ハリー・ポッターシリーズの本・書物・新聞・教科書・雑誌まとめ

『ハリー・ポッター』シリーズとは、イギリスの作家J・K・ローリング原作の、ファンタジー小説および映画・ゲーム等のメディアミックス作品である。1990年代のイギリスと魔法界を舞台に、主人公ハリー・ポッターのホグワーツ魔法魔術学校での学生生活と、両親を殺害した強大な闇の魔法使いヴォルデモートとの因縁と戦いを描いている。
作中には教科書をはじめとして数多くの書籍・出版物が登場しており、いくつかの書籍タイトルが原作者の言葉遊びになっている他、作中の随所で問題を打開していく重要なアイテムとなっている。

闇の魔術に対する防衛術

闇の力―護身術入門(The Dark Forces: A Guide to Self-Protection)

かつてホグワーツで闇の魔術に対する防衛術の教鞭をとり、後に校長職についたクエンティン・トリンブルの著書。ホグワーツの闇の魔術に対する防衛術の指定教科書。1年次から使用される。魔法による防衛の基礎について書かれている。
闇の魔術に対する防衛術に関しては毎年のように担当教員が変わるため、ほとんど毎年別の教科書を指定されており、その年次に相応しい書籍であるかは判別し難い。
作中では4年次にも教科書として指定されていたが、本来教鞭を振るうはずだった者(アラスター・ムーディ)は監禁されており、実際に教壇に立った者(バーティミウス・クラウチ・ジュニア)は、この書籍を「必要ない」「4年生の内容としては遅れている」と一蹴して以降使用されていない。

ギルデロイ・ロックハート著の教科書

数々の著作に囲まれてサイン会を開くギルデロイ・ロックハート

いずれも第2巻に登場。自身の功績に関する英雄伝のようなものだが、作中で本人の好みに触れられる以外は、ほぼ全て他人の功績を盗んだもの。
表題の頭文字が揃えられており、作者の言葉遊びになっている。

・泣き妖怪バンジーとのナウな休日(Break With a Banshee):ロックハートが泣き妖怪バンシーを退治する話。本来の功績者は「顎髭の生えた魔女」であることが作中で言及されている。
・グールお化けとのクールな散策(Gadding with Ghouls):ロックハートが茶こしだけを使ってグールを捕まえた方法を説明している。
・鬼婆とのオツな休暇(Holidays with Hags):名前からして鬼婆を相手にした英雄伝であると察せられるが、詳細は不明。この書籍中に登場する写真の鬼婆が、スリザリンの同級生ミリセント・ブルストロードに似ているとハリーが語っている。
・トロールとのとろい旅(Travels with Trolls):ウィンクしているロックハートの写真が表紙についている。トロールを退治した話だと察せられるが、内容の詳細は不明。第7巻で再登場し、ハーマイオニーが「分霊箱」探しのための旅に持ち出す書籍を選ぶ際に登場した。当然持っていくことはなかった。
・バンパイアとのバッチリ船旅(Voyages with Vampires):ロックハートがバンパイアと過ごした体験談が書かれている。このバンパイアは後にレタスしか食べられなくなったことが言及されている。
・狼男との大いなる山歩き(Wanderings with Werewolves):ロックハートが人狼から村を救った話が書かれる。本来の功績者は「醜いアルメニアの老魔法使い」であることが作中で言及されている。また、第十二章にロックハートへの誕生日の理想的な贈り物は魔法界と非魔法界の調和だと書いてある。
・雪男とゆっくり一年(Year with the Yeti):ロックハートが雪男にどのようにして風邪をひかせたかが書かれている。また、ロックハートの好きな色はライラック色だと書いてあることが作中で言及されている。

The Essential Defence Against the Dark Arts

上述の魔法薬学指定図書「魔法薬調合法(Magical Drafts and Potions)」の著者で、魔法薬学および闇の魔術に対する防衛術の専門家であるアージニウス・ジガーの著書。
第3巻で闇の魔術に対する防衛術の教員となったリーマス・ルーピンが指定した教科書。原作では新しい指定教科書について言及されておらず、映画でその名が判明する。表題は日本語に翻訳されておらず、不明。「闇の魔術に対する防衛術の真髄」といった意味合い。

防衛術の理論(Defensive Magical Theory)

ウィルバート・スリンクハードの著書。第5巻で「闇の魔術に対する防衛術」の教員となった魔法省の役人ドローレス・アンブリッジが指定した教科書。O.W.L試験を前にした5年生に対して内容は極めて非実践的で、第一章は「初心者の基礎」、第二章は「防衛一般理論と派生理論」、第三章は「魔法攻撃に対する非攻撃的対応のすすめ」である。生徒からはかなり不評であった。
これは闇の帝王ヴォルデモートの復活を否定する魔法省が、それに反論するハリーやダンブルドアと彼らに影響を受けやすいホグワーツ校の生徒達が力をつけて魔法省の対抗勢力とならないようにするために選ばれた。
第7巻でも書籍自体は登場したが、当然「分霊箱」探しの旅支度をするハーマイオニーが、役に立たない本として荷物に入れなかった。

闇の魔術に対する防衛術 初級(Dark Arts Defence – Basics for Beginners)

魔法省が発行する「闇の魔術に対する防衛術」の指定教科書。原作では上述の「防衛術の理論」が採用されたが、映画『不死鳥の騎士団』ではこの本が使用された。
夏期休暇中の購入リストにはなかったようで、アンブリッジが最初の授業で生徒たちに配布した。表題の「Basics for Beginners」(初心者のための基礎)とは、上述の「防衛術の理論」の第一章のタイトルである。

顔のない顔に対面する(Confronting the Faceless)

著者は言及されておらず不明。第6巻『謎のプリンス』にて、「闇の魔術に対する防衛術」の教員となったセブルス・スネイプがN.E.W.Tレベルの授業に使用するため指定した教科書。服従の呪文、服従の呪文への抵抗法、吸魂鬼の撃退法などについて書かれている。
日本語訳ではかなり難解なタイトルとなっているが、「見えない敵(Faceless)と対峙する(Confronting)」という意味合いを含む原作者の言葉遊びと推察される。

占い学

未来の霧を晴らす(Unfogging the Future)

魔法界の著名な予見者カッサンドラ・バブラツキーの著書。彼女は「占い学」の担当教授シビル・トレローニーの曾曾祖母であり、結婚後の姓はトレローニーである。ルーミハートブックス出版。第3巻の「占い学」の指定教科書として登場した。「占い学」は3年次から履修するため、「紅茶の葉占い」「水晶玉占い」など初歩的な内容となっている。

夢のお告げ(The Dream Oracle)

予見者であるイニゴ・マニゴの著書。第5巻に登場する「占い学」の指定教科書。
「夢占い」について掲載されている。夏期休暇の購入品リストには挙げられておらず、授業の最初にシビル・トレローニーが各テーブルに配置した。

数占い学

数秘学と文法学(Numerology and Grammatica)

M. カルネイロ、L. ウェイクフィールドが共著で執筆した図書。第3巻に登場する選択科目「数占い学」の教科書。ハーマイオニーはこれを「寝る前の読み物」と評し「図書館で借りた」とロンに話していた。このことから察するに、購入品リストの指定教科書ではなく、参考図書という位置づけ。

古代ルーン文字

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