ホーク（七つの大罪）の徹底解説・考察まとめ

魔神族を力と恐怖で支配する魔神の王で煉獄に住んでいる。メリオダスの父親でもある。

混沌の力によって創造神と共に生み出され、以来女神族と敵対している。メリオダスは3000年以上前に十戒の統率者に選ばれ、彼の命令で戦わされていた。聖戦終結後、メリオダスを寝返らせたエリザベスを殺し、エリザベスに「永劫の輪廻」の呪いを掛けている。これによりメリオダスは彼女との死別と再会を繰り返す、悲劇に囚われた。またメリオダスの動向を監視する為、彼の元に喋る怪鳥ワンドルを送り込む。ワンドルは自覚無く、メリオダスの相棒となり行動を共にした。だが地上の生物である為、彼はすぐに死んでしまった。この事から魔神王は寿命が長く、大抵の事では死なない頑丈な煉獄の生物を送り込む。そこで白羽の矢を立てたのがホークであった。ホークは魔神王に拐われ、ワンドルと同じく、自覚無くメリオダスの元へ派遣される。これによりホークはメリオダスと行動を共にする事になり、魔神王は彼の目を通してその動向を監視した。

肉体が老いている為、息子であるメリオダスやエスタロッサの肉体を乗っ取ろうとした。最終的にメリオダス達七つの大罪の手により、打ち滅ぼされている。

ホーク（七つの大罪）の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「嘘だったらお前はダチも失くすんだぞ」

七つの大罪はリオネス王国を奪還すべく、王都へと乗り込む。そこでバンはエレインを蘇生させる為、リオネス城に保管されていた「ケルヌンノスの角笛」を探し出し、女神族との交信を図る。そして女神族から「メリオダスを殺せばエレインを蘇生させる」と取引を持ち掛けられた。バンは苦悩の末、メリオダスを殺す決断をした。

ホークはメリオダスと共に行動していた。メリオダスは魔神化したヘンドリクセンと交戦し、満身創痍であった。そこへバンが現れ、メリオダスを攻撃し始める。事情を知ったホークは、女神族の言葉が本当なのか疑問を持った。
「嘘だったらお前はダチも失くすんだぞ」
ホークはそう言ってバンを諌めるのであった。その言葉はバンの心に深く響く。

「…死ぬなよブタ野郎共」

魔神化したヘンドリクセンは強大であり、七つの大罪は満身創痍となる。ヘンドリクセンはその隙を突き、エリザベスを殺そうと攻撃魔法を放った。
「…死ぬなよブタ野郎共」
絶体絶命のピンチに、ホークはそう呟くと攻撃魔法へ突っ込んで行った。彼はエリザベスを庇い、自らの命を犠牲にしたのである。ホークは黒焦げとなり、倒れてしまった。

ホークの犠牲によりエリザベスは救われた。彼女の悲しみは頂点に達し、女神族の力が覚醒する。これにより回復魔法が使える様になり、七つの大罪はエリザベスの回復魔法で復活した。これがきっかけとなり、七つの滞在はヘンドリクセンへ反撃を開始する。

復活するシーン

魔神化したヘンドリクセンの攻撃により、黒焦げとなって倒れたホーク。彼の犠牲がきっかけとなり、ヘンドリクセンは七つの大罪によって打ち倒された。その後、七つの大罪やエリザベスは彼の死を悼む。その時、黒焦げとなった身体の中から、小さくなったホークが復活した。

ここでホークの驚異的な生命力が描かれ、彼が煉獄の生き物である事の伏線となっている。

兄の存在を知るシーン

物語後半、ホークが煉獄の生物である事が判明する。そして彼の目は煉獄と繋がっており、魔神王は彼の目を通してメリオダスを監視していた。バンはこの性質を利用し、煉獄へ行く事を決意する。彼は魔神王に囚われたメリオダスの感情を解放しようとしていた。その後、ホークの目を通って煉獄へ赴いたバンは、ホークの兄ワイルドと出会う。そして彼と共にメリオダスの感情を救い出した。これにより、魔神王に肉体を乗っ取られたメリオダスを助け出す事に成功する。魔神王を退けたメリオダスとバンは、ホークに、ワイルドから聞いた子守唄を歌って聞かせる。その内容はかなり珍妙であったが、不思議と彼の目からは涙が溢れ出すのであった。

ワイルドと再会するシーン

全ての戦いが終わり、ブリタニア大陸に平和を取り戻した七つの大罪は解散した。ホークはマーリンに頼み込み、転移魔法で煉獄へと赴く。そこで彼は生き別れた兄のワイルドと再会するのであった。こうして彼の物語はハッピーエンドを迎える。

ホーク（七つの大罪）の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

ホークのモチーフとなったブタ

ホークはブタをモチーフとしたキャラクターである。ブタは紀元前6000年以上前に、人類によって食肉用に家畜化された生物である。元々は山に住む猪であり、人の手によって品種改良された。ホークの兄ワイルドが猪型なのはその為の考察される。猪よりも繁殖力が高く、性格も温厚である。だがそれでも牙が生えていたり、場合によっては突進攻撃をしてくる為、注意は必要である。

一般的にブタは頭が悪くて汚いイメージであるが、実際はかなりIQが高く、綺麗好きである。その賢さは犬や猿にも劣らない。最近では「ミニブタ」というペット用のブタの品種が登場しており、犬や猫と同じ様に人気が出ている。

ブタは雑食性であり、食欲旺盛で植物から肉まで何でも食べる特性を持つ。この点はホークと共通している。発展途上国ではブタが小さい子供を食べてしまった事例もあり、注意が必要である。

またブタは優れた嗅覚を持っており、食べ物を匂いで探す能力を持つ。人間はこの特性を利用し、一部地域ではトリュフの採取に利用されている。トリュフは地中に育つキノコの一種であり、高級食材である。

宗教や文化的にもブタは多大な影響を与えている。ブタは食欲旺盛で体が大きい。この事から欲深い人や太った人を「ブタ野郎」等、揶揄する言葉が存在する。また一部の宗教では、ブタを穢らわしい生き物として、食肉を禁止している。こういったブタの持つ宗教的なマイナスイメージを利用し、七つの大罪のマスコットとしてブタが採用された事が推察できる。「七つの大罪」のモデルである「7つの大罪」は本来、キリスト教的な禁忌である。マスコットとしては禁忌性を持つブタのイメージが合致しているといえる。

良くも悪くもブタは人間と縁深い生き物である事が伺える。