マグダリア小夜（るろうに剣心）の徹底解説・考察まとめ

密かに結託していた傀王と山東は翔吾に謁見し、提案をしていた。提案の内容とは島原に乱を起こし、日本を植民地化するといった内容であった。翔吾は植民地化することに反対し、山東からの武器や兵士の支援を断った。翔吾は断ると部屋を出ていき、傀王と山東はふたりでこのまま翔吾を利用しようと考えた。実際の黒幕は傀王と山東だったのだ。傀王は翔吾を囚われの身にし、自分がかわりに大司教になろうと考えていた。
その頃、傀王の手下は地下通路で小夜のメダリオを発見し、山東と傀王に届けようとしていた。左之助と庄三は物陰から手下が小夜のメダリオを持って行ったところを発見し、急いで小夜に知らせる。小夜は自分が傀王を説得しようと考え、傀王のもとに赴く。小夜が傀王の部屋に入ると傀王は待ち構えていた。左之助と庄三も急いで小夜と傀王のもとに行き、小夜と左之助、庄三は檻に囚われてしまう。さらに天井を爆破されて3人は窮地に陥る。

小夜の病状悪化

爆破の際に庄三が小夜と左之助をかばったため2人は無傷で済んだ。しかし、庄三は岩の下敷きになり動けなくなってしまう。小夜はなんとか庄三を助けたいと思い、左之助とともに助け出した。小夜は無理な行動をした反動で、結核の病状が悪化し喀血してしまった。心配した庄三に小夜は、早く翔吾のもとに行って傀王の正体を明かしてきてほしいと指示をする。庄三は小夜のことを左之助に託し、急いで翔吾のいるところへ急ぐ。左之助は別れ際に庄三に炸裂弾を渡した。残された小夜と左之助の前に傀王の手下が現れる。左之助は小夜を庇いながら戦い、小夜のメダリオの在り処を聞く。メダリオは山東が持っていることが分かった。左之助の前に剣心たちが現れ助け出してくれた。剣心は目が見えない状態になっていたが、操が先導し左之助のもとに導いてくれたのだ。剣心たちは小夜の病状が良くないと感じ、左之助にエルステンのところに急ぐようにと指示をする。左之助は小夜を連れエルステンのいる長崎へ急いだ。
庄三は翔吾のいる精霊の丘に急いでいたが、道中で傀王が逃亡しようと船に乗っているところに遭遇した。庄三は傀王と戦うが苦戦していた。最後の切り札として左之助からもらった炸裂弾を使用し、傀王の命を奪った。

エルステンの身代わり

小夜は長崎までの道中に意識を取り戻し、左之助と色々な話をした。小夜は少しずつ左之助に心を開いていたのだ。長崎に到着した左之助は馬車を止めると、偶然にも中からエルステンと山東が降りてきた。エルステンはふたりの様子を見て驚いたが、左之助は必死に理由を説明し治療を頼んだ。山東はエルステンに邪魔をされては困るため、拳銃で殺害しようと試みる。しかし、小夜が山東の行動に気付き身代わりとなって銃弾を受けたのだ。怒った左之助は山東を殴り重傷を負わせる。すると山東が持っていた小夜のメダリオが落ちてきた。エルステンは小夜を病院に運んで治療しようとするが、小夜は翔吾のことを助けてくれと頼む。エルステンは小夜の気持ちを汲み取り、急いで島原へと向かった。余命幾ばくもない小夜に左之助はメダリオを返した。小夜は最期に左之助に兄への遺書を渡して亡くなった。その後、翔吾は再び剣心と戦い明治政府に降伏することとなった。エルステンが翔吾と信者をオランダに連れて行くことが決まる。小夜の墓は長崎の小高い丘に造られている。

マグダリア小夜の関連人物・キャラクター

天草翔吾（あまくさ しょうご）

天草翔伍は島原で「天草四郎」の生まれ変わりとして地元の人々から崇拝されていた剣士で、最強の剣術と言われる飛天御剣流（ひてんみつるぎりゅう）の使い手だ。小夜の兄であり、幼少期より両親から神になって虐げられている人々を救いなさいと教えを受ける。病弱な小夜をいつも気に掛ける優しい兄の一面もある。

ロレンゾ庄三（ロレンゾしょうぞう）

ロレンゾ庄三は幼少期に暴漢たちに絡まれているところを翔吾と小夜に助けられ、以降ずっとふたりに仕えている従者である。拳法の一種である火龍という技を得意としている。左之助と出会った当時はよく思っていなかったが左之助の小夜に対する思いが伝わり、以後戦友として心を開く。小夜の死後は墓を訪れて涙を流すこともあった。

傀王（かいおう）

傀王は翔吾のもとでキリスト教を布教していた宣教師である。しかし、裏の顔は翔吾を殉教させた後に翔吾が作り上げた神の国を乗っ取り自身が大司教になることであった。ゆくゆくは日本を欧米列強の植民地にしようと考えていた。最期は庄三が投げた炸裂弾が直撃し死亡した。

相楽左之助（さがら さのすけ）

相楽左之助は本作主人公・緋村剣心の仲間であり、喧嘩屋として裏社会で活躍もしている。少々乱暴者ではあるが情に厚く、人情味のある性格の持ち主だ。初対面の小夜を助けた際に礼を言われなかったため、あまり良い感情を抱いていなかった。しかし、ふたりは話すにつれお互いのことを信頼するようになっていった。小夜の最期を看取ったのは左之助であり、兄への遺書を託すほどの信頼関係を築いていた。

マグダリア小夜の名言・名セリフ／名シーン・名場面

左之助に平手打ちをする

小夜と左之助が初めて出会ったときに、小夜は左之助に平手打ちをしている。小夜と庄三が警官に絡まれているところを助けた左之助が小夜に近づいたところ、乱暴者と怒られ平手打ちをされたのである。小夜は敬虔なキリシタンであるため、相手が誰であろうと暴力だけは許さないのだ。このシーンから小夜は敬虔で意志の強い女性であることが分かる。