ゴジラVSメカゴジラ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ゴジラVSメカゴジラ』とは、1993年に公開された日本の怪獣パニック映画である。監督は大河原孝夫、主演を高嶋政宏が務めた。
1992年、ゴジラの被害に対応するため、対ゴジラ兵器メカゴジラが作られていた。そんな中、アドノア島では巨大卵が発見される。卵からはベビーゴジラが誕生し、ゴジラは同族であるベビーゴジラを探しに上陸する。その習性を利用してゴジラをおびき寄せ、メカゴジラと戦わせるのであった。
見所は、ベビーゴジラと人間との交流である。
ゴジラが優しく鳴くシーン
ゴジラがベビーゴジラを迎えに来た時、ベビーゴジラは怯えていた。そんなベビーゴジラにゴジラは、優しく話しかけるように鳴いたのだった。怯えるベビーゴジラに怖くないように優しく接するゴジラは、まるで人間のようで表情豊かであった。今まで人類の脅威として描かれているゴジラだったが、優しい姿に親近感がわくシーンである。
『ゴジラVSメカゴジラ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
海外輸出に配慮して制作された本作
当初、シリーズ第20作品目は、前作である『ゴジラVSモスラ』から一年のインターバルを置いて、1994年製作が予定されていた。しかし前作での好評判を受け、1993年に公開予定で企画が予定されたのである。更にハリウッド版ゴジラの作成決定を受け、本作で一旦平成ゴジラシリーズを終了させる予定にしていた。しかしハリウッド版が制作遅延になり急遽翌年のシリーズ新作も決まったのである。
ゴジラが京都を襲撃するシーンは、海外輸出を考慮したものだった。意図して、外国人にもわかりやすい観光名所を映した。また、京都でのゴジラシーンは、熱線で破壊される京都タワーを除いて実景との合成で制作されている。清水寺の避難シーンは当初エキストラを手配していたが、道路事情で当日の一般開放前の時間に間に合わず、やむなくその場にいた修学旅行生など実際の観光客に事情を説明し、協力してもらい撮影した。また、特撮監督である川北紘一は、ミニチュアでの実写はCGにはない味があるとし、同年公開の『ジュラシック・パーク』との差別化図った。川北は「恐竜映画ではなく最高の怪獣映画を目指す」と発言している。CGはメカゴジラの描写に一部使用されているが、生物感のないキャラクターの為CGが合っていたとされる。
高嶋政宏と高島忠夫の親子共演
高嶋政宏、佐野量子、原田大二郎らは大河原監督の推薦によるものだった。
本作は高嶋政宏、高島忠夫が親子共演している。劇場パンフレットには、本作が初共演とされ両者のコメントを載せているが、実際は1988年公開の『悲しい色やねん』で共演を果たしている。
大河原曰く、高島忠夫が、前作の『ゴジラvsモスラ』を観て面白いと言っていたと政宏から聞き、話題性があると思い出演を依頼したと言う。政宏は当初は、親子共演に対して意識してなかったものの、周りから冷やかされたりしてやり辛かったと述べている。しかし、実際の観客は親子共演より、過去のゴジラシリーズに出演していた忠夫が登場したことに盛り上がっていたという。
火薬使用量最大の幕張シーン
幕張でのゴジラとスーパーメカゴジラとの戦いでのセットは、VSシリーズ最大規模とうたわれていた。約千平方メートルのミニチュアセットが造られ、特に建物爆破シーンに力を入れたとされている。火薬使用量はシリーズ最高となった。
1993年当時の幕張は開発途中で空き地が多く、特撮監督である川北は「思う存分バトルシーンの演出ができた」と述べている。一方でセットが広すぎて壊しきれなかったとも言っている。千葉マリンスタジアムのミニチュアは、片側を石膏で作り壊れやすいようにしていたが、撮影時に壊す位置が変更となり、現像時にフィルムを反転させている。
『ゴジラVSメカゴジラ』の主題歌・挿入歌
OP(オープニング):伊福部昭「ゴジラVSメカゴジラ・メインタイトル」
メカゴジラの強さを表すような力強いオープニング曲は、ゴジラシリーズの多くを作曲した伊福部昭である。
ほぼ独学で作曲家となった人物であり、ゴジラ映画第一作目である1954年の『ゴジラ』で音楽を担当した人物でもある。
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目次 - Contents
- 『ゴジラVSメカゴジラ』の概要
- 『ゴジラVSメカゴジラ』のあらすじ・ストーリー
- ベビーゴジラ誕生
- ゴジラ対メカゴジラ
- ベビーゴジラとの別れ
- 『ゴジラVSメカゴジラ』の登場人物・キャラクター
- G対策センター隊員たち
- 青木 一馬(あおき かずま/演:高嶋政宏)
- 三枝 未希(さえぐさ みき/演:小高恵美)
- 佐々木 拓也(ささき たくや/演:原田大二郎)
- 曽根崎 淳(そねざき じゅん/演:宮川一朗太)
- キャサリン・バーガー(演:シェリー・スゥエニー)
- ジョニー・オーエン(演:ジョニー・アーチャー)
- レオ・アシモフ(演:レオ・メンゲッティ)
- 片桐 ゆり(かたぎり ゆり/演:中山忍)
- 今井 博司(いまい ひろし/演:武野功雄)
- 瀬川 隆之(せがわ たかゆき/演:佐原健二)
- 兵藤 巌(ひょうどう いわお/演:上田耕一)
- 麻生 孝昭(あそう たかあき/演:中尾彬)
- 国立生命科学研究所の職員
- 五条 梓(ごじょう あずさ/演:佐野量子)
- 大前 裕史(おおまえ ひろし/演:川津祐介)
- その他の人々
- 桂木 邦雄(かつらぎ くにお/演:ラサール石井)
- イワノビッチ(演:ヴィタリ・イサエフ)
- 細野(ほその/演:高島忠夫)
- 登場怪獣
- ゴジラ
- メカゴジラ
- ベビーゴジラ
- ラドン
- メカキングギドラ
- 『ゴジラVSメカゴジラ』の用語
- スーパーメカゴジラ
- シプニオキス
- 翼竜ロボット
- 『ゴジラVSメカゴジラ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 青木「人類の時代が終わって、いつか彼らの時代が来るんだろうか」
- 五条「仲間のところへ行きなさい」
- 五条がベビーゴジラを抱きしめるシーン
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- 『ゴジラVSメカゴジラ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
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- 高嶋政宏と高島忠夫の親子共演
- 火薬使用量最大の幕張シーン
- 『ゴジラVSメカゴジラ』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):伊福部昭「ゴジラVSメカゴジラ・メインタイトル」