ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』とは2016年に公開されたロマンチック・コメディである。ブリジット・ジョーンズシリーズ最後の完結作ということで大きな話題を呼んだ。43歳になっても相変わらずシングルトンのブリジット・ジョーンズだったが、今回はイケメン億万長者ジャックと元恋人マークのと間で恋の三角関係を繰り広げる。果たしてブリジットはどちらを選ぶのか。そして今度こそ彼女は幸せをつかめるのだろうか。世界中の女性に愛されたブリジット・ジョーンズのドタバタ恋愛劇がついに完結する。
『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』の概要
『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』とはイギリス・アメリカ・フランスで共同制作され、2016年に公開されたロマンチック・コメディである。『ブリジット・ジョーンズの日記』(2001)『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』(2004年)のシリーズ完結作として話題となる。興行収入は2億ドル以上を叩き出し、前作前々作と共に大ヒット映画シリーズとなった。
3作連続で主役を演じたレネー・ゼルウィガーは、アカデミー賞主演女優賞と助演女優賞をW受賞したことのある演技派女優だ。生真面目弁護士マーク役のコリン・ファースはイギリス出身のベテラン俳優で、テレビ、映画、舞台と多彩な場で活躍している。今回初登場のブリジットの新恋人ジャック役のパトリック・デンプシーは、大ヒットテレビドラマ『グレイズ・アナトミー』で大ブレイクしたアメリカのイケメン俳優である。
前作でマークにプロポーズされ、ブリジットは幸せの絶頂にいた。しかし弁護士として忙しい日々を過ごすマークとはすれ違いが多く、寂しさを感じたブリジットは結局彼と別れてしまう。そして今年はなんとも孤独な43歳の誕生日を迎えていた。ある日同僚に誘われブリジットは野外フェスに参加する。そしてフェスで出会ったイケメン男性ジャックと一夜の火遊びを楽しむ。また数日後偶然マークに再会したブリジットは、彼への思いが再燃し、今度は彼と体の関係を持つ。その結果、ブリジットはおもいがけず妊娠してしまうのだが、どちらが父親なのか判別がつかない。最初は戸惑ったブリジットであったが、徐々にお腹の子への愛情が芽生え始める。そしてマークとジャックも父親になる喜びを感じ、3人でのマタニティ生活が始まる。しかしマークとジャックはお互いに張り合うようになり、2人の間でブリジットの気持ちは揺れ動くのだった。3作に渡って繰り広げられ、世界中の女性の共感を呼んだブリジットのドタバタラブストーリーが、ついにここに完結する。
『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』のあらすじ・ストーリー
ダニエルのお葬式
43歳の誕生日の朝、ブリジット・ジョーンズはダニエル・クリーヴァーのお葬式に出席した。ダニエルは突然飛行機事故に遭ってしまい、不幸にも遺体さえ見つかっていなかった。ダニエルと一時期交際していたブリジットは、女癖の悪い彼に酷い裏切られ方をした思い出がある。ブリジットにとっては目の敵だが、ダニエルの突然の死に彼女は大きなショックを受けた。そのお葬式には妻カミラ・ダーシーを伴ったマーク・ダーシーも参加していた。マークにプロボーズされる程愛し合っていた2人だったが、すれ違いが続き結局は別れてしまったのだ。教会に集まった面々は女性ばかりで、ダニエルのプレイボーイぶりをブリジットは改めて痛感する。そこである若い女性がお別れの言葉を述べた。彼女はダニエルがキーツの詩を朗読してくれた思い出を語った。すると周囲が急にザワつき始める。どうやらダニエルはその場に居合わせた女性のほとんどに、その詩を語りながら口説いていたらしい。ブリジットも例外ではなく、ダニエルの相変わらずの軽薄ぶりに思わず吹き出してしまった。
誕生日の決意
その夜、ブリジットは悪友たちと誕生日をお祝いする予定だった。しかし子育て中のシャザーとジュードはベビーシッターが見つからず、ゲイのトムはパートナーと養子を迎えるために大忙しで、あっさりとキャンセルされてしまう。かくしてブリジットは自宅アパートでカップケーキにロウソクを点し、1人でハッピーバースディを歌うというサイテーな誕生日を過ごした。かつて真剣に愛した2人の男性のうち、1人は死んでしまい、1人は他の女性と結婚してしまった。これからのブリジットは自由奔放に恋愛を楽しもうと決意した。
フェスで火遊び
新たな決意をしたブリジットは、同僚ミランダと共に、野外フェスに出かける。そこでミランダから、始めに出会った男性と関係を持つよう指令が下った。しかし出だしでいきなり転んで、ブリジットはぬかるみにハマってしまう。すると通りがかった男性が、ぬかるみでもがくブリジットを救い出してくれた。ジャック・クワントと名乗ったその男性は、どストライクなイケメンで、一瞬ときめくブリジットであった。その後フェスで盛り上がったブリジットは、ベロベロに酔っぱらった状態で宿泊用のテントに帰る。しかしなぜかテントにはジャックの姿があった。ブリジットは間違えてジャックのテントに乱入していたのだった。そこで勢いにのったブリジットは、ジャックと関係を持ってしまう。翌朝ブリジットは会ったばかりの男性と関係してしまったことを後悔するが、あとくされのない一夜の遊びと思うことにした。
マークと恋の再燃
後日、ブリジットは友達のジュードの子の洗礼式に立ち会う。そこでまたしてもマークと再会する。まだマークに未練があるブリジットは終始気まずくてたまらなかった。その後お祝いのパーティーは「江南スタイル」で大盛り上がりとなる。「江南スタイル」とは韓国で一大ブームを巻き起こした曲で、まるで馬に乗っているようなコミカルなダンスが特徴だ。そんな楽しい余興なおかげか、2人の心は段々とほぐれていく。そして2人で外を歩きながら、久しぶりにゆっくりと近況を語り合った。マークがカミラと離婚協議中であることがわかったブリジットは、昔の思いが再燃し、2人はすぐさまベットインとなる。そこでマークはブリジットに「すごく恋しかった」と告白する。しかし翌朝、ベットにブリジットの姿はなかった。以前マークと上手くいかなかったのは、彼の仕事が忙しく寂しかったからだ。ブリジットはもう同じ過ちを繰り返すつもりはなかった。
思いがけない妊娠
しかし年代物の劣化コンドームを使ったせいで、ブリジットは思いがけず妊娠してしまう。しかもジャックとマークどちらの子どもか判断がつかない。産婦人科医のドクター・ローリングスに相談するも結局は分からなかった。一方ブリジットは現在、ニュース番組の敏腕プロデューサーとして活躍していた。そこに新しい上司アリスがやってくる。ブリジットが担当する『ハード・ニュース』の堅苦しさを刷新すべく送り込まれた刺客だ。アリスは大規模なリストラを行うとの噂も流れていた。周囲に動揺が走る中、アリスはメディアショーのプレゼンの仕切り役を募った。生まれてくるあかちゃんのためにもクビになる訳にはいかず、アリスにやる気を見せるためにブリジットはその役に立候補する。
一夜のお相手の正体
ある日テレビを点けると、そこにはあのジャックが映っていた。婚活サイトの創設者として注目されている人物で、なんと億万長者だったのだ。そして赤ちゃんがどちらの男性の子か調べるために、ブリジットはある作戦を立てる。まずジャックを『ハード・ニュース』のゲストとして招く。メイク担当者に協力してもらってジャックの毛髪やつめを採取し、DNA鑑定をするという作戦だ。番組の生放送中、キャスター役のミランダにジャックにプライベートな質問をするよう、ブリジットは陰から指示を飛ばした。ジャックは家族を持つことについて問われ「自分が父親になることを考えると怖くなる」と答える。その答えにガッカリしたブリジットだったが、思い切ってジャックに妊娠していることを告げる。しかし他にも父親候補がいることはついに言えなかった。
マークに妊娠報告
そんな状況の中、ブリジットは定期健診のエコー検査で初めて胎児を目にする。そして「こんな幸せな気持ち初めて」と大感激する。そして胎児の健康とDNA鑑定をするため、羊水穿刺(せんし)という検査に申し込む。しかし検査のためにお腹に刺す長い針にビビッてしまい、結局検査を受けることが出来なかった。結局父親の断定が出来なかったブリジットは、マークにも妊娠を告白する。マークは「今まで生きてきた中で、これ以上嬉しいニュースは受け取ったことがない」と言って、ブリジットを優しく抱きしめた。手放しで喜んでくれるマークを前にして、ブリジットはジャックのことをついに言い出せなかった。
真実の告白
マークにもジャックにも真実を言い出せなかったブリジットだったが、2人とも父親として協力すると申し出てくれた。そこでブリジットはドクター・ローリングスに頼んで、赤ちゃんの定期健診に2人とも別々に立ち会わせる。赤ちゃんの性別は男の子で、2人とも大感激した様子だった。ブリジットはまずはジャックに真実を伝えるため、メディアショーに彼を招待する。しかしそこにはサプライズで駆け付けたマークの姿もあった。動揺したブリジットはパソコンの操作を間違え、ショーの大きなスクリーンに、裸の男達の写真を映してしまう。聴衆には大失笑を買い、上司のアリスには叱責を受けたブリジットは仕事もプライベートも大ピンチに陥る。ブリジットは落ち着いて話すため、マークとジャックを行きつけのイタリア料理店に連れていく。そしてブリジットはついにどちらが父親かわからないことを告白する。申し訳なさそうに謝るブリジットを、ジャックは戸惑いながらも受け入れてくれた。しかしマークは憮然とした態度で席を立ち、いきなり帰ってしまった。
ブリジットにはもう1つ気の重くなる問題があった。それは母パメラへの報告だった。突然村議会選挙に立候補した母の選挙キャンペーンを手伝うため、ブリジットはパメラの元を訪れた。娘が父親のわからない子を妊娠したことを恥じる態度を見せた母に、ブリジットは「古い価値観に囚われていると投票者も娘も離れていく」と言い放って、その場を後にする。
競い合うマークとジャック
そして初の両親学級の当日。ジャックは勿論、思い直したマークも笑顔で参加してくれた。2人ともやる気マンマンで、競うようにブリジットの体を気遣ってくれる。パパが2人という説明しづらい状況に、学級ではゲイカップルの夢を叶えるために妊娠した代理母、という設定で自己紹介をした。アルゴリズムを開発するほど恋愛に熟知したジャックは、ブリジットの付き添いをとてもスマートにこなす。しかし生真面目なマークは戸惑うばかりだった。ある日マークはジャックの作った恋愛アプリで、自分とブリジットの相性を確かめてみる。2人の相性はさんざんで、ジャックとブリジットは理想のカップルという結果が出た。しかもブリジットが体調を崩した時、マークは裁判中で病院にすぐに駆け付けることができず、ジャックがまたブリジットの大きな助けとなったのだった。上手く立ち振る舞えない自分にイライラが募ったマークは、ジャックに「(こうなったのは)コンドームのせいだ」と怒りをぶつける。そこでジャックは、自分がブリジットと関係を持った時コンドームは付けなかった、と嘘をつく。マークは衝撃を受け、それ以来ブリジットと連絡を取らなくなってしまった。そんな状況の中ジャックはブリジットに、一緒に暮らし家族になろうと提案する。ブリジットが「もしマークの子だったら?」と尋ねると、それならば「考え直す」とジャックは答えた。逆にジャックに「マークを愛してる?」と問われ、「ずっと、愛してた」とブリジットは告白する。次に「俺は?」と聞かれ、「いつか愛せるかも」と正直に胸のうちを話す。ブリジットの心は2人の男性の間で揺れ動いていた。そこでジャックはコンドームを付けなかったと嘘をつき、マークの子ではないと彼に思わせたことを打ち明ける。それでも自分とブリジットの相性は計算上バッチリだと自信ありげなジャックに、ブリジットは「計算で人を好きになるんじゃない」と言い返し、誤解を解くためすぐさまマークに会いに行く。しかしそこには妻カミラと共にいる彼の姿があった。結局マークに会うことはなく、落胆したブリジットは1人で子どもを育てようと決意する。
母の応援
時は過ぎ、またクリスマスの季節が到来する。毎年恒例の実家で行われるパーティーに、今年のブリジットは大きなお腹で参加した。今年はただのパーティーでなく、選挙キャンペーンパーティーに様変わりしていた。しかしなんとそこには「シングルマザーに支援を」と書かれているパメラの選挙ポスターが貼られていたのだ。保守的だったパメラはブリジットのために考えを改めてくれ、「その子はあなたが母親で世界一幸せよ」とブリジットの背中を温かく押してくれた。
ドタバタな出産劇
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目次 - Contents
- 『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』の概要
- 『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』のあらすじ・ストーリー
- ダニエルのお葬式
- 誕生日の決意
- フェスで火遊び
- マークと恋の再燃
- 思いがけない妊娠
- 一夜のお相手の正体
- マークに妊娠報告
- 真実の告白
- 競い合うマークとジャック
- 母の応援
- ドタバタな出産劇
- バージンロードの先に
- 『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- ブリジット・ジョーンズ(演:レニー・ゼルウィガー)
- マーク・ダーシー(演:コリン・ファース)
- ジャック・クワント(演:パトリック・デンプシー)
- ブリジットの親類縁者
- パメラ・ジョーンズ(演:ジェマ・ジョーンズ)
- コリン・ジョーンズ(演:ジム・ブロードベント)
- ジェフリーおじさん(演:ジェームズ・フォークナー)
- ブリジットの友達
- シャザー(演:サリー・フィリップス)
- ジュード(演:シャーリー・ヘンダーソン)
- トム(演:ジェームズ・キャリス)
- その他の人々
- ドクター・ローリングス(演: エマ・トンプソン)
- ミランダ(演:サラ・ソルマーニ)
- アリス(演:ケイト・オフリン)
- カミラ・ダーシー(演:アグニ・スコット)
- エド・シーラン(演:エド・シーラン)
- ダニエル・クリーヴァー(演:ヒュー・グラント)
- 『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』の用語
- 江南スタイル
- 羊水穿刺(せんし)
- イルカに優しい劣化コンドーム
- 『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 野外フェスに登場したエド・シーラン
- ブリジット「計算で人を好きになるんじゃない」
- マーク「ありのままの君をずっと愛せるのは僕だ」
- 『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 「プナニにパワーを」
- ブリジットの日記もデジタル化
- 生き返ったダニエル
- 『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:エリー・ゴールディング「Still Falling For You」
- 挿入歌:ジェス・グリン「Hold My Hand」
- 挿入歌:エド・シーラン「Thinking Out Loud」