ブリジット・ジョーンズの日記(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ブリジット・ジョーンズの日記』とは、2001年に公開されたロマンティック・コメディ映画。原作は作家ヘレン・フィールディングの同名コラムで、結婚相手が見つからない女性の寂しい本音を赤裸々に描いている。ブリジットはちょっと太めのシングル女性で、お酒と煙草が止められず、恋も仕事も失敗ばかり。そんなブリジットの等身大の姿が、世の女性の多くの共感を呼び、異例の大ヒットとなった。温かくて親切で正直な愛すべきキャラクター、ブリジットの恋と仕事を巡るドタバタ劇を描いたコメディ満載のハートフルストーリーだ。
その他の人々
ナターシャ・グレンヴィル(演:エンベス・デイヴィッツ)
吹き替え:松岡洋子
弁護士でマークの仕事上のパートナー。
マークの同伴者として、様々なパーティーに出席する。
またダーシー提督からは、息子マークと結婚してほしいと切望される。
マークと共にニューヨークに栄転するが、結局は振られてしまう。
ジュリアン(演:パトリック・バーロウ)
吹き替え:稲葉実
テレビショッピングチャンネルの有名な司会者。
パメラをアシスタントとしてスカウトし、公私ともにパートナーとなる。
しかし短気で怒りっぽい性格のためパメラに愛想をつかされ、結局は別れてしまう。
リチャード・フィンチ(演:ニール・ピアソン)
吹き替え:堀之紀
ブリジットを採用したテレビ局の上司。
最初の取材で失敗したブリジットに名誉挽回のチャンスを与え、「アガーニー/ヒーニー事件」の事件を担当させる。
ブリジットが大スクープを持ち帰り一躍大ニュースとなった背景には、リチャードの采配があった。
ダーシー提督(演:ドナルド・ダグラス)
吹き替え:佐々木敏
マークの父親。
妻との結婚40周年記念を祝うため、盛大なパーティーを開く。
そのパーティーでのスピーチで、息子マークとナターシャが公私ともにパートナーとなってほしい旨を大勢の人の前で発表する。
そのスピーチを聞いてブリジットは落胆し、一旦はマークのことを諦めてしまうきっかけとなった。
ジェラルディン・ダーシー夫人(演:シャーミアン・メイ)
マークの母親。
パメラが開いた新年のパーティーで、息子マークにダサいトナカイセーターを贈った張本人。
夫のダーシー提督と共に、結婚40周年パーティーに参加した。
『ブリジット・ジョーンズの日記』の用語
『高慢と偏見』
『高慢と偏見』とは、ジェイン・オースティンの最高傑作といわれる長編小説。
18世紀末から19世紀初頭にイギリスのある田舎で起きた、結婚を巡るドタバタ劇が描かれている。
これまでに何度も映画化やドラマ化されており、ヘレン・フィールディングは『高慢と偏見』をもとに今作の原作を書き上げた。
18世紀当初のイギリスでは女性が結婚することが当たり前とされており、独身女性は惨めな存在と捉えられていた。
この映画を通して20世紀という時代になっても、以前としてそういった感覚がイギリスでは残っていることが伺える。
そして今まで語ることがタブーとされていた、シングル女性の赤裸々な告白が現代の女性の共感を呼び、今作の大ヒットに繋がった。
サダム・フセイン
ブリジットは辞職の際、ダニエルに向かって「ここに残ってあなたの近くで働くなら、まだサダム・フセインのお尻ふきやる方がましだわ。」と啖呵を切るシーンがある。
ここで登場するサダム・フセイン(1937年~2006年)とはイラクで独裁政権を樹立した政治家だ。
長年に渡り大統領と革命評議会議長を兼任し、イランイラク戦争(1980〜1988)を指導し、1990年には隣国クウェートに侵攻して湾岸危機を引き起こす。
国内のシーア派市民に対する大量虐殺や、クルド人への大弾圧などが国際的非難を浴びた。
2003年アメリカ軍によって拘束され、2006年に死刑が執行された。
アメリカ合衆国のジョージ・W・ブッシュ政権は、フセインのことを「悪の枢軸」とまで表現している。
ブリジットにとっては、そんなフセインよりもダニエルは最低な人間だということがこのセリフから読み取れる。
「アガーニー/ヒーニー事件」
今作の中でブリジットが取材を担当した裁判事件。
イギリスにいるクルド人自由闘士カフィア・アガーニーが、政府によって本国への強制送還を命じられる。
しかしカフィアは既に本国での死刑が確定しており、強制送還はつまり彼の死を意味する。
カフィアの支援者でイギリス人活動家のエレノア・ヒーニーは彼と結婚し、強制送還を阻止しようと裁判を起こしたのだ。
このドラマチックな裁判は大きな話題となり、判決が注目を浴びた。
そしてマークがこの夫婦の代理人だったため、ブリジットが取材できるように計らってくれた。
見事勝訴した二人にインタビューした後、ブリジットは「ぶっちゃけた話、かなり胸キュンしてます」と締めくくる。
飾らない彼女らしさが表れたこの大スクープ取材で、ブリジットは一発で伝説の人となった。
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目次 - Contents
- 『ブリジット・ジョーンズの日記』の概要
- 『ブリジット・ジョーンズの日記』のあらすじ・ストーリー
- マークとの出会い
- ダニエルと急接近
- 母の家出
- ダニエルと週末旅行
- ダニエルの裏切り
- マークの告白
- マークとダニエルの大乱闘
- ダーシー夫妻結婚40周年パーティー
- ブリジットとマークの恋の行方
- 『ブリジット・ジョーンズの日記』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- ブリジット・ジョーンズ(演:レネー・ゼルウィガー)
- マーク・ダーシー(演:コリン・ファース)
- ブリジットを取り巻く人々
- コリン・ジョーンズ(演:ジム・ブロードベント)
- パメラ・ジョーンズ(演:ジェマ・ジョーンズ)
- ウナ・オルコンベリー(演:セリア・イムリー)
- ジェフリーおじさん(演:ジェームズ・フォークナー)
- 出版社の人々
- ダニエル・クリーヴァー(演:ヒュー・グラント)
- ララ(演:リサ・バービュシア)
- ティッツ・パーヴァート(演:ポール・ブルック)
- パーペチュア(演:フェリシティ・モンタギュー)
- ブリジットの友達
- ジュード(演:シャーリー・ヘンダーソン)
- トム(演:ジェイムズ・キャリス)
- シャロン(演:サリー・フィリップス)
- マグダ(演:クレア・スキナー)
- ウーニー(演:ドリー・ウェルズ)
- その他の人々
- ナターシャ・グレンヴィル(演:エンベス・デイヴィッツ)
- ジュリアン(演:パトリック・バーロウ)
- リチャード・フィンチ(演:ニール・ピアソン)
- ダーシー提督(演:ドナルド・ダグラス)
- ジェラルディン・ダーシー夫人(演:シャーミアン・メイ)
- 『ブリジット・ジョーンズの日記』の用語
- 『高慢と偏見』
- サダム・フセイン
- 「アガーニー/ヒーニー事件」
- 『ブリジット・ジョーンズの日記』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ブリジット「気分はすっかり銀幕の女神」
- ブリティッシュ・ジョークの数々
- ブリジット「ここに残ってあなたの近くで働くなら、まだサダム・フセインのお尻ふきやる方がましだわ。」
- 『ブリジット・ジョーンズの日記』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 浮気男ダニエルのその後
- レネー・ゼルウィガーの徹底した役作り
- トナカイのクリスマスセーター
- 『ブリジット・ジョーンズの日記』の主題歌・挿入歌
- 挿入歌:ジェイミー・オニール「オール バイ マイ セルフ」
- 挿入歌:チャカ・カーン「アイム・エブリ・ウーマン」
- 挿入歌:ガブリエル「アウト・オブ・リーチ」