ハレンチ学園(永井豪)のネタバレ解説・考察まとめ

『ハレンチ学園』とは、永井豪によるギャグ・学園漫画。『週刊少年ジャンプ』誌上にて1968年から1972年まで連載された。漫画を基にした実写テレビドラマ版・実写映画版・OVA版などがある。連載当時としては過激な性描写と破天荒なストーリーで人気と話題を博し、永井豪の初期の代表作品であるとともに草創期の『週刊少年ジャンプ』を支えた作品として知られた。日本一ハレンチな学校「聖ハレンチ学園」を舞台に、そこに集った常識外れの生徒たちと教師たちが巻き起こす騒動を描いたギャグ・学園・セクシー漫画である。

CV:坂本千夏

『ハレンチ学園』の原作者である永井豪本人。羽織姿に扇子という落語家のようないで立ちをしており、名前にも落語家の影響が見て取れる。言葉の語尾に「~ガス、~でガス」と付けるのが話し方の特徴。同作品内ではナレーターの役割が主であり、その他にもモブキャラクターとして出演していた。冷奴(ひややっこ)のキャラクターが初登場したのは、ギャグ漫画『アラーくん』である。また、『ハレンチ学園』以降も様々な永井豪作品に登場している。

第1部

袋小路/イキドマリ(ふくろこうじ/演:大谷淳)

CV:桜井敏治

山岸八十八の幼馴染で子分。ニックネームは「イキドマリ」。第1部時点では「袋小路(ふくろこうじ)」は名字という扱いだったが、後に「袋 小路」という氏名である設定になった。典型的な子分的性格をしており、山岸の指示に忠実に動き、自分から何かをしようとしたことはない。クラスメイトの鮎原あゆ子のことが好きであることが示唆されたが、2人が恋仲になることはなかった。山岸にくっついてハレンチ学園内で自由な生活を謳歌していたが、「ハレンチ大戦争」の最中に自分が死ぬかもしれないという事実を山岸に指摘されて、作者永井豪に対してブチ切れて戦場から逃げ出そうとした。その際に敵方の銃弾を受けて死亡するというメタフィクション的な最期を迎えている。

荒木又五郎/丸ゴシ先生(あらきまたごろう/まるごしせんせい/演:井上昭文〈テレビドラマ版〉、小松方正〈映画版第1作〉、近藤博〈映画版第2作〉、世志凡太〈映画版第3作〉)

CV:滝口順平

ハレンチ学園の教師であり、荒木又右エ門の子孫でもある。槍術に長け、空手5段の剛の者。恰幅の良い体型に江戸時代の浪人のような風貌、そして「お買い物は丸ゴシへ」などと書かれたフンドシを身に着けていた。「丸ゴシ」とは彼のスポンサー「丸ゴシデパート」のことで、学園内では「丸ゴシ先生」と呼ばれている。ヒゲゴジラとは幼馴染であり親友の間柄。しかし、ヒゲゴジラとは違い、女生徒に対してエッチな行為はあまりしない。それでも過激な性格の持ち主であり、山岸を屈服させるために十兵衛はじめクラスの女子生徒たちを監禁するという暴挙に出たことがあった。「ハレンチ大戦争」にて「丸ゴシデパート万歳」と叫びながら特攻をかけ、大日本教育センター所長(だいにほんきょういくセンターしょちょう)を殺害することに成功する。その際に死亡したかと思われたが、第3部にて隻眼になった姿で再登場した。そして、懲りずに女生徒監禁事件を起こした。

鮎原あゆ子/アユちゃん(あゆはらあゆこ/演:星野みどり〈映画版第1~2作〉)

山岸と十兵衛のクラスメイトの女の子で、ニックネームは「アユちゃん」。明るい髪色のツインテールとリボンが印象的な美少女で、同じく美貌の十兵衛とは親友の間柄である。そのせいかハレンチ学園教師陣の標的になることが多く、何度も服を脱がされそうになっていた。一見ひ弱そうに見えるが、山岸を投げ飛ばしたことがあり身体的スキルは高い。イキドマリのことを少し好きだったもよう。「ハレンチ大戦争」において徐々に学園側が劣勢になると次第に精神的に追い込まれていき、爆風で引き飛ばされた自分のパンティを拾いに行こうとした際に敵方の銃撃を受けて死亡した。

マカロニ・キッド/マカロニ先生(マカロニせんせい/演:郷鍈治〈テレビドラマ版〉、宍戸錠〈映画版第1~3作〉)

ハレンチ学園の教師で、監禁事件を起こして逮捕・収監された丸ゴシ先生の代わりに赴任してきた。テンガロンハットとポンチョが衣服で、その下は全裸で股間に拳銃のホルスターを下げている。来日前はイタリアのハレンチ学園にて教師をしており、そこで起きた「ハレンチ大戦争」の唯一の生き残りだった。拳銃の腕は確かで修学旅行では活躍したものの、日本で起きた「ハレンチ大戦争」では前回の経験を生かして活躍しようとした矢先に銃を忘れるという失態を演じ、あっさり殺害された。登場初期は男の子が好きという設定で、山岸のことを贔屓していたが、後にスパゲッティ・ジェーンという女性の恋人がいることが判明する。

パラソル先生(パラソルせんせい/演:桂小かん〈テレビドラマ版〉、由利徹〈映画版第1作〉、林家こん平〈映画版第2作〉、平凡太郎〈映画版第3作〉)

ハレンチ学園の教師。頭頂部に2本だけ髪の毛が生えたハゲ頭と口ヒゲ、パラソルのような服を頭からすっぽりと被った風体が特徴である。また、手にもパラソルを持っているが、武器としては役立たずであまり強くはない。「~バイ」が口癖。「ハレンチ大戦争」で戦死した。

山岸の父(やまぎしのちち/演:石井均〈映画版第1~2作〉、庄司玲児〈映画版第3作〉)

山岸八十八とユリの実父で、肉屋を営んでいる。すだれ頭とちょびヒゲが特徴。包丁さばきに長けており、自慢の肉切り包丁を二刀流で扱うこともできる。息子の八十八に対しては乱暴な口調と態度で接しているが、決していじめたりしているわけではない。「ハレンチ大戦争」において戦死者の死体を食肉にすることを思いつき、妻と共に夜間死体漁りをしていたところを八十八に狙撃されて妻ともども死亡した。

山岸の母(やまぎしのはは/演:小桜京子〈映画版第1~2作〉、庄司敏江〈映画版第3作〉、福田トヨ〈映画版第4作〉)

八十八とユリの実母。夫に負けない乱暴な性格をしており、息子のことを「ガキ」と呼んでいた。しかし、夫との仲は極めて良く、家族愛は持ち合わせているもよう。「ハレンチ大戦争」で夫が八十八に射殺された直後に、自身も息子に撃たれて死亡した。

ターちゃん

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