する空中戦艦AAAヴンダーの艦橋要員で索敵担当。特徴的なピンク色の髪は、染めているわけではなくエヴァンゲリオン・インフィニティの廃液を浴びて変色したものである。かつて碇シンジが発生させたサードインパクトによって家族やそれ以前の生活を失っており、14年ぶりに目覚めた彼のことを冷ややかな目で眺めていた。

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赤木ナオコ(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ

赤木ナオコ(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ

赤木ナオコ(あかぎ ナオコ)とは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの登場人物で、高名なコンピュータ技師。 特務機関NERV(ネルフ)の活動を支えるスーパーコンピュータシステム「MAGI(マギ)」の開発者。NERVの前身である人工進化研究所で働き、娘である赤木リツコとは手紙でのみやりとりする多忙な日々を送っていた。同組織の代表である碇ゲンドウとは愛人の関係にあったが、次第に彼から飽きられ、綾波レイからこの事実を突きつけられて激昂。衝動的に彼女を殺し、直後に自害した。

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キール・ローレンツ/ゼーレ01(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ

キール・ローレンツ/ゼーレ01(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ

キール・ローレンツ/ゼーレ01とは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズに登場するキャラクターで、人類補完計画を主導する秘密結社ゼーレの中心人物。 その遂行を特務機関NERV(ネルフ)の総司令官である碇ゲンドウに任せるが、彼が独自の目的に合わせて計画を歪めていることを知ると、これを裏切り行為と判断して戦略自衛隊に本拠地を襲撃させる。新劇場版では大きく設定が異なり、人間ではなく地球外で発生した知性体の成れの果てで、「自身の目的と大きく異なるものではない」とゲンドウの計画変更を許容した。

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洞木ヒカリ/鈴原ヒカリ(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ

洞木ヒカリ/鈴原ヒカリ(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ

洞木ヒカリ(ほらき ヒカリ)/鈴原ヒカリ(すずはら ヒカリ)とは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの登場人物で、主人公碇シンジのクライメイト。 学級委員を務めるしっかり者で、父、姉、妹に自分を加えた4人家族。家の中では母親代わりを務め、家事全般を得意とし、弁当も自分で作っている。クラスメイトの鈴原トウジに片思い中で、仲良くなるきっかけを探している。弐号機のパイロットである惣流(式波)・アスカ・ラングレーからは、その面倒見の良さから頼りにされるようになり、やがて友人としての関係を築いていった。

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