バズ・ライトイヤー(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『バズ・ライトイヤー』(原題:『Lightyear』)とは、2022年公開の3Dアニメーションのスペース・アドベンチャー映画で、1995年公開のディズニー・ピクサー映画『トイ・ストーリー』に登場するバズ・ライトイヤーのルーツを描くスピンオフ作品である。スペースレンジャー・バズが任務の失敗から仲間の大切さを知る物語。本家『トイ・ストーリー』の世界で上映された映画という設定で、宇宙を舞台にロボットと戦うSFの世界観を持つ。ストーリーは本家から独立している一方、作中でバズのお馴染みの台詞が再現される。

『バズ・ライトイヤー』の概要

『バズ・ライトイヤー』(原題:『Lightyear』)とは、日本では2022年7月1日に公開された3Dアニメーション映画で、1995年から続くディズニー・ピクサーの『トイ・ストーリー』シリーズを背景に持つスペース・アドベンチャーである。アメリカでの公開日は2022年6月17日。製作会社は、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズとピクサー・アニメーション・スタジオ。監督は、アンガス・マクレーン。マクレーンは本作以前に『トイ・ストーリー』シリーズの短編『ニセものバズがやって来た』(2011年公開)や、『トイ・ストーリー・オブ・テラー!』(2013年公開、アニー賞受賞)を手がけている。本作は、ディズニー・ピクサー製作の『トイ・ストーリー』シリーズのスピンオフ作品である。作中冒頭で本作が、『トイ・ストーリー』の世界で上映された、アンディのお気に入り映画であると言及される。しかし本作は、本家の『トイ・ストーリー』シリーズからは独立した、SFアドベンチャー映画に昇華されているため、観客が本家作品を知っているか、知らないかを問わない。まさに大人から子供まで楽しめる映像作品となっている。
本作の映画音楽を担当したのは、ピクサー映画音楽の重鎮、マイケル・ジアッキーノ。『カールじいさんの空飛ぶ家』(2009年公開)でも映画音楽を担当し、アカデミー作品賞とグラミー賞を受賞している。

最終興行収入は、日本では12.2億円、観客動員数81万5740人であった。『トイ・ストーリー4』(2019年)が日本では興行収入100億円を超えていることを考えると今ひとつの成果となった。

『バズ・ライトイヤー』のあらすじ・ストーリー

バズ・ライトイヤーの失敗

スター・コマンドのスペース・レンジャー、バズ・ライトイヤーはSC-01調査船を、無事故郷に帰還させる任務についていた。乗組員1,200名が船内でコールドスリープで眠る中、自動操縦していた人工知能アイヴァンが、航行中に未確認惑星を発見。バズに調査のため立ち寄るか判断を求めた。バズはこの惑星に立ち寄ると独断する。スペース・レンジャーの相棒アリーシャ・ホーソーンと新人フェザリンガムスタンと共に、惑星探索をはじめたところ、蔓と巨大昆虫に襲い掛かられた。バズらはすぐさま惑星を危険と判断し、調査船に戻ろうとする。しかし調査船も蔓に襲われ地中に引きずり込まれようとしていた。緊急で惑星から脱出すべく、アリーシャはエンジンルームに、バズは操縦室に向かう。人工知能のアドバイスや、フェザリンガムスタンの協力を拒んだバズは、一人で操縦桿を握り奮闘する。その結果調査船は崖に激突し、墜落してしまう。調査船は大破。惑星からの脱出に不可欠な特殊燃料・ハイパースピードクリスタルも完全に壊れ、バズ含む1,200名の乗組員たちは死傷こそ逃れたものの惑星から出られなくなってしまった。

初めてのテスト飛行とウラシマ効果

調査船の墜落を受け、新しいハイパースピードクリスタル燃料の開発がスタートした。優秀な研究員により、惑星の資源からクリスタルを作り出すことに成功。墜落から1年、宇宙船も完成した。あとは、クリスタル燃料が安定し、ハイパースピードを可能にする配合を明らかにし、テスト飛行でその安定性を確かめるのみであった。バズはテスト飛行の運転手を務めた。アリーシャらに見送られ、バズは人工知能アイヴァンと共に基地を飛び立ち宇宙へ向かう。安定しない燃料でのテスト飛行は困難を極め、バズは命からがら惑星に戻る。燃料の配合も悪く、4分間のテスト飛行は失敗に終わった。さらにバズを待ち受けていたのは「ウラシマ効果」であった。バズが超スピードで飛行したために、地上の時間と船内の時間にズレが生じていたのだという。バズが4分間飛行している間に、地上では4年と2ヶ月3日が経過していた。

諦められない任務

4年ぶりに再開したアリーシャは、墜落後に出会った研究員と結婚するという。時間の流れに戸惑うバズに、アリーシャから情緒を安定させるための猫型友だちロボット・ソックスが送られる。それでもバズは、任務の失敗で乗組員を危険に晒していることに苦しみ悪夢を見る。一方でバズの情緒のサポートを任務として諦めないソックスの様子に、バズも任務を諦めない決意をする。「よく考えた方がいい」と慎重になるアリーシャの制止を聞かず、ソックスに燃料の安定性の宿題を出すと次のテスト飛行に向かうバズであった。危険なテスト飛行を重ねるバズ。それでも成果は得られなかった。バズがテスト飛行を重ねるごとに、地上ではどんどん時間が経過していった。アリーシャは地上でバズのサポートをしつつ、妊娠、出産、子供の独立、孫の誕生と自分の人生を生きていた。バズはそれを垣間見つつ、ますます任務の達成に執着し、のめり込んでいった。

アリーシャの死と任務の終了

14回目のテスト飛行をまたも失敗で終えたバズ。アリーシャを訪ねるも、姿はなかった。バズは残されたメッセージで、アリーシャが亡くなったことを知る。さらに、アリーシャの跡を継いだカル・バーンサイド中佐から、惑星から故郷への帰還任務の終了を告げられる。これからはレーザーシールドで基地を守り、惑星に定住していくことにしたという。事態を受け入れられないバズのもとにソックスがやってきた。バズを待つ60年の時間をかけて燃料の安定性の問題を解決したという。惑星脱出の最後のチャンスのために、バズはソックスと共にスター・コマンドを裏切る決意をした。宇宙船基地に忍び込み、ソックスの配合でかつてない輝きのクリスタル燃料を作ると、カル・バーンサイド中佐の忠告を無視して宇宙船を盗み出し、見事ハイパースピードに到達させるのだった。

ザーグシップとイジー

ハイパースピードに到達した、バズとソックス。基地の外になんとか着地するもスター・コマンドと連絡がつかない。偶然助けに現れた、アリーシャの孫娘・イジーによると、1週間前にあらわれた「ザーグシップ」から降りてきたロボットから基地が襲撃を受けているという。バズが最後のテスト飛行に出てから、地上では22年19週4日が過ぎていた。バズは新たな困難に立ち向かおうと、イジー率いるチームと協力しようとするも、彼らは士官候補生のボランティアチームでほとんど素人であった。バズは一般人の協力は受けられないと拒否。「誰の力も借りずに」ロボットのエネルギー供給元のザーグシップを破壊し、ハイパースピードクリスタルで皆を故郷に還そうとバズは決意する。しかし巨大昆虫やロボットの襲撃を受ける中で、やむを得ず共闘するはめになる。つたないながらも、勇気やひらめきで困難を切り開くイジーらに、バズも心を開き始める。バズにも士官候補生時代は出来が悪く、失敗続きで悩んでいた過去があったのだった。

ザーグの正体

度重なるロボットからの襲撃と、巨大ロボット・ザーグの登場でバズはハイパースピードクリスタル燃料を奪われた上に、ザーグシップに連れ去られてしまう。巨大なロボットスーツを脱いだザーグの正体は、未来から来た年老いたバズであった。未来から来たバズは、現在のバズとは違い最後のテスト飛行を終えた所でスター・コマンドから反逆罪で捕まりそうになる。そこから逃げるうちに、文明が発展した遥か未来に辿り着いたという。未来の技術で時間を遡ってきたという彼は、過去に干渉し惑星への墜落そのものをなかったことにしようとしていた。そのために、現在のバズが持つ消耗する前のハイパースピードクリスタル燃料が必要だという。現在のバズは、一度は賛成するも、アリーシャやイジーのことを思い出す。調査船が墜落した後の時間にも、尊い人生や命があったことを悟った現在のバズは、クリスタル燃料を渡すことを拒否。未来のバズの怒りを買う。
一方地上に取り残されていたイジーらも、ワープ装置を使ってザーグシップへ乗り込んだ。バズを助けようと駆けつけるが、すでにバズとザーグのクリスタル燃料をめぐる戦いが始まっていた。

ザーグとの最終決戦

圧倒的な戦闘力を持つザーグに苦戦するバズ。しかしイジーやソックス、アイヴァンの協力でなんとかクリスタル燃料を回収し、ザーグシップの自爆装置を起動させる。ザーグシップ自爆からギリギリのところで脱出に間に合わなかったバズやイジーらは、燃料を積む前の宇宙船2機ごと宇宙空間に投げ出されてしまう。バズとイジーらはそれぞれ惑星に向かって落下する宇宙船になんとか乗り込んだ。宇宙船にクリスタル燃料を装填できたバズだが、生き延びたザーグに襲撃される。バズは宇宙船から脱出し、背中のロケットで飛行。ザーグに奪われたクリスタル燃料を狙撃して、ザーグをその爆発で撃退した。そのまま落下するイジーらの宇宙船を、皆で協力してなんとか惑星に無事着陸させた。ハイパースピードクリスタル燃料は失われたバズだったが、仲間と惑星に帰りついた時、ここが故郷だと感じられた。

新たなる任務

地上に戻ったバズらを、カル・バーンサイド中佐率いる、スター・コマンド軍が回収に現れた。カル・バーンサイド中佐は、スター・コマンドへの裏切り行為は逮捕されて然るべきとしながらも、バズを評価。宇宙防衛隊を結成し、再びスペース・レンジャーとなるよう命令した。バズはイジーらを宇宙防衛隊のメンバーに指名。新しい宇宙スーツに身を包み、また宇宙で新たな任務に向かうのであった。

『バズ・ライトイヤー』の登場人物・キャラクター

スター・コマンド

バズ・ライトイヤー

宇宙船を操縦しているバズ・ライトイヤー(右)。

CV:クリス・エヴァンス
吹き替え版CV:鈴木亮平

スターコマンドのスペース・レンジャーで、本作の主人公。
その実績からたくさんの勲章を与えられた優秀なスペース・レンジャーだが、自分を過信して周囲の声に耳を貸さない一面もあった。
本作冒頭で故郷へ帰還する途中だった調査用宇宙船を、独りよがりの判断のせいで危険な惑星に墜落させてしまう。失敗を取り戻そうと、惑星脱出のための特殊燃料開発に奮闘するも、またも独りよがりの判断が裏目に出て、成果に結びつかないまま、何十年という時間が過ぎてしまう。燃料開発のテスト飛行で一種の未来へのタイムスリップを重ね、ただひとり若いままのバズは、たどり着いた未来でザーグ軍の襲撃を受ける。

ザーグと戦うにあたって、かつての相棒の孫娘・イジーとその仲間達に出会うが、彼らが素人と知ると頑なに協力を拒む。しかし、共に困難に立ち向かう中で、考えが変化。物語の最後には、彼らを正式にスペース・レンジャーの信頼できる仲間として引き入れ、共に宇宙で冒険を繰り広げる決意をする。

どこまでも真面目で堅物な性格だが、むしろそれがコミカルに見える場面もある。

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ズートピア(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『ズートピア』とは、2016年にウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオより公開されたアニメーション映画。第89回アカデミー賞長編アニメ映画賞受賞作品。肉食動物と草食動物が共に暮らす大都会ズートピアを舞台に、新米警察官のウサギのジュディ・ホップスと、キツネの詐欺師ニック・ワイルドの2人が、連続行方不明事件を解決するために奮闘するメディ・アドベンチャー。作品のテーマとして人種差別などの社会問題が描かれている。

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美女と野獣(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

美女と野獣(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

フランスの民話を元に1991年に制作されたディズニーの長編アニメーション映画作品。魔女の呪いによって醜い野獣に姿を変えられた古城の王子と美しく聡明な街の娘ベルとの奇跡の愛の物語。ロマンティックな音楽と美しい映像が全編を彩り、信じ合うことで起こる不思議な奇跡が深い感動を呼び起こすファンタジー・ラブストーリー。アニメ作品として初のアカデミー作品賞にノミネートされ、さらに作曲賞と歌曲賞を受賞した。

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プリンセスと魔法のキス(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

プリンセスと魔法のキス(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『プリンセスと魔法のキス』とはウォルト・ディズニー・スタジオが制作した2Dアニメーション・ファンタジー・ミュージカル映画。原題は『The Princess and the Frog』。日本では2010年に公開され、ディズニー初のアフリカ系アメリカ人のプリンセス映画として知られる。アメリカ合衆国ニューオーリンズを舞台に、主人公ティアナと王子ナヴィーンを蛙に変えた魔法と、それを解く「プリンセスのキス」をめぐる冒険を描く。

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ポカホンタス(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ポカホンタス(ディズニー映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ポカホンタス』とは1995年に公開されたディズニーアニメ映画33番目の作品。ディズニー映画史上、初めて実在の人物を扱った歴史的映画である。映画中盤の挿入歌「カラー・オブ・ザ・ウィンド(Colors of the Wind)」はアカデミー賞で受賞するほど評判が高い。舞台は17世紀初頭のアメリカ、インディアンのポカホンタスが植民地開拓するためにアメリカ大陸に上陸したジョン・スミスに出会い、お互いに恋に落ちる。人種の壁を越えたロマンスは、ディズニーでは異例ともいえる作品だ。

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