青葉市子(Ichiko Aoba)とは【徹底解説まとめ】

青葉市子とは、日本の女性シンガーソングライター。
クラシックギターの弾き語りによる演奏スタイルで澄み切った歌声、美しいメロディライン、シュールな詞が特徴的。
ギターの演奏はすべて自己流。誰から学んだわけでもなく一人で身につけたその技術によって、彼女が秘めている深く大きな世界観を表現している。
既存の音楽にとらわれずに自分の世界観を表現し、数々のミュージシャンからも多大な評価を受けている。
また、音楽家だけでなく、ナレーター・物書き・舞台役者・絵描きとしても活動。

青葉市子の概要

青葉市子とは、日本の女性シンガーソングライター。
2010年1月に1stアルバム『剃刀乙女』をリリースし、ミュージシャンとしてデビューを果たす。

クラシックギターでの弾き語り。シンプルなスタイルであるものの、透き通った歌声と独自の奏法による表情豊かなギターの音色が多くの人を魅了している。
独創的な音楽性を持ち、坂本龍一や細野晴臣といったミュージシャンたちとも共演を果たし、国内だけでなく世界各国で音楽を奏でている。

また、活動の場は音楽だけにとどまらない。
任天堂の『ゼルダの伝説 夢を見る島』のCMのナレーション、2017年に行なわれた舞台 『百鬼オペラ 羅生門』の出演、短編アニメ『ブレードランナー ブラックアウト2022』のヒロイン役「トリクシー」の声優を担当するなど、幅広い場で活動している。

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青葉市子の活動経歴

デビュー前

青葉市子は、学生の頃から楽器に触れる生活を送っていた。
中学生の頃は吹奏楽部に所属してクラリネットを担当。高校生の頃には、所属していた軽音楽部で、「東京事変」や「アジアンカンフージェネレーション」などのバンドの楽曲を耳コピし、ギター・キーボード・ベース・ドラムと、演奏する曲で空いていた楽器を担当した。
どの楽器に関しても自己流の奏法であり、誰かから演奏の仕方を教わったわけではなかったとのこと。

大学は地元である京都の学校に通っていたが、19歳に中退。その後上京し、ミュージシャンとしての人生を歩み始める。

デビュー後

2010年1月20日に1stアルバム『剃刀乙女』でミュージシャンとしてデビュー。
同年12月7日には、東京都の青山にある「EATS and MEETS Cay」でのワンマンライブを遂行。デビューから間もなかったにもかかわらず、独創的な歌の世界観と堂に入ったパフォーマンスにより話題を呼ぶこととなった。
なお、翌年2011年2月11日に発売されたライブアルバム『かいぞくばん 2010年12月7日』には、ワンマンライブの演奏が収録されている。

2011年には2ndアルバム『檻髪』をリリース。8月17日にはYMO(Yellow Magic Orchestra)の坂本龍一と細野晴臣や、コーネリアスの小山田圭吾、タブラ奏者のU-zhaanとともに、「青葉市子と妖精たち」名義で『ラヂオ』をリリース。また翌年2012年には、3rdアルバム『うたびこ』をリリースするなど、精力的な音楽活動が見られた。

2013年10月23日には3rdアルバム『0』をリリース。11月25日には、渋谷のライブハウス「WWW」でワンマンライブを遂行。翌年2014年1月29日にiTunes限定で配信されたライブアルバム『0%』には、そのライブの演奏が収録されている。
また、この年はソロ活動のみならず、バンド「コーネリアス」との共作「外は戦場だよ」がアニメ『攻殻機動隊ARISE border:2Ghost Whispers』のエンディングテーマに起用された。

2014年には、全国47都道府県を回るツアー「青葉市子 アワぶくツアー . 。○ o ◯ 2014」を遂行。また、4月26日には台湾、27日には香港での公演を実施した。
また、歌手の「Aimer」の楽曲である「誰か、海を。」の歌詞を提供。10月には、バンド「GEZAN」のボーカルであるマヒトゥ・ザ・ピーポーとのユニット「NUUAMM(ぬうあむ)」を結成し、12月10日には1stアルバム『NUUAMM』をリリース。
自身のソロアルバムをリリースしなかった年ではあるが、様々な音楽活動が見られた。

2015年9月には、長野県松本市の野外音楽フェス「りんご音楽祭 2015」に出演。また11月には、台湾・香港・シンガポール・マレーシア・タイを廻る自身初のアジアツアーを開催。
2015年はソロの作品のリリースはなかったが、翌年2016年10月19日には5thアルバム『マホロボシヤ』をリリース。

2017年には4月13日~19日の6日間、北京・広州・杭州・上海・マレーシア・台湾を巡る自身2度目のアジアツアーを開催。さらに、2018年にも、台湾・タイ・マレーシア・シンガポール・香港を回るアジアツアーを開催。
そして10月24日には、6thアルバム『qp』をリリース。その後、全国23か所25公演のワンマンツアー「ichiko aoba qp tour 2018 - 2019」を同年秋から翌年にかけて遂行した。

2019年、8月19日には北海道での野外音楽フェス「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZO」に出演。10月には台湾台北出身のボーカル「林以樂(リン・イーラー)」とともに、アジア各国を回るツアー「林以樂×青葉市子 ASIA TOUR」を開催。

2020年は、青葉市子のデビュー10周年。1月に東京都の赤坂にある草月ホールでデビュー10周年記念ソロコンサート「"gift" 青葉市子 10th anniversary concert I」を開催。4月3日にはその模様を収録したアルバム『"gift" at Sogetsu Hall (Live)』をリリース。
また12月2日には、7thアルバム『アダンの風』をリリース。

青葉市子のプロフィール・人物像

青葉市子は1990年1月28日に千葉県浦安市で生まれ、京都府で育つ。
高校時代のある日、自宅にあったガットギターを弾いたことがきっかけで、17歳からクラシックギターを始める。
ギターの演奏力も彼女が評価されている理由の一つではあるが、今まで誰かにギターの弾き方を習ったわけではなく、基本的に自己流。
教則本を買ったこともあったようだがほとんど使わず、遊ぶようにして弾いているうちに現在の演奏スタイルが出来上がったとのこと。

青葉市子のディスコグラフィー

アルバム

『剃刀乙女』

【『剃刀乙女』の収録曲】
1. 不和リン
2. ココロノセカイ
3. ポシェットのおうた
4. 重たい睫毛
5. 路標
6. 光蜥蜴
7. 遠いあこがれ
8. 腸髪のサーカス

『剃刀乙女』は青葉市子の1stアルバム。2010年1月20日に発売された。
全曲、クラシックギターの弾き語りによる構成。クラシックギターを弾き始めてから3年にもかかわらず歌の世界観を表現しきる技量、澄み切った希有な歌声は、1stアルバムから完成されていると言えるだろう。
また、「腸髪のサーカス」の詞、「やはり貴方もあの子も人間らしい人でしたか」にも表れているように、達観した視点から描かれる青葉市子独特な詞も今作の魅力の一つだ。

「不和リン」や「重たい睫毛」は、たびたび青葉市子のライブで演奏されており、細野晴臣や坂本龍一などのミュージシャンとの共同作品『ラヂオ』にも収録されている楽曲。

『檻髪』

【『檻髪』の収録曲】
1. 少女と檻
2. 灰色の日
3. パッチワーク
4. レースのむこう
5. つよくなる
6. おもいでカフェ
7. 日時計
8. 繙く風

『檻髪(オリガミ)』は青葉市子の2ndアルバム。2011年1月19日に発売された。
8曲約22分のアルバムで、音は青葉市子とクラシックギターのみ。
非常にシンプルであるにもかかわらず、流れるようなメロディとギターの美しい旋律で、ファンからも名盤と名高い作品。

なお、『檻髪』の収録曲の作成期間は、約30分から半年とまばらである。7曲目の「日時計」は半年ほどかかった楽曲とのこと。
ライブでもよく演奏されており、『ラヂオ』にも収録されている。

『うたびこ』

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