異世界スーサイド・スクワッド（アニメ）のネタバレ解説・考察まとめ

リック「いけ好かない女王にも、無茶な命令をしてくるババアにも、必ずほえ面をかかせてやる」

リックがスーサイド・スクワッドに語ったセリフ。

ナナウエが王国に拘束されたことをアマンダへ報告したリック。アマンダは任務継続困難と判断し、リックに帰還を命令する。そして証拠隠滅のため、クレイフェイスの頭を爆弾で吹き飛ばしてしまった。残された罪人たちも殺されそうになったとき、彼らは王国で新たな火種が上がっているのを目撃する。リックはその戦乱を収め、王国と友好関係を結ぶことで任務を続行させて見せると宣言し、見事アマンダの説得に成功。通信を切ったリックは、「いけ好かない女王にも、無茶な命令をしてくるババアにも、必ずほえ面をかかせてやる」と怒りを滲ませて言うのだった。
リックの理不尽を許さない正義感が表れたセリフである。

フィオネ「我慢なんてクソくらえよっ！！」

女王アルドラがすでに殺され、アンデッドキング＝リッチに成り代わられていたことを知り絶望するフィオネ。セシルと共に一時逃亡することに成功したものの、リッチの側近で会った右大臣に追い詰められてしまう。我慢してきたのはこの国のためと語るフィオネは、迫る右大臣へ振り返る。彼女の顔はハーレイと同じメイクで彩られていた。我慢をやめたフィオネは、「我慢なんてクソくらえよっ！！」と叫びながら、ハーレイのバットで右大臣を殴りつけ倒してしまう。
これまでフィオネの中に溜まりに溜まった鬱憤が爆発したシーンである。また、フィオネがハーレイに憧れていたことが読み取れる。

スーサイド・スクワッドの変身シーン

アンデッドとの戦いでデッドショットを庇い負傷したセシル。デッドショットは彼から、魔法の力が宿った伝説の鎧の一部を借り受ける。鎧を身につけることで強力な攻撃力を手に入れることができることに気が付いたデッドショットは、セシルの鎧を身ぐるみ剥いで仲間の元に駆け付けた。
スーサイド・スクワッドがそれぞれ鎧を身につけると、魔法の力で強力な装備を身につけた姿へと変身する。日本アニメ界の十八番である美少女戦士の変身シーンを彷彿とさせるカットは見どころは、それぞれの個性に合わせた演出がされている。

フィオネ「ざん、ねん……でしたっ！」

魔法の力を手にしてもなお、リッチとの戦闘に苦戦するスーサイド・スクワッド。フィオネと合流したハーレイは、ある作戦を思いつきフィオネに耳打ちする。
仲間が次々と倒される中、アーサーに乗ってリッチへと肉薄するハーレイだったが、リッチにとらえられ首を絞められる。「お前はアンデッドにしない」とハーレイに永遠の苦痛を与えようとするリッチに対し、「ざん、ねん……でしたっ！」と呟いて顔を上げたのは、ハーレイに変装して入れ替わっていたフィオネだった。フィオネは囚われたまま魔法の力を発動。ナナウエの腹の中にある聖剣を呼び出し、見事リッチの首を狩ることに成功する。
ハーレイとフィオネの外見が似ていることを利用したトリックが爽快な、一発逆転の作戦である。

ジョーカー「言っただろう？誰もかれもここではないどこか、新しい世界を望んでる。なぁ、お前はどうだ、ハーレイ？……退屈せずに済んでいるか？この世界を」

リッチを倒し、王国との友好関係を結ぶことに成功したスーサイド・スクワッド。アマンダに結果を報告するリックは、異世界にカタナの姿があったことを伝える。報告を聞くアマンダの隣には、もう一人のカタナの姿があった。ここで、異世界にいたカタナはジョーカーが化けた姿だったことが判明する。ジョーカーはA.R.G.U.S.の妨害のためや、死の世界に興味があるという理由で、陰で今回の騒乱を操っていたのだった。「言っただろう？誰もかれもここではないどこか、新しい世界を望んでる。なぁ、お前はどうだ、ハーレイ？……退屈せずに済んでいるか？この世界を」と語り掛けるジョーカー。
1話冒頭の「連れてってあげる！新しい世界に！」というハーレイのセリフと対になっており、本作品のテーマを表すセリフとなっている。

『異世界スーサイド・スクワッド』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

制作の方針は「日本ならではのスーサイド・スクワッド」

ハーレイ・クイン役の声優、永瀬アンナを案内役に『異世界スーサイド・スクワッド』アニメスタジオ見学ツアー動画が公開されている。その中で、制作プロデューサー・大谷丞と監督・長田絵里へのインタビューが行われた。インタビューでは、DC作品のアニメ化が決まった際に「日本ならではのスーサイド・スクワッドにしてほしい」「日本で流行っている異世界というテーマをそのままやってほしい」という依頼があったことを明らかにした。

WIT STUDIO初の試みであるWEBTOONとの同時展開が決定

『異世界スーサイド・スクワッド』は、WIT STUDIOによるコミカライズ（WEBTOON）も決定している。WEBTOONはフルカラーで楽しめる縦読み漫画で、アニメとの同時展開でコミカライズするのはWIT STUDIOとしても初めての試みである。
WEBTOON版『異世界スーサイド・スクワッド』は、2024年8月25日よりLINEマンガ、ジャンプTOON、ebookjapanの3サイトで配信されている。

ひらがな表の行を一つ左にずらすことで解読できる異世界語

女王アルドラによって翻訳魔法をかけてもらう前は、ハーレイ達は異世界の言語が分からない状態だった。そのためアニメでも、異世界語には日本語字幕が付けられている。
この異世界語については、ひらがな表の行を一つ左にずらすことで日本語に翻訳することが可能になっている。例えば、3話でリックがセシルに女王との謁見を頼むシーンのセリフは、異世界語では「ろり、なたきるいりせうめ」と発音されているが、これを一つずつひらがな表の一つ右にずらしていくと「おい、はなしをきいてくれ」になる。