猫物語(物語シリーズ)のネタバレ解説・考察まとめ
『猫物語』とは、西尾維新によるファンタジー小説、及びそれを原作としたアニメ・ゲームなどのメディアミックス作品「<物語シリーズ>」の第4作目。主人公・阿良々木暦の同級生である羽川翼がメインヒロインとなる。「猫物語(白):つばさファミリー」「猫物語(黒):つばさタイガー」の二部構成。「猫物語(白)」は翼がストレスにより生み出した怪異と暦の対決について書かれ、「猫物語(黒)」は翼が嫉妬により生み出した怪異と向き合う出来事を描く。アニメーション制作はシャフト、監督は新房昭之。
CV:雪野五月
今作では詳しい説明がされていないが、メメの大学時代の先輩であり、駿河の伯母。怪異の専門家で、あらゆる事象や情報を知っている。「なんでも知っている」が口癖の女性。小柄の体格に対してXLサイズの服を着るという奇妙なファッションをしている。「つばさタイガー」にて、翼に「虎」の怪異と翼の行く末を教えた。
『猫物語』の用語
怪異
都市伝説や街談巷説、信仰、噂によって成り立つ存在。近くにいる人間によって姿を変える。姿形は様々で、実体のあるものから呪いや毒のように実体をもたないものもいる。怪異が起こした現象は「怪異現象」と呼ばれ、大抵は病気や体質といった形で処理される。
障り猫
車に轢かれた尾なしの白猫を装い、埋葬したものに取り憑く怪異。取り憑かれたものは性格が豹変する。触れると「エナジードレイン」という相手のエネルギーを奪い取ってしまう能力を有する。本作では羽川翼が取り憑かれ、ストレスを抱えたことにより「障り猫」をもとに新種の怪異である「ブラック羽川」を生み出してしまう。
ヴァンパイア・ハンター
「最強の怪異」である吸血鬼を殺すことを目的とする人々。別名「吸血鬼ハンター」。「傷物語」ではキスショットの四肢を奪った。
苛虎
翼が生み出した新種の怪異。翼の持つ「嫉妬」の感情が切り離された存在。炎で嫉妬の対象となった場所を燃やしていくが、自らの嫉妬の感情を認めた翼に取り込まれる。
『猫物語』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
「あなたに頼るしかありません。あなたしか頼れる相手がいません。だから生まれて初めて誰かに言います————助けて」
今までストレスや嫉妬を「なかったもの」として切り離して「善人」であろうとした翼は、ずっとストレスや嫉妬という感情を切り離していた。しかし、そのことで「ブラック羽川」や「苛虎」といった怪異を生み出してしまった。初めて自分自身の感情と向き合い、ストレスや嫉妬を受け入れるための行動のひとつとしてブラック羽川に書いた手紙の一文。善人であるがゆえに、正しくあるがゆえに誰にも助けを求められなかった翼が、前向きな変化を起こそうとしているのがわかる。
「私はあなた達を愛し、私を愛します」
こちらもまた、ブラック羽川に宛てた手紙の一文。今まで自分の感情を見て見ぬふりをしていた翼が、ストレスや嫉妬といったマイナスな感情もまとめて「羽川翼」の一部であると認め、受け入れることを決意したのがわかる。
「そしたら僕はきっと、泣いてたぜ」
翼は自分の嫉妬という感情を受け入れるために苛虎と対峙するが、あまりの強さに「自分のしたことは無駄だったのか」と諦めかける。そんな翼のもとに駆けつけた暦が「無理だったかもしれない。無茶だったかもしれない。でも無駄じゃなかった。お前が命がけで頑張って、この虎の放火をたった10秒遅らせてくれなかったら、僕は間に合わなかった」という言葉に続けて言った台詞。「もしピンチに駆けつけられなかったら」という暦の不安と同時に、暦にとってどれだけ翼の存在が大きかったかがわかる言葉だ。
「私も本当は阿良々木くんのこと、大嫌いなんだからね」
初めて翼が本音を暦にぶつけるシーンの台詞。翼は本心ではいつも辛い状況から助けて欲しかった。そして自分を救ってくれるのが暦というヒーローであってほしかったが、それを言えずにいた。自分の理想のヒーローじゃなかった暦のことをどこかで憎く思うほどに、暦のことが好きだった。そんな感情がよく伝わる台詞だ。
『猫物語』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
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目次 - Contents
- 『猫物語』の概要
- 『猫物語』のあらすじ・ストーリー
- つばさファミリー
- つばさタイガー
- 『猫物語』の登場人物・キャラクター
- メインキャラクター
- 阿良々木暦(あららぎ こよみ)
- 羽川翼(はねかわ つばさ)
- ブラック羽川(ぶらっく はねかわ)
- サブキャラクター
- 阿良々木月火(あららぎ つきひ)
- 阿良々木火憐(あららぎ かれん)
- 吸血鬼幼女(旧キスショット)/ 忍野忍(おしの しのぶ)
- 忍野メメ(おしの めめ)
- 戦場ヶ原ひたぎ(せんじょうがはら ひたぎ)
- 八九寺真宵(はちくじ まよい)
- 神原駿河(かんばる するが)
- 阿良々木母
- エピソード
- 臥煙伊豆湖(がえん いずこ)
- 『猫物語』の用語
- 怪異
- 障り猫
- ヴァンパイア・ハンター
- 苛虎
- 『猫物語』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「あなたに頼るしかありません。あなたしか頼れる相手がいません。だから生まれて初めて誰かに言います————助けて」
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- 「そしたら僕はきっと、泣いてたぜ」
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- 当初の予定では「猫物語(白)」は存在しなかった
- 暦が翼の危機に駆けつけるのが遅くなったのはタイムリープのせい
- 『猫物語』の主題歌・挿入歌
- 「猫物語(黒)」OP:羽川翼(堀江由衣)「perfect slumbers」
- 「猫物語(黒)」ED:河野マリナ「消えるdaydream」
- 「猫物語(白)」OP:羽川翼(堀江由衣)「chocolate insomnia」
- 「猫物語(白)」ED:春奈るな「アイヲウタエ」