鎬昂昇(刃牙)の徹底解説・考察まとめ
鎬昂昇(しのぎ こうしょう)とは板垣恵介原作漫画『刃牙シリーズ』に登場する空手家である。斬撃拳と称される鎬流空手を使い、指で神経を切断する紐切りを得意技としている。第1作『グラップラー刃牙』では地下闘技場チャンピオン範馬刃牙に挑戦し、死闘の末敗れる。進化した紐切りを習得して最大トーナメントにも出場。兄で外科医の鎬紅葉と対決し、幼少期から抱いていた兄への恐怖心を乗り越えて勝利。2回戦は合気道の達人渋川剛気と対決して惜しくも敗れる。第2作『バキ』では死刑囚ヘクター・ドイルと対決し、反則技で敗れた。
鎬昂昇の来歴・活躍
『グラップラー刃牙』
徳川光成との出会い
徳川光成(地下闘技場支配人)がスペインでサン・フェルミン祭(十数頭の牛に市内の道路を走らせ、闘牛場まで追い込む催し)を観覧しているところに鎬昂昇が乱入。鎬昂昇は闘牛の首に抜手を差し込み、神経を引き抜いてちぎった。「なぜ牛なんかを殺すのか」と徳川に問われ、昂昇は「闘う相手が欲しい」と答えた。強い者との対決を求める鎬昂昇を徳川光成は地下闘技場に招待し、チャンピオンの範馬刃牙に挑戦させる事になった。
鎬昂昇VS範馬刃牙
刃牙の飛び蹴りから戦闘開始。昂昇は手刀で受け止め、刃牙は足から出血。今度は昂昇の飛び蹴りで、刃牙は耳から出血。刃牙は昂昇が調子づく様子を冷静に見て、昂昇の両手からの紐切りを躱して中段突きをクリーンヒットさせる。動揺した昂昇の顔面に刃牙は膝蹴りで続けて一気に攻めるが、昂昇の紐切りが刃牙の右腕に決まる。刃牙は痛みと右腕が麻痺して動かなくなり、右腕でのガードができず、昂昇のハイキックをまともにくらう。昂昇はラッシュを決めて、刃牙が倒れる。昂昇はとどめの一本拳を放つが、刃牙はダウンしたふりをしており、カウンターを決める。ついに好敵手と出会えた昂昇は刃牙との戦いを楽しんでおり「君のような漢があらわれ、このような闘いができる日を待ちこがれた」と話す。本気を出して攻撃力が増した昂昇は鍛え上げた指でひっかき、刃牙の体を傷付ける。逃げる刃牙は昂昇の動きがワンパターンだと見切る。刃牙は躱しながら徐々に近づき、昂昇の顔面にパンチを入れる。紐切りを狙った昂昇の右腕を刃牙はアッパーで折られるが、すかさず左から紐切りを狙って成功。刃牙は右目の視力を失い、昂昇の徹底的な死角からの攻撃をくらう。昂昇は左目の視力も奪うべく、紐切りを狙う。刃牙は紐切りの神経を引きちぎる直前に動きが止まる事に気付いており、昂昇の腕を取って関節技を決める。腕が折れると空手への復帰が難しくなる為ギブアップを促す刃牙だが、昂昇は屈辱のあまり腕を折るように言う。刃牙は結局ゲンコツで昂昇を気絶させて刃牙の勝利に終わった。試合後の医務室で昂昇と刃牙は再会し、昂昇は何故とどめに腕を折らなかったのか刃牙に問う。刃牙は腕を折っても昂昇は蹴りで反撃しただろうし、反撃を防ぐ体力は刃牙には残っていなかったと語った。医務室の医師は刃牙が去った後、腕が折れても戦うのは刃牙ぐらいだと笑い、昂昇は言い返せなかった。
鎬昂昇VS鎬紅葉
地下闘技場にて地上最強を決めるイベント「最大トーナメント」が開催され、昂昇も出場。1回戦の相手はなんと兄の鎬紅葉。鎬紅葉は世界的な名声を手に入れた医師でありながら完璧に鍛え上げられた肉体を有するファイターである。昂昇は幼少期からあらゆる面で兄より劣っており、強い劣等感を持っていた。人を倒す事だけを考えてきた昂昇は兄に拳を向けるわけにはいかないと、辞退する意志を紅葉に伝えた。紅葉は「幼子が父親にジャレつく時に子は父親の身を案じたりしない」と例えて挑発した。昂昇は紐切りを使うと脅す。試合開始早々昂昇の蹴りが決まり、昂昇は自分のやってきた修行は兄を超えるためのものだったと気付く。昂昇の一撃をくらった紅葉は簡単に立ち上がり、昂昇と1回戦で当たったのは偶然では無く、自分が徳川光成(最大トーナメント主催者)に頼んだからだと告白する。さらに紅葉は昂昇を傷付けていいのは自分だけだと語り、侮辱された昂昇は兄を倒す事を改めて決意。改良された新紐切りで両目の視力を封じた。昂昇は勝利を確信したが、紅葉は自慢の解剖学の知識をもとにした手術能力により素手で治してしまう。動揺した昂昇を紅葉は叩き飛ばす。昂昇は紅葉への恐怖が一気に蘇り、子供のように泣いて許してもらおうとする。紅葉はゆっくり近づき昂昇の頭を撫でるが、昂昇はその時に過去の情けない自分を思い出し、とっさに紅葉の顔面を蹴る。吹っ切れた昂昇は怒った紅葉の猛攻を受けるが、前進を続ける。紅葉の必殺技「打震」を胸部と顔面に受けてもさらに紅葉にプレッシャーをかけ続け、紅葉は昂昇の気迫に圧倒される。昂昇は紅葉の仇の範馬刃牙は自分が倒すと宣言し、紅葉はたくましくなった弟を格闘家として認めて降参した。
鎬昂昇VS範馬勇次郎
範馬勇次郎(地上最強の生物と恐れられている範馬刃牙の父親)は自分が推薦した選手の不甲斐ない姿に落胆して乱入。推薦選手を痛めつけ、勝ち残った戦士全員を自分が倒すと言う。大会を守る為に敗退した戦士が勇次郎を止めに入るがあっさりやられてしまう。残った紅葉を倒しに勇次郎が近づき、紅葉が怯える。そこに勇次郎の後ろから気配を消した昂昇が近づき、気付いた勇次郎が裏拳をするが昂昇は躱す。勇次郎はターゲットを昂昇に変えて昂昇との対決になりそうになるが、そこに勝ち残った戦士達が集まる。怒る勇次郎は全員倒しに飛びかかろうとするが、麻酔銃を撃たれて退場させられた。
鎬昂昇VS渋川剛気
範馬勇次郎が追放された直後に2回戦最終試合で鎬昂昇VS渋川剛気(渋川流合気柔術開祖)が行われた。試合開始時、渋川は丁寧にお辞儀をして挨拶する。昂昇は渋川の風貌からはとても強いとは思えず、戸惑いながらも挨拶を無視して一度定位置に移動する。試合が始まると昂昇は隙のない渋川に攻撃をなかなか仕掛けられない。正面から攻めるのは難しいと判断した昂昇は飛び蹴りで攻撃するが、案の定渋川の返し技をくらう。昂昇の攻撃はことごとく返され、何度も投げられる。渋川は昂昇の長髪を使って昂昇の首を絞め、自分を老人扱いするのをやめるようにささやく。昂昇は本気を出し、進化した紐切りの構えになる。紐切りは渋川に返されたが、昂昇の奥の手「眼底砕き」が渋川に命中。渋川の脳にダメージを加えて昂昇は勝利を確信したが、渋川の目はすでに義眼で、ダメージは無し。渋川の投げ技で昂昇は頭から落下し、喉に足刀を入れられて失神。渋川の勝利に終わった。
『バキ』鎬昂昇VSヘクター・ドイル
世界から同時に脱獄し敗北する事を目的に日本に集まった5名の最凶死刑囚と最大トーナメントを終えた地下闘技場戦士達の戦いが繰り広げられていた。昂昇は最凶死刑囚との対戦メンバーに選出されなかった事が悔しかったが自身の進化にも自信を持っていた。昂昇は愚地克巳(地下闘技場戦士の空手家)が館長を務める神心会道場で鎬流空手の講師を無償でする事を条件にヘクター・ドイルの滞在先を聞いた。ドイルとは全身に手術などで武器を仕込んでいる予測不能な攻撃を繰り出す戦士である。昂昇はドイルに戦いを申し込み、その場で戦いが始まる。ドイルの攻撃を昂昇が躱してカウンターを命中させて圧倒する。ドイルはダウンするが、昂昇が近づいた時にスイッチを作動させてスプリングを使用した初動の無い攻撃で昂昇の顎を外す。昂昇は顎を自分ではめて、仕切り直し。少しずつ接近して昂昇は攻撃を仕掛けるが、ドイルは胸部にある爆弾のスイッチを作動させて、昂昇の顔面に爆撃をくらわせる。昂昇は重傷を負って入院したが、医師の適切な処置と鎬紅葉のチェックもあり一命を取り留めた。
『範馬刃牙』
白亜紀に存在した原人のピクルは塩漬け保存状態で発見された。科学者により蘇生されたピクルの野生的な強さに興味を持った地下闘技場戦士達はピクルが収監されている檻に集結。昂昇は警備員を倒し、鍵も手に入れていたが、範馬勇次郎がドア(強化ガラス)を破って入室して戦い始めてしまった。昂昇とピクルの対決は実現せずに終わった。
『刃牙道』
徳川光成の手により、伝説の侍宮本武蔵が蘇った。その時、地下闘技場戦士達は宮本武蔵の復活を予感していたかの様に激しい修行を始めていた。昂昇は斬撃拳をレベルアップさせる為、懸命にサンドバッグを破いていた。サンドバックの修復テープ代は高額であったが、昂昇と武蔵の対決は実現せずに終わった。
鎬昂昇の関連人物・キャラクター
範馬刃牙(はんま ばき)
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天内悠(刃牙)の徹底解説・考察まとめ
天内悠(あまない ゆう)とは板垣恵介原作漫画『刃牙シリーズ』の第1作『グラップラー刃牙』の最大トーナメント編に登場するアメリカ合衆国大統領のボディーガードである。天内流格技と称される空中殺法や組み技を得意としており、地上最強の生物の異名を持つ範馬勇次郎も天内の実力を認めている。戦いに勝ち続けるために愛は必要不可欠で、相手を喜ばせる事と倒す事は表裏一体との持論を述べており、相手の考えている事を見抜く洞察力が優れている。勇次郎の推薦で最大トーナメントに出場し、空手家の愚地独歩と死闘を繰り広げた。
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シコルスキー(刃牙)の徹底解説・考察まとめ
シコルスキーとは板垣恵介原作漫画『刃牙シリーズ』の第2作『バキ』に登場する最凶死刑囚の1人で、高い身体能力と驚異的な指の力を特徴とするロシア人である。元ソ連のミサイル発射口を使用した刑務所を自慢の指の力で登って脱獄すると、早速日本に上陸。猪狩完至(地下闘技場戦士のプロレスラー)と仲間のプロレスラーを襲撃し、同席した徳川光成(地下闘技場支配人)と出会う。地下闘技場戦士チャンピオンの範馬刃牙やジャック・ハンマー(地下闘技場最大トーナメント準優勝)など、シリーズを代表する戦士と激闘を繰り広げた。
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マホメド・アライJr.(刃牙)の徹底解説・考察まとめ
マホメド・アライJr.とは板垣恵介原作『刃牙シリーズ』第2作『バキ』の登場人物。偉大なるボクサー、マホメド・アライの息子で、地上最強の生物の異名を持つ範馬勇次郎とは幼少期に出会っている。アライJr.は父が追い求めたマホメド・アライ流拳法を完成させて来日し、勇次郎と再会。中国大擂台賽編では海王に勝利する。神の子激突編ではアライJr.が範馬刃牙(地下闘技場王者)の恋人松本梢江に突如プロポーズし、刃牙を倒して梢江を手に入れようとする。地下闘技場戦士との戦いを経て、刃牙への挑戦権を獲得した。
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マウント斗羽(刃牙)の徹底解説・考察まとめ
マウント斗羽(まうんととば)とは板垣恵介原作漫画『刃牙シリーズ』に登場するプロレスラー。巨人と称される恵まれた体格とプロレスで培われてきたタフネスを武器としている。師匠の力剛山がケンカに敗れて死去してからは、プロレスラーはケンカに強くなければならないという信念を持ち、必死にトレーニングを続けてきた。異種格闘技である地下闘技場の戦いではチャンピオンの範馬刃牙と善戦し、最大トーナメントにも補欠選手として出場。引退試合としてプロレスラーのライバル猪狩完至と激闘を繰り広げた。
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龍書文(刃牙)の徹底解説・考察まとめ
龍書文(ろん しょぶん)とは板垣恵介原作漫画『刃牙シリーズ』の第2作『バキ』に登場する拳法家で、ポケットに手を入れた構えから素早く高威力の攻撃を放つ「抜拳」で戦う特徴を持つ。10代から台湾の黒社会の賭け試合で戦っており、プロ格闘家も出場する中で45歳まで無敗を継続する強者。その強さから「凶人(きょうじん)」「Mr.不可拘束(ミスター・アンチェイン)」などと呼ばれている。中国大擂台賽編に登場し、中国連合軍VS日米勝ち残り組としてアメリカの囚人で怪力戦士のビスケット・オリバと激闘を繰り広げた。
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目次 - Contents
- 鎬昂昇の概要
- 鎬昂昇のプロフィール・人物像
- 鎬昂昇の能力
- 鎬流空手
- 跳躍力
- 兄への劣等感を乗り越えた精神力
- 鎬昂昇の必殺技
- 紐切り
- 新紐切り
- 眼底砕き
- 鎬昂昇の来歴・活躍
- 『グラップラー刃牙』
- 徳川光成との出会い
- 鎬昂昇VS範馬刃牙
- 鎬昂昇VS鎬紅葉
- 鎬昂昇VS範馬勇次郎
- 鎬昂昇VS渋川剛気
- 『バキ』鎬昂昇VSヘクター・ドイル
- 『範馬刃牙』
- 『刃牙道』
- 鎬昂昇の関連人物・キャラクター
- 範馬刃牙(はんま ばき)
- 徳川光成(とくがわ みつなり)
- 鎬紅葉(しのぎ くれは)
- 渋川剛気(しぶかわ ごうき)
- ヘクター・ドイル
- 鎬昂昇の師匠
- 鎬昂昇の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「闘う相手が欲しい」
- 「兄貴の仇は俺が討つ」
- 「烈海王にだって勝てる」
- 鎬昂昇の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 鎬昂昇のモデルはYOSHIKI
- 凄まじい兄への恐怖心
- 本当は視力を奪えない紐切り