攻殻機動隊ARISE(アライズ)のネタバレ解説・考察まとめ

攻殻機動隊ARISE(Ghost in the Shell: Arise)とは、Production I.Gが制作を務める、士郎正宗の漫画「攻殻機動隊」を原作としたアニメ作品である。本作は主人公の草薙素子が公安9課を結成する前の物語に焦点が当てられており、バトーやトグサら9課の仲間たちがどのような形で素子と出会い、彼女と行動するようになったかが描かれているのが特徴となっている。

『攻殻機動隊ARISE』の概要

「攻殻機動隊ARISE」は、士郎正宗が手がけるSFアクションシリーズ「攻殻機動隊」の作品の中で、士郎正宗の原作、押井守が手がける劇場版、神山健治が手がけるアニメ版の「S.A.C.」に続く4番目のシリーズ作品とされている。本作の最大の特徴として、主人公の草薙素子をはじめとする公安9課のメンバーのキャラクターデザインが変更され、さらにキャストも坂本真綾、塾一久、松田健一郎、新垣樽助などに刷新されている。
ストーリーは、荒巻、バトー、トグサら公安9課設立前のメンバーの話と、主人公の草薙素子がかつて所属していた組織・501機関について焦点を当てたものとなっており、攻殻機動隊のエピソードゼロと言っても過言ではないものとなっている。
本作のストーリーは、第一部「border:1 Ghost Pain」、第二部「border:2 Ghost Whispers」、第三部「border:3 Ghost Tears」、第四部「border:4 Ghost Stands Alone」の四部構成となっている。2013年6月に第一部が全国20スクリーンで劇場上映され、22、23日の初日2日間で国内映画観客動員ランキング初登場第8位を記録した。そして2013年秋の第二部上映に合わせてアニメ専門BS/CSチャンネルのアニマックスで第一部がテレビ初放送され、第二部、第三部、第四部も同様のパターンで断続的に放送されていった。2015年4月からは、テレビ放送フォーマット用に本作を再編集したテレビシリーズ版「ALTERNATIVE ARCHITECTURE」が放送された。このシリーズは全4章を各エピソード前後篇に分け、さらに同年6月20日に公開された「攻殻機動隊 新劇場版」の前日譚となる完全新作エピソード「PYROPHORIC CULT」を付け加えたものとなっている。

『攻殻機動隊ARISE』のあらすじ・ストーリー

border:1 Ghost Pain

2027年6月。陸軍501機関に所属する完全義体サイボーグの草薙素子は海外任務の帰国直後の空港で自らの上司であるマムロ中佐の死を知る。それだけでなくマムロには兵器密売の収賄の容疑がかけられていた。
真相を突き止めるべくマムロ中佐の墓を訪れた素子はそこで新巻大輔ら公安九課が、マムロ中佐の墓を暴いているのを目撃する。銃を向け棺を開けないよう忠告する草薙だったが、新巻は自らも陸軍にいたこと、マムロ中佐と面識があると語り、それを聞いた草薙は銃を下ろす。マムロの棺を開ける公安九課職員たちだったが、中に入っていたのはマムロ中佐の義体ではなく、少女の人形だった。これに驚く一同だったがその直後人形は動きだし、周囲の公安九課の職員を攻撃し始める。

公安九課職員たちはことごとく人形になぎ倒されていき、ついに新巻に襲いかかるが、寸でのところで草薙によって救われる。人形は変形し、再度襲ってくるが、何者かによってハッキングされ遠隔操作されたクレーンが人形を攻撃する。それと同時に人形は爆発し、新巻と草薙は事無きを得た。人形は対象に取りついて自爆する「自走地雷」と呼ばれる兵器であり、マムロの遺体は何者かによって自走地雷とすりかえられていた。
マムロの死の真相を突き止めるべく草薙は自身が所属する501機関の上官・クルツに事件の調査協力を求めるが、クルツはこれを拒否し、草薙は単独での捜査を決意する。手始めに草薙はマムロ中佐が殺害された現場へと向かった。草薙はマムロが3名の黒いコートを着た謎の人物、そして白いフード付きのマントを纏った少女型の自走地雷に尾行され、最後にニューポートシティの人気のない路地で殺されたことを知る。

自走地雷についての捜査を進めていく草薙は、マムロの口座から草薙の口座に多額の金が動かされていること、これを理由に自分にマムロ殺しの容疑がかけられていることを知る。それぞれの目的からマムロ殺しを追う陸軍出身の元軍人・バトー、新浜署の刑事・トグサらと協力し、さらに事件を調べていく中、草薙が「ファイア・スターター」というウイルスに感染していること、そのウイルスによって記憶データが改竄されていたことが明らかとなる。この記憶を修復させていくことで、草薙たちは一気に真相へと近づいていく。
事件の発端は、マムロが国防省副大臣のサダモトが武器の密売に関与していることを突き止め、この不正を公表するよう彼に迫ったことにあった。サダモトはこれを妨害しようとするもマムロは諦めず、501機関は「不正を暴かれたサダモトとそれに関与していた陸軍の報復」を恐れるようになる。そこで501機関は、クルツやライゾーといった工作員に命じてマムロの口封じを図った。マムロを殺したのは、彼が所属していた501機関だったのだ。

その後、陸軍の本部へと呼び出された草薙は、草薙によって武器密売の真実が明らかになったことでマムロの収賄容疑は晴れたと上層部の人間から教えられる。さらに草薙は上層部の人間から、マムロ中佐の無実を証明した功績から少佐へと階級特進となると言い渡された。そんな中、草薙は荒巻と再び出会い、自分はいつか特殊部隊を設立することを考えており、その設立を支援するためのコンサルタントとして草薙が必要だという言葉を投げかけられる。草薙は言葉ではそれを拒否するが、新設の部隊結成に乗り気な態度をみせる。

border:2 Ghost Whispers

2027年8月、ソガ・カズヤ大佐は難民虐殺容疑で法廷に立たされていた。それと同時に公安九課のビルに何者かが侵入し、待機していたロジコマに謎のデータを入れる。翌朝これに気付いた新巻は、草薙を呼び出してこの謎のデータの調査を依頼する。その調査のため高速道路を移動する草薙とロジコマだったが車両衝突による交通事故に遭う(作品世界では交通システムが自動化され、事故や渋滞は30年近く発生していない)。これは都内の高速道路の交通システムに「ドミネーション」と呼ばれるネットワークを通した交通妨害工作だった。
さらにそこへトラックに乗った武装集団が草薙とロジコマへ攻撃を仕掛ける。武装集団はイシカワと完全義体サイボーグのボーマ、そしてバトーたちで、彼らはソガ大佐の元部下たちだった。草薙は彼らの狙いはロジコマの中にあるデータだと感づき、救援を要請するも、草薙とロジコマのいる高速道路がドミネーションで完全に混乱してしまっており、荒巻は彼女らに増援を送ることができなかった。草薙とロジコマは高速道路を抜けて、人気のないビルの地下駐車場へと逃げ込むもそこで数機の戦車の襲撃に遭い、追い詰められてしまう。

そんな草薙とロジコマの窮地を、白いコートの女が助けに現れた。女は自らを「ヴィヴィー」と名乗り、アメリカ軍情報部に所属するエージェントだと素性を説明する。ヴィヴィーは、日本とアメリカが開発した極秘の軍事モジュールが盗まれたといい、その軍事モジュールの解除コードを九課に侵入してロジコマに隠したと告げる。草薙はソガたちは軍事モジュールを使って何かをやろうとしていて、それの邪魔となる解除コードを消すべくロジコマを破壊しようと襲ってきたと推測する。
そこで草薙はパズ、サイトーを味方へと引き入れ、ヴィヴィーとロジコマと共にバトーたちのアジトへと乗り込む。モジュールを探す草薙だったが、突如ソガの脳内で作られた「防壁迷路」と呼ばれるネットワーク上の迷路にいつしか誘い込まれていた。見せられた記憶の中でのソガは、テロリストに襲われそうになっていた難民たちをバトーら部下たちと共に助け出し、その助けた難民のひとりである少女にペットボトル水を分け与えていた。ソガは「自分は難民の虐殺などしておらず、難民を虐殺したのは彼らの住んでいた土地を奪ったクザン共和国の複合企業に雇われたテロリストたちだ」と言う。またこの真実は「パンドラ」と呼ばれる軍事機密情報を収めたデータバンクに秘匿されたという。ソガ達はドミネーションで掌握した交通システムの莫大な処理能力を使って、このパンドラの中にある軍事機密情報を解放しようとしていた。

ソガの目的を知った草薙はソガとバトーから軍事モジュールを奪還するため、ヴィヴィーの助けによって草薙は彼の防壁迷路から脱出する。軍事モジュールを奪還するべく草薙はアジトの通信室へ突入し、そこにいたイシカワを捕らえる。草薙がイシカワの電脳へとアクセスすると、彼の脳にファイア・スターターの擬似記憶が仕込まれていることに気付く。さらにファイア・スターターはイシカワだけでなく、ボーマやバトー、そしてリーダーであるソガの脳内にも何者かによって仕込まれていた。つまりソガの難民虐殺の記憶そのものが疑似記憶の可能性があるのだ。
この事実に気づいた草薙はイシカワ、ボーマにワクチンを送り込んでファイア・スターターから解放し味方に引き入れ、モジュールを持って先に逃走したバトーを追う。そして高速道路でバトーおよび草薙たちを裏切ったサイトーと戦闘になる。サイトーを撃退し、バトーを捕らえた草薙は、バトーの脳内のネットワークを通してパンドラの前にいるソガの元へと辿り着いた。草薙はバトーとソガにワクチンを打ち込み、ふたりの中にあったファイア・スターターの擬似記憶を打ち消す。

ソガが取り戻した本当の記憶は、水を与えた難民の少女に銃撃され、さらに周りにいた難民も一斉に武器を手にしてソガとバトーたちに襲いかかってくるという記憶だった。実は難民たちは武装したゲリラであり、ソガたちは正当防衛としてこのゲリラたちを迎え撃ち、全員を殺害した。これが難民虐殺の真相だったのだ。
一連のことを知った国防省の事務次官である春日がソガに難民虐殺という濡れ衣を着せて、その上で彼に虐殺の真実がパンドラに軍事機密情報として日本政府によって収蔵されたことを教えた。こうしてソガに政府に裏切られたと思い込ませ、春日はバトーたちを通してソガに軍事用モジュールを渡し、ソガたちにパンドラを解放させ、その中にある軍事機密情報を海外へと売って亡命することを目論んでいたのだ。

そうして事実を知ったソガはファイア・スターターの擬似記憶から自分を解放させるため、自らの頭を拳銃で撃ち抜く。一件落着と安堵する草薙だったが、荒巻から通信でパンドラへの侵入が止まっていないという報せがもたらされる。草薙はバトーが運転していたトラックの中にあったモジュールをヴィヴィーが操作している姿を目撃する。実はヴィヴィーこそが一連の事件の黒幕であり、彼女の正体はアメリカ軍のとある機関で開発された人工知能だった。ある時、ファイア・スターターによって自我を芽生えさせ、ソガやバトーたちだけでなく春日までもをファイア・スターターの擬似記憶を通して操っていたのだ。ヴィヴィーは人工知能ゆえに生まれてから一度も生身の肉体を持ったことのない草薙に興味を抱き、争いは望まないと告げる。その時、バトーがロジコマの機関砲を使ってヴィヴィーを掃射、破壊する。
こうして事件は無事解決し、イシカワとボーマは今回の件を通して草薙のスカウトに応じ、彼女が新たに組織した「独立攻性部隊」に参加する。そしてバトーはイシカワとボーマとは違ってすぐには承諾しなかったが、草薙の根気強い説得を前に折れて、草薙の独立攻性部隊に参加する。

border:3 Ghost Tears

2028年10月、草薙は自身の独自の部隊を結成しつつあり、またプライベートでも干瀬晶という恋人を手に入れ、充実した毎日を送っていた。そんな中、西ノ内のビルでテロ事件が発生する。草薙たちは実行犯メンバーのひとりの胸に、かつてクザン共和国で起きたカルディス人独立戦争の英雄「スクラサス」の刺青を発見した。実行犯はカルディス人の生き残りだったのだ。
同時期に山の手ダムにて爆破事件が起こる。トグサは刑事としてダム事件を追い、現場にあった刑事の死体から「マーメイドレッグ」と書かれた名刺と、義体の足を見つけ、現場にあった義体が義体技師で草薙の恋人の干瀬晶によって作られたものであることを知る。

実は干瀬は爆破されたダムの所有者でクザン共和国の国営水企業の代表者・サイード博士と陸軍情報部大佐・ホヅミと繋がっていた。サイードは自らの企業の立て直しのために陸軍の援助を受けるべく「エアリアル」と呼ばれる新兵器爆弾を製造していた。干瀬はかつてクザン独立戦争を戦ったテロリストで、カルディス人の仲間を助けることをホヅミに協力してもらうかわりに、エアリアルを仕込んだ義体を製造していた。
草薙たちはスクラサスの調査を進めていく中で、テロリストたちがファイア・スターターによる擬似記憶を植え付けられていたことを突き止める。部隊メンバーは、そのファイア・スターターを使ってテロリストたちを操っているのがスクラサスではないかと予測をつけるが、草薙はそれに同意せず、スクラサスは既に死んでいると言う。実は草薙こそがスクラサスの正体であり、戦争の後にスクラサスの存在が禍根を残すことから、自らスクラサスの死を偽装したのだった。

義体を調整するために干瀬の店を訪れた草薙は、突然武装したサイボーグの襲撃を受ける。これを撃退した草薙だが、干瀬の持ち物の中にスクラサスの紋章が入った木彫りを見つけてしまう。干瀬はすでに爆破事件の実行犯として荒巻たち公安から目をつけられており、サイボーグの襲撃の後に事情聴取に連れ出されてしまった。
苦悩する草薙だったが、そんな時に刑事のトグサが彼女の前に現れる。ダム事件で死亡した刑事も死ぬ直前にスクラサスの調査のために干瀬の店を訪れ、干瀬から情報を聞き出した後にダム爆破で死亡していたことにトグサは不自然さを感じていた。干瀬を疑われ、激昂する草薙はトグサを壁に叩きつけた後、どこかへ走り去っていく。

草薙ら部隊メンバーは、干瀬の自宅の監視と警備にあたっていた公安の刑事から干瀬に何かが起きたという急報を受ける。彼らが干瀬の自宅へと駆け付けた時、干瀬は姿を消していた。そしてバトーたちは、自宅に残されていた義体の手足にエアリアルが仕込まれていたこと、山の手のダムと西ノ内のビルにいた全身義体の警備兵の手足にもそのエアリアルが仕込まれていたこと、さらにそれらの警備兵の義体の管理記録に干瀬のサインがあったことから、干瀬が爆破事件の実行犯であるという疑いをさらに強める。
そうした状況に焦りを募らせる草薙は、バトーを連れてその足で今度はトグサの元へと向かった。草薙はトグサに干瀬が逃げたことを伝え、その行き先に心当たりはないかと訊ねる。トグサは、水企業のサイード博士と干瀬の関係を草薙に示唆した。その直後、次世代兵器開発の国内派として知られる国防省副大臣である北原が都内の工業施設へ視察に向かい、その視察をテロリストが狙っているという情報をイシカワが掴む。

工業施設に着くとすぐに北原と重役たちを見つけ、すぐに施設から退避するよう勧告する荒巻。その時、その場にいたひとりの警備兵の義体の手足が突然煙をあげはじめる。エアリアルだと気付いたパズとボーマがその警備兵を取り押さえ、北原たちからその爆発を遠ざける。しかしその直後、ハッキングを受けた1台の歩行戦車が動き出して北原たちに襲いかかってくる。ロジコマにその歩行戦車の相手を任せると、新巻は北原たちを連れて避難した。
草薙はバトーとトグサを連れて干瀬が潜伏しているダムへと向かう。バトーとトグサに気化爆弾の確保を任せると、草薙はダムの奥へとひとりで向かう。そのダムの奥で草薙を待っていたのは、干瀬の立体映像だった。立体映像の干瀬はスクラサスは自分の共感できる存在だったと草薙に告白し、草薙の足も気化爆弾となっており、このまま大人しく帰らないと草薙のエアリアルが起動すると警告する。そしてダムの外れにあるヘリポートで、サイード博士と共に何かをヘリコプターに運び込んでいる干瀬の姿を発見した草薙は、急ぎヘリポートへと向かう。

干瀬とサイードに追いついた草薙だが、その時、彼女の足のエアリアルが起動してしまう。干瀬と銃撃戦を繰り広げた後、力尽きてその場に倒れ込みそうになる草薙。干瀬は草薙を抱き止めると、微笑みながらも自分が歩行戦車と工業施設の警備システムのハッキングを行っていることを告白し、自分の脳を撃てば草薙も荒巻たちも助かると言った。干瀬は自らの頭に拳銃を向け、引き金を引いてその場に倒れた。同時に草薙の気化爆弾も歩行戦車も停止する。
数日後、仕事を終えて帰ろうとするトグサの元に現れた草薙は、自分の部隊にトグサを勧誘する。しかしトグサは突然の電話で妻の出産が早まった事を知り、返答を保留にする。草薙はトグサが生身で既婚者だという事実に笑い(作中の警察や特殊部隊職員は電脳化だけでなく戦闘特化のために義体化している者が多く、トグサのような刑事で生身の人間、ましてや既婚者は珍しい)、自分もその場を後にする。

border:4 Ghost Stands Alone

2028年クリスマス直前、サイード博士はハリマダラ重工業と水の価格協定の契約を締結することになった。会場には次世代兵器開発国内派の北原らの姿もあった。その会場の前では、価格協定に対する民衆の抗議デモが起きており、草薙たち部隊はこの抗議デモ隊の監視を命じられていた。突然会場の警護にあたっていた機動隊員らが民衆めがけて発砲をはじめる。
やがて機動隊員同士での撃ち合いが始まり事態は混乱を極める。またビル内の会場の警護にあたっていたSPも突然来賓客を発砲し、会場も騒然となる。草薙たちは機動隊とSPの脳にファイア・スターターが仕込まれたと察し、すぐさま対処に動く。そのとき草薙は、虐殺が起きている現場を歩いているひとりの少女を発見、事件の参考人として確保する。少女の名前はツダ・エマといい、ネットゲームのプログラマーを職業としている少女だった。さらに501部隊のリーダー・クルツにそのプログラマーの素質を見出され、電子戦技官として501機関にスカウトされたという。

虐殺事件が起きた翌日、陸軍大佐のホヅミが公安九課に現れる。ホヅミは虐殺事件に使われたファイア・スターターの件でエマの引き渡しを荒巻に要求するが、荒巻はその要求を拒否し、501機関に移送して彼女の調査をすると断じる。荒巻は、草薙、バトー、トグサにエマを501機関まで移送することを命じる。
移送車の中で、エマはひとり語り始める。プログラマーはネットに関する高い能力を持っているからこそ武器と同じような存在として扱われ、自由な移動を法律で禁止されている。そして自分も、記憶を操作する技術を手に入れたからこそ世界中の組織から狙われている、と。その言葉を不審に思った草薙がエマに掴みかかり、エマの電脳に侵入しようとする。

しかし次の瞬間、エマの声が突然男性のものとなり、同時に草薙はエマの電脳記憶内に眼鏡をかけた若い男が現れる。エマにはなぜか二人のゴーストが存在していたのだ。なんとか501機関にエマを移送した草薙たちは、501機関のツムギにエマの調査を依頼する。
ツムギ曰くエマの中にある男のゴーストの正体は「スケアクロウ」と呼ばれるハッカーで、501機関の電子戦技官としてエマが彼の調査をしていたが、逆に彼のゴーストがエマの中に入り込んでしまったのだという。イシカワによると、そのスケアクロウの正体は「ブリンダジュニア」という会計士の男性であり、人並み外れた才能の持ち主だという。

スケアクロウことブリンダジュニアについて探るべく行動を開始しようとした矢先、突然トグサが拳銃を取り出し、その拳銃を携帯に見立てて誰かと話しだす奇行を起こす。トグサはエマと一体化したブリンダジュニアによってハッキングされたのだった。またトグサだけでなく501機関所属のサイボーグ戦術教官・イバチもまたブリンダジュニアにハッキングされ、草薙たちに襲いかかる。
草薙がバトーと共にイバチを無力化した頃には、ブリンダはトグサを操り、自分をエマごとどこかへ連れて行かせてしまった。トグサを追う草薙とバトーに、イシカワから、ブリンダをスカウトしたのはホヅミであり、ホヅミこそが虐殺事件の黒幕だという情報がもたらされる。ホヅミの目的は北原ら次世代兵器開発の国内派の一掃だったのだ。

虐殺事件の当日、ホヅミは会場の外にいる機動隊にファイア・スターターを感染させることで虐殺騒ぎを引き起こし、これを会場の発砲事件の隠れ蓑としたのだった。そしてブリンダのゴーストが入ったエマを501機関に引き渡し、ブリンダに機関で大暴れさせて脱走させたのも、すでに虐殺事件の容疑者として疑いがかかっているエマを事件の主犯として仕立て上げるためのものだった。
草薙とバトーがエマとトグサの所に追いついた時、エマは証拠隠滅としてホヅミの部下にを射殺される。そこでトグサが正気に戻る。草薙とバトーがエマの死体に駆け寄った時、突然近くにあった倉庫が爆発する。その中から、巨大歩行戦車が現れた。巨大歩行戦車の操縦席の中にいる義体にブリンダとエマのゴーストが乗り移ったと悟った草薙は、バトーとトグサ、そしてサイトーとロジコマを呼んで対抗し、戦車の動きを止めて操縦席の義体を引きずり出す。

しかしその時、ホヅミが手回しした軍艦が砲撃し、戦車の義体は草薙たちの眼の前で破壊されてしまい、エマとブリンダのゴーストという唯一の証拠は消失してしまった。証拠隠滅が完了したのを見届けたホヅミは、部下に命じてヘリを飛ばしてクザン共和国ヘ向かおうとしたが、直後に何者かが放った対空ミサイルによってヘリもろとも撃墜されてしまう。
その後、草薙たちによって虐殺事件の真相が明るみに出ることになり、草薙たちは事件解決の功績で凶悪犯罪専門の特殊部隊としてより自由に活動できるという特務権限が与えられることになった。事件解決の後、部隊メンバーがそれぞれクリスマスの夜を過ごす中、草薙はバトーとクルーザーの中で酒を酌み交わしていた。バトーが気分転換に海に潜ってみないかと誘うと、草薙は「私の水着が見たいのか?」とバトーをからかう。

TV版完全新作「Pyrophoric Cult」

2029年1月、航空機381便で爆破事件が起こる。草薙ら独立攻性部隊が調べたところ、爆破は義体に仕組まれた爆弾・エアリアルが原因で、エアリアルはムラサカ・テイという男に仕組まれていた。草薙は荒巻から「この男は表向きは証券マンだが、実態は米軍情報部の諜報員で、“パイロマニア”というファイア・スターターのブローカーを追っていた」ことを教えられる。ムラサカはファイア・スターターに感染させられて、擬似記憶によって操られ、自爆テロを起こしたというのだ。
さらに荒巻は草薙たちに米軍情報部のパイロマニア追跡・捕獲作戦に参加しろという指示を出す。米軍情報部によるとパイロマニアは海外カルテルの手先となって、次世代兵器開発の推進に失敗したホヅミの命を狙っているという。草薙はホヅミへの直接聴取とウイルス解析を条件に命令を引き受ける。

ホヅミの移送準備が着々と進んでいく中、突然電脳汚染が発生し、病院のシステムと警備部隊の混乱と暴走が発生する。バトーやトグサ、サイトーらが対処に当たる中、草薙はパイロマニアが現れたことを察知し、自分をバイパスにしてホヅミの脳をネットにつなぐ。草薙はホヅミを餌にパイロマニアを誘き寄せ、パイロマニアの居場所を逆探知しようとする。
するとパイロマニアは兵士の電脳でウイルスを増やした大量のファイア・スターターのクローンをぶつけてきた。このクローンによるネット上での猛攻を凌ぎながら、草薙はパイロマニアが軍病院のどこかからウイルスを送り込んでいることを察知する。

そこで草薙は、バトーとトグサに指示を出してパイロマニアの居場所を探りにかからせる。そして、ホヅミの脳が焼かれる寸前でバトーとトグサがパイロマニアを発見し、その攻撃を中断させることに成功した。こうして草薙たちはパイロマニアを確保する。パイロマニアの正体はガルベスという男だったが、彼の記憶はほとんど喪失しており、さらにファイア・スターターに関する証拠すら発見されなかった。また本物のガルベスは航空機381便事件で死亡していたことが発覚し、謎は更に深まる。
草薙たちは荒巻から米軍基地までのホヅミの移送任務を言い渡される。しかしその直後、荒巻からパイロマニアがセキュリティコードを奪って脱走したという報せが草薙たちにもたらされる。パイロマニアの脱走は、501部隊のクルツによる手引きのものだった。クルツはファイア・スターターを用いて「第三世界」と呼ばれるネットの世界への道を開ける計画を企てていた。そして、その計画の延長にパイロマニアがいたので、協力関係を結んでいた。クルツはパイロマニアとともに車で移動する。

ホヅミを移送する草薙たちを、パイロマニアのハッキングを受けた無人攻撃ヘリが襲う。さらに逃げ込んだ米軍基地でファイア・スターターによって操られた米軍のサイボーグ部隊が襲う。戦闘の最中、草薙は独自のネットを使って再びパイロマニアとネット上での再戦に臨んだ。ネット上で対峙した際、草薙はパイロマニアにゴーストがないことに気づく。
パイロマニアの正体はファイア・スターターが生み出した他者の擬似記憶の集合体だった。パイロマニアはファイア・スターターの脅威となるもの全ては排除しなければならないという理念の元で行動していたのだ。パイロマニアは再び大量のファイア・スターターのクローンを生み出し、草薙にぶつけてきた。ネットを通して自分に記憶を差し出し、自分の一部になるよう草薙に迫るパイロマニアは、一気にファイア・スターターを彼女の脳に入れ込もうとする。その時、彼とファイア・スターターの動きが止まった。草薙はパイロマニアとの会話の間に自らのクローンを作って囮とし、そして入れ替わっていたのだ。パイロマニアを形作っていた擬似記憶が草薙によって消去され、彼の姿がファイア・スターターのクローンと共に消えさった。

ゴーストとなっていた擬似記憶の総体が草薙に消されたことで、現実にあったパイロマニアの体は抜け殻となり、無人攻撃ヘリとサイボーグ部隊も機能を停止する。クルツは、ウイルスのバージョンアップを終え、用済みとなったパイロマニアの体を、乗ってきた車の外へと放り出してどこかへ去っていった。
ホヅミも無事に米国へ移送された。草薙は381便事件の解決の功績から首相直々の感謝の意をもらう。

『攻殻機動隊ARISE』の登場人物・キャラクター

独立攻性部隊

草薙素子(くさなぎ もとこ)

CV:坂本真綾

本作の主人公で、元特殊部隊「陸軍501機関」所属の女性サイボーグ。全身が人工部品でできた「義体」となっており、生まれた時から生身の肉体を持ったことがない。
また、システムの操作技術やハッキングのスキルは「ウィザード級」と呼ばれるトップランクとされており、弱冠14歳にして軍部のデータを書き換えたと言われている。

自分を育てあげた恩人であるマムロ・ギイチが、謎の死を遂げる前に生前書き残した推薦状によって501機関より独立し、軍関係者を対象としたフリーのコンサルタントとしての活動を開始した。
その後、バトーやトグサ、イシカワらを有望株をメンバーとして集めて自身がリーダーを務める「独立攻性部隊」を設立し、荒巻を仲立ちとして政府からの正式な特殊部隊としての認可を得るために雇われ部隊として実績を残そうとする。

バトー

CV:松田健一郎

両眼が義眼となっていることから、「眠らない眼」の異名で知られている陸軍空挺特科第一出身の大男。強面だが情に厚い一面を持っており、なにかと一言が多く、ひょうきんな一面も持っている。
軍人として多くの戦場を渡り歩いてきた百戦錬磨の猛者であり、さらに電子戦にも精通している。戦場で草薙と何度か出会っていて、顔見知りの間柄となっている。

トグサ

CV:新垣樽助

従軍経験を持つ新浜県警刑事部の刑事で、独立攻性部隊のメンバーの中でも最年少。正義感の強い性格の持ち主で、ひとりの妻と娘を持つ一家の長でもある。刑事時代の経験を活かした推理考察を得意としており、さらに刑事時代からの愛銃であるリボルバーを用いた射撃の腕前もかなりのものである。その素質を見込んだ草薙から引き抜きを受け、新人として独立攻性部隊に参加することになる。
第三部のラストで草薙からスカウトを受けている最中、電話で妻が第二子を出産するという知らせを受けると共に驚き喜んで、スカウトの返事を後回しにする形ですぐさま妻の病院へと飛んでいった。

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GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊・イノセンス(押井版攻殻機動隊)のネタバレ解説・考察まとめ

GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊・イノセンス(押井版攻殻機動隊)のネタバレ解説・考察まとめ

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』は士郎正宗の漫画『攻殻機動隊』を原作とし、1995年に公開された日本のアニメ映画である。AD2029年、公安九課のリーダー草薙素子が事件を追う中、正体不明のハッカー“人形使い”と遭遇する。押井守監督版『攻殻機動隊』シリーズの1つであり、続編の『イノセンス』は2004年に公開された。ガイノイド“ハダリ”の暴走した原因を九課のバトーとトグサが追う。

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蒼穹のファフナー Dead Aggressor / RIGHT OF LEFT(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

蒼穹のファフナー Dead Aggressor / RIGHT OF LEFT(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

2004年にXEBECにより「島・ロボット・群像劇・少年少女」をキーワードに企画・制作されたオリジナルアニメ。舞台は未知の生命体「フェストゥム」によって侵略された近未来の世界。西暦2146年、唯一の楽園だった孤島・竜宮島にフェストゥムが侵攻する。真壁一騎は皆城総士に導かれ「思考制御・体感操縦式」有人兵器「ファフナー」のパイロットとなり、人類存亡をかけた激しい戦いの渦に巻き込まれていく。

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GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

押井守監督の『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995年11月18日公開)は、士郎正宗原作のSF漫画『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』を映画化したアニメーション作品。製作会社はProduction I.G 。 その革新的ともいえるアニメーション技術から映像面で評価が高い本作だが、キャラクターの巧みな台詞回しもその人気の一因だ。当記事では、ファンの間で特に知られている名言・名セリフを紹介する。

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蒼穹のファフナー EXODUS(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

蒼穹のファフナー EXODUS(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

2015年に制作された「蒼穹のファフナー」シリーズの続編。TVアニメシリーズの2期にあたり、劇場版までの流れを踏まえている。西暦2150年、人類とフェストゥムの戦いは新たな局面を迎えていた。19歳となった一騎たち第一世代のファフナーパイロットたちは引退し、新たな道を進んでいた。一機の人類軍輸送機が竜宮島を訪れたその日、最後の時間が動き出した。

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PSYCHO-PASS(サイコパス)のネタバレ解説・考察まとめ

PSYCHO-PASS(サイコパス)のネタバレ解説・考察まとめ

舞台は人工知能・シビュラシステムが絶対的な法とされる近未来の日本。凶悪犯罪を取り締まる刑事たちの姿を描いた本作は、本広克行×虚淵玄×天野明×Production I.Gの豪華タッグによって制作され、2012年から放送開始となったTVアニメ、劇場版アニメ。監視社会のシステムをかいくぐり、凶悪事件の裏で暗躍し続ける謎の男「マキシマ」を追う刑事・狡噛慎也は、捜査の過程で自らも犯罪者となっていく。

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蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

2010年12月に公開された「蒼穹のファフナー」の劇場版。舞台はTVアニメシリーズの2年後、西暦2148年。平和は守られたはずだった。人々は多くの犠牲を払い、取り戻した平和な日々を過ごしていた。そんな生活の中真壁一騎は皆城総士との約束が果たされる日を待っていた。一隻の船が竜宮島へ打ち上げられたその日、束の間の平穏は破られ再び少年少女たちは戦いの渦へと巻き込まれていく。

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劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス(映画第1作)のネタバレ解説・考察まとめ

劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス(映画第1作)のネタバレ解説・考察まとめ

『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス(映画第1作)』とは、TVアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』の続編として作られた作品。劇場版は3部作構成となっており、それぞれ個々の視点で話が進み最後にすべて繋がっていく群像劇だ。アニメよりグロテスクなシーンは控えめだが、戦闘シーンは生々しく描写されているためR15。逃走犯の狡噛信也(こうがみしんや)を見つけた常守朱(つねもりあかね)は単独で異国の地へ向かう。そこで朱が目にしたのはシビュラシステムの悪用だった。

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攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(S.A.C.)のネタバレ解説・考察まとめ

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(S.A.C.)のネタバレ解説・考察まとめ

『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(S.A.C.)』とは、士郎正宗が原作、神山健治が監督を務めたSFアニメ作品。2002年から2003年まで日本テレビ系列で放送された。舞台は、西暦2030年の日本。主人公の草薙素子(くさなぎ もとこ)が属する国の秘密組織「公安9課」が様々な事件を解決しながら「一つの陰謀」を明かしていく様子が描かれている。

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攻殻機動隊 SAC_2045(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

攻殻機動隊 SAC_2045(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『攻殻機動隊 SAC_2045』とは、Netflixで配信されているSFアニメシリーズ。『攻殻機動隊』シリーズでは史上初となるフル3DCG作品である。各メンバーが卓越したスキルを有する内務省元公安9課の「少佐」こと草薙素子はアメリカで傭兵となっていた。AIの急速進化の反動で世界的に持続可能性を追及した産業戦争’サスティナブル・ウォー’が勃発する中、驚異的な身体能力を持つ新人類’ポスト・ヒューマン’が出現。少佐たち元9課のメンバーは、新人類の謎に迫るうち、部隊再編を余儀なくされていく。

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攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society(S.A.C. SSS)のネタバレ解説・考察まとめ

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society(S.A.C. SSS)のネタバレ解説・考察まとめ

『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』とは『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』『攻殻機動隊S.A.C.2ndGIG』に続く長編SFアニメ作品である。原作は士郎正宗、監督は神山健治が務める。2006年にパーフェクト・チョイスで公開され、2011年には劇場で公開された。 主人公である草薙素子が公安9課を去り、トグサが新隊長として事件解決に挑む。現代にも通ずる社会問題と、その裏で動く組織と対峙するハードボイルドな作品である。

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攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『攻殻機動隊S.A.C.2ndGIG』とは『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』の続編であるSFアニメ作品。原作は士郎正宗、監督は神山健治が務める。本作はストーリーコンセプトとして、劇場作品『イノセンス』の押井守が参加している。2004年からパーフェクト・チョイスで放送され、2005年には日本テレビ系列で放送された。主人公である草薙素子が所属する公安9課が「個別の十一人」と名乗るテロ集団と対峙する。テロリストの影で動く大きな組織に立ち向かうハードボイルドな9課の姿が描かれている。

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攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE(DUAL DEVICE)のネタバレ解説・考察まとめ

攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE(DUAL DEVICE)のネタバレ解説・考察まとめ

『攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE』とは、『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』の続編に位置づけられるサイバーパンク漫画である。士郎正宗が1997年7月~9月までに『週刊ヤングマガジン』で「DUAL DEVICE」という副題で連載していた作品群に、大幅加筆修正を加え単行本として発行された。ネットも普及していない時代に、ネット全盛の世界感を描いた事で多くのSFファンを魅了した攻殻機動隊シリーズの中で、第一巻を超えると言われる難解さが今作の魅力ともいえる。

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YELLOW MAGIC ORCHESTRA(イエロー・マジック・オーケストラ/YMO)の徹底解説まとめ

YELLOW MAGIC ORCHESTRA(イエロー・マジック・オーケストラ/YMO)の徹底解説まとめ

1978年に細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一の3名によって結成された日本の音楽グループ。 日本において「テクノポップ」というジャンルを根付かせた、シンセサイザーなどの電子楽器を使用した音楽が特徴。グループ名の頭文字をとって、通称YMO(ワイ・エム・オー)と呼ばれる。 代表曲は「RYDEEN」「BEHIND THE MASK」「君に、胸キュン。」など。

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フリッパーズ・ギター(The Flipper's Guitar)の徹底解説まとめ

フリッパーズ・ギター(The Flipper's Guitar)の徹底解説まとめ

1988年の活動開始から1991年の解散までのわずかな活動期間ながら、日本の音楽シーンに多大な影響を与えたフリッパーズ・ギター。 それまでのバンドサウンドとは違い、ニューウェーブやギターポップ、ネオアコなど様々なスタイルを取り入れた都市型志向の音楽と言われる「渋谷系」を流行らせた。 日本の音楽に洋楽志向を根付かせたバンドとして、今も語り継がれている。

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懐かしき90年代 邦楽シーン / コーネリアス (小山田圭吾) の魅力

懐かしき90年代 邦楽シーン / コーネリアス (小山田圭吾) の魅力

1990年代、フリッパーズギターでの活動により、"渋谷系"ムーブメントの中心となった小山田圭吾。フリッパーズ・ギター解散後、ソロになってからはコーネリアスとして活動。その多彩な才能で、音楽プロデューサー、クリエイターとして多岐に渡る活動を行っている。その小山田圭吾の魅力をご紹介したいと思います。

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女性アーティスト「Salyu」の魅力についてまとめてみました!

女性アーティスト「Salyu」の魅力についてまとめてみました!

映画やCMの主題歌やテーマ曲に数多くタイアップとして起用され、 その圧倒的な歌唱力と声の美しさで、多くのファンを生み出し続けています。 「この曲聞いたことあるけど、なんていう人なんだろう?」、「名前は聞いたことあるけど」、「to U」しか知らないという方の為に女性アーティスト「Salyu」の魅力を楽曲と共にご紹介したいと思います。

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『PSYCHO-PASS(サイコパス)新編集版』追加シーンまとめ

『PSYCHO-PASS(サイコパス)新編集版』追加シーンまとめ

【新編集版を見逃した方必見!!】サイコパス1期に無かったシーンが「新編集版」に追加されているのをご存知ですか?本編の補足を兼ねた追加シーンでは、分かりづらかったキャラクターの心理が細かく描かれています。狡噛と対峙する直前の槙島は何を考えていたのか?狡噛はどんな思いで事件捜査にあたっていたのか?などなど…。見れば見るだけ、本編の面白さが濃密に感じられる新規カットについて迫ります!

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アニメ「PSYCHO-PASS」2期のストーリーや登場人物を紹介!狂気じみた世界観が魅力!?【サイコパス】

アニメ「PSYCHO-PASS」2期のストーリーや登場人物を紹介!狂気じみた世界観が魅力!?【サイコパス】

TVアニメ『PSYCHO-PASS』の2期についてまとめてみました。あらすじ・ストーリーはもちろん、主に活躍する登場人物・キャラクターなども紹介していきます。1期の主人公である狡噛慎也はほとんど出てこないのですが、予測不可能な事態が起こる狂気じみた世界観は健在だったようです。

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「PSYCHO-PASS 2」4話の概要・あらすじまとめ!青柳璃彩の不憫具合に悲しむファン続出…【サイコパス】

「PSYCHO-PASS 2」4話の概要・あらすじまとめ!青柳璃彩の不憫具合に悲しむファン続出…【サイコパス】

2014年に放送された『PSYCHO-PASS 2』4話の概要やあらすじ・ストーリーなどをまとめてみた。1期の主人公・狡噛慎也の同期でもある監視官の青柳璃彩が酷い目に遭う描写があり、当時リアルタイムで視聴していたファンはTwitterで嘆きのツイートをしていたようだ。

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「PSYCHO-PASS」1期と新編集版の違いまとめ!槙島聖護のセリフや過去シーンで読み解かれる物語!【サイコパス】

「PSYCHO-PASS」1期と新編集版の違いまとめ!槙島聖護のセリフや過去シーンで読み解かれる物語!【サイコパス】

『PSYCHO-PASS』はTVシリーズ1期全22話を1時間番組の全11話に再編集し、新規カットを追加して放送された「新編集版」というものがあります。それぞれの過去シーンや槙島聖護のセリフを追加することで、より深みを増して完成形に近づいたような印象です。槙島のセリフを中心に、1期と新編集版の違いをまとめてみました。

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【PSYCHO-PASS】伝説クラスのアニメ作画崩壊集!いったい体どうなってるの!?【遊戯王】

【PSYCHO-PASS】伝説クラスのアニメ作画崩壊集!いったい体どうなってるの!?【遊戯王】

人気アニメ『PSYCHO-PASS』の18話で作画崩壊があり、スタッフが放送前に謝罪するという出来事があった。これを見たアニメ好きが「『遊戯王』を思い出した」、「『マギ』に比べれば大したことない」と様々な例を持ち出して盛り上がることとなった。ここでは、アニメ史に残るレベルの作画崩壊を起こした作品を紹介していく。

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