シノン（ソードアート・オンライン）とは【徹底解説・考察まとめ】

シノンの概要

シノンとは、初出が『ソードアート・オンライン』（以下SAO）の第2期「ファントム・バレット編」となる登場人物で、VRMMOFPS「ガンゲイル・オンライン」（以下GGO）では数少ない女性プレイヤーとして活動しており「へカートII」を愛銃とするスナイパーである。GGOを作中2025年6月に初ダイブし、その約半年後とある事件の調査でダイブしてきた本作の主人公で「ソードアート・オンライン」（以下SAO）攻略の英雄・キリトと出会う。そのとある事件とはシノン自身もキリトに内容を聞いた後、巻き込まれることとなった”死銃（デス・ガン）事件”である。元同級生の新川恭二（しんかわきょうじ）の紹介でGGOをはじめ、プレイし続ける裏にはシノンの過去に起因する深刻な理由があり、リアルではモデルガン等で発作を起こし呼吸困難に陥ってしまうほどの身体となっている。一方でGGOという仮想空間では銃火器を握り戦うことができ自分の過去に向き合えると考えていたのだ。実際はリアルでの発作が治ることはなく死銃事件の真相解明まで進む。事件解決後、キリトやその恋人でありSAO生還者（サバイバー）のアスナたちの計らいでシノンのトラウマとなっている事件でシノンが結果的に救った母子と対面を叶え、止まっていたシノンの時計の針は前へ進み始めた。
その後は妖精たちの住まう世界で魔法ありの冒険ができる「アルヴヘイム・オンライン」（以下ALO）にダイブし、弓使いとしてアスナに加え、キリトの妹である直葉ことリーファ、キリトのSAO生還者仲間であるリズベットやシリカ、クライン、エギルたちと一緒にプレイする機会が増え仲を深めていった。死銃事件の真相に近づいた後”バレット・オブ・バレッツ”（以下BoB）終了と共にログアウトした先で錯乱状態で無理心中を強行した恭二に襲われるもキリトの助けで事なきを得る。その流れで次第に好意を寄せていき、あろうことか恋人であるアスナの前で頬ではあるもののキスをしたのである。なおBoBとは、対人型の個人戦を採用した大会である。1対1のトーナメント形式で行われる予選とその通過者30人で行われるバトルロワイヤル形式の本戦で構成されており、ソロの実力を重視するGGOにおいては最強を決める大会ともいえる。景品はゲーム内アイテムに限らず実物のモデルガンが贈られる。

シノンのプロフィール・人物像

本名：朝田詩乃
性別：女
年齢：15歳
誕生日：5月23日
身長：150cm（GGO内）
髪色・長さ：緑味のある青色でサイドを長めにしたショートカット（GGO内）リアルは黒髪
ALOキャラ種族：ケットシー
武器：ウルティマラティオ・へカートII（ライフル）・弓（ALO・UW）
トラウマ：幼少期に母と訪れた銀行にて強盗事件に巻き込まれる。犯人が母親に銃を向けた際助けないとという一心で犯人に抵抗し銃を落とさせ、動転している最中銃を持ち上げ犯人に向け防衛を図るが誤って発砲してしまい犯人は死亡。正当防衛且つ年齢的にも責任はないとして罪にはならなかったものの銃を見るだけで拒絶反応を起こすようになる

CV：沢城みゆき

幼少期に母と訪れた先の銀行にて強盗事件に巻き込まれる。夫が事故死して以来精神退行を起こしつつあった母が犯人に襲われかけたため母親を救いたい一心で立ち向かう。犯人の手には銃があったもののシノンの抵抗で手放してしまい、手放された銃をシノンが手にする。銃を奪い返そうと犯人が襲い掛かり、シノンも負けじと脅しをかけ防衛に徹するが犯人につかみかかられる。気が動転したシノンは誤って発砲、放たれた弾丸が犯人を打ち抜いており死亡した。年齢的にも状況的にも正当防衛と判断され罪にこそならなかったが、「銃を撃て人を殺した」という事実がトラウマとなり自身の中に植え付けられてしまい高校生となってもなお銃の形をしたものや銃をにおわす言動でも拒絶反応を引き起こし精神的な負担を余儀なくされていた。元同級生の新川恭二にGGOを紹介され、そのゲームの中でだけ銃を手にしても発作がなかったためトラウマ克服のためプレイし続けていた。

シノンの能力・武器

ウルティマラティオ・へカートII

ウルティマラティオ・へカートIIとは、シノンがGGOをプレイし始めてから約2ヶ月経過した後に手に入れた愛銃のことである。

全長：（ストック伸長時）1380mm
重量：13.8kg
口径：12.7×99mm・50口径
装弾数：7発

フランスにて製造され、開発元はPGMプレシジョン社がであり、へカートIIはウルティマラティオシリーズの最大口径モデルであり製品名はウルティマラティオではなく「”PGM”へカートII」。使用されている弾丸はNATO標準弾でボルトアクションの対物ライフルとして設計されている。使用場面は約1800m以上での狙撃を想定しており、シノンも基本は狙撃を得意とし戦果をあげている。シノンのへカートIIはフロントにあるバイポッドと合わせてウッドグリップ・ウッドストック仕様となっており安定した狙撃ができるようになっているのだ。発射時の反動を抑える大型マズルブレーキが銃口に装着されているのが特徴的となっている。

グロック18C

アニメ版にてシノンが使用していたサイドアームであり、原作では「H&K MP7」が起用されている。

全長：186mm
重量：703g
口径：9×19mm
装弾数：17/19/31/33発+1

グロック社が開発元である自動拳銃のフルオートモデルの銃だ。連射速度は1200発／分、外観はグロック17とほぼ同じでスライド左後方にセミ・フルの切り替えレバーがあるのが特徴。本体には反動を抑えるコンペンセイター用のガスポートがバレル上方に設置されている。コンペンセイターとは銃の反動による跳ね上がりを抑える器具である。小型銃であるためコントロールが難しく、フルオート射撃の命中精度は低くなる。
前述したとおり、原作ではサイドアームがMP7だったが監督の「お尻が見えない」という苦言に加え武器監修をしていた作家の時雨沢恵一さんが「普通の女子高生が撃つにはきつい」という要望がありグロックへ変更する運びとなった。詳しくは各X（旧Twitter）で。

神器 アニヒレート・レイ

太陽神ソルスが所有する神器であり、アンダーワールド（以下UW）にてソルスとしてダイブした際に使用した武器である。
基本的に、実体のある矢を必要とせず心意を形と成し攻撃に転用することで矢を形成し攻撃することが可能となっている。シノンは劣勢の戦闘においてGGOで愛用しているへカートIIを強く想像し心意の力でアニヒレート・レイの形をへカートIIへとデータを上書きした上、矢と同じように強く想うことで心意から弾丸を形成し、敵に攻撃を仕掛けることができた。

シノンの必殺技

ファントム・バレット

ファントム・バレットとは実際にシステムに技が登録されていたり、個人特有のスキルとして編み出された技ではなくアニメ作中にてキリトの心の声で語られた1発の弾丸の名前である。
キリトの心の声を抜粋すると「この予測線による攻撃はシノンが経験とひらめき、闘志のあらん限りをつぎ込んで放った幻影の一弾！」と説明される。ゲーム内から死銃事件を披露していた赤目のザザことデスガンを仕留めるため協力していたキリトとシノンの連携も限界を迎えていた時に最後の力でシノンが放った幻影の一弾を指す攻撃である。ザザを仕留めるカギとなった必中技である。ザザへのトドメはキリトの斬撃となった。

エクスプロード・アロー

ALOにて使用可能となっている両手長弓のソードスキルである。火炎をまとわせた矢を放ち、着弾と共に爆発させる効果を持つ。火属性9割の攻撃魔法となっている。主要人物の中では、シノンが唯一の長弓使いとして登場したためそれ以前でのSAO内で弓が実装されていたかは不明。

リトリーブ・アロー

「キャリバー編」にてシノンが使用した両手長弓用のソードスキルで、矢自体に伸縮性と粘着性を付与する効果を持つ。ストーリー内では、崩壊するダンジョンの中でキリトが持ち帰ることを諦め投げ捨てたエクスキャリバーをこのスキルで見事にエクスキャリバーを拾い上げてみせた。

シノンの来歴・活躍

シノンの壮絶な過去