アリス・シンセシス・サーティ／アリス・ツーベルク（SAO）の徹底解説・考察まとめ

アリス・ツーベルクの妹であり、ルーリッド村の教会に住み込みで神聖術を習っており孤児の世話をするのが日課となっている。初登場時（キリトとユージオの再会時点）では12歳であり、姉のアリスとは5歳差である。
アリスを大変慕っており神聖術の才に恵まれたアリスと違いその適正はほどほどだったセルカだが、アリスの背を追ってその修練に励んでいた。ユージオに対して恋心を抱いている。幼くして大好きな姉のアリスを連れ去られた理由が分からなかったセルカはキリトの口からユージオに聞いたまま話す。アリスの後を追うようにセルカは果ての山脈を訪れ、ゴブリンの群れに捕まり意識を失う。それに気づいたキリトとユージオの手で結果的に助けられその後は大人しくいつも通りの生活を送った。アドミニストレータ討伐後は、村を訪れたアリスと自我喪失状態のキリトを離れの小屋に案内しよく様子を見に来ていた。幼少期の記憶を持たないアリスにも大事にされていて、アリスがUWからログアウトした後アリスがセントラル・カセドラルにてよく休んでいた空中庭園内の大樹の根本で石化凍結術にてアリスの帰りを待つ。

ガスフト・ツーベルク

アリスとその妹・セルカの父であり、ルーリッド村の村長。
妻のサディナやアリス達4人で何不自由ない生活を送っていたが、果ての山脈でアリスが禁忌を犯し整合騎士に捕縛・連行された日を境に一変してしまう。アリスがアドミニストレータ戦後、自我を失った状態のキリトを連れてルーリッド村にやってきた際は、父親と元罪人という関係上家に迎え入れることができなかった。アリスが整合騎士であると明かして以降は本来の関係でなくとも表面上は騎士として接することができたが、娘の名を呼ぶことはなかった。そんな彼でも内心は生きていた娘を心配している。

ベルクーリ・シンセシス・ワン（ベルクーリ・ハーレンツ）

アドミニストレータの手によって「シンセサイズの秘儀」を施された最初の整合騎士。故にベルクーリ・シンセシス・”ワン”という名が与えられた。
外見は4、50代で止まっているがその実、200年以上もの時を生きており、対人戦に関してはダークテリトリーの暗黒騎士相手やユージオとの戦闘など経験豊富で、「繰り出す一撃の威力を追求した剣術」を会得している。長年愛用している神器”時穿剣”が仮想世界と現実世界のログを参照して疑似的な時間干渉を叶える最強神器の一角であるため、本来一撃特化の彼にとって不利な連撃剣士相手でも神器と自身の経験を組み合わせることでその相性を覆すほどの強さを有している。神器と深く心を通わせているため時間に干渉するだけでなくかなり正確に時間を計ることができる。

エルドリエ・シンセシス・サーティワン（エルドリエ・ウールスブルーグ）

アリスの次に秘儀を施され整合騎士になった31番目の騎士であり、アリスの一番弟子。
新米騎士でありながら、東帝国の神蛇から生み出された神器”霜麟鞭”をアドミニストレータから与えられるほどの実力者。実力もさることながら騎士としても誇り高い人格者であるものの、アリスに心酔するあまり彼女が絡むとやや冷静さを欠くことがあり融通が利かない面を持つ。異界戦争では、光の巫女としてつけ狙われるアリスを庇うため3000もの命から繰り出された大規模術式を相手に囮となる。その境地で記憶解放術を発動し自身の天命をもマイナスまで削られてもなお引き付け、人界軍を守り抜き心酔する師の腕の中で思い出せない母を思いながら命尽きた。

アリス・シンセシス・サーティの名言・名セリフ／名シーン・名場面

「私にはお前たちの天命を、7割まで奪う権利があります」

禁忌を犯したキリト、ユージオの両名をセントラル・カセドラルに移送・審問するために修剣学院を訪れたアリス。再会したユージオが”成長し姿が変わっていても一緒に過ごしていたアリス・ツーベルクである”と感じ、すがるようにアリスのもとへ近寄った際、整合騎士であり幼少期の記憶を持たないアリスは淡々と「言動には気をつけなさい。私にはお前たちの天命を7割まで奪う権利があります。次に触れようとしたら、その手を斬り落とします」と告げ、さらに「そなたらを禁忌条項抵触の咎により、捕縛・連行し、審問の後、処刑します」と語った。この際、役人のように淡々と告げる冷徹なアリスを見てユージオは困惑していた。

「もう少し待ってください」

最高司祭・アドミニストレータが住まうセントラル・カセドラル最上階めがけてその塔を上るキリト達を雲上庭園にて迎え撃つアリス。
キリト達が上るまで丘の上で地に剣を刺し、本来の姿であった金木犀の樹を模した愛剣に日の光を浴びさせていた。その最中、現れ敵意を向けるキリト達に対して「もう少しだけ待ってください。せっかくのいい天気だから、この子にたっぷり日を浴びさせてあげたいのです」といい、少しして金木犀の剣を手にしてキリト達の前に立ちはだかる。この発言からアリスの思いやり深い性格が表れ始めている。

「生き恥をさらすつもりはありません！」

キリト、ユージオ両名との戦闘の余波で雲上庭園側面の城壁が崩壊。それによって生まれた気圧差によって暴風で城外へとはじき出されたキリトとアリス。はじき出された後アリスが目を覚ました時広がっていた光景は、キリトが片手でアリスの手をつかみもう片方の手で壁に突き刺した剣を握りしめているというものだった。城壁に宙吊り状態となっていたことを知ったアリスは「もういい、その手を離しなさい。お前のような大罪人に命を救われ、生き恥をさらすつもりはありません！」と宣言する。その後、自暴自棄を起こしたアリスはキリトになだめられひとまず協力して少し上ったところにある足場となる城壁の出っ張りまで登る。その途中で今度はキリトが落ちそうになりそれを助けたのがアリス。アリスは不機嫌な顔をしながら「助けた訳ではありません、借りを返しただけです」と言った。
一連の流れから、整合騎士としての誇り高く正義感が強いアリスだが受けた恩は相手がたとえ大罪人であろうとしっかり返すあたり律儀な面も持ち合わせている。

「私は、私の成すべきことを成すために、あなたと戦います！」

アリス・ツーベルクだった頃の記憶を奪われたことを知り、セルカという名に引っかかった原因がわかったアリス。整合騎士の真実と向き合い、その根源たるアドミニストレータの下から離れそのアドミニストレータに立ち向かうため「私は、私の成すべきことを成すために、あなたと戦います！」とキリトに向かって宣言した。家族の事をはっきりとは思い出せずにいたアリスだが、内なるところに家族の温かさを求めていたことに気付く。今の状況を作った神とアドミニストレータへ抗うことを宣言したアリスは右目に施されている封印をその目を代償に破ってみせた。

「最高司祭様。もはやあなたに人の言葉は届かない」

最高司祭アドミニストレータと対峙し、自身の欲に目がくらみ手段を選ばなくなった最高司祭に対して「最高司祭様。もはやあなたには人の言葉は届かない」と告げ最高司祭に対しての最後の言葉となった。