ソードアート・オンラインシリーズ（SAO）のギルドまとめ

『ソードアート・オンラインシリーズ』の概要

『ソードアート・オンラインシリーズ』はフルダイブマシンによる仮想空間を舞台とした新世代のMMORPG「VRMMORPG」をテーマとする川原礫によるライトノベル、およびそれを原作としたアニメやゲームなどメディアミックス作品の総称である。原作のイラスト担当はabec。略称は『SAO』。
原作の小説の累計発行部数は国内で1300万部を突破しており、第1巻は電撃文庫で史上初の国内単巻発行100万部を達成した。全世界累計発行部数は3000万部を超えている。『このライトノベルがすごい！2012』では作品部門で1位を獲得。翌年の『このライトノベルがすごい！2013』でも1位を獲得し、刊行史上初の作品部門2連覇を達成。『このライトノベルがすごい！2020』で発表された「2010年代総合ランキング」でも1位となり、殿堂入りすることとなった。

世界初のVRMMORPG「ソードアート・オンライン」（SAO）。完全なる仮想世界を構築するナーヴギアの性能を活かした夢のようなゲームだったが、正式サービスの開始直後、ゲームマスターにして開発者の茅場昌彦によって、ゲームで死亡するとナーヴギアから高出力マイクロウェーブが発生し、現実の肉体の脳を破壊する仕様になってしまった。さらにログアウトも封じられ、物理的にナーヴギアを外そうとしても脳が破壊されるという。「ゲームの死＝現実の死」となった世界で、主人公のキリトは仲間たちと共に脱出を目指す。
この「SAO事件」が解決した後も、キリトはVRMMORPGにまつわる様々な事件に直面することになる。

ギルドとは

『ソードアート・オンラインシリーズ』においてギルドとはプレイヤーの組合のことを指す。同じ目的や思想など、何かしらの共通点を持つ人たちが集団となり、ギルドを結成する。「ソードアート・オンライン」においては死なないことが求められたため、ギルドに加入して庇護を受けることが大切であった。ボスの攻略などはギルド同士が集まってレイドを作り、安全マージンを十分に確保して行われた。「アルヴヘイム・オンライン」などの他のゲームでもギルドは存在し、同じ目的のプレイヤーが集まってゲームを楽しんでいる。また「アンダーワールド」では人類の敵であるダークテリトリーの面々がいくつかのギルドを結成している。彼らは基本的に皇帝ベクタに仕えている。
なお原作と『プログレッシブ』、漫画『ソードアート・オンライン ガールズ・オプス』などでは設定がやや異なっている部分もある。

オレンジギルド

「ソードアート・オンラインシリーズ」では盗みや傷害、あるいはプレイヤーキル（PK）といったシステム上の犯罪を行ったプレイヤーは、カーソルが緑色からオレンジ色へと変化する。この犯罪者が集まった集団が「オレンジギルド」と呼ばれる。主人公のキリト曰く、「ゲームの死＝現実の死」となった「ソードアート・オンライン」でも、このような犯罪を行うプレイヤーは少なくなかったそう。

『ソードアート・オンラインシリーズ』のギルド

血盟騎士団（Knights of the blood）

「ソードアート・オンライン」で最強と言われたギルド。略称はKoB。ギルドメンバーは赤と白を基調とした衣服を身に纏っている。本部は第55層「グランザム」。最強ギルドではあるものの、規模はそれほど大きくなく、少数精鋭のギルドである。元々は、団長のヒースクリフが1人ずつ声を掛ける形で結成された。第25層時点では新興ギルドとして扱われていた。ギルドの運営や作戦指揮は主に副団長のアスナが務めており、ヒースクリフは戦闘外ではあまり口を出さない。攻略以外のことにもあまり興味がないらしく、殺人ギルドのラフィン・コフィン討伐が行われたときも参加しなかった。
ゲームクリア直前までは、「神聖剣」ヒースクリフ、「二刀流」キリト、「閃光」アスナといった最強格のプレイヤーが複数在籍していた。

ヒースクリフ（Heathcliff）

血盟騎士団の団長。ユニークスキル「神聖剣」の使い手。神聖剣は一対の剣と盾を組み合わせた攻防自在の剣技を操るスキルで、特に堅牢な防御力を誇っている。「ヒースクリフの十字盾を貫く矛なし」というのが定説となっているほど。彼のHPバーがイエローになったところを見た者はいないとされるが、これはヒースクリフがシステムのオーバーアシストありきなので、実際どこまでこのスキルが堅牢なのかは不明。
本名は茅場昌彦。つまりこの「SAO事件」の首謀者である。ヒースクリフはこのギルドを第90層以上の強力なモンスター群に対抗するための戦力とすることを目論んでいた。

アスナ（Asuna）

血盟騎士団の副団長。本作のヒロインでもある。ゲームは素人で、事件に巻き込まれた後もふさぎ込んでいたが、最後の瞬間まで自分のまま生きたいと奮い立ち、苛烈なレベリングを行い「攻略の鬼」と呼ばれるまでになる。剣技の特徴から「閃光」の異名を持ち、その美貌もあって有名プレイヤーの1人となった。
一時期、ギルドを離れてキリトと穏やかな生活を送るものの、75層ボスの攻略にあたってギルドに再合流を果たす。

キリト（Kirito）

主人公。第1層のボス攻略の際に起きた「ベータテスター」への迫害、ギルド「月夜の黒猫団」の壊滅などからソロプレイをするようになっていたが、ヒースクリフとのデュエルで敗北したことで血盟騎士団に加入することになる。しかしすぐにギルドメンバーの1人に命を狙われたことでアスナと共にギルドを一時離れることに。その後75層ボス攻略の直後、ちょっとした違和感からヒースクリフが茅場昌彦だと見抜く。再度1対1のデュエルになり、アスナ共々システムを上回る力を見せてヒースクリフを打ち破り、全プレイヤーを解放してみせた。

ゴドフリー（Godfree）

ギルドのフォワード隊で指揮官を務める斧使い。第40層以前から所属している。キリトとギルドメンバーのクラディールとの和解を望んだが、クラディールにより仕掛けられた麻痺毒で身動きができなくなったところを殺害された。原作ではゴドフリーもキリトにあまりいい感情を持っていなかったが、アニメでは気さくな人間として描かれた。

クラディール（Kuradeel）

アスナを護衛する任務を受けている男性。しかしアスナからは度を過ぎた監視などから煙たがられており、アスナと親しくするキリトを敵視している。実は殺人ギルドラフィン・コフィンともつながっており、キリトがギルドに加入した後、彼の殺害を目論む。しかしアスナの介入で失敗し、キリトにとどめを刺された。消えるときもキリトに対して毒を吐いていた。