異世界スーサイド・スクワッド(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『異世界スーサイド・スクワッド』とは、2024年7月より放送開始された、ワーナーブラザーズジャパンによる完全新作アニメ作品。アメリカ大手出版社DCコミックス作品のヴィラン組織「スーサイド・スクワッド」の面々が、異世界へ飛ばされ大暴れする様を描く。制作会社は『SPY×FAMILY』で知られるWIT STUDIO、脚本は『Re:ゼロから始める異世界生活』の長月達平と『Vivy Fluorite Eye’s Song』の梅原英司を迎える。同年8月にはウェブトゥーンの配信も開始されている。

ドラゴンとの戦闘

ドラゴンから逃げるデッドショットとハーレイ

デッドショットの弾薬が底をついたため、物資補給のためにハーレイ達は先遣隊のヘリへ向かう。そこでヘリの真上に巣を作っていたドラゴンと戦闘になった。
巨大かつ強力なドラゴンになすすべもないハーレイ達だが、ここからだんだんとチームプレイが様になってくる。これまでバラバラだったスーサイド・スクワッドが協力して戦うようになるきっかけのシーンである。臨場感あふれるアクションシーンも見どころだ。

ジョーカー「どうしたハニー?せっかく新しい世界に来たんだろう?しっかりするんだハーレイ。そしてしっかり楽しむのさ。こんなところで死なれちゃ興ざめさ。お前も……俺も」

朦朧としたハーレイに語り掛けるジョーカー。ハーレイの視線の角度から、彼女を抱き上げていることが分かる

エンチャントレスに吹き飛ばされ気絶したハーレイに、ジョーカーが語り掛けたセリフ。

ぼろぼろになったハーレイがうっすらと目を開けると、その視界にはジョーカーが映る。ハーレイの視点となっており、ジョーカーは彼女を抱えて移動している様子である。異世界にいるはずのないジョーカーは、朦朧としたハーレイに対し「どうしたハニー?せっかく新しい世界に来たんだろう?しっかりするんだハーレイ。そしてしっかり楽しむのさ。こんなところで死なれちゃ興ざめさ。お前も……俺も」と意味深に語り掛ける。
ハーレイの見た夢かと思われたが、10話で明らかになる真相を知ってから見返すと、状況が全く変わって見えるギミックが仕込まれたシーンとセリフである。

フィオネ「言いなりのままでいるのは楽です。けれどそれではいけないのではないかと。……あの時のわたくしのままではいけないのではないかと、そう……思って」

過去を思い出しながら、このままでいいのかと自問するフィオネ

これまで母の言いなりになってきたフィオネが、徐々に自身の考えで動き始めるシーン。

処刑が決まり王国の牢屋に入れられてしまったハーレイ達。母に逆らい脱獄を手伝うフィオネに、「いいわけ?こんなことして」と問いかけるハーレイ。それに対し、フィオネは過去の苦い出来事を思い出しながらも答える。「言いなりのままでいるのは楽です。けれどそれではいけないのではないかと。……あの時のわたくしのままではいけないのではないかと、そう……思って」と告げるフィオネは、間違えた選択をしてしまったのではと恐れつつも、前へ進み始めていた。
ハーレイとのやり取りの中で、フィオネの精神的な成長が垣間見られるシーンとなっている。

デッドショット「どこにそんなガタイのゴツいエルフがいるんだよ!?」

エルフに変装したピースメイカー

シンカーの要塞を攻略するための作戦会議中に放たれたセリフ。

要塞の警備を固めるエルフを一人拉致するため、ピースメイカーがエルフに化けて誘い出す作戦を提案する。これまで頑なに取らなかった鉄仮面をとり、長髪のかつらを被って変装して見せたピースメイカーであったが、出来上がったのは筋骨隆々のロン毛男だった。エルフは魔法で戦う種族のため細身なことも多く、あまりにも似ていなさすぎる変装に思わず「どこにそんなガタイのゴツいエルフがいるんだよ!?」というデッドショットのツッコミが入ることとなる。もちろんピースメイカーによるエルフへの擬態は却下された。

ハーレイ「大丈夫。プリンちゃんへの愛があれば怖くない。でしょ?」

記憶の中のジョーカーと、シンカーの精神攻撃から逃れ反撃するハーレイ

ハーレイとシンカーの対決でのセリフ。

シンカーはシンキングキャップの力でハーレイの記憶を覗き込み、精神攻撃をしかけようとする。シンカーが見たのは、ハーレイがハーリーンであった頃の記憶であった。しかしその記憶はジョーカーとの出会いの記憶であり、ハーリーンが正気を失った記憶でもあった。その狂気でシンカーの精神攻撃を無効としたハーレイは、逆にシンカーへの精神攻撃を始める。ハーリーンの姿でジョーカーに首を絞められ、化学薬品のタンクの上に吊るされるシンカー。それはハーリーンが実際に体験した、ジョーカーへの愛を証明する試練の追体験である。苦しみと恐怖にもがくシンカーに対し、ハーレイは「大丈夫。プリンちゃんへの愛があれば怖くない。でしょ?」と不吉に微笑んで見せた。DC作品で描かれた、ハーレイのオリジンストーリーを踏襲した狂気的なシーンである。

ハーレイとカタナの戦闘シーン

Ep.7殺陣シーン比較動画

ハーレイがカタナと異世界で再戦するシーンである。

このシーンも1話の殺陣同様、スタントマンが実際に演じた動きをアニメ映像として起こしており、非常に臨場感あふれる描写となっている。
またカタナの薙刀に対抗するために、クレイフェイスが聖剣のような姿に変身してハーレイに振るわれる形で共闘が実現している。1話では淡々とした様子だったカタナが、不敵に笑いながら「面白い女だな……ハーレイ」と呟くなど、1話とは様子が明らかに違うことが見てとれる。
ここでハーレイと戦っていたのが、実はカタナの姿をしたジョーカーであったことが10話で明らかになるため、このシーンも繰り返し見ることで楽しむことができる作りとなっている。

デッドショット「答えろよ!これがお前たち流のやり方か!?」

ハーレイが殴られ、怒りを露にするデッドショット

シンカー討伐後、王国へ呼び戻されたスーサイド・スクワッドだったが、散々侮辱された上ハーレイが殴られてしまう。これに対し他のメンバーが怒りを露にし、ナナウエが暴走。止めようと剣を構えたセシルに対して、デッドショットが銃を突き付けながら「答えろよ!これがお前たち流のやり方か!?」と問いかける。
スーサイド・スクワッドの仲間意識の強さと、彼らなりの流儀があることを感じさせるセリフである。

ハーレイ「ママに逆らうのが怖いならずっとお人形やってればぁ?……そうすればあたし達だって……わざわざ戦ったりしなかった」

フィオネを睨みつけるハーレイ

ナナウエの処刑、その他メンバーの王国追放が決まり、彼らが王国を去ろうとしたとき、フィオネが謝罪のため追いかけてくる。フィオネが女王を止めようとすらしなかったこと対し、ハーレイはいつになく怒りを露にして「ママに逆らうのが怖いならずっとお人形やってればぁ?……そうすればあたし達だって……わざわざ戦ったりしなかった」と吐き捨てる。
ハーレイが少なからずフィオネの変わりたいという気持ちを評価しており、それが今回大きな失望へと変化したことがよく分かるシーンとなっている。

wajima0128
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@wajima0128

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