エリクト・サマヤ(水星の魔女)の徹底解説・考察まとめ
エリクト・サマヤとは、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の登場人物で、物語の中で暗躍するプロスペラことエルノラ・サマヤの最初の娘。
新型MSガンダムの最大の問題だったデータストームの影響を受けない、極めて特殊な体質の持ち主。4歳の誕生日に母の務めていたヴァナディース機関が襲撃された際、父や世話してくれた大人たちを失いつつ、エルノラと共に脱出。この際ほとんど無意識にガンダムを操り、初陣で敵機を撃墜する。しかしその親和性の高さが仇となり、後にガンダムのシステムに生体データが取り込まれてしまう。
エリクト・サマヤの概要
エリクト・サマヤとは、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の登場人物で、物語の中で暗躍するプロスペラことエルノラ・サマヤの最初の娘。
エルノラの職場でもある、新型MS(モビルスーツ)ガンダムの研究と開発を進めていたヴァナディース機関の保有するコロニーで、周囲の大人たちにかわいがられながら暮らしていた。しかし4歳になった当日、そのヴァナディース機関は宇宙最大の軍需産業複合体であるベネリットグループの私兵に襲撃され、父や世話してくれた大人たちを次々と失う。自身はエルノラと共に研究中だったガンダム・ルブリスで脱出するも、敵機の猛追を受ける。
この際ほとんど無意識にルブリスを操り、初陣で敵機を撃墜する。さらに父のナディム・サマヤが自らを犠牲に敵を食い止めたことで、エルノラと共に戦場から離脱。からくも生き延びる。
しかし後にルブリスのシステムに生体データが取り込まれ、そこから抜け出せなくなってしまう。現在もエリクトの自我もしくは魂とも呼べるものは「エアリアル」と名前を変えたガンダムの内部にあり、機体を通して外部の様子を観察しつつ、エルノラの2人目の娘であるスレッタ・マーキュリーを見守り続けている。
エリクト・サマヤのプロフィール・人物像
CV:市ノ瀬加那
無邪気で愛らしい、天真爛漫な4歳の少女。同年代の子供のいないヴァナディース機関の研究用コロニーで育てられるも、両親や周囲の大人たちからたっぷりと愛情を注がれ、自身も彼らを心から慕っている。
ヴァナディース機関ではガンダムという新型MSガンダムを開発していたが、GUNDという新システムの影響で「データストーム」こと高濃度に圧縮された情報がパイロットの脳に逆流する現象が発生していた。データストームはパイロットの命すら奪いかねない大きな問題だったが、エリクトはどういうわけかこの影響を全く受けない特殊な体質を持っている。
しかしその親和性の高さが仇となり、ガンダムに生体データが取り込まれてしまう。21年後となる本編の時間軸においても未だこれを取り出せておらず、自我もしくは魂と呼べるものが今もガンダムの中に封じられている。
プロスペラと名を変えた母のエルノラは、エリクトをガンダムの中から解放するために様々な謀略を進めている。現在のガンダムのパイロットで、そのプロスペラの娘だとされるスレッタ・マーキュリーに対しては妹に対するように接し、ガンダムの中から見守っている。
エリクト・サマヤの搭乗した兵器・MS(モビルスーツ)
ガンダム・ルブリス
かつてヴァナディース機関で開発が進められていたMS。GUND(ガンド)と呼ばれる特殊なシステムが組み込まれている。ファンの間では「エアリアルはこの機体を改修したものではないか」とする声が多い。
エリクト・サマヤの来歴・活躍
ガンダムの呼ぶ悲劇
GUNDシステムを利用した新型MSの研究と開発を担う、地球圏の小惑星を利用したヴァナディース機関のラボにて、エルノラ・サマヤとナディム・サマヤの間に産まれる。4歳の誕生日、新たなパトロンとなったベネリットグループの「GUNDシステムはさらなる悲劇を生む研究である」との決めつけにより、同グループの私設軍隊がラボを襲撃。母エルノラと共にここを脱出する。
この時、それまで誰も動かせなかったガンダム・ルブリスの起動に成功しており、その高い性能を遺憾なく発揮して敵機を3機撃墜している。父ナディムの決死の援護もあり、自身は母と共に水星圏へと逃げ落ちる。
しかしその後、ガンダムのシステムとの親和性の高さが災いし、意識や記憶といった生体データが全て機体に取り込まれるという事故に遭う。エルノラはなんとかエリクトを助けようとしたが叶わず、21年もの時が流れる。
なお、この時肉体がどうなったのかについては不明。本編で「プロスペラと名前を変えたエルノラの娘」として登場するスレッタ・マーキュリーは17歳とされており、“4歳のエリクトが生体データをガンダムに取り込まれた後、その肉体がそのまま成長した”と考えれば、精神的な年齢は一致する。
スレッタを見守る魔女
エリクトを救う方法を模索し続けたプロスペラは、ベネリットグループ総裁にしてヴァナディース機関襲撃の黒幕でもあるデリング・レンブランが進めていたクワイエット・ゼロという計画に注目。これはガンダムの開発が難航していた理由でもある「データストーム」という超圧縮情報を利用して人間の相互理解を促進させ、この世から戦争を無くすという壮大なものだったが、プロスペラはエリクトのために利用するべく復讐心を抑えてデリングに接触する。
この頃、何者なのかは不明ながらプロスペラはスレッタ・マーキュリーという少女を自身の娘として育てており、彼女と共にベネリットグループが運営するアスティカシア高等専門学園に向かう。ここでは“決闘”と称してMS同士の模擬戦が頻繁に行われており、スレッタはエリクトが封じられたガンダムでこれに参加していくこととなる。
ガンダムの高い性能と、水星圏でMSによる人命救助任務に従事していたスレッタの操縦技術で、彼女たちは連勝を重ねる。やがて「あのガンダムはなぜ時にパイロットの命をも奪うデータストーム現象が発生しないのか」と訝しんだ者たちから、その謎について探られるようになる。
中でもペイル社のテストパイロットであるエラン・ケレス(エラン本人ではなく、ペイル社によって顔を整形され“いつ死んでもいいテストパイロット”に仕立てられた5人目の少年)は、エアリアルと名を変えた現在のガンダムに乗り込んでこれを直接奪取しようとしている。エリクトはこの際、データストームを利用して彼と接触し、これをコックピットから追い出した。
エリクト・サマヤの関連人物・キャラクター
プロスペラ/エルノラ・サマヤ
実母。ヴァナディース機関のテストパイロットを務めていたが、ベネリットグループの襲撃によって恩師、仲間、同僚、さらには夫を失う。自身は娘のエリクトが起動に成功したガンダム・ルブリスでの脱出に成功し、水星圏に潜伏した。
ガンダムのシステムの中に囚われたエリクトを解放するため、仇であるデリング・レンブランとも手を結び、様々に暗躍する。
プロスペラ・マーキュリー/エルノラ・サマヤ(水星の魔女)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
プロスペラ・マーキュリーとは、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の登場人物で、ベネリットグループの末席に位置するシン・セー開発公社のCEO。その正体は、かつてベネリットグループの前身であるMS(モビルスーツ)開発評議会に滅ぼされたヴァナディース機関のテストパイロットエルノラ・サマヤで、同組織への報復を目論む復讐鬼。
その一環として娘のスレッタ・マーキュリーをアスティカシア高等専門学園に編入させ、自身はあくまでベネリットグループの一員という立場で活動。グループ内の権力争いを利用し、巧妙に立ち回る。
スレッタ・マーキュリー
プロスペラの娘とされる少女。水星圏で育ち、幼い頃からMSによる人命救助作業に従事していた。母の開発したガンダム・エアリアルを家族のように慕い、本物の姉妹のように接している。
設定では17歳とされている。本編の時間軸がエリクトが4歳だった頃の21年後とされているため、「自我をガンダムに封じられた後のエリクトの肉体が、その後も成長を続けた存在」がスレッタなのではないかとファンの間では考察されている。
スレッタ・マーキュリー(水星の魔女)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
スレッタ・マーキュリーとは、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の登場人物で、アスティカシア高等専門学園に編入してきた少女。同作「PROLOGUE」に登場したエリクト・サマヤとは別人である。
物心ついた頃から水星圏で育った、典型的なお上りさん。水星圏から持ち込んだMS(モビルスーツ)ガンダム・エアリアルの操縦には熟達しており、編入初日にグエル・ジェタークと決闘してその専用機を撃破するという大金星を挙げる。これによりミオリネ・レンブランの婚約者となるも、女性同士であるために激しく困惑する。
エリクト・サマヤの名言・名セリフ/名シーン・名場面
「ロウソクみたいで綺麗だね」
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