ユウキ（ソードアート・オンライン）とは【徹底解説・考察まとめ】

ユウキの概要

ユウキとは、『ソードアート・オンライン』（以下SAO）の2期「マザーズ・ロザリオ編」の登場人物で、VRMMO「アルヴヘイム・オンライン」（以下ALO）では数多くの武器の中で片手直剣を得意とする紫ロングの少女だ。ALOは特有の多種族で構成される世界であり、ユウキは暗視・暗中飛行に長けており全体的に藍色がかった容姿を持つ種族、インプ族である。
15歳にして難病”後天性免疫不全症候群”（通称AIDS）を患い、VR空間で余生を送る少女、主人公であるキリト（桐ケ谷和人）たちよりも長いVR経験により熟練した技量を有している。所属しているギルド「スリーピング・ナイツ」はバーチャル・ホスピス「セリーン・ガーデン」で知り合った重病患者たちがユウキの姉・紺野藍子を筆頭に結成したギルドだ。姉の藍子がユーザー名ランとしてギルドのリーダーを務めていたのである。姉の死後続けて2人のメンバーが他界しギルドの解散を決定したユウキ率いるスリーピング・ナイツがユウキが花形の『マザーズ・ロザリオ編』の中心である。

ギルド解散に伴いユウキの発案で新生アインクラッドの階層ボスを単チームで攻略、攻略した暁にはチームメンバー全員の名前が石碑に刻まれるシステムに挑戦し消えない思い出作りをすることにしたのだ。『SAO』シリーズの原点であるSAOの舞台、浮遊城「アインクラッド」であるが、キリト達の攻略成功と同時に崩壊した。崩壊したアインクラッドのデータを基にALOで実装された魔法攻撃や飛行戦闘に対応したシステムの編集を施し、ALOの上空に姿を現した浮遊城が「新生アインクラッド」である。単チームでその階層ボスを攻略するのはSAO時代からのシステム上極めて難しく、ある程度の人数が必要である。そこでユウキは普通の斬撃と違い光を帯びた斬撃を繰り出すソードスキル、その中でも個人が作成したもので他人に真似できない必殺技であるオリジナルソードスキル（以下OSS）”マザーズ・ロザリオ”を編み出し、1on1のデュエルを受けては相手を負かし自分より強い相手を臨時メンバーにスカウトしようと考えたのだ。そのデュエルで負かした相手の中には、キリトも含まれていた（アスナとのデュエルを挟んで2度も負かしている）。全戦全勝かつ対戦相手にはゲーム内の数多の強者が含まれておりその強さは確かなものである、その実力故にプレイヤー間では「絶剣」の異名で通るほどだ。このお話はそんな絶剣の噂を聞いて興味を持ったキリトの恋人、アスナがデュエルを挑むことから始まるのである。

アスナとユウキのデュエルの結果はドロー、これまで勝ち負けしかなかったデュエルで初めての引き分けだ。その結果をきっかけにユウキはアスナに興味を持ち、本来の目的の臨時メンバーとしてアスナをスカウトし結果的にアスナはそれを受け臨時メンバーになったのである。ボス攻略への準備を進め日々を過ごしていくメンバー一同、特にユウキとアスナはより一層仲を深めていったのだ。いよいよボス攻略当日、ボス部屋を前にスリーピング・ナイツを拒む邪魔が入ったりと小さなイベントがあったがボスへ挑むことに成功したのである。

その結果、無事ボス撃破へと繋がったのである。

ボス攻略挑戦後、ユウキはアスナに姉の面影を重ねていることに気付き勢いでALOを離れたのだ。放っておけなかったアスナはスリーピング・ナイツのメンバー・シウネーを尋ねるが言葉を濁すばかり、キリトから屋上へ呼び出しのメールを受けたのだ。屋上でキリトにメモを手渡され、そこに書いてあった病院に足を運んだ。そこで目の当たりにしたのはゲームで目にするユウキとは違う姿で医療用フルダイブマシン「メディキュボイド」をつけて横になっている「紺野木綿季」の姿だった。そこでアスナはユウキと話し、ユウキの学校に通いたいという望みをキリトたちの開発した視聴覚双方向通信プローブを介ししアスナと一緒に登校、ユウキの夢を1つ叶えたのだ。

その後もアスナやギルドのみんな、ユウキを知っているいろんなプレイヤーと一緒に過ごし、たくさんの思い出を作りながら残りの人生を送ったのだ。ユウキは最期にOSSでる「マザーズ・ロザリオ」をアスナに託し、スリーピング・ナイツのみんなやキリト、ユウキに関わった多くのプレイヤーに見守られながらアスナの腕の中で安らかな眠りについたのである。

ユウキのプロフィール・人物像

本名：紺野木綿季
性別：女
年齢：15歳
誕生日：5月23日
身長：約150cm
髪色・長さ：紫色のロング（アバター姿）
キャラ種族：インプ
武器：片手直剣
所属ギルド：スリーピング・ナイツ
病歴：出生時輸血用血液製剤からHIVに感染
その後AIDSを発症
2016年3月27日に他界

CV：悠木碧

ユウキの所属する「スリーピング・ナイツ」は、バーチャルホスピス「セリーン・ガーデン」で知り合った重病患者たちが共感しあい結成したギルド。結成当初はユウキの姉・藍子（ALO内ではラン）がリーダーを務め、9人のメンバーで活動していたが、ユウキとアスナが出会う1年前に姉兼リーダーの藍子が他界。立て続けにメンバー二人が他界し、リーダーをユウキが姉から受け継ぎ6人体制で活動していたのだ。

人数の減少を理由に同年春をもってギルドを解散することにしたスリーピング・ナイツ一同、解散に当たり無くならない思い出を作ることにしたのだった。その内容は、ALO内に存在する新生アインクラッドにて単パーティーでボス攻略に成功すると石碑にメンバー全員の名前を刻むことができるシステムがあり、それに挑戦するというもの。それにスリーピング・ナイツだけで挑戦しようと発案したのだった。以前挑戦したことはあったが、苦戦の中、他ギルドに先を越されてしまったりと失敗経験があったためユウキは自分と同等かそれ以上の助っ人を探すことにしたのだ。そのためにオリジナルスキル「マザーズ・ロザリオ」を作り、24層の小島でオリジナルスキルをかけてデュエルをし、対戦者全員を打ち負かしてきた。その圧倒的な強さゆえに周りからは「絶剣」と呼ばれているのである。

絶剣の噂を聞いたアスナは、たくさんのデュエルで戦う目的がほかにあると考えデュエルを挑んだ。結果はドローでアスナの実力をユウキは認め、アスナを加えたギルドメンバーで過ごしたボス攻略までの時間、人生の最後はALOのゲーム内でデュエルをした24階層、大樹の根本でアスナの腕に抱かれながら息を引き取ったのだ。その場にはスリーピング・ナイツのメンバーはもちろん、ユウキ個人と関わったことのある多くのプレイヤーに看守られたのである。

ユウキの能力・武器

ユウキの愛剣

ユウキが愛用していた剣の名前は「マクアフィテル」。

黒曜石の刃を持つ極細の片手直剣である。
名前の由来はメソアメリカ地域で使われていた刀剣「Macuahuitl」の日本語表記の1つである。
マクアフィテルの名前が明らかになったのはアニメ作中ではなく、ゲーム「ロスト・ソング」内で判明したのだ。

圧倒的なスピードと剣技

本作の主人公・キリトにALO内でのデュエルにて2度勝ち、キリト本人にも「彼女がSAOの生存者（サバイバー）であれば二刀流はユウキのものになっていた」と語られるほどの速さと強さを持ち合わせていたのである。キリトが二刀流を使えない状況で本当の力が出せなかったのではないかとも言われているが、キリト以外のALOの実力者を何人も倒しているため、その実力は確かなものだと言えるのだ。スピードだけで見ると本作の中で「閃光」と称されたアスナと互角にやりあうほどの速さだ。

その強さや速さの根本には、ユウキが培ったキャラのステータスはもちろんだが、AIDS発症後長い時間をVR空間で過ごしている住人としての慣れもかかわっていると考えられているのである。ユウキはSAOのゲームには参加していなかったがアスナたちと出会うまで多くのゲームをプレイし、自身の腕を磨き上げたのだ。

その結果が「絶剣」と称されるほどの強さにつながっているのである。

ユウキの必殺技

ホリゾンタル・スクエア

ユウキがボス攻略前に行く手を阻むプレイヤーに対し使ったソードスキルだ。
片手剣水平4連撃ソードスキルであり、4回の連続攻撃の後、その正方形の軌跡が紫色の光に輝き拡がりながら消散するというものだ。

この技を使った場面では邪魔をするプレイヤーに対し、構えを促した上に攻撃されてから攻撃しているのにも関わらず相手が不意打ちだと言っている。しかし、チャットログだけを見ると相手の言ったように不意打ちをしたかのように受け取られかねない場面であった。この手のMMOではありがちな嵌め方である。

マザーズ・ロザリオ

ユウキのOSS「マザーズ・ロザリオ」は、片手剣で11連撃を目にもとまらぬ速さで繰り出すというものだ。これはいわゆる必殺技に当たるものでオリジナルとついているように、ユウキ個人が自身の目的”ボス攻略の助っ人を探す”ために開発した技である。速さでいえば11連撃の速さはアスナの細剣が繰り出す連撃の速さと互角、もしくはそれ以上の速さだった可能性もあるのだ。

ユウキの来歴・活躍

ユウキの出生

ユウキこと紺野木綿季（こんのゆうき）は、5月23日生まれの双子の妹である。父親と母親の間に双子の姉・藍子と2つの生を受けた。2人が生まれる際、出血多量で輸血用血液製製剤の不足による命の危機が訪れていた。急を要していたのもあり、用意した輸血用血液製剤の検査が疎かになりHIVに汚染していることに気付けなかった。その血液を取り込んだ母体である母親とお腹の中にいた双子は1度にHIVに感染してしまったのだ。退院後母親と関係をもった父親もHIVに感染し、両親は2人よりも先にAIDSを発症し双子を残して他界したのである。姉の藍子とユウキは本当に仲が良く、よく2人でゲームをしていた。時が経つにつれて2人もAIDSを発症させてしまうが、藍子はユウキを連れて、同じ境遇にいる人たちでギルドを結成した。ギルド内ではみんな仲良く本当の家族も同然の間柄だった。しかしリーダーを務める藍子が容態を悪化させ他界した後、メンバーの2人も立て続けに他界してしまうのである。ユウキは亡くなった姉からリーダーを受け継いで生活していた。だが大好きな姉を失ったのはユウキにとって癒えない傷として残った。癒えない傷を表に出さないようになってから、ユウキとアスナが出会うことになるのだ。

アスナとの出会い

ユウキとアスナが出会ったきっかけはユウキの異名「絶剣」の噂を聞いたことから始まる。ユウキがギルドの最後の思い出作りに必要な臨時メンバーをスカウトするために、独自のソードスキルであるオリジナル・ソードスキル（OSS）を編み出し、あらゆる強者とデュエルをし自分の理想を叶える人を見つけたい一心で頑張った結果の異名と噂である。アスナがユウキにデュエルを挑むことから始まる2人の関係であったが、その勝負は観客全員を虜にしたのである。接戦の結果は引き分けで終わったが、それまで勝ち負けしかなかった勝負に初めての引き分けが発生、ユウキは今回の勝負に満足しアスナに関心を抱くようになった。ユウキがアスナを臨時メンバーとしてギルドにスカウトしてアスナはそれを承諾したのだ。その後はギルドメンバーにアスナを紹介し思い出作りに向けてチームワの仲をより深めていった。思い出作りのボス攻略が終わった後、ユウキはアスナに亡くなった姉・藍子の面影を重ねていることに気付き一方的に距離を置くがユウキを放っておけなかったアスナはキリトやギルドメンバーの手を借りながら再びユウキと対話することができた。そこで初めてユウキの抱えている想いが零れた。打ち明けたユウキはアスナと共に学校に通ったり旅行をしたり、ゲームを堪能したりとあらゆる思い出作りに勤しんだ。最期は大好きなアスナの腕の中で積もりに積もった想いをアスナに打ち明け、自身の宝「マザーズ・ロザリオ」を授け眠りについた。その顔には満足そうないい笑顔があったことからユウキにとって悔いのない最期になった。

ユウキの関連人物・キャラクター