土方歳三(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

土方歳三(ひじかた としぞう)とは、『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-』の登場人物で、新選組の副長として活躍した剣士。
江戸の外れで生まれ、近藤勇や幾人かの仲間たちと共に壬生浪士組を結成。これが新選組の母体となり、幕末の京都で多大な活躍を果たす。主人公緋村剣心は「剣腕はさほどではないが戦巧者で、一番厄介な相手だった」と語っている。新選組が瓦解する中、戊辰戦争でも鬼神のごとく戦い続けるが、最後の戦場となった五稜郭の戦いで戦死した。作中では田本研造の撮影した写真の形で登場する。

土方歳三(るろうに剣心)の概要

土方歳三(ひじかた としぞう)とは、『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-』(るろうにけんしん めいじけんかくろまんたん ほっかいどうへん)の登場人物で、新選組の副長として活躍した剣士。
江戸の外れで生まれ、近藤勇(こんどう いさみ)や幾人かの仲間たちと共に壬生浪士組を結成。これが新選組の母体となり、不逞浪士の取り締まりや大規模なテロの阻止など、幕末の京都で多大な活躍を果たす。

しかし組織引き締めのための粛清を繰り返した結果新選組は次第に弱体化し、時代が倒幕へと進む中でついには瓦解。近藤は処刑され、新選組を支えた猛者たちもある者は去り、ある者は病に倒れていく。それでもなお幕臣として、新選組の副長として鬼神のごとく戦い続けた。
戊辰戦争でも旧幕府側の中核人物として力を振るい、最後の戦場となった五稜郭の戦いで戦死。作中では田本研造の撮影した写真の形で登場する。

土方歳三(るろうに剣心)のプロフィール・人物像

作中ではすでに故人であるため、『るろうに剣心』におけるキャラクター造形がどのようなものかは不明。

史実においては、類稀な戦上手として知られ、仲間と認めた相手に対しては非常に朗らかかつ親切に接したとされる。一方で敵や裏切り者と認識した相手にはとことん容赦がなく、新選組の内部粛清も積極的に行っていた。
誰に学んだわけでもないのに「拷問は名人芸の域にあった」との記録があり、土方が拷問を担当するとどんな屈強な男もすぐに根を上げたという。

土方歳三(るろうに剣心)の装備・能力

和泉守兼定(いずみのかみ かねさだ)

土方が愛用していたことで知られる刀。兵士たちが西欧の最新兵器を当たり前のように装備するようになっても、土方はこの刀を手にして戦場に立ち、時に自ら敵陣に切り込んで白兵戦を挑んだという。
史実の記録によれば、土方は剣術の腕前自体はそれほどでもなかったが、戦闘そのものの機微を読む天性の素質を持ち、実戦では無類の強さを発揮したとされている。この点は『るろうに剣心』でも取り入れられており、維新志士側の剣士として活躍した主人公の緋村剣心(ひむら けんしん)は土方について「剣術の技量はそれほどでもないが、とにかく戦上手で一番厄介な相手だった」と語っている。

土方歳三(るろうに剣心)の来歴・活躍

新選組の結成

1835年、江戸の外れの村(現在の日野市)にて農家の子として生まれる。幼い頃から覇気に溢れ、近隣の剣術道場に出入りし、同じく農民の子だった近藤勇らと共に修行に励んだ。
欧米列強が開国を迫るようになると、幕府は急ぎ戦力を増強する必要に迫られ、各地から有志を募る。近藤や地元の仲間たちと共にこれに乗り、俗に「壬生浪士組」と呼ばれる組織を結成する。
やがて壬生浪士組はその活躍を認められ、「新選組」と名を改め、混同や土方を含む主だったメンバーは武士として扱われるようになる。幕末の京都では、混乱を利用して犯罪行為を繰り返す不逞浪士、「倒幕」を掲げて大規模なテロを計画する長州派維新志士などを相手に多大な活躍を果たし、新選組の名を大いに挙げることとなった。

この頃、長州派維新志士の一員だった主人公緋村剣心(ひむら けんしん)と幾度か交戦。そのすさまじい剣技に圧倒され、幾度も追い込まれながらも切り抜け続ける。相手の剣心からは「剣術の腕はそれほどでもないが、とにかく戦上手でトドメを刺し切れないし、戦う限り何をしてくるか分からない。一番戦うのが嫌な相手だった」との評価を受けている。

軍神の最期

土方は厳しい法度を敷くことで隊員を引き締め、新選組の戦闘力を維持してきたが、その厳しさが仇となって次第に組織は弱体化。政争と内部粛清により芹沢鴨(せりざわ かも)、服部武雄(はっとり たけお)、伊東甲子太郎(いとう かしたろう)といった重要な人物を次々と失い、迷走しながらも京都を中心に活動を続ける。
しかしそんな新選組の活躍も虚しく、薩摩と長州が中心となった軍事同盟により、徳川幕府は滅亡。局長だった近藤は捕縛された後に処刑され、斎藤一(さいとう はじめ)や永倉新八(ながくら しんぱち)といった主だったメンバーも、それぞれの事情から1人また1人と隊を抜けていく。土方はそれでも新選組を率いて幕臣たちに合流し、彼らと共に戊辰戦争の各地で戦い続けていく。

土方の戦闘に関する才覚は並外れたものがあり、彼が率いた部隊は連戦連勝を重ね、「戦の天才」、「軍神」と称賛される。しかし戦場全体では旧幕府軍は敗北を重ね、北へ北へと追い詰められていく。
ついには函館の五稜郭で、幕臣の榎本武揚(えのもと たけあき)らと共に最後の戦いを繰り広げる。この時、北海道で1000年もの時を潜伏と研鑽に費やしてきた劍客兵器の寒郷豪人(かんざと ごうと)から「自分たちの仲間にならないか」と誘われるが、一緒に戦ってきた仲間への情と幕府への忠義からこれを断っている。最終的には五稜郭が落城する直前に戦死したとされているが、死体は見つかっていない。

五稜郭の戦いの直前、函館で活動する写真家の田本研造(たもと けんぞう)によって1枚の写真が撮影されている。「土方歳三の写真」としてもっとも有名な洋装の写真がこの時のもので、作中でもこの写真の形で往年の姿が描かれている。

土方歳三(るろうに剣心)の関連人物・キャラクター

斎藤一(さいとう はじめ)

東京で警官をしている男。元新選組三番隊隊長で、幕末の京都では物語主人公である緋村剣心(ひむら けんしん)と幾度となく刃を交えた。「悪・即・斬」を信念とし、明治政府の密偵として暗躍する。
新選組の同僚であり、かつて肩を並べて戦った仲。徳川幕府滅亡後も新選組の一員として戊辰戦争に参戦するが、会津での戦いの中で別行動を取ることとなる。会津藩が降伏した後も戦い続けるが、彼の剣腕を惜しんだ者たちの説得を受けて投降した。

renote.net

永倉新八(ながくら しんぱち)

元新選組二番隊隊長。新選組の中でも屈指の剣士で、明治維新後は北海道の監獄で看守を相手に撃剣師範を務めていた。言動軽妙な中年男で、時に強硬に、時に柔軟に劍客兵器との戦いに臨む。
新選組に最初期から参加していた人物の1人。鳥羽伏見の戦いでの敗北後、近藤や土方と仲違いして新選組を抜けた。一説によれば、これは「これ以上永倉を自分たちにつき合わせて死なせてしまうのは忍びない」と考えた近藤と土方の工作だったとされている。

緋村剣心(ひむら けんしん)

新時代を生きる流浪の剣士。その正体は、かつて幕末最強と呼ばれた伝説の人斬り緋村抜刀斎(ひむら ばっとうさい)である。多くの人を斬り殺した過去を悔い、その贖罪のための旅を続けている。
幕末の京都で幾度か交戦し、決着を付けられないまま終わる。剣心は土方について、「剣腕はそれほどでもないが、すこぶる戦巧者で一番相手をしたくない嫌な相手だった」と語っている。

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石動雷十太(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

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石動雷十太(いするぎ らいじゅうた)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物で、実戦剣術流派「真古流」の隆盛を目論む剣豪。 次々と新しい兵器が生まれる中、剣術の意義が失われていくことを憂い、「兵器に負けないほど強力な剣士」たちによる剣術の再興を目論む。自身も古流剣術「飯綱」を修得した凄腕の剣士だが、言動のわりに中身は小物で、作中では「愚物」と吐き捨てられている。真古流のパトロンにするために刀剣商の塚山由左衛門に近づき、やがて主人公緋村剣心と対峙する。

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魚沼宇水(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

魚沼宇水(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

魚沼宇水(うおぬま うすい)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場するキャラクターで、明治政府転覆を目論む志々雄真実配下の精鋭部隊「十本刀」の一員。その中でも最強格の戦闘能力を持つ剣士で、盲目であることから「盲剣の宇水」と呼ばれている。琉球王家秘伝の武術の使い手であり、かつて対人斬り用暗殺者として腕を振るっていた。志々雄に敗れて光を失い、「隙あらばいつでも斬りかかって構わない」という条件で彼の仲間になっている。しかしすでに復讐を断念していることを斎藤一に見抜かれ、死闘を繰り広げる。

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武田観柳(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

武田観柳(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

武田観柳(たけだかんりゅう)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場する悪徳実業家。 表向きは町外れに住む青年実業家だが、裏では医師と結託し「蜘蛛の巣」という阿片を売りさばいていた。仲間割れにより協力者であった医師を殺害してしまい、その助手を務める高荷恵を監禁し無理矢理阿片の製造に協力させた。四乃森蒼紫を御頭とする御庭番衆や私兵団を従え、阿片で得た利益を利用して武器商人となり、更なる財を築こうと企む。実写や舞台の要素を取り入れて深みが増していったキャラであり、『北海道編』で再登場する。

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四乃森蒼紫(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

四乃森蒼紫(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

四乃森蒼紫(しのもりあおし)とは、『るろうに剣心』の登場人物でかつて江戸城の警護を務めた御庭番衆(おにわばんしゅう)最後の御頭であり、15歳という若さでその座に就いた天才である。小太刀を用いた防御力に優れる剣術と御庭番式の格闘術を融合させた戦法で戦う。整った顔立ちの美男子だが、幼い頃より隠密として厳しい修行を受けていたため、冷静沈着な性格で表情の変化に乏しい。幕末最強と言われていた人斬り抜刀斎(現在の緋村剣心)を倒し、御庭番衆こそが真の最強である事を証明する為、剣心の前に立ちはだかる。

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エルダー=ピーベリー(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

エルダー=ピーベリー(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

エルダー=ピーベリーとは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 第零幕』の登場人物で、外国人居留地に在住する西洋人の女性医師。 若輩かつ女性ということで、西欧では信用も仕事も得られず、やむなく自分の技術を活かせる場所、必要としている人を求めて日本にやってきた。困窮する者からは金を取らない高潔な医師だが、日本においても“若い娘”というだけで色眼鏡で見る者が少なくないため、普段は男装している。主人公緋村剣心と交流し、協力して外国人居留地で起きた事件を解決した後、アメリカへと渡っていった。

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