虹村億泰(ジョジョの奇妙な冒険)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

虹村億泰(にじむら おくやす)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使いの一人であり、主人公・東方仗助の友人で相棒。スタンドは右手で触れた物を削り取る「ザ・ハンド」。当初は敵として登場するものの、単純で気のいい性格をしており、悲しい出来事を経験してきたからこそ、義理人情にも厚い。億泰はノリが良く、喜怒哀楽がはっきりしており、あらゆるシーンを盛り上げるキャラクターである。そのため、億泰の言動は読者にも強く印象付けられている。

イタリアンレストラン「トラサルディー」で前菜の「モッツァレラチーズとトマトのサラダ」を食べた億泰は、初め「味がしない」「しょせん外国の食い物」と言った。しかし、トニオの勧めに従いトマトとチーズを同時に食べるや「ゥンまいい~いっ」と叫んだ。この後億泰は、トマトとチーズの調和など料理に対する感想を豊富な表現力と語彙力で述べていくのだが、一口食べた瞬間のこの一言だけでも料理のインパクトや感動が伝わってくる。
先ほどまでの冷めた印象から一転してのコミカルな表情も相まって、食欲をそそる場面といえる。

「オレは、くれるっつーもんは病気以外なら何だってもらうかんなーコラァ!」

重ちーが自身のスタンド「ハーヴェスト」で集めた小銭を半分あげると言った際、億泰は喜んで受け取ろうとしたが仗助は重ちーの申し出を断った。億泰は仗助に「いい子ぶってんじゃあねえぞ。くれるっつーんだからもらうんだよボケェ!」と言うが、仗助は「そういうのはプライドが許さねえんだよ、この仗助君はよ~」と返した。億泰は「オレは、くれるっつーもんは病気以外なら何だってもらうかんなーコラァ!」と涙ながらに訴えた。
億泰の単純な性格がコミカルに描かれたセリフであり、後に続く仗助の悪知恵の布石ともいえるセリフでもある。

「とてもさびしい夢だったよ」

吉良との戦闘の際、億泰は空気爆弾を受け瀕死の重傷を負った。仗助の能力で怪我は治ったが、目を覚まさない億泰は生死の境におり、そこで兄の形兆と再会を果たす。「どこへ行くんだ」と聞いてきた形兆に、億泰は「兄貴についていくよ」と答える。幼い頃から兄に従ってきたためで、兄の決定は間違いがなく安心だからだった。
しかし、形兆は「億泰。行き先を決めるのはお前だ」と返した。少し考え、億泰は自らの意志で「杜王町に帰る」と言って生還し、目を覚ました。億泰は一連の出来事を「さびい夢だったよ」と口にしたが、初めて兄に頼らず自分の意志で復活を遂げた億泰の成長と、それに伴う兄との完全な別れに対する寂しさが垣間見える。

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