小山田圭吾(おやまだ けいご)とは、日本のミュージシャン、音楽プロデューサー、マルチプレイヤーである。1989年にフリッパーズ・ギターのメンバーとしてデビューし、解散後、ソロユニットCornelius(コーネリアス)としての活動を開始。グラミー賞にノミネートされるなど国内外で高く評価される。フリッパーズギターでの活動により、"渋谷系"ムーブメントの中心となった小山田。サンプリングや多重録音を駆使した実験的かつ多角的なサウンドが特徴で、多彩な才能によりクリエイターとして多岐に渡る活動を行っている。
小山田圭吾(Cornelius/コーネリアス)の概要
小山田圭吾(おやまだ けいご)とは、日本のミュージシャン、音楽プロデューサー、マルチプレイヤーである。1989年にフリッパーズ・ギターのメンバーとしてデビューし、1991年の解散後、約2年のブランクを経て1993年よりソロユニットCornelius(コーネリアス)としての活動を開始した。国内外を問わず高い知名度を誇り、第51回グラミー賞において「最優秀サラウンド・サウンド・アルバム」にノミネートされた経歴を持つ。
フリッパーズ・ギター解散後のソロ活動初期から中期にかけての楽曲においては、サンプリング手法の採用やテルミンを用いた演奏、HDDによる多重録音、ヘヴィメタルへの傾倒と新解釈、シンセサイザーを前面に押し出した演奏、ハーモニー効果の模索、サウンド・エンジニアリングの創意工夫など、実験的かつ多角的なアプローチが施された作品を数多く発表している。また、音楽プロデューサーとしても多くのミュージシャンの活動に貢献しているほか、企業やテレビ番組などの音楽監修にも広く携わっており、日常生活の様々な場面においてその音楽が使用されている。
小山田圭吾(Cornelius/コーネリアス)の活動経歴
初期キャリアとトラットリアの主宰
東京都で生まれた小山田は、和光小学校、和光中学校・高等学校を卒業。セツ・モードセミナーに通う傍ら、中学校の同級生であった小沢健二らとともにフリッパーズ・ギターを結成しメジャーデビューを果たす。1991年のバンド解散後、しばしの期間を経て小山田圭吾によるソロプロジェクト「Cornelius(コーネリアス)」として音楽活動を再開した。
活動初期から中期にかけての楽曲においては、手法としてサンプリングの採用、テルミンを用いる演奏、HDDによる多重録音、ヘヴィメタルへの傾倒と新解釈、シンセサイザーを前面に押し出した演奏、ハーモニー効果の模索、サウンド・エンジニアリングの創意工夫などが施された作品を発表している。また、音楽プロデューサーとしても多くのミュージシャンの活動に貢献した。
さらに1992年よりレコードレーベル「トラットリア (Trattoria Records)」を主宰。その活動は、作品発表の場を求めるミュージシャンと新たな音楽を求める聴衆の架け橋として機能した。小規模のレーベルによる作品の頒布はそれまでにも存在したが、同レーベルは新しい潮流の軽音楽を、単に一部の熱狂的な聴衆に提供するにとどまらず、全国の一般的な聴衆に広く頒布することを可能にした。2002年にこのレーベルは終了したが、活動期間は10年にわたり、計250の作品をリリースした。
ソロデビューと世界進出
女装して小枝のCMに出演
1994年2月25日、ファースト・アルバム『THE FIRST QUESTION AWARD』をリリース。翌1995年11月1日には、2作目のスタジオ・アルバム『69/96』をリリースした。この時期、森永のチョコレート『小枝』のCMに女装して「森の中の少女」として出演している。1996年6月9日には、電気グルーヴの石野卓球やX JAPANのhideなど、さまざまなアーティストがリミックスを手がけたアルバム『96/69』を発売。同年8月29日には、青海ステーションスクエアで開催された音楽フェス「NATURAL HIGH!!’96」に出演した。
1997年8月6日、3作目のスタジオ・アルバム『FANTASMA』をリリース。1曲目「MIC CHECK」のバイノーラルマイクを用いた立体音響をはじめ、細部にまでこだわった音の世界を堪能してもらうために、初回限定盤には特典として特製イヤフォンが付属された。1998年にはアメリカのマタドール・レコードと契約し、同作を世界21ヵ国でリリース。これを機に、ツアーなどを含む海外での活動が盛んに行われるようになる。
1999年4月と6月にヨーロッパツアーを行い、Belle and Sebastian主催の音楽フェス「The Bowlie Weekender」や「グラストンベリー・フェスティバル」に出演。8月からは、The Flaming Lipsのツアー「the International Music Against Brain Degeneration Revue」にSebadoh、Robyn Hitchcock、IQU、Sonic Boomとともに参加し、「レディング・フェスティバル」「リーズ・フェスティバル」への出演を含むアメリカ・ヨーロッパツアーを行った。10月にはアメリカの「コーチェラ・フェスティバル」に出演し、12月には東京でSUPERCARやスチャダラパーらとともに「World Wide Bape Heads Show」に出演した。
私生活では、2000年にミュージシャンの嶺川貴子と結婚し、同年11月2日に長男(小山田米呂)が誕生した(なお、嶺川とは2012年に離婚している)。
『POINT』の発表
2001年10月24日、4枚目のアルバム『POINT』を国内リリースし、翌2002年1月には世界21カ国でもリリースされた。2002年6月からはフランスのエレクトロ・デュオAirと「グラストンベリー・フェスティバル」などを含むヨーロッパツアーを敢行。また同時期には、バービカン・アートギャラリー(ロンドン)で行われた「JAM展」への映像作品の出展(2001年)、世界最大の映像の祭典「RESFest」におけるミュージッククリップ「DROP (DO IT AGAIN)」のベストオーディエンス賞受賞(2003年)、さらにヴィクトリア&アルバート博物館(ロンドン)で行われた展覧会「Shhh…」への楽曲提供(2004年)など、音楽のみならず映像作品の制作など幅広い活動を展開した。
2002年3月からは、日本国内14都市・世界12カ国47都市で合計57公演に及ぶ「from Nakameguro to Everywhere tour」を2004年まで継続。2002年12月には、細野晴臣と高橋幸宏によるユニットSKETCH SHOWの公演にゲスト参加した。
2003年よりNHK-FMで年2回のレギュラー番組『小山田圭吾の中目黒ラジオ』の放送を開始。同年6月25日には、BlurやBeck、Sting、電気グルーヴなどの楽曲を網羅したリミックス集『CM2』を発売。7月23日には一般公募によるリミックス集『PM』と、映像集DVD『5.1』を同時リリースした。その後、2004年には坂本龍一のアルバム『CHASM』に参加し、タイで開催された「Soi Music Festival」に出演。2005年には知育絵本付きCDへの楽曲提供や、坂本龍一のバンド編成ツアーへのゲスト出演、コンサート企画〈F.J.O.S.S.〉(クリスチャン・フェネス、スティーヴ・ジャンセン、小山田、スクーリ・スヴェリソン、坂本)への参加など、国内外のアーティストとのコラボレーションを重ねた。
映像作品集『SENSURROUND + B-Sides』がグラミー賞にノミネート
2006年、タイでの展覧会や青森県立美術館の企画展へのサウンドインスタレーション作品の出展を経て、10月26日に5枚目のスタジオ・アルバム『SENSUOUS』をリリース。世界19ヵ国でCD発売された。
2007年2月より、〈THE CORNELIUS GROUP〉名義でワールドツアー「SENSUOUS SYNCHRONIZED SHOW」をスタート。アメリカ・ヨーロッパツアーのほか、「コーチェラ・フェスティバル」「ソナー・フェスティバル」「SUMMER SONIC」などの国内外の大型フェスに出演した。11月にはアメリカの子供向けテレビ番組『YO GABBA GABBA!』に出演し演奏を披露。2008年3月には東名阪ホールツアー「ULTIMATE SENSUOUS SYNCHRONIZED SHOW」を開催し、12月には映像作品集『SENSURROUND + B-Sides』がアメリカの「第51回グラミー賞」最優秀サラウンド・サウンド・アルバム賞にノミネートされる快挙を成し遂げた。
2009年、オノ・ヨーコやショーン・レノン、本田ゆからとともに「YOKO ONO PLASTIC ONO BAND」を結成し、ロンドンのメルトダウン・フェスティバルへの出演やアルバム『BETWEEN THE SKY AND MY HEAD』のリリースなど精力的に活動。Corneliusとしては、ライヴ映像集DVD『SENSUOUS SYNCHRONIZED SHOW』のリリースや、ジャーマン・ロックバンドNEU!のトリビュートアルバムへの参加を行った。2010年2月には、YOKO ONO PLASTIC ONO BANDのニューヨーク公演でエリック・クラプトンらと共演。その後も、大野由美子とのユニット〈smallBIGs〉、高木完らとの〈NOMARS〉、砂原良徳やTOWA TEIとの〈O/S/T〉など、多彩なユニットやプロジェクトに出演した。同年11月3日には、砂原良徳がリマスタリングを手がけたアルバム『FANTASMA』のリマスター盤をリリースしている。
『攻殻機動隊』への参画
2011年1月、女性ヴォーカルSalyuとの多重録音プロジェクト「salyu × salyu」の活動開始を発表し、4月13日に全面プロデュース作『s(o)un(d)beams』をリリース。作詞には坂本慎太郎らを迎えた。同年6月にはYELLOW MAGIC ORCHESTRAのアメリカ公演にギタリストとして参加。2012年には坂本龍一とのコラボレーション楽曲「ah」を震災支援プロジェクトでリリースしたほか、〈Cornelius presents salyu x salyu〉としてロンドンや「ソナー・フェスティバル」でライブを行った。
2013年1月からはNHK-FMにて『小山田圭吾の新町ラジオ』がスタート。同年6月には『攻殻機動隊 ARISE』のサウンドトラックを担当した縁から、FM3とのコラボによるブッダマシーン『GHOST IN THE MACHINE』を発売。細野晴臣、坂本龍一、青葉市子、U-zhaanとのセッションによる〈青葉市子と妖精たち〉名義のアルバムもリリースされた。2014年にはU-zhaanのアルバムへの参加や攻殻機動隊コラボイベントのサウンドキュレーターを務めた。
2015年に自選ワーク集『Constellations Of Music』をリリースしたのち、2016年1月13日には高橋幸宏、砂原良徳、TOWA TEI、ゴンドウトモヒコ、LEO今井らとともに結成したバンド「METAFIVE」のファーストアルバム『META』をリリース。同年8月には、大野由美子を新ベーシストに迎えて8年ぶりとなるアメリカツアーを開催し、ロサンゼルス公演ではBeckがサプライズ出演して共演を果たした。
『Mellow Waves』と多角的なアート活動
2017年6月28日、前作から10年半ぶりとなるスタジオ・アルバム『Mellow Waves』をリリース。全国ツアーの開催や各種夏フェスへの出演のほか、10月にはBeckの日本武道館公演にスペシャル・ゲストとして出演した。
2018年3月にはメキシコ・北米ツアーを開催し、米ラジオ局NPRの「Tiny Desk Concerts」に出演。この時期、『デザインあ2』『デザインあ3』のオリジナルサウンドトラックCDを相次いでリリースしたほか、「音のアーキテクチャ展」の音楽や配信シングル「Audio Architecture」のリリースなど、デザインやアートに紐づいた活動を多く展開した。9月には編集盤『Ripple Waves』をリリースし、10月からは「Mellow Waves Tour 2018」として台湾や香港での初ライブを敢行した。2019年には1stアルバム『THE FIRST QUESTION AWARD』と4thアルバム『POINT』のリマスターCDを同時リリース。これを記念して国内外で「Cornelius Performs Point」ツアーを開催した。
2020年1月にはORIGINAL LOVEのイベントに出演し、7月にはMETAFIVEの新曲「環境と心理」で作詞・作曲および自身初となるリードヴォーカルを担当。12月には渋谷パルコのBGM集『MUSIC FOR PARCO』をLPでリリースした。2021年にはコカ・コーラ『い・ろ・は・す 天然水』TVCM曲「水奏楽」をn-buna(ヨルシカ)とのコラボで制作したほか、360立体音響対応のシングル「Forbidden Apple」や、これまでに手がけた『攻殻機動隊』シリーズのサウンドトラックのアナログ盤をリリースした。
活動30周年
2022年7月、シングル「変わる消える (feat. mei ehara)」を配信リリースし、「フジロックフェスティバル'22」ホワイトステージのヘッドライナーとして出演し活動を本格再開。秋には高橋幸宏の50周年記念ライブへの参加や、インドネシア、タイのフェスでヘッドライナーを務めた。2023年4月には大友良英との即興演奏ライブを開催。6月28日には、7作目となるスタジオ・アルバム『夢中夢 -Dream In Dream-』をリリースした。秋には「AMBIENT KYOTO 2023」でのインスタレーション展示やワンマンライブを行い、アンビエントミュージックへの傾倒を深化させた。
2024年はKENZOのショー音楽制作や、ヨーロッパ・アメリカを回るワールドツアーを展開。6月26日にはアンビエント色の強い楽曲を集めたアルバム『Ethereal Essence』をリリースした。7月にはソロ活動30周年を記念したワンマンライブ「Cornelius 30th Anniversary Set」を東京と京都で開催し、10月にはBSフジにて特別番組が放送された。
2025年に入ると、青葉市子の15周年記念コンサートへのゲスト出演や、The Flaming Lipsとのダブル・ヘッドライン公演、中国ツアーを敢行。さらに、2010年発表の「Typewrite Lesson」がTikTokなどのショート動画プラットフォームで世界的なミームとなり、Billboard Global Japan Songs excl. Japan チャートの上位にランクインする現象が起きた。その後も洋服の青山CMの作・編曲や、池田亮司とのツーマンライブなど精力的に活動。2026年2月には、かつて結成していたネオサイケバンドVelludoのファーストアルバム『BETWEEN THE LINES』をリリースし、同年4月にはミラノデザインウィークに出展された映像インスタレーション「One Lumen」の音楽制作を担当するなど、その創作活動は多方面へと広がり続けている。
小山田圭吾(Cornelius/コーネリアス)のプロフィール・人物像
1969年1月27日生まれ。学校法人和光学園の和光小学校、和光中学校・高等学校を卒業。音楽的な系譜を持つ家系に生まれ、実父はムード歌謡グループ「和田弘とマヒナスターズ」の三原さと志(本名・小山田晃)である。父母の離婚に伴い、2006年に父が他界するまで父方親族との交流はなかったが、その死をきっかけに自身のルーツへの理解を深めたと語っている。また、外祖父は『NHK紅白歌合戦』の前身番組や第1回・第2回の同番組で総合司会を務めた元NHKアナウンサーの田辺正晴、母方の叔父は歌手の田辺靖雄、父方の叔母の夫には版画家の中林忠良がいる。さらに、ベンチャーキャピタリストの伊藤穰一、イギリスのロックバンド「Lush」のヴォーカルであるミキ・ベレーニ、そしてハナレグミとして活動する永積崇とは、それぞれはとこの関係にあたる。
1989年にフリッパーズ・ギターのメンバーとしてメジャーデビューを果たし、バンド解散後は主にソロユニット「Cornelius」として活動を展開している。その音楽性は国内外で極めて高く評価されており、活動初期から中期にかけては、高度なサンプリング手法、テルミンを用いた独創的な演奏、HDDによる多重録音、ヘヴィメタルの解釈、シンセサイザーの導入、緻密なハーモニー効果の模索、サウンド・エンジニアリングへの創意工夫など、実験的かつ多角的なアプローチを特色とする作品を多数発表してきた。プレイヤーや自身のプロジェクトに留まらず、音楽プロデューサーとして数多くのミュージシャンの活動を支えるほか、企業CMやテレビ番組の音楽監修、アート展示のサウンドインスタレーションなども広く手がけており、国境を越えた知名度とともに、日常の様々な場面にその楽曲や音響デザインが浸透している。
小山田圭吾(Cornelius/コーネリアス)のディスコグラフィー
アルバム
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目次 - Contents
- 小山田圭吾(Cornelius/コーネリアス)の概要
- 小山田圭吾(Cornelius/コーネリアス)の活動経歴
- 初期キャリアとトラットリアの主宰
- ソロデビューと世界進出
- 『POINT』の発表
- 映像作品集『SENSURROUND + B-Sides』がグラミー賞にノミネート
- 『攻殻機動隊』への参画
- 『Mellow Waves』と多角的なアート活動
- 活動30周年
- 小山田圭吾(Cornelius/コーネリアス)のプロフィール・人物像
- 小山田圭吾(Cornelius/コーネリアス)のディスコグラフィー
- アルバム
- 『THE FIRST QUESTION AWARD』
- 『69/96』
- 『FANTASMA』
- 『POINT』
- 『Sensuous』
- 『Mellow Waves』
- 『夢中夢 -Dream In Dreamー』
- 小山田圭吾(Cornelius/コーネリアス)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 「What You Want」
- 「Moon Walk」
- 「Star fruits surf rider」
- 「Drop - Do It Again」
- 小山田圭吾(Cornelius/コーネリアス)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 東京オリンピック開会式音楽スタッフ辞任騒動
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