ハリー・ポッターシリーズの本・書物・新聞・教科書・雑誌まとめ

『ハリー・ポッター』シリーズとは、イギリスの作家J・K・ローリング原作の、ファンタジー小説および映画・ゲーム等のメディアミックス作品である。1990年代のイギリスと魔法界を舞台に、主人公ハリー・ポッターのホグワーツ魔法魔術学校での学生生活と、両親を殺害した強大な闇の魔法使いヴォルデモートとの因縁と戦いを描いている。
作中には教科書をはじめとして数多くの書籍・出版物が登場しており、いくつかの書籍タイトルが原作者の言葉遊びになっている他、作中の随所で問題を打開していく重要なアイテムとなっている。

確実に魔女を惹きつける十二の法則(Twelve Fail-Safe Ways to Charm Witches)

著者については言及されておらず不明。第7巻に登場し、ロンが17歳の誕生日にハリーに贈った本。元々は、ロンが兄フレッドとジョージにもらったもの。女性の気持ちや恋愛の機微に非常に疎かったロンは、この書籍により、パーティの飾り付けをするハーマイオニーの技術やセンスを褒めるなど、女性の扱いが格段に上手くなった。

アーマンド・ディペット 偉人か愚人か(Armando Dippet: Master or Moron?)

日刊預言者新聞などに寄稿するゴシップ記者リータ・スキーターの著書。第7巻に登場し、後述の「アルバス・ダンブルドアの真っ白な人生と真っ赤な嘘」の宣伝文句に使われる。ダンブルドアの前任のホグワーツの校長アーマンド・ディペットについて記述されているよう。リータ・スキーターは虚実入り混じった記事ばかり書いているため、この書籍についても正確性が疑問視されている。

進路指導時の魔法界の職業斡旋冊子

あなたはマグル関係の仕事を考えていますね?(So You Think You’d Like to Work In Muggle Relations?)

第5巻に登場する魔法界の職業を紹介する冊子。ピンクとオレンジの冊子がある。マグル関連の仕事につくための条件が書いてある。
これによると、マグル関係の仕事をするにはマグル学のO.W.L試験をパスする必要がある。それと、一番大切なのは熱意・忍耐・遊び心と書かれている。

君はトロールをガードマンとして訓練する能力を持っているか?

第5巻に登場。魔法界の職業を紹介する冊子。ハーマイオニーが読んでいた。
タイトルから「トロールの訓練技師」といった職業についての説明が記載されていると推察される。

魔法事故・惨事部でバーンと行こう

第5巻に登場する、魔法界の職業を紹介する冊子の1つ。タイトルから察するに、魔法省の事故・惨事部の紹介。

グリンゴッツ魔法銀行の小冊子

グリンゴッツ銀行の「呪い破り」の求人について書いてある。「数占い」が必要条件と記されている。ロンの兄ビル・ウィーズリーはこの職に就いていることから、「数占い学」を履修していたことがわかる。

ビッグフットの最後の抵抗(Big Foot’s Last Stand)

著者はオルティーズ・オフラハティ。『ポッターモア』で言及。『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』で登場する、ビッグフットに関する歴史書。ビッグフットとはアメリカ合衆国で目撃されるUMA(未確認生物)のことであり、先住民族の間に伝わるサスカッチと同一視されることもある。この書籍は、1892年の「サスカッチの反乱」についてとりあげられており、魔法界ではブロードウェイ劇にもなったことが1926年12月6日付のアメリカのニューヨーク・ゴースト新聞に紹介された。

トム・リドルの日記(Tom Riddle's Diary)

1943年頃制作された、ホグワーツの卒業生トム・マールヴォロ・リドルの日記。ロンドンのマグル界・ボグゾール通りの新聞・雑誌店の名前が裏表紙に印刷されている。
若き日のトム・リドルはこれを新聞販売業者から購入し、日記にした。「日記」とはなっているものの、中身には何も書かれていなかった。

正体は、トム・リドルである闇の帝王ヴォルデモートが16歳当時に「秘密の部屋事件」を起こした記憶を日記に封じ込めたもの。そして、ヴォルデモートの魂を分割して封じ込めた「分霊箱」そのもの。
日記に書き込んだ者と意思疎通ができる。また、日記に封じ込められた記憶を、相手に見せることができる。
ヴォルデモート配下であったルシウス・マルフォイが託されていたものだが、「秘密の部屋」事件を起こすことでダンブルドアをホグワーツから追い出すことを画策し、ジニー・ウィーズリーの荷物に紛れ込ませた。

トム・リドル本人の特性とも言えるが、非常に親身に接し魅力的な人物に見せるため、日記の所有者が徐々に彼に取り憑かれていく。この日記を知らぬうちに手に入れたロンの妹ジニー・ウィーズリーは、トム・リドルに傾倒するあまり、意識さえも彼に奪われていることがあった。
最終的には「秘密の部屋」に到達したハリーが、部屋の中にいた怪物バジリスクの牙でこの日記を破壊した。
ルシウスはこれが分霊箱であったことを知らされていなかったため、自己満足のためにこれを私的に利用し失う結果となり、後にヴォルデモートの猛烈な怒りを買った。

吟遊詩人ビードルの物語(The Tales of Beedle the Bard)

編纂者は吟遊詩人ビードルとされる人物。ダンブルドアが遺品としてハーマイオニーに贈る蔵書。「死の秘宝」の謎を解く鍵になる。
魔法界の寓話や童話などがまとめられており、魔法界で育った子ども達の多くが、これをよく知るおとぎ話として親から聞かされて育つ。ただし、うろ覚えに語ったりオリジナリティを出したりする親も多く、家庭によって「夕暮れ時」を「真夜中」とするなど内容に差がある。当然ながら幼少期をマグル界で過ごしたハリーやハーマイオニー、そしてヴォルデモートもこの物語の存在を知らなかった。
「魔法使いとポンポン跳ぶポット」「豊かな幸運の泉」「毛だらけ心臓の魔法戦士」「ぺちゃくちゃウサちゃんとぺちゃくちゃ切り株」「三人兄弟の物語」の5つの物語で構成されている。

これに登場する「三人兄弟の物語」が作中で最も重要な魔法アイテム「死の秘宝」について言及している。この「三人兄弟」は魔法界で実在したとされ、上述のペベレル家の三兄弟に相当し、次男のカドマスはヴォルデモートの、三男のイグノタスがハリーの先祖であるとされる。
ダンブルドアによると「死」によって与えられた3つのアイテムは、それぞれ三兄弟が自ら作り出したものであると推察されている。

アルバス・ダンブルドアの真っ白な人生と真っ赤な嘘(The Life and Lies of Albus Dumbledore)

上述の日刊預言者新聞などに寄稿するゴシップ記者リータ・スキーターの著作。過去にダンブルドアと交流のあった魔法歴史家バチルダ・バグショットの告白を主としている。この告白にも真実薬が盛られており、違法行為な取材を行っていたとわかる。
著書内では、若き日のダンブルドアがヴォルデモート以前に覇権を敷いていた闇の魔法使いゲラート・グリンデルバルドと親密に交流していたことや、「死の秘宝」を求めていたことなどが書かれている。内容的には反ダンブルドア寄りのバッシング暴露本であるが、皮肉にもハリーらの謎解きに一役買った。終盤で、ダンブルドア本人によって、少なくともグリンデルバルドとの親交や妹アリアナ・ダンブルドアの死の件は事実であることが語られた。

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