東方仗助(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

東方仗助(ひがしかた じょうすけ)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』の主人公で、特定の幻像を持つ「スタンド」と呼ばれる超能力の使い手である。能力は傷を癒し、壊れた物を直す「クレイジー・ダイヤモンド」。基本的にお調子者かつ温厚で優しい性格だが、憧れの人を真似た自身の髪形を貶されると激怒する一面もある。時にはズルもするが強い正義感を持ち、自分の怪我を治せないのを承知で友のために体を張る。スタンド使いの仲間と共に街に潜む殺人鬼と戦うこととなる。

川尻早人(かわじり はやと)

CV:佐藤利奈(TVアニメ版)、佐藤ゆうこ(ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』)

吉良が化けていた川尻浩作の息子。メカに詳しく、両親の寝室に隠しカメラを仕掛けるなど暗く陰湿な少年として登場した。父親の奇行をそれとなく監視し、彼の正体が父の姿を借りた殺人鬼であると悟る。殺害の現場や、吉良がこっそり飼っていた猫草(猫と草の中間のような生物で、空気を操るスタンド能力を持つ)や、浩作の筆跡の練習をする吉良、尾行していた男女を殺した現場までビデオで撮影する。
ビデオカメラを持って殺人現場から逃げるところを吉良に目撃されており、カマをかけられて殺人を見たことを知られてしまう。それでも、殺人現場の撮影をしたビデオを隠していると言い、自分や母に手を出さないよう牽制した。
逆上した吉良により一度殺されたが、吉良に第3の爆弾「バイツァ・ダスト」が発動。早人が死ぬ前まで時間が戻り、以降キラー・クイーンは早人が誰かに口伝もしくは筆記の形で「吉良吉影は、自分の父親に化けている」ことを伝えればその相手を爆殺する能力を得る。いわば、早人自身が一種の爆弾にされたのだった。一度バイツァ・ダストで爆破されたものは、何度時間を巻き戻しても同じ時間に爆死する運命となってしまう。この運命から逃れるには、吉良が死ぬか、バイツァ・ダストを解除するかしかなかった。
早人にはスタンド能力はないが、母を守るためにも猫草を使い自分が吉良を始末することを誓う。吉良抹殺は失敗に終わったが、数度同じ朝を繰り返した結果、吉良自身が自分の名を口にするところを仗助に聞かせることに成功した(仗助が通りがかる時間を知っていたため、吉良に名前を言わせるタイミングを合わせた)。
仗助らとの戦いの為に吉良がバイツァ・ダストを解除した為、運命が変わった。スタンドは見えないものの、仗助たちの戦いを間近で見てその存在を実感する。爆弾に変えられた可能性から億泰に触れられない仗助に行動させるため、敢えて自らが億泰に触れて爆破を受ける(クレイジー・ダイヤモンドの「治す」能力を信頼してのことだった)など尋常ならざる精神性を見せ、仗助に「マジに小学生かよ…小僧~!」と感嘆させた。
結局吉良は救急車に轢かれる形で死亡し、その魂は鈴美のいる「振り返ったものを『安心なんかないところ』へと連れ去る小道」で振り返り、いずこかへと消え去る形で裁かれた。
その日の夕食で、浩作の帰りを待つ母のしのぶから先に食べるように言われるが「ぼくも…パパが帰ってから…一緒に…食べるよ…」と言い一人涙する。

吉良吉影(きら よしかげ)

CV:森川智之(TVアニメ版)、小山力也(ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 / ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』)

Part4におけるラスボス。触れた物を爆弾に帰るスタンド「キラー・クイーン」を持つ。100円玉であろうと人だろうと爆弾に変え、触れていた者のみを音もなく爆破する。殺人の証拠すら残らない。
物腰柔らかで紳士的な振る舞いが多い。仕事はそつなくこなすが、同僚からの評価は「いるんだかいないんだか分からない」「愛想が悪い」男といったところ。ずば抜けた能力を持っているが、目立ちたくないとの気持ちから能力以下の学歴や仕事を選んできた。半面侮られたくない気持ちもあり、作文、バイオリン、スポーツなど多岐にわたる分野で銅賞を取った。

女性の手に異常な興奮を抱く性癖を持ち、若い頃から女性を殺しては手首から先だけを持ち歩いて遊ぶなどしてきた。作中では生きている相手のように手に話しかけ、指輪をプレゼントする、一緒に昼食のサンドイッチを選ぶといった描写がある。尚、「恋人」である手首を作中で「彼女」「君」と呼ぶ。
15年前、杉本鈴美とその家族を殺した張本人で、誰にもバレることなく殺人を行ってきた。
「彼女」の入った袋を手違いから重ちーに持ち去られたことで、吉良の運命が一変する。重ちーの始末には成功したが、重ちーは自身のスタンドであるハーヴェストに、吉良のスーツからもぎ取ったボタンを持たせていた。
街のスタンド使いが集められ、鈴美の口から重ちーの死が伝えられた。重ちーを殺したのが町に潜む殺人鬼であること、ハーヴェストに勝てる者など考えられないという仗助の言葉から、殺人鬼がスタンド使いであることが判明した。

康一らとの戦いで仗助たちに殺人鬼・吉良吉影であることがばれるや、第2の爆弾「シアーハート・アタック」と繋がる左手を切断し逃走。背格好が似た男を捕まえ、他者の顔と運勢を変えるスタンド「シンデレラ」を持ったエステティシャン辻彩(つじ あや)の目の前で殺して自分の顔と指紋をその男のものと変えさせた。彩を爆殺し、逃げ切ることに成功する。
その後は川尻浩作(かわじり こうさく)として生活する。川尻の家族にばれないよう、こっそり靴のサイズを変え、筆跡を真似る練習をしていたが、すべて川尻の息子である早人に盗撮されていた。
自分と母に手を出すなと脅してきた早人をうっかり殺してしまい、焦りの中スタンドを生み出す矢が吉良の腕に入り込み、第3の爆弾「バイツァ・ダスト」が発動する。
バイツァ・ダストは早人を一種の爆弾に変え、何らかの形で「吉良吉影が川尻浩作に化けている」ことを伝えると、それを知ったものを爆死して1時間前に戻るという能力があった。吉良自身が死ぬか、バイツァ・ダストを解除しない限り爆殺の運命は変わらず、何度時間が戻っても一度爆破された人物は爆発し続けることとなる。

同じ朝を数度繰り返した早人の策により、自分が吉良吉影であると自身の口から言ったところを仗助に聞かれ最後の戦いが始まる。バイツァ・ダストを解除した為、みな爆死の運命から解放された。空気を操るスタンド「ストレイ・キャット」を持った猫と植物の中間のような生物・猫草をキラー・クイーンの腹部に収納し、空気の爆弾を作るなどした。
最終的には救急車に轢き殺される。魂は、かつて殺した杉本鈴美のいる小道に行くが、彼女と愛犬アーノルドのコンビプレイにより、小道で振り返らされ「安心なんかないところ」へ行かされた。

吉良吉廣(きら よしひろ)

CV:千葉繁(TVアニメ版)

吉良の父。写真の中に入り、自分が写った写真の中の空間を支配するスタンド「アトム・ハート・ファーザー」を持つ。その能力から、仗助からは「写真の親父」と呼ばれる。既に故人で、現在は幽霊となっている。年を取ってから得た一人息子であるからか吉影を溺愛しており、殺人癖を持っていることを知りながらも息子を守るべくスタンド能力を引き出す矢を使って味方となるべきスタンド使いを増やしていた。
その他の点でもたびたび息子の前に現れて手助けをしていた。最終戦時、携帯電話を使用して息子の吉影に指示を送り仗助を倒させようとしたが、仗助に気付かれて爆弾に変えた空気の球を受け自らが爆発してしまう。

リーゼントの少年

高熱に苦しむ幼い仗助を乗せた車が雪の中で立ち往生した時に現れた少年。つい先ほどまで喧嘩をしていたように傷だらけであり、仗助を病院に連れて行こうとしていた朋子は警戒した。助手席の仗助を見た少年は、自分の学ランを脱いでタイヤの下に敷き、「アクセルをかけてそのまま止まんないで走りなよ」と声をかけた。
その後、朋子は少年を探したが結局現れなかった。仗助は、直接自分を救ったわけではないにせよ、見ず知らずの子供のために自身の学ランを迷わず犠牲にした少年の行動をヒーローだと思った。仗助の現在の髪形は、その少年に憧れて真似したものであり、誰であろうと髪型を貶すことは許さない。それは、自分のヒーローであるリーゼントの少年を貶すのと同じだと考えるからであった。
アニメに登場したが、リーゼントの少年のセリフはすべて字幕であり、CVはない。

東方仗助の名言・名セリフ/名シーン・名場面

普段は温厚でヘラヘラしたところもある仗助だが、その胸の奥にはジョースター家の正義の心が宿っている。彼のスタンド「クレイジー・ダイヤモンド」は触れたものを治す能力を持つが、自分自身を治すことはできない。しかし自身が怪我を負うことも厭わず、仲間のために体を張れる仗助のセリフには、読者の胸を熱くするような名セリフも多い。

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東方仗助の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

「リーゼントの少年」は仗助ではない

一時、「リーゼントの少年は、何らかの理由で過去にタイムスリップした仗助ではないか」との説がファンの間で囁かれていた。しかし、このことは作者の荒木自身により否定されている。物語終盤で時間が巻き戻るバイツァ・ダストが登場したが、荒木はこの場面の執筆時点で既にリーゼントの少年のエピソードを忘れており、「あれはただのいい思い出」と証言した。

スタンド「クレイジー・ダイヤモンド」の元ネタはピンク・フロイドの楽曲「Shine On You Crazy Diamond」

「クレイジー・ダイヤモンド」というスタンド名の元ネタは、イギリスのロックバンド「ピンク・フロイド」の「Shin On You Crazy Diamond」である。1975年にリリースされた。九つのパートから成る。

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矢安宮重清(やんぐう しげきよ)/重ちーとは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場する中学生のスタンド使い。仗助たちの通うぶどうヶ丘高校に附属している中学校に通っている。実年齢より幼めの性格で間の抜けた話し方をするが、頭の回転は速い。基本的には素直で善良な性格だが、非常にケチなので欲に目がくらむことがある。 仗助と億泰と知り合い、揉めることもあったが親しい友人になる。しかしその後、殺人鬼・吉良吉影の正体に気付いたことで消されてしまった。

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片桐安十郎/アンジェロ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

片桐安十郎/アンジェロ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

片桐安十郎(かたぎり あんじゅうろう)/アンジェロとは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場する最初の敵スタンド使い。「日本犯罪史上最低の殺人鬼」と言われる連続殺人樹で、「アンジェロ」はマスコミからつけられたあだ名だ。主人公の東方仗助の祖父・良平はかつて少年だったアンジェロを逮捕したことがあり、アンジェロは良平を深く恨んでいる。 スタンド能力は水と一体化し、水を自在に操る「アクア・ネックレス」。

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小林玉美(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

小林玉美(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

小林玉美(こばやし たまみ)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場するチンピラのスタンド使い。定職につかず、スタンド能力をつかってゆすりたかりをしている。広瀬康一を罠に嵌めてお金を巻き上げようとするが、東方仗助に妨害されて失敗し、その日のうちに康一の家に押しかけて詐欺を働こうとする。母と姉を守るべく、闘争心を呼び覚ました康一の子スタンド能力によって撃退されて改心し、康一の子分として振舞うようになった。

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虫喰い/虫喰いでない(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

虫喰い/虫喰いでない(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

虫喰い/虫喰いでないとは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使いのネズミたち。音石明がスタンド使いを生み出す矢で遊び半分でネズミを射たところ、凶悪なスタンドを身に着けてしまった。空条承太郎と東方仗助が駆除に乗り出し、農場を舞台に死闘を繰り広げることになる。 スタンドは一発命中すれば人間でもスタンドでもドロドロに溶かすことができる毒針を発射する「ラット」で、2匹とも同じ能力を身に着けている。

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東方良平(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

東方良平(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

東方良平(ひがしかた りょうへい)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』の主人公・仗助の祖父。杜王町の警察署に勤める警察官で、階級は巡査だ。出世とは無縁だったが、35年間真摯に町を守り続けてきた正義漢だった。父親のいない子どもを産んだ娘・朋子と孫の仗助を心から愛している。 物語の冒頭、町に現れた連続殺人鬼・アンジェロに目をつけられ、殺されてしまった。仗助は祖父の代わりに自分が町と母親を守ると決意する。

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大柳賢(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

大柳賢(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

大柳賢(おおやなぎ けん)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使いで、通称「ジャンケン小僧」。吉良の父親がスタンド使いにした少年で、人気漫画化の岸辺露伴に勝負を挑む。露伴とのジャンケン勝負はファンからの評価が高い名勝負で、NHKのドラマ『岸辺露伴は動かない』で実写化された。 スタンドはジャンケン勝負に勝つことで相手のスタンド能力を奪う「ボーイ・II・マン」。

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【デッドマンズQ】ジョジョ第4部から続く吉良吉影の奇妙な人生【ジョジョリオン】

【デッドマンズQ】ジョジョ第4部から続く吉良吉影の奇妙な人生【ジョジョリオン】

『ジョジョの奇妙な冒険 第4部 ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使い・吉良吉影。杜王町に潜み、長年にわたって人の「手」を求めて殺人を繰り返していた。シリアルキラーでありながらも、人として「平穏」な人生を好む。『デッドマンズQ』や『ジョジョリオン』でも引き続き描かれ続ける吉良吉影の奇妙な人生について解説する。

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