ソンヒ(龍が如く)の徹底解説・考察まとめ

ソンヒとは『龍が如くシリーズ』に登場する韓国系マフィア「コミジュル」の女総帥である。コミジュルは伊勢佐木異人町に流れ着いたジングォン派の残党であり、ソンヒはその「はぐれジングォン派」の母親に連れられて異人町にやってきた。そのような経歴を持つため、自分たちのようなはぐれ者に異人町という居場所をくれた民自党の幹事長・荻久保豊には強い忠誠を尽くしている。一方で異人町を守るためなら殺人すら辞さない冷酷さも持ち合わせる。

ガトリングボウ

敵単体とその周囲にダメージを与える極技。敵の背後から当てると確実に会心攻撃になる。MPは38消費する。

スプレッドニードル

敵単体にダメージを与える極技。装備している武器の効果が反映される。MPは30消費する。

サディスティックヒール

敵単体にダメージを与える極技で、確率で敵の瞬発力を低下させる。MPは30消費する。

エレキスイング

敵単体とその周囲にダメージを与える極技で、確率で敵に麻痺状態を付与する。MPは52消費する。

急所連撃の極み

敵単体にダメージを与える極技。通常よりも会心攻撃が出やすい。MPは45消費する。

サンダーウェブの極み

敵単体とその周囲に魔力ダメージを与える極技で、高確率で敵に麻痺状態を付与する。MPは65消費する。

ソンヒの来歴・活躍

コミジュルに所属

ソンヒは幼少期にはぐれジングォン派の母親に連れられて異人町に流れ着いた。その後、彼女ははぐれジングォン派でできたコミジュルに所属。そしてそこで頭角を現し、総帥にまで上り詰める。
『龍が如く6』でボスのハン・ジュンギが死亡したことでジングォン派が壊滅した後、散り散りになった彼らをコミジュルに受け入れる。その中にはハン・ジュンギの影武者であるキム・ヨンスもいた。ヨンスは子供の頃からハンの影武者として育てられた人間で、主従関係でありながら彼のことを兄弟同然のように慕っていた。しかしヨンスはキムが死んだときに別の場所にいたせいで影武者としての役目を全うできず、ソンヒからキムの死を知らされたときには、仇の殺し屋も既に死亡していることもあり、廃人同然の状態になってしまった。ソンヒはそんな彼を励まし続け、彼から「兄と慕う本物のハン・ジュンギに代わる姉」と慕われるようになる。

一番の偽札

正体を隠して一番に会うソンヒ

2019年の12月、一番が異人町に流れ着いた。一番は慕う荒川真澄(あらかわますみ)に裏切られて銃で撃たれ重傷を負っていたが、ナンバたちホームレスによって助けられた。その一番は偽札のエラーを持っていた。異人町で作られた偽札だ。偽札が公になれば異人三の均衡が崩れ、異人町が東城会や近江連合といった外部に荒らされてしまう。コミジュルの情報収集能力で一番の偽札のことを知ったソンヒは、一番の動きを監視しつつ、彼のことを調べ始める。
監視を続けていると、一番が横浜流氓の馬淵昌(まぶちあきら)に捕らえられてしまった。まだ偽札のことを聞き出していないため、一番を死なせるわけにはいかず、参謀となったハン・ジュンギ(キム・ヨンス)に助けに行かせた。その後、一番たちはコミジュルのアジトにやってくることになる。世話になったソープランドの店長、野々宮の死に馬淵が関わっている証拠を手に入れるためだ。
ソンヒは正体を隠した状態で一番に接触し、コミジュルのアジトへと導いた。そして実力を測るために部下をけしかけた後、アジト内の偽札製造現場で改めて姿を現し、自身がコミジュルの総帥であると明かした。

ソンヒは一番に対し、偽札の件を問い詰めた。一番は銃を突き付けられても「分からない」と言う。一番にとって偽札は、いつの間にかポケットに入っていたものだったからだ。彼の動きを監視していたソンヒも、一番が偽札について知らないらしいということを察しており、あくまでの念のためだった。だがそこで「でも......お前は違うな?......ナンバァァ!!」と声を荒げ、今度はナンバに銃を向ける。ナンバは看護師だったが、薬の横流しの罪で免許を剥奪されてホームレスになった男だ。しかし異人町でホームレスになった後、コミジュルのアジトを探っている様子が撮られていた。ごまかしきれないと悟ったナンバは自身の目的を話した。ナンバの弟、秋葉正一(あきばしょういち)は異人町の偽札作りを追っていたフリー記者だった。しかしある時、「コミジュルに監視されている」と告げた後に連絡が途絶えたという。ナンバは弟の行方を追うために、偽札を持つ一番に同行していたのだった。

「弟の安否が分かれば自分はどうなってもいい」とまで言うナンバに、ソンヒは何も答えずにスタンガンを押し付けた。そして気絶した彼を運び出そうとするが、一番たちに止められる。ソンヒが「損得勘定で動いていたこの男を仲間と呼ぶのか」と言うが、一番は「あいつは俺にとって仲間以上の人間だと言ってんだよ。ナンバは命の恩人なんだ。仲間にしてもらった立場なんだよ」と言って引かない。そのままコミジュルは一番と敵対するが、ナンバには逃げられてしまった。ソンヒは一番に偽札がどういう意味を持つのか分からせるため、彼らを異人三が集まる場に招待した。

平安樓という中華街のお店に一番たちを呼び出したソンヒ。お店にはソンヒの他、星龍会会長の星野龍平や、横浜流氓総帥の趙天佑が揃っていた。そこで一番たちに異人三のバランスや、偽札のことについて語った。偽札作りが公になると異人三のバランスが崩れ、異人町が荒らされてしまう。そのため偽札のことを暴露しようとするナンバは殺す必要があると語ると、異人町の人々に恩がある一番は渋々ナンバを捕らえる側に回ることに。だがそれはナンバを殺されないようにするためだった。

クーデター

ナンバのことでコミジュルや流氓総帥が独自に動き始めた。しかしそこで異人三のバランスを崩そうとする馬淵が、異人三のトップが密会を行っていたことを漏らしてしまう。そのせいで各組織でクーデターが起こった。コミジュルにも混乱に乗じて近江連合が押し寄せる。その動きを察知した趙は一番にコミジュルへ向かうよう依頼。一番たちはそれを受けてコミジュルへ急いだ。
クーデターに際し、ソンヒはそれを迎え撃ちながらも荻久保に連絡を取っていた。すでに状況が差し迫ったところまできていたため、荻久保は異人町の偽札事業はもうここまでだと判断した。撤退を指示されたソンヒは荻久保と偽札作りの証拠を残すわけにはいかないと考え、アジトを含め証拠を燃やす決意をする。しかしそれは、コミジュルの監視システムが使えなくなり構成員の居場所がなくなるということだった。ソンヒはそれを承知しながらも、荻久保に報いるためにその決断をしたのだ。
助けにやってきた一番は「荻久保を救うために自分たちを捨て駒にするのか」と言うが、ソンヒは自分たちの居場所を作ってくれた荻久保に対して「捨て駒になるのではなく長年の恩義を返すためにすべきことをするだけだ」と考えを変えない。そして一番たちに、証拠が燃えるまでの時間稼ぎをしてほしいと頭を下げて頼む。彼女が嫌いな紗栄子が「プライドの高い女が頭を下げるなんてよっぽどのことよ?」と言ったことで一番たちの決意も固まり、ソンヒに協力することを決めた。

そして一番たちが時間を稼いでいる間に、無事に証拠の隠滅が完了する。近江連合の兵と共にコミジュルに押し寄せたナンバは、燃える偽札製造機の前でがっくりと膝をつく。一番が「お前を救いたくて」と声をかけるが、ナンバは「うるせえ!」と激昂した。絶望するナンバに対し、ソンヒは「お前は誤解をしている」と告げる。どういうことだとソンヒを見るナンバに「秋葉正一の調査能力を買ったから彼を地下の居住区に軟禁している」という事実を明かした。偽札のことはトップシークレットであり、異人三に追われる立場のナンバにそのことを教えるわけにはいかなかったのだ。ナンバは驚き、敵対していた一番たちと和解。その後で弟に会いに行った。

騒動の後でソンヒは一番たちと共に、近江連合と共に攻めてきたNPO法人団体ブリーチジャパンの代表、小笠原肇(おがさわらはじめ)を尋問する。それが終わるとソンヒは助けてくれた一番に協力を申し出た。しかし「アジトがなくなりコミジュルの皆は不安になっている」として、ハン・ジュンギに引き留められる。ソンヒはその意見を聞き、自分の代わりとしてハン・ジュンギを残していくという。こうしてハン・ジュンギが一番のパーティーに加わることになった。
コミジュルだけでなく星龍会や流氓総帥で起きた騒動が収まった後、ソンヒは趙から横浜流氓次期総帥に任命される。さらにハン・ジュンギを通して敵の情報を伝えるなど、一番をサポートした。

桐生のエンディングノートを叶えるソンヒ

前作から数年が経過した『龍が如く8』では、一番たちが堅気としての人生を歩み始めていた。それを邪魔してはいけないと距離を置いていたが、ハワイで一番がマフィア絡みのトラブルに巻き込まれる。そのトラブルには初代主人公の桐生一馬(きりゅうかずま)も関わっていた。しかし桐生は癌が悪化。ナンバと共に帰国を余儀なくされた。桐生が一番の家にいると知ったソンヒは酒を持って彼の下を訪れた。ソンヒは桐生との会話の中で、「桐生は自分のために時間を使ってこなかったのではないか」と指摘する。そして「最期くらい自分のために時間を使ったらどうか」と提案した。ソンヒはコミジュルの総帥として組織に手綱を握られ自分の人生を取り戻すことができずに死んでいった者たちを見てきており、桐生のことが放っておけなかったのだ。しかもソンヒにとって、桐生は憧れの人でもあった。
ソンヒの言葉をきっかけに、気晴らしにバッティングセンターへ行くことになった一同。そこで体を動かすと桐生の顔色が少し良くなった。それがきっかけとなり、ナンバが桐生にエンディングノートを書くことを勧めた。エンディングノートに「やりたかったこと」を書き込み、それを実現していこうというのだ。

話を聞いてエンディングノートを書くことにした桐生。「カラオケで熱唱」「若者に流行りのスイーツを食べてみたい」といった可愛らしい希望に、ソンヒとナンバは思わず笑ってしまった。すねる桐生にソンヒは謝り、「少しときめいてしまった」とこぼした。
エンディングノートに書いたことを叶えるにあたり、ナンバはもう紗栄子に声をかけることにした。話を聞いた紗栄子は喜んで仲間になることを決めた。その際、紗栄子が「ナンちゃんとソンヒだけじゃ華がないんじゃない?」と言ったため、ソンヒは「その華がどれほどのものか見せてもらおうじゃないか」と挑戦的な笑みを浮かべた。
紗栄子を仲間にした一行がまず向かったのはバー「サバイバー」。そこで目いっぱいカラオケを楽しんだ。だがその最中、ソンヒのスマホに部下から「星龍会の動きが怪しい」という連絡が入る。

ソンヒの関連人物・キャラクター

ハン・ジュンギ(キム・ヨンス)

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