アリス・シンセシス・サーティ（ソードアート・オンライン）とは【徹底解説・考察まとめ】

アリス・ツーベルクは、キリトとユージオの幼馴染として生活し、神聖術の才能に恵まれていたためそれほど不便の無い生活を送っていた。ある日、差し入れに使う氷の採取をするため果ての山脈に向かう。その先で禁忌目録の1つであるダークテリトリーへの進入を不慮の事故により犯してしまい村に戻った後、整合騎士の手で捕縛され最高司祭・アドミニストレータの住まうセントラル・カセドラルへ連行された。そこで「シンセサイズの秘儀」を施され、アリス・ツーベルクの人格が体外に摘出された後完全に封印されアリス・シンセシス・サーティという全くの別人格が形成されてしまった。

整合騎士アリス・シンセシス・サーティ

シンセサイズの秘儀を受けたアリスは、最初の整合騎士であるベルクーリに剣の指南を受け幼少の頃から恵まれていた神聖術の腕も上げ続けた。北セントリア帝立修剣学院にて、殺人の禁忌目録を犯してしまったキリトとユージオの身柄の護送という任で2人に整合騎士、アリス・シンセシス・サーティとして初対面する。しかし、アリスはすでに2人の事を覚えておらず冷たい態度を突き通していた。無事に護送を終えたが、キリト達が脱獄しアドミニストレータを討ち取るためにセントラル・カセドラルを登る途中80階「雲上庭園」にて待ち構える。交戦の余波で城壁が崩れ、キリトとアリスの2人が城外へはじき出される。はじき出された先でキリトとの対話を経て、整合騎士が元は1人の人界人だったこと、その人界人だった記憶のすべてが封印され天命が最善のタイミングで凍結されているという真実を聞かされた。そしてアドミニストレータは自身の愛する美貌が老い朽ちることへの恐怖と強い美への執着心を持ち、脅威となる芽が出ないよう手段を選ばず全ての人界人の右目への封印を施し禁忌目録の名目で縛り付けているという。キリトの口からふと零れたセルカという名から、整合騎士アリスの記憶にはあるはずのない記憶がちらつき、その現象と真実を受け入れられず困惑する。キリトの影響で少しづつ現実を受け入れていたアリスだったが、アドミニストレータとリアルの内通者の手で施された右目の封印に決意が拒まれる。右目の封印を破る（右目の一時的破壊）ことを何とか遂げたアリスは自分の信じる道を進むため最高司祭を討つためキリトと共闘関係を築く。決戦では、過激な戦闘故に早々にダウンしてしまい気付いた時には自我を喪失し隻腕状態となったキリトの姿だけがそこにあった。

アドミニストレータ討伐後

目を覚ましたものの自我喪失状態にあったキリトを看病する目的も兼ねて故郷のルーリッド村に帰る。そこでは、実の父親に再会するも自身を受け入れてもらえず外れにある小屋にて生活する日が続いた。その中でも妹のセルカは親身にアリスやキリトの様子を見に来ては心配をしてくれていた。キリトの介抱で戦いを離れていたことと妹・セルカやキリトの世話を通して性格のとげがなくなり全体的に柔らかくなってきていた。一方でそれまで気丈にふるまっていた部分で抑え込まれていた健気さや心の弱さを見せるようになる。アドミニストレータの下にいたころはただ命令のままに守るべきとされていたから守っていたものに本当に守るだけの価値がないのではないかと思い始めていた。想いの強さが力に直接関係するUWではアリスの心意の不安定さが剣技にも表れていた。整合騎士アリスとして接していた時と罪人として扱われ、はたまたありもしない濡れ衣で罵倒されたりと都合の良すぎる身勝手さに本気で人界そのものに愛想が尽きてしまい、キリトと家族、丸太小屋作りを手伝ってくれたガリッタだけ連れて村を見捨てようとも考えたほどに迷走したこともあった。

感情を失ってもなお戦おうとするキリトの姿が頭をよぎり自分の求めるもののために戦い守り抜くと決意を固め、失っていた右目が復活。村を襲撃してきたダークテリトリー軍を撃退した後、キリトを連れ東の大門に集った人界軍と合流する。そこで後方に補給部隊として配属されていたキリトとユージオの後輩であるロニエとティーゼに世話を任せ前線に復帰する。シンセサイズの秘儀の影響で以前の幼少時代の自分を別人のように感じていたものの、大戦中の天幕にて心意を使い、一時的にかつての空色ワンピースの上に白エプロンという姿を取り戻した。これを機にかつてのアリス・ツーベルクは確かに過去の自分と受け入れられるようになったのだ。戦場では格付け第2位のファナティオに「真の神の力」と言わせるほどの超大規模砲撃型神聖術を発動させ戦況を大きく変えるという功績をあげた。しかしこれを機に、敵軍の長・ベクタとしてダイブしていたテロリスト集団のボス、ガブリエルが探していた戦闘兵器「A.L.I.C.E.」ことアリスの存在が捕捉され”光の巫女”として各種族長に捕縛命令を下したり、ガブリエル自ら捕縛に動くこととなった。

異界戦争が終幕を迎え、完全復活を遂げたキリトの手でガブリエルが討たれた。その直後、UWが限界加速フェーズに入ってしまいログアウトするチャンスを逃してしまったためにUW内の時間において200年もの時間を過ごすことが余儀なくされた。キリト対ガブリエルの終戦直前、キリトの恋人であるアスナはアリスを果ての祭壇からリアルワールドに逃がし、キリトが限界加速フェーズ開始に間に合わないと思い自身はUWに残ることを決断をした。なお、限界加速フェーズとはテロリストの襲撃によりUWの時間の進みが限界まで上げられたがために限界加速フェーズが開始されリアルの550万倍もの速さで仮想世界内で時間が進むことを意味する。加速中はゲーム内外問わずログアウトができず、そのフェーズ開始に間に合わなかったキリトとそれを待つために残ることを選んだアスナはリアルワールドにおける20分（限界加速フェーズ解除に掛かる最低時間）、その550万倍である200年もの歳月を共にUWで過ごすこととなった。ログアウトが間に合わなかった場合そうなることを知っていたアリスはログアウト直前まで激戦をするキリトを心配し、自身のみログアウトに成功したということを知ったときは深く傷ついていた。

ログアウト後のアリス・シンセシス・サーティ

現実世界にログアウトしたアリスは、自由に動くための身体を手に入れその存在を公にすることとなった。会見では心もとない質問や配慮に欠ける声があったが、感情に支配されることなく落ち着いてしっかり質疑に的を射た対応をしてみせた。だが、慣れないリアル世界でのストレスに耐えかねたアリスは一時的に行方をくらまし秘密でキリト宅に宅急便で置き配された。その後、一時的なものではあるが生まれ故郷であるUWにダイブし懐かしの大地に再び足を踏み入れた。ダイブした直後はそこに宇宙に見立てた空間が広がっており、アリスがいた当時は見ることがなかった敵と対峙することとなったがキリトやアスナと共闘し難なく倒して見せた。

アリス・シンセシス・サーティの関連人物・キャラクター

キリト／桐ケ谷和人（きりがやかずと）

本名は桐ケ谷和人といい、本作主人公の黒髪黒瞳でSAOクリア時点で16歳だった少年である。
幼少期に実の家族を亡くし、母親の妹である桐ケ谷家に引き取られる。桐ケ谷家の実子ではないことを知ってから他人と関わることを避けていた。その後、フルダイブ型VRMMORPGである「ソードアート・オンライン（以下SAO）」をプレイし後のSAO事件に巻き込まれることとなる。SAOの中で恋人のアスナと出会い、シリカやリズベット、クライン、エギルといった友人に出会う。そのデスゲームと化してしまったSAOのクリアに大きく貢献した英雄キリトとして生還しその後もSAO事件の事情聴取担当についた菊岡誠二郎の紹介等で様々なゲームや仮想空間でたくさんの人と出会い、自己犠牲ありきの正義を変化させる出来事を重ねていく。

キリト（ソードアート・オンライン）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

renote.net

キリトとは『ソードアート・オンライン』シリーズの主人公であり、諸悪の根源であるゲーム「ソードアート・オンライン」の生存者”SAO生還者（サバイバー）”。本名は桐ケ谷和人（きりがやかずと）。ゲームを攻略する中で立ちはだかる壁を越え、出会いや別れを繰り返すことで1人の人間として成長していった。「ソードアート・オンライン」攻略後も様々なゲームや事件をきっかけに、たくさんの人との出会いと別れを繰り返し、より強い”人”として成長していく。

アスナ／結城明日奈（ゆうきあすな）

本名は結城明日奈といい、主人公キリトの恋人としていろんな経験を重ねるキリトを傍で支える存在である。アスナの年齢はキリトの1つ上でSAOクリア時点で17歳、SAO内でゲーム攻略最前線をいくギルド・血盟騎士団の副団長を務めていたこともありキリト以外のSAO生還者（サバイバー）仲間の友人たちからは頼りにされている。
アスナのリアルは、作中に存在している総合電子機器メーカーの「レクト」CEOである父親と大学教授の母親をもつ。結城一族そのものが京都を中心に地方銀行を経営する超名家であり、明日奈自身も中高一貫の私立お嬢様学校・エテルナ女子学院の中学3年生として生活していた。公私ともに文武両道かつ上品な立ち振る舞いでtheお嬢様という様子である。両親の求めるまま高校の外部受験も目指して受験勉強に励む中友人の話でSAOを知り、なんとなくで兄のナーヴギアでダイブしSAOに囚われることとなった。

ユージオ（ユージオ・シンセシス・サーティツー）

幼馴染のアリスやその妹・セルカと同じルーリッド村出身の17歳（キリトとの再会時点）美青年。最高司祭・アドミニストレータとの戦闘で19歳にして死亡。
生まれながらに授かった天職は「刻み手」という名の木こりである。ルーリッド村の離れにはギガスシダーという黒い巨大樹があり、ユージオが生まれるよりはるか昔から刻み手という天職は何代も受け継がれてきたが微々たる傷しかつけられていなかった。キリトが再びUWにダイブしユージオと再会し、キリトの現実世界の知識や経験からソードスキルが使えないかと考える。結果的に日数をかけてユージオの代で伐採に成功し、次の天職を選ぶ権利を得る。次に選んだのが剣士であり、幼少期に連行されたアリスを探すべくして央都セントリアに向けて村を立つ。なお自身の武器として選んだのは幼少期に果ての山脈から少しずつ持ち帰った”青薔薇の剣”であり、央都ではギガスシダーの枝を加工してもらいキリトの剣にするため武器屋を訪れ、剣術を磨くため北セントリア帝立修剣学院に入学。途中で禁忌を犯しかつての幼馴染の整合騎士・アリスに連行されるがその時点で学院内で進級時上位12名のみ与えられる上級修剣士の称号を得ていた。セントラル・カセドラルにて一度は敵になるも最終的にはキリトの味方としてともに戦い命尽きる。

セルカ・ツーベルク

アリス・ツーベルクの妹であり、ルーリッド村の教会に住み込みで神聖術を習っており孤児の世話をするのが日課となっている。初登場時（キリトとユージオの再会時点）では12歳であり、姉のアリスとは5歳差である。
アリスを大変慕っており神聖術の才に恵まれたアリスと違いその適正はほどほどだったセルカだが、アリスの背を追ってその修練に励んでいた。ユージオに対して恋心を抱いている。幼くして大好きな姉のアリスを連れ去られた理由が分からなかったセルカはキリトの口からユージオに聞いたまま話す。アリスの後を追うようにセルカは果ての山脈を訪れ、ゴブリンの群れに捕まり意識を失う。それに気づいたキリトとユージオの手で結果的に助けられその後は大人しくいつも通りの生活を送った。アドミニストレータ討伐後は、村を訪れたアリスと自我喪失状態のキリトを離れの小屋に案内しよく様子を見に来ていた。幼少期の記憶を持たないアリスにも大事にされていて、アリスがUWからログアウトした後アリスがセントラル・カセドラルにてよく休んでいた空中庭園内の大樹の根本で石化凍結術にてアリスの帰りを待つ。

ガスフト・ツーベルク