アリス・シンセシス・サーティ（ソードアート・オンライン）とは【徹底解説・考察まとめ】

アリス・シンセシス・サーティの概要

アリス・シンセシス・サーティとは『ソードアート・オンライン』（以下SAO）の第3期「アリシゼーション編」から登場したヒロインであり、本作主人公のキリトと仮想世界「アンダーワールド（UW）」の住人であるユージオの幼馴染。旧名をアリス・ツーベルクといい、ルーリッド村村長であるガスフト・ツーベルクの家に生まれた。幼少期に氷の採取をするためユージオやキリトと共に果ての山脈へ赴く。そこで整合騎士と暗黒騎士の戦闘を目の当たりにしていたところ、公理教会が作り出した人界の絶対的の法といえる禁忌目録の1つ、人界の外であるダークテリトリーへの進入を不慮の事故で犯してしまう。因みに公理教会とは、人界を統治する組織全体の事をいいアリスが後に所属する整合騎士がそれにあたる。その結果、村に戻ったアリスは整合騎士に連行され、最高司祭・アドミニストレータのもとで「シンセサイズの秘儀」を施された。その術の効果で本来のアリス・ツーベルクとしての記憶は体外に摘出された後、封印され整合騎士アリス・シンセシス・サーティとしての始まりが訪れた。アリス・シンセシス・サーティとしてキリト達と初対面したのは、数年後の北セントリア帝立修剣学院にてキリト、ユージオの両名が人殺しという禁忌目録の1つを犯したことによる2人の身柄の護送を請け負ったときだ。

整合騎士としては30番目に着任し、着任してからも間もないが整合騎士の格付けでは第3位を誇る上位騎士である。UWには魔法に当たる代替システムとして”神聖術”が存在する。アリス・ツーベルクだった頃からその神聖術の素質があり、整合騎士となった後も神聖術の腕は整合騎士の中で随一。神聖術を応用した武装完全支配術の威力は格付け第2位のファナティオをも上回り、最初の整合騎士、ベルクーリ・シンセシス・ワンを除けば実質最強と言えるが戦場での経験や心意力に大きな差があり、ベルクーリという存在は越えられない高い壁となっている。心意力とは、正負問わず何かしらの強い意思や願望から引き起こされるシステム外の事象を指す。例を挙げると、整合騎士となったユージオがキリトから剣を奪う際に自身の干渉なく心意力によってキリトの下から青薔薇の剣を引き寄せている。他にもキリトが復活した際には失った右手を復元させたりSAOで使用していた装備の再現や空中飛行を可能とした。アリスが実現させたものでいうと本来着ていないはずの幼少期の服装（不思議の国のアリス風）を模してみせたりと元々システムにない事象を引き起こす力となっている。

キリトとの対話の末、自分の為すべきことが明確化しキリト達と共にアドミニストレータを討ち取ろうと決意する。アドミニストレータとの決戦後、キリトやユージオが命を懸けて守った世界にどんな価値があるのかわからなくなったアリスは、ルーリッド村の外れにある小屋で自我を喪失したキリトを世話しながらどんな価値があるのか見極めるための生活をしていた。ある日、果ての山脈から流れ出たゴブリンたちにルーリッド村が襲われたことで世界に命を懸けて守る価値があると確信し人界とダークテリトリーの決戦”異界戦争”の始まりとなる東の大門で人界軍と合流する。

アリス・シンセシス・サーティのプロフィール・人物像

名前：アリス・ツーベルク（整合騎士名アリス・シンセシス・サーティ）
性別：女
年齢：19歳
誕生日：4月9日
身長：164cm
髪色・長さ：金色のロング
武器：片手直剣

CV：茅野愛衣

凛々しくも苛烈な性格をしている上に舌鋒鋭く、キリトに「相性が悪そう」と苦手意識を与えるほどの毒舌家。生真面目な面を持ち頑固者であるため自他共に厳しく接することが多いが、身内への面倒見がとても良く、弟子のエルドリエからは強く慕われている。家族に対しても同様に整合騎士となってそれまでの記憶を無くしたとしても両親や妹のセルカに対しての愛情は本物で妹のセルカには姉としてもとても慕われている。妹以外の人たちに対してはクールな態度をとることがほとんどだが実は、不器用というだけで言動の基にはとても優しく愛情深い性格が強く根付いている。

整合騎士となった後、キリトと出会い様々な体験を重ねることで性格のとげがなくなり丸くなる。アドミニストレータとの決戦後に自我喪失状態にあったキリトを連れ、故郷のルーリッド村に戻り外れの小屋にてキリトの世話をする。ユージオが命を落とし、キリトが自我を失ってでも守り抜いたものにどれだけの価値があるのか答えを出せず戦うことに迷いを抱いていた。ある日、北の山脈から襲撃してきたゴブリンたちから家族や村を守るために戦うことを決めたことで迷いが晴れ、人界の平穏を守るために人界軍として戦うため東の大門にて合流した。

アリス・シンセシス・サーティの能力・武器

剣術・神聖術

剣術の腕は作中トップクラスであり、キリトと互角にやりあうだけの技術と経験を有していた。最強の整合騎士であるベルクーリから手ほどきを受けていたこともあり単純な剣術の能力が高く、アリス・ツーベルクの頃からUWにおいて魔法に近いシステムである”神聖術”の才能に恵まれていたため整合騎士となった後もその才は高められていった。そのため、UWでは目にしない連撃スキルを有するキリトにも単発スキルのみで優勢に立っている。また、GM装備で武装した創世神ステイシアことアスナとも互角に勝負していたほどに強い。

神器「金木犀（きんもくせい）の剣」

UWに初めて作られた”破壊不能オブジェクト”で、「永劫不朽」属性が付与されていた金木犀の樹を素材に作られた細身の長剣。神聖術の応用で発動できる”武装完全支配術”も発動可能で、剣の刀身が無数の花びら状の小片へと分離しそれを自在に操り広範囲に向けて攻撃を放てる。

飛竜「雨縁（あまより）」

アリス専用の飛竜として着任した。エルドリエの飛竜である「滝刳（たきぐり）」とは兄弟だ。
雨縁はアリスにとても懐いており、アリスを守るためその危機にダークテリトリー軍の長としてリアルからダイブしていたテロリスト集団のボス・ガブリエルの攻撃を受け消えゆく命だったところ、駆けつけたキリトに生命の状態を卵の状態まで戻してもらった。

アリス・シンセシス・サーティの必殺技

雷閃斬（ライセンザン）

単発技の1つで、アインクラッド流”バーチカル”と同じ技。本作のタイトルと同じであり最初の舞台となったゲーム「ソードアート・オンライン」の概念が存在しないため別名が使われている。本作最初の舞台となったSAOでは、早い段階で別の技に切り替わるような序盤技として知られていたが、アリスの雷閃斬はミニオンを一撃で粉砕するレベルまで磨き上げられた技となっている。ミニオンとは、元々ダークテリトリーに住まう暗黒術師が作り出した人界人にとっての敵対生物。最高司祭本人も独自に不死の研究の一環でミニオン生成術を会得していたため、城壁沿いに石化状態のミニオンを配置していた。

神聖術・武装完全支配術

アリスは、様々な属性の神聖術を行使でき、作中トップクラスの騎士である上に卓越した神聖術師でもある。単純な術の発動のみならず、大規模な戦場において無残に散った人々の心意を集めその集合体を用いて大規模砲撃のような術式を完成させ発動させたこともある。

武装完全支配術とは神聖術ありきなため、神聖術師であるアリスにとっては得意技。アリスの剣”金木犀の剣”の武装完全支配術は無数の小片に分離し、1枚1枚がかなりの切れ味で合算するととてつもない破壊力を生む。纏わせることで盾としても使用可能という万能っぷり。金木犀の剣というように基が金木犀の樹であるため、火属性の神聖術や攻撃には弱い。

アリス・シンセシス・サーティの来歴・活躍

アリスの生まれた理由

国の計画から発足し、自衛隊に籍を置く菊岡誠二郎の指揮の下、一般企業ラースとして”プロジェクト・アリシゼーション”が進められていた。この計画の最終目標は、高適応型AIの開発とそれの軍事利用可能範囲までの具現化である。開発したAIのコピーと兵器の無人化を実践し生命である人間の被害を少しでも抑えるというものであり、元々菊岡はA.L.I.C.E.を戦争に送り込もうと目論んでいた。このA.L.I.C.E.というのがアリス・ツーベルクであり最終的なアリス・シンセシス・サーティである。

幼少期（アリス・ツーベルク）