ブラックパンサー(MCU)のネタバレ解説・考察まとめ
『ブラックパンサー』とは、2018年公開のアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。マーベル・スタジオ製作。2008年の『アイアンマン』から続くマーベル・シネマティック・ユニバース作品の第18作目。
アフリカの小国ワカンダを舞台に、ヒーローにして国王のブラックパンサーとワカンダの支配を目論むヴィラン・キルモンガーとの闘いを描く。
現在、アメリカで史上最も成功したスーパーヒーロー映画。
『007』へのオマージュ
本作はスパイ映画の要素を取り入れていて、『007』シリーズの影響を強く受けている。
例として、シュリが発明する奇想天外な武器などは『007』におけるQの発明をモチーフとしたもの。また、中盤で釜山のカジノに潜入するシーンがあるが、『007 スカイフォール』では似たような内装のマカオの怪しげなカジノが登場していて、カジノ内で激しい闘いが繰り広げられるといった展開も共通している。
モーション・キャプチャー俳優 アンディ・サーキス
アンディ・サーキスは「モーションキャプチャー俳優」と呼ばれていて、モーションキャプチャーにより『ロード・オブ・ザ・リング』3部作、『キング・コング』(2005年)、『GODZILLA』(2014年~)シリーズ、『猿の惑星』(2011~2017年)3部作など大作映画に多数出演している。本作および『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』では珍しくキャプチャーではなく生身で演じている。
マーティン・フリーマンとアンディ・サーキスは映画『ホビット 思いがけない冒険』でも共演しているが、アンディ・サーキスはモーションキャプチャーによりゴラムの役を演じているため外観は大きく異なる。
『ムーンライト』との関連
終盤、エンドロール直前のシーンでティ・チャラに「誰なの?」と尋ねた少年を演じたのはアレックス・ヒバート。2016年のアカデミー作品賞受賞作品『ムーンライト』で主人公の子供時代を演じたことで有名な子役。
クーグラーは本作の制作にあたって『ムーンライト』の監督バリー・ジェンキンスに意見を求めたという。
ホワイトウルフ
エンドクレジット後のシーンで、バッキー・バーンズが子供達から「ホワイトウルフ」と呼ばれるシーンがあるが、「ホワイトウルフ」とは『ブラックパンサー』の原作コミックに登場するキャラクター。
映画版とは大きく異なり、コミックでは「ハンター」という名でワカンダに墜落した白人一家の生き残りの少年で、ティ・チャカに保護された(姓名は不明)。後に生まれたティ・チャラの義兄としてワカンダで共に育ち、ワカンダの秘密警察組織 Hatut Zeraze の長官となる。
1992年・オークランド
劇中、カリフォルニア州オークランドでティ・チャカとウンジョブの事件が起きるが、この年が1992年である理由は、同年にロサンゼルス暴動が起きたため。
ロサンゼルス暴動とは、黒人青年が白人警官にひどい暴行を受けた「ロドニー・キング事件」や韓国人が黒人の少女を冤罪で射殺したが、韓国人は無罪評決となった「ラターシャ・ハーリンズ射殺事件」がきっかけとなり、1992年カリフォルニア州ロサンゼルスで黒人が暴動を起こした事件である。
また、舞台がオークランドである理由は監督のクーグラーの出身地であるため。クーグラーの過去作品『フルートベール駅で』での事件の舞台となったフルートベールもオークランド市内の街である。
『ブラックパンサー』の音楽・挿入歌
本作では2種類のサウンドトラックアルバムが製作された。
ルドウィグ・ゴランソン『ブラックパンサー(オリジナルスコア)』
ルドウィグ・ゴランソンによるサウンドトラック。全体を通してパーカッションを活かしたアフリカ音楽がフューチャーされていると同時に、現代的なデジタルサウンドも多用されている。
1. Wakanda Origins
2. Royal Talon Fighter
3. Wakanda (featuring Baaba Maal)
4. Warrior Falls
5. The Jabari
6. Waterfall Fight
7. Ancestral Plane
8. Killmonger
9. Phambili
10. Casino Brawl
11. Busan Car Chase
12. Questioning Klaue
13. Outsider
14. Is This Wakanda?
15. Killmonger's Challenge
16. Killmonger vs. T'Challa
17. Loyal to the Throne
18. Killmonger's Dream
19. Burn It All
20. Entering Jabariland
21. Wake Up T'Challa
22. The Great Mound Battle
23. Glory to Bast
24. The Jabari, Pt. II
25. A Kings Sunset (featuring Baaba Maal)
26. A New Day
27. Spaceship Bugatti
28. United Nations / End Titles
ルドウィグ・ゴランソン, バーバ・マール『ワカンダ』
セネガルの歌手バーバ・マールが歌唱を担当。
ルドウィグ・ゴランソン『United Nations/End Titles』『A Kings Sunset』
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目次 - Contents
- 『ブラックパンサー』の概要
- 『ブラックパンサー』のあらすじ・ストーリー
- 1992年 オークランドにて
- ティ・チャカの死
- 謎の男 エリック・スティーブンス
- ティ・チャラの国王即位
- ティ・チャカとの再会
- 釜山に侵入 エヴェレット・ロスとの再会
- エリックの襲撃
- エリックの正体
- ウンジョブとの再会
- ティ・チャラの復活 ティ・チャカとの対面
- 最終決戦
- エンディング オークランドにて
- ポストクレジット ティ・チャラの決意/ホワイトウルフ
- 『ブラックパンサー』の用語
- ワカンダ王国
- ヴィブラニウム
- ウォードッグ
- ワカンダ・フォーエバー
- ドーラ・ミラージュ
- ソコヴィア協定
- 装備・武器
- パンサー・ハビット
- 神秘のハーブ
- EMPビーズ
- リング・ブレード
- ヴィブラニウム・ガントレット
- ヴィブラニウム・スピア
- ソニック・スピア
- スニーカー
- キモヨ・ビーズ
- リモート・アクセス・キモヨ・ビーズ
- シールド・バリア
- ソニック・アーム・キャノン
- ヴィークル
- マグレヴ・トレイン
- ロイヤル・タロン・ファイター
- ドラゴン・フライヤー
- ブラックパンサー・ジェット
- LEXUS LC500
- 『ブラックパンサー』の登場人物・キャラクター
- メイン・キャラクター
- ティ・チャラ / ブラックパンサー(T'Challa / Black Panther)
- エリック・"キルモンガー"・スティーヴンス / ウンジャダカ(Erik "Killmonger" Stevens / N'Jadaka)
- ワカンダ関連
- ナキア(Nakia)
- シュリ(Shuri)
- オコエ(Okoye)
- ラモンダ(Ramonda)
- ズリ(Zuri)
- ウカビ(W'Kabi)
- エムバク(M'Baku)
- アヨ(Ayo)
- ティ・チャカ(T'Chaka)
- ウンジョブ(N'Jobu)
- CIA
- エヴェレット・ロス(Everett K. Ross)
- その他
- ユリシーズ・クロウ(Ulysses Klaue)
- バッキー・バーンズ / ウィンター・ソルジャー / ホワイトウルフ(Bucky Barnes / Winter Soldier / White Wolf)
- ギャンブラー(Thirsty Gambler)
- 『ブラックパンサー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「ワカンダ・フォーエバー!」
- オコエ「国に尽くしなさい」ナキア「いいえ、私は国を救う」
- 世界一美しい夕陽
- ティ・チャラ「危機に瀕した時、賢者は橋を掛け、愚か者は壁を造る」
- 『ブラックパンサー』の評価・興行成績
- 評価
- 興行成績
- 『ブラックパンサー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『007』へのオマージュ
- モーション・キャプチャー俳優 アンディ・サーキス
- 『ムーンライト』との関連
- ホワイトウルフ
- 1992年・オークランド
- 『ブラックパンサー』の音楽・挿入歌
- ルドウィグ・ゴランソン『ブラックパンサー(オリジナルスコア)』
- ルドウィグ・ゴランソン, バーバ・マール『ワカンダ』
- ルドウィグ・ゴランソン『United Nations/End Titles』『A Kings Sunset』
- 『ブラックパンサー ザ・アルバム』
- ケンドリック・ラマー, SZA『All The Stars』
- ケンドリック・ラマー, ザ・ウィークエンド『Pray For Me』
- Vince Staples & Yugen Blakrok『Opps』
- その他の楽曲
- Babes Wodumo、Mampintsha『Wololo』
- PSY, Snoop Dogg『HANGOVER』
- Mozzy『Sleep Walkin』
- Run the Jewels『Legend Has It』