アイザック＝ネテロ（HUNTER×HUNTER）の徹底解説・考察まとめ

アイザック＝ネテロのプロフィール・人物像

誕生日：不明
年齢：推定120歳
血液型：不明
身長：不明
体重：不明
念能力：強化系
CV：外波山文明（1999年フジテレビ版） / 永井一郎（2011年日本テレビ版 第6話 - 114話）→銀河万丈（2011年日本テレビ版 第122話 - ）
アイザック＝ネテロとは漫画『HUNTER×HUNTER』に登場するキャラクターでハンター協会及びハンター試験審査委員会の会長である。ゾルディック家の三男キルアの祖父、ゼノが生まれた頃から、ずっと老人だったといわれるほど年齢不詳で、自身は20年ほど前から約100歳と言っている。白髪のちょんまげ頭で白髭を蓄えており、小柄。ハンター試験のトラブル処理をしたり、ヒソカの挑発を煙に巻く老獪な人物。プロハンターの1人のビスケ曰く人が悪い性格で、結果が分かっていながら挑戦させるなど、掴みどころのない爺さんである。主人公のゴンやその友達のキルアには、一目置いており、ハンター試験中も2人にちょっかいをかけるなど茶目っ気のある一面も持ち合わせている。摂食交配という特殊な生態を持つ蟻であるキメラ＝アントの王メルエムとの死闘の際には、メルエムの上から目線の発言に気を悪くして、「蟻んこ」と呼ぶなど俗っぽい一面も。本気で戦うときは「心」と書かれた勝負Tシャツを着用するが、あまり見た者はいない。また、あまりにタイミングよく連絡をよこすことから、弟子のモラウには地獄耳といわれている。

第287期ハンター試験の二次試験では、少ない情報から寿司という料理を導き出して、試験官のメンチにおいしいと言わせるということが課題だったが、全員不合格。この結果にネテロはまったをかけ、崖の下に巣を作るクモワシの卵を取ってきて、崖をよじ登ってくるという試験に変更させた。最終試験では一対一で戦い、負ければ次の試合に進む逆トーナメント制だったが、試験目前に参加者を呼び出し、注目選手や戦いたくない選手を質問するなど、ここでも人が悪い性格が垣間見れた。

キメラ＝アント編では、キメラ＝アント討伐隊を率いて、人類存続を賭けた戦いに挑む。この任務でキメラ＝アントの王メルエムと一対一の死闘を繰り広げた末、自らの体内に埋め込んだ超小型の爆弾「貧者の薔薇（ミニチュアローズ）」を起爆させ衝撃の死を遂げた。

メルエムとの死闘の末、命を落としたネテロだったが、このような状況を見越して次期会長について「選挙」で決めるようにと遺言を残しており、新たな会長を選出するための「会長選挙」が行われた。結果、ハンター協会最高幹部の「十二支ん」のメンバーの1人、パリストンが当選。しかし、パリストンが自ら会長職を辞退したため、同じく十二支んのメンバー、チードルが次期会長として就任することとなった。

ネテロは遺言で暗黒大陸についても残していた。仲間を率いて未知の世界の暗黒大陸に渡ったが、常識では考えられないレベルの危険生物が闊歩しており、屈指の実力を持つネテロでさえ「ここはデカすぎる」と評し、入り口で引き返していた。このことがきっかけで、ハンターたちの好奇心を刺激してしまい、次々と暗黒大陸へと渡るものがでてきた。ネテロの息子「ビヨンド＝ネテロ」もその一人だった。命からがら戻ってきたが、暗黒大陸への野心を捨てきれなかったビヨンドに、ネテロは自身が死ぬまで暗黒大陸に渡航することを禁じていた。しかし、ネテロが死んだいま、ビヨンドをはじめ、自らの名を後世に残す為に動き出したカキン帝国の国王たちが、暗黒大陸への渡航をはじめる。

アイザック＝ネテロの能力

百式観音

ネテロの背後に100本の腕を持つ観音像を出現させ、ネテロの動きに合わせて腕を振り相手を攻撃する。その威力は凄まじく、硬い外殻をもつキメラ＝アントの王メルエムにもダメージを与えるほど。昔、山籠もりで感謝の正拳突きを何年も突き続けたことにより、祈るスピードが極限まで早くなっており、メルエムとも互角の戦いを繰り広げた。作中では、地面に大穴を空けるほどの手刀打ちを繰り出す「壱乃掌」、両手を打ち合わせて、敵を挟み潰す「参乃掌」、観音の全ての手を使い掌打のつるべ打ちを浴びせる「九十九乃掌」、敵の背後に観音を顕現させ掌で相手を包み込み、観音の口からオーラの光弾を打ち放つ「零乃掌」が描かれていた。

貧者の薔薇（ミニチュアローズ）

超小型の爆弾で、ネテロが絶命すると起爆するようにセットされてた。硬い外殻をもつメルエムも至近でミニチュアローズを受けたことにより、瀕死の重傷を負うこととなる。爆弾としての威力もさることながら、真の恐ろしさは放射性の毒である。この毒は、生物の体を蝕み、さらに肉体を介して近くにいる生物にも感染する仕組みになっている。この為、至近距離で爆弾を受けたメルエムをはじめ、爆弾の音をきいて駆け付けた護衛軍のプフとユピー、さらにはメルエムが死ぬ直前まで近くに寄り添ったコムギにも感染し、全員死亡した。

アイザック＝ネテロの来歴・活躍

一日一万回感謝の正拳突き

ネテロは46歳になった年、自身の肉体の衰えと武の才能の限界を感じていた。この先のことを考えた末に、自分を形作ってくれた武道への感謝をこめて、山に籠って「気を整える」→「拝む」→「祈る」→「構えて突く」という一連の動作を要する「1万回の感謝の正拳突き」を始める。最初は一連の動作に5～6秒かかっており、1万回を終えるのに18時間以上かかっていた。しかし、2年もすると終えるのに日暮れを迎える前に終えるようになり、50歳になった頃には1万回を終えるのに1時間を切るようになっていた。山を下りる頃には、「感謝の正拳突き」は音を置き去りにする程のスピードと、相対する者に観音菩薩を幻視させるほどになっていた。これを昇華させたものが、ネテロの能力「百式観音」である。

ハンター試験

ハンター試験では、審査委員の会長として、トラブル処理をこなしたりしていたネテロは、退屈しのぎにゴンとキルアにボール遊びを提案した。ネテロの持つボールを奪うだけの簡単な遊びで、ゴン達が勝てばハンター試験を合格にする、というものだった。2人は運動能力が高く、キルアに至っては暗殺者として、ゾルディック家の仕事をこなしているほど強かった。しかし、ネテロはそれ以上に身体能力が高く、ゴンとキルアはボールを奪うどころか、触れることさえできなかった。さらに、ネテロは素の状態でも異常な体の強度を誇っており、ネテロの足を全力でけったが、キルアの方がダメージを受けていた。

ハンター最終試験に向けて

ハンター試験の最終試験は一対一のトーナメント方式であった。ルールは対戦相手に「参った」と言わせた方が勝ちとなり、試験合格。どのような手を使っても良いが、相手を殺してしまった時点で即失格というものだった。最終試験を前にネテロは各受験者を呼び出して、面接を行った。面接では「ハンターの志望理由」「注目している他の受験者」「最も戦いたくない受験者」の3つを尋ねた。これにより、身体能力値、精神能力値、印象値が決められ、トーナメント表が作られた。ヒソカとの面接時は「ちなみに、今一番戦いたいのはあんただけどね」と挑発をかけられるが、「うむ、ご苦労じゃった。さがってよいぞよ」と言いながら、煙に巻いた。最終試験は負けるとトーナメントの順位があがっていき、最終的に1名のみが脱落するようになっている。つまり、ネテロとの面接で、ハンターとしての素質があると認められれば、戦う回数が増えて、合格する可能性も大きくなるのだ。この面接で、ネテロが素質を見込んだ受験生はゴンとジャポン出身の忍者ハンゾーの二人だった。

キメラ＝アント討伐

キメラ＝アントとは摂食交配という特殊な生態を持つ蟻で、ほかの生物を捕食することで、その特徴を次世代に反映することができる。気に入った餌を見つけると、その種が絶滅するまで食べ続けることもあるため、別名「グルメアント」とも言われている。そのキメラ＝アントの女王が、人間を捕食しはじめ、凶暴な蟻を産みだし次々と人間を襲うようになったため、人類存続の為、ネテロ率いる「キメラ＝アント討伐隊」が結成された。しかし、予定よりも早く女王蟻はキメラ＝アントの次期王となる、メルエムを出産。メルエムは、生まれてからすぐに護衛軍を引き連れ、東ゴルドーを乗っ取った。そして、たくさんの人間を集め、レアモノと言われる念能力を使えるほどの生命力をもつ人間の選別を行おうとしていた。その頃ネテロは、メルエムとの力量の差を、キメラ＝アント師団長のコルトに「王に触れることさえできない」と断言され、メルエムとの決戦を前に本気で戦うときのみ着用するといわれる「心」と書かれたTシャツを身に着け、自己研鑽に励んだ。

ネテロは離れた場所でメルエムと戦うために、ゼノに巨額を費やし、仕事を依頼。ゼノの能力ドラゴンダイヴで空から無数のオーラを撃ち下し、メルエムがいる宮殿に強襲をかけた。しかし、いざメルエムの場所へたどり着くと、そこには、血だらけになった少女コムギを抱きかかえるメルエムの姿があった。残虐非道なキメラ＝アントの王のイメージとかけ離れたその姿に、固唾を飲むネテロ。メルエムは、すぐに駆けつけてきた王直属護衛軍の1人、ネフェルピトーにコムギの治療を任せ、人間の被害が少ない場所へと移動した。

移動したネテロは人類存続のために、目の前の強敵メルエムに技を繰り出した。しかし、硬い殻に覆われ頑丈なメルエムの体には、かすり傷程度のダメージしか与えることはできなかった。渾身の全オーラを消費するネテロの最大で最後の切り札である百式観音・零乃掌をもってしてもほぼ無傷のメルエム。逆に、メルエムの攻撃により、左手、右足を失い満身創痍のネテロは、自身の心臓の鼓動を止めて、最終兵器「ミニチュアローズ」を爆発させた。この攻撃で、メルエムを瀕死状態へと追い込んだが、すぐに駆け付けた護衛軍の、プフとユピーの体の一部を捕食し復活。しかし、その後ミニチュアローズの毒により攻撃を受けたメルエムと爆風を浴びたプフ、ユピーも死亡した。

暗黒大陸編

メルエムとの一戦により死亡したネテロは自分が死んだときのために、遺言を残していた。1つはハンター協会の次期会長を選挙にて決めること。もう一つは暗黒大陸についてであった。かつて新世界といわれる暗黒大陸に足を踏み入れたネテロ。暗黒大陸は、屈指の実力を誇るネテロでさえ、「ここはデカすぎる」といって踵をかえしてしまうほど、規格外の環境だった。また、ビヨンドも父親のネテロに触発され、暗黒大陸に渡り、失敗していた。命からがら戻ってきた後も野心を捨てきれずにいたビヨンドに、ネテロは自身が死ぬまで暗黒大陸に渡航することを禁じていた。しかし、ネテロが死亡したことにより、ビヨンドは再び暗黒大陸を目指そうと立ち上がった。

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