田最環（ジョジョリオン）の徹底解説・考察まとめ

田最環の概要

田最環（だも たまき）とは、『ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン』の登場人物。人間と同じ見た目をしているが、独自の進化を遂げた謎の生物・岩人間。ロカカカ密売グループのリーダーである。かつて吉良吉影と空条仗世文にロカカカを奪われ2人を始末したが、仗世文の死を確認できなかったことで東方家に潜んでいると睨み、長女の鳩を利用して東方家に潜入する。指紋に触れた生物を極限まで柔らかくするスタンド「ビタミンC」を持つ。
名前の元ネタは、ドイツのプログレッシブ・ロック・バンド「CAN（カン）」のボーカル「ダモ鈴木」から。スタンドの元ネタはドイツのバンド「CAN」の楽曲「Vitamin C」。

田最環のプロフィール・人物像

『ジョジョの奇妙な冒険 part8 ジョジョリオン』の敵キャラにして、姿形は人間に似ているが人間とは違った独自の進化を遂げた種族・岩人間。スタンドは、指紋に触れた生物を極限まで柔らかくするスタンド「ビタミンC」。年齢は自称23歳。しかしその外見はどう見ても小太りの中年男で、常にぼそぼそとした小声で喋り、覇気のない顔をしている。「ダモカンクリーニング店」を経営しており、東方鳩とは仕事を通じて知り合った。鳩からは「環（カン）ちゃん」と呼ばれている。
性格は冷静かつ狡猾で、「スタンドは性格だ」と言い切るほどにスタンド戦を理解している。相手に自身の姿を晴らした時点ですでに攻撃を完了させているなど、周到さにおいても隙がない。その一方で、激昂すると口調が粗暴になる。さらに、無抵抗の相手に拷問まがいの行為を行うといった残忍さも併せ持っている。

田最環の来歴・活躍

過去：ロカカカの実を奪った吉良吉影と空条仗世文を殺害

田最環は岩人間のリーダー格として、その実を食べれば医学では治療不可能とされる怪我や病気さえも治療できる効果を持つ不思議な果実・ロカカカを高値で売り捌いていた。いずれは効果を改良して更なる増産をし、再生医療界を牛耳って富と名声を得ようと目論んでいたが、ある日、ロカカカの枝が何者かに盗まれてしまう。枝を盗んだのは母であるホリーが患った脳が徐々に石化してしまう奇病を治そうとする吉良吉影（きら よしかげ）と、幼い頃にホリーと吉影に命を救われた青年である空条仗世文（くうじょう じょせふみ）だった。
2人は一切悟られることなく枝を盗み出し、二つのものを接合できる仗世文のスタンド「ソフト&ウェット」で別の枝をロカカカにくっつけて偽造したため、ことは順調に運ぶと思われた。接木も成功し、盗み出したロカカカは新たな身をつけるまであと数日というところまで来ていた。しかしここで田最とその仲間の夜露に一連の行動がバレ、襲撃されてしまう。実は、田最はロカカカの鉢植えの重さを常に計測しており、仗世文たちが盗んだ後に僅かながら鉢植え全体の重さが増していることに気がついていたのだ。減っているなら果実をもぐ際に枝まで折れた等の説明がつくが、増量しているのは奇妙なことだった。その後、くっつけたダミーの枝だけが枯れたことで、手段はわからないが何者かがロカカカの枝を盗んだと確信。ロカカカを必要としているということは、現代医学での治療が不可能な病気や怪我を患っている人物が犯人だと考え、日本全国の該当患者を虱潰しに探すという執念を見せ、吉影と仗世文の2人に行き着いたのである。
田最はこのことを語った後に、物体を極限まで柔らかくする自身のスタンド「ビタミンC」を発動。柔らかくなった2人の体を紙幣で切り刻む等の拷問を仕掛け、盗み出したロカカカの場所を吐かせようとする。心を折られた仗世文が口を割りそうになったが、寸前で吉影が爆発するシャボン玉を生み出す能力を持つ自身のスタンド「キラー・クイーン」を使って周囲を爆破。2人は辛くもその場を脱した。
なんとかその場は逃れたものの、2人とも拷問のダメージでまともには動けず、吉影に至っては爆発から仗世文を庇ったことで既に虫の息だった。田最たちは2人を追跡するものの、仲間の岩人間であるエイ・フェックス兄弟が仗世文にやられてしまう。更にこの日こそが2011年3月11日であり、ちょうど周囲を東日本大地震が襲う直前だった。余震から津波が来ることを察した田最は、夜露と共に撤退するのだった。その間に仗世文はロカカカの実を吉影に食べさせ、等価交換が終わる直前に自身の影響で起こった地割れに飲み込まれた。等価交換を引き起こすこの土地の力か、あるいはその土地で育てられたことでロカカカの性質が変化したのか、詳細な理由は不明ながらも吉影と仗世文は体が半分づつ融合し、本作の主人公・東方定助（ひがしかた じょうすけ）が誕生した。そして田最は仗世文の死を確認できなかったことから、彼を探し出して始末することを当面の目標とし、本作の戦いの幕が上がることとなった。

東方家を襲撃するも死亡

そして時は流れ、4年後。仲間の岩人間たちが次々に姿を消すという異常事態に、田最は生き残った仗世文が始末しているのではないかと考える。そして仗世文の居場所を探るため、東方鳩を利用して東方家へ侵入することにする。スタンド能力「ビタミンC」を使い、虹村や大弥など東方家の人間を1人ずつ始末し、無力化していく。柔らかくした憲助を拷問にかけ、自分の仲間や空条仗世文がどこにいるのか尋問した。
東方家が壊滅の危機を迎える中、田最は自らが探していた「空条仗世文」が東方定助として東方家にいる事を突き止める。田最は定助をスタンドで柔らかくして殺害しようとするが、直前に自身が蹴り飛ばした鳩は、定助の機転によってシャボン玉を使い、スタンドの射程範囲である家の外へ逃れていた。そして軟体化から開放された事をきっかけに、ピンヒールによる鳩の一撃によって喉を蹴り抜かれる。こうして田最は致命傷を負い、さらに腕や足や胴体など全身くまなく穴だらけにされるが、鳩が屋根の上に登ったのを確認した田最は憲助を人質に取る。鳩を狙うも、田最が持っていた定助の「肝臓」から定助がシャボン玉を天井へ飛ばし、場所を伝えた事で鳩のピンヒールで脳天を撃ち抜かれ、完全に戦闘不能に陥る。
スタンドによる軟体化が元に戻る中、瀕死の状態で東方家の外へ逃げおおせた田最。しかし定助に追いつかれ、「私と組むべきだ」と取引を持ちかけるも問答無用で定助のソフト&ウェットの怒りの一撃で頭部を割られ、死亡した。逃げた末に追い詰められて死ぬという結末は、皮肉にも自らが始末した吉良と同じであった。

田最環のスタンド：ビタミンC

スタンドとは

人間（実際には犬等、人間以外の生物もいる）の精神エネルギーが作り出すパワーあるヴィジョン。言うなれば、形を持った守護霊のようなもの。人型に限らず様々な形がある。スタンドを使役する者をスタンド使いと言う。一部の例外（第5部の「ノトーリアスB・I・G」等）を除きスタンド使いとスタンドは一心同体と言える存在であり、スタンドが傷付けば本体も同様に傷つき、スタンドが破壊されれば本体も死亡する。逆にスタンド使いが死亡すればスタンドも消滅する。スタンドの像はスタンド使いでなければ見ることはできない。また、基本的にスタンドはスタンドでなければ倒せない。たとえば銃弾といった物理的な攻撃をスタンドに対して行ってもすり抜けてしまい効果がない。ただし物体（人体等の生物の一部も含む）と一体化しているスタンドは例外的に物理的な干渉が可能であり、例えば本作に登場する東方つるぎ（ひがしかた つるぎ）の「ペーパー・ムーン・キング」も折り紙と一体化していて誰にでも触れることができるスタンドである。また、特定の精神エネルギーヴィジョンを持たずに能力だけを行使するスタンドも少数ながら存在し、「ペーパー・ムーン・キング」はこれにも該当する。
発現する条件は先天的なものと後天的なものがあり、後者は複数の方法が確認されている。特製の鏃で体を傷つけて生存する（4〜6部）、「悪魔の手のひら」と呼ばれる特殊な地形に迷い込んで生存する（7部）、技術を極限まで高めた結果としてスタンドに昇華する（7部）、聖なる遺体の力で能力を得る（7部）、「壁の目」で謎の歯形がついて身につける（8部）等がある。名前の由来は3部〜6部においては「そばに立つもの（stand by me）」という意味であり、7部・8部においては「立ち向かうもの（stand up to）」とされている。

能力

物体を極限まで柔らかくする

角を生やした悪魔のような不気味な外見としたスタンド。田最が付けた「指紋」に触れた相手を、膜状に軟らかいビニール素材のようにしてしまう能力を持つ。「指紋」を壁や天井や窓に貼り付ければ、結界のようにその中にいる対象にも有効である。

田最環の関連人物・キャラクター

東方鳩（ひがしかた はと）

東方家の長女。兄に東方常敏（ひがしかた じょうびん）、弟に東方常秀（ひがしかた じょうしゅう）、妹に東方大弥（ひがしかた だいや）を持つ。年齢は24歳。職業はモデルであり、雑誌の表紙を飾るほど人気がある。頭はかなり悪く、「真珠湾が漢字表記だから」という理由でハワイが日本国内だと思っていて父である東方憲助（ひがしかた のりすけ）を呆れさせていた。田最はかつて取り逃した空条仗世文（くうじょう じょせふみ）が生きていて東方家に潜伏していると考え、鳩を利用することにした。まずクリーニング店を経営している自身の立場を利用し、モデルである鳩の仕事場に潜入。鳩のビーズのネックレスが壊れたのを見計らって（壊れたのは田最が仕組んだのか、単なる偶然かは不明）それを修理し、ビーズで「ダイスキ」という文字を作ることで鳩にアプローチ。自身に好意を持った鳩の彼氏となる。鳩が自分を家族に紹介することを見越し、まんまと東方家に侵入することに成功した。鳩は本気で付き合っているものの、田最は鳩に対する愛情など微塵も持ち合わせておらず、単に東方家に潜入するために「世間知らずのどうとでも利用できる小娘」をしか考えていなかった。
スタンドは踵を硬質化して最大4mまで伸ばすことができる「ウォーキング・ハート」。踵を伸ばすだけという単純な能力だがその威力は高く、コンクリート製の壁や天井に容易く突き刺さり、そのまま骨ごと人体を貫通するほど。また、突き刺した踵を支点にして壁を垂直に登るといった芸当も可能。東方家のスタンド能力は他者をサポートするのが得意なものが多いが、鳩は直接的な戦闘を行える希少なスタンドの持ち主である。遠距離から攻撃できるこの能力は田最の「ビタミンC」の天敵とも言える能力であり、軽視しながら身勝手に利用した鳩によって田最は敗北することとなった。

東方鳩（ジョジョリオン）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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東方鳩（ひがしかた はと）とは、『ジョジョの奇妙な冒険 Part8 ジョジョリオン』に登場する東方家の1人であり、東方憲助とその元妻の東方花都の長女。年齢は24歳。4兄弟の2番目であり、兄に常敏、弟に常秀、妹に大弥を持つ。考えることが苦手で頭は良くなく、普段はふざけた言動が多いが、いざというは毅然とした態度で事に臨む、やる時はやるタイプ。本作の敵である岩人間の1人、田最環に騙されて彼と交際していた。自身の踵を硬質化して伸ばすことができるスタンド、「ウォーキング・ハート」を持つ。