ベジータ(ドラゴンボール)の徹底解説・考察まとめ
ベジータとは、『ドラゴンボール』シリーズの惑星ベジータの誇り高き王子であり、主人公・孫悟空(そんごくう)の最大にして最強のライバル。その生まれからエリート意識が非常に強く、他人から指図されることが大嫌い。地球に定住後は、悟空を目標としながら自己鍛錬の日々を送る努力の人でもある。他人にも自分にも厳しく、当初は冷酷な態度が目立った。しかし、悟空や仲間たちと過ごす中で少しずつ人間らしい感情を見せ始め、愛する者のために戦う強さも身に付けていく。私生活では妻ブルマの他、息子と娘が1人ずついる。
ベジータの概要
ベジータとは、『ドラゴンボール』シリーズの登場人物の1人であり、戦闘民族サイヤ人の王子として惑星ベジータに生まれる。ベジータ王を父に持ち、フルネームは「ベジータ四世」。ほか、原作には未登場の「ターブル」という名の実弟がいる。自身がサイヤ人の王子であることを誇りにしており、自尊心やエリート意識が非常に強い。それゆれに他人から指図されることを嫌い、過去に自分の上司であったフリーザのことも敬っていなかった。戦闘力は幼い頃から高く、同僚であるナッパやラディッツのグループに配属された際にも、すぐにリーダーになっている。幼い頃にはすでに父親のベジータ王の力を超えていたと本人が発言していることもあり、ベジータは自分の実力に絶対的な自信を持っていた。しかし、サイヤ人の最下級戦士であるはずの孫悟空との戦いに敗れたことで、悟空に対する激しいライバル意識を燃やしていく。孫悟空はベジータと同じく惑星ベジータ出身のサイヤ人であり、『ドラゴンボール』シリーズを代表する元気で朗らかな主人公。悟空のサイヤ人としての本名は「カカロット」で、悟空は青年になるまで自身がサイヤ人であることを知らなかった。なお、ベジータは悟空のことを本名の「カカロット」で呼んでいる。
見た目は、純粋なサイヤ人の証である黒髪で黒い瞳をもつ。髪は逆立っており、M字型の生え際が特徴。サイヤ人であることを示す猿の尻尾が尻から生えており、大猿化できる。初登場時の服装は、サイヤ人の正装でもある戦闘ジャケットを着用。この戦闘ジャケットは胸と腹部を一周する防具であり、肩当てが左右に長く伸びている。初登場時のベジータはこの戦闘ジャケットに腰垂れが3枚付いており、インナーは青色、手と足にはそれぞれ白いグローブとブーツを着用というスタイルであった。ベジータは戦闘ジャケットを愛用しており、型こそ違うものの本編でも頻繁に着用している姿が見られる。また、地球に住むようになってからは洋服も着ている。地球で最初に着用した洋服は、ブルマが用意したド派手なピンク色のシャツとイエローのパンツ。初めは着るのに抵抗を見せていたベジータも、これ以降は普段着として自然に洋服を着用するようになった。ブルマとは、発明の才能を持った頭脳明晰な女性。ベジータはブルマの家に居候し、後に息子と娘を1人ずつ授かることになる。
非常に大食いで、これもサイヤ人に共通する特質の1つ。凄まじい勢いで食事にがっつくシーンも見られるが、ベジータはもともと王子という身分も関係してか、他のサイヤ人に比べれば品のある食べ方をしている。
ベジータのプロフィール・人物像
誕生年:エイジ732年
身長:164cm
体重:56kg
戦闘民族サイヤ人は生まれたときから残虐で凶暴な性格を持つ者が多く、ベジータもその性格を色濃く受け継いでおり、加えて冷酷無慈悲である。サイヤ人編では、見限った部下を問答無用で殺すなどの一幕もあった。また、サイヤ人は戦闘民族であることから戦い好きでもあり、ベジータ自身も非常に好戦的で強い敵との戦いを好む。サイヤ人の王子という生まれからプライドが高く、他人から指図されることが大嫌い。基本的には一匹狼であり、他人に力を貸したり借りたりすることも嫌うが、敵対する相手の力量に自分が敵わないと悟った時には協力を持ちかけるなど、場面に応じた対策はとれる。ただし、協力といってもそこに信頼関係があるわけではなく、自分の都合の良いように利用しているだけにすぎない。
自分の力に対する絶対的な自信が災いして相手の戦略に絡め取られてしまうことがよくあり、状況を悪化させることも多い。また、戦闘好きな性格から、考えるよりも先に敵のもとへ飛び込んだ結果、一撃で戦闘不能にされてしまうこともある。持って生まれた戦闘力そのものは非常に高く、地球に住み着いてからは仲間たちから良くも悪くも恐れられつつ、地球を脅かす強敵とも戦っている。地球に移住後もベジータのプライドの高さや他人に対する冷たさは変わらず、仲間たちが危険な目に遭っても当初はまったく気にしていなかった。しかし、悟空をはじめ仲間たちと行動をともにすることで少しずつ人間らしい感情を見せるようになり、『ドラゴンボールZ』終盤では愛する者のために自分を犠牲にするなどの行動も見られた。『ドラゴンボール超』においてはベジータがそれまで見せてきた残虐さや冷酷さはすっかり影を潜め、妻ブルマや子どもたちを大切に想う描写が増えている。
ベジータと悟空との関係については、互いに最大かつ最強のライバルとして認め合っている。2人は当初は敵として戦い、ベジータが敗れた。その後、対面するたびに戦闘力を上げていく悟空に対してベジータは激しいライバル意識を抱くようになり、自己鍛錬に明け暮れる。その内容は300倍の重力がかかる重力室の中で修行するという厳しいものであった。ここからわかることは、ベジータは相当な努力家だということである。自分が悟空を倒すことを目標としているため、悟空が敵にやられそうになった際には駆けつけたりもしている。この行動は結果的に悟空を助けたことになるのだが、ベジータに助けられたことに悟空が礼を言ってもベジータ本人には助けたという意識はない。単純に自分以外の者に悟空を倒されたくないことを理由にしており、素直な性格ではないことがわかる。そんなベジータが『ドラゴンボールZ』終盤ではついに悟空をナンバーワンと認め、応援する一幕も見られた。冷酷無慈悲だったベジータは、本作の中でももっとも人間的に成長した人物であるといえる。
ベジータの能力
大猿
サイヤ人は尻に猿のような尻尾が生えており、満月を見ることで大猿に変身できる。ベジータの場合は満月ではなく、パワーボールという特別なエネルギー弾を自ら作り出すことで大猿化した。通常の大猿化は戦闘力が約10倍に跳ね上がるが、本物の満月を見たわけではないベジータの場合は大猿化した際の戦闘力が少し落ちている。また、大猿化した悟空が理性を失うのとは対照的に、ベジータの場合は大猿化しても平静を保っていられる。剣術の達人ヤジロベーによって尻尾を切られた後、二度と生えてくることはなかった。
超サイヤ人
サイヤ人の変身形態で、金髪碧眼になって髪が逆立ち、全身から金色のオーラを放つ。ベジータの場合はもともと髪が逆立っているため、髪型に大きな変化はない。ベジータはナメック星編で悟空が超サイヤ人に覚醒したことに驚きを隠せなかった。人造人間との戦いに向けて修行に励む中、なかなか悟空を超えることのできない自分に対する激しい怒りが爆発したことでベジータも超サイヤ人へと覚醒した。ナメック星とはドラゴンボール争奪戦の舞台になった惑星。人造人間は悟空を倒すためにプログラムされた改造人間やロボットのこと。そのうち白い肌で小太りの体型をした人造人間19号に悟空が苦しめられていたところを超サイヤ人に変身したベジータがあっという間に破壊するなど、圧倒的な力を見せつけている。
超サイヤ人2
超サイヤ人のさらに上をゆく変身形態。髪がさらに逆立ち、金色のオーラに青白いスパークが走るのが特徴。パワー、スピード、ガード、すべてが超サイヤ人を超越している。ベジータの場合、セルゲームの後7年間の修行の間に超サイヤ人2への変身ができるようになった。セルとは人造人間の1人であり、セルゲームは彼が主催した試合のこと。『ドラゴンボール超』では、妻ブルマが破壊神ビルスに平手打ちされた際、超サイヤ人2となったベジータが怒り狂う描写がある。破壊神ビルスとは気まぐれでわがままな性格の神であり、気に入らないことがあるとすぐに惑星を破壊してしまうことから、周囲から恐れられている。
魔人ベジータ
暗黒魔界の魔導士であるバビディに洗脳されてしまった姿。見た目は超サイヤ人だが、魔人化を意味する「M」の刻印が額にある。洗脳によって自身の潜在パワーが限界以上に引き出されており、超サイヤ人2となった悟空とも互角に戦える。魔人ベジータの他、「破壊王子」や「破壊王子ベジータ」、「Mベジータ」など、様々な呼称がある。
超サイヤ人4
原作には登場せず、本編からは完全に独立した物語であるアニメ『ドラゴンボールGT』で登場。超サイヤ人の完全にして最終形態。超サイヤ人4に覚醒すると大猿の力をその身に有し、大猿にはない超スピードが加わることで最強の戦士となる。外見上の変化はこれまでの超サイヤ人とは大きく異なり、髪は黒髪のままで長く伸び、身体は大猿を思わせる体毛で覆われる。超サイヤ人4への変身は尻尾が必要だが、ベジータの場合かつてヤジロベーに尻尾を切られてから再生していなかったため、ブルマの作った「ブルーツ波発生装置」でブルーツ波と呼ばれる電磁波を浴びる。これにより無理やり大猿化したことで、本来超サイヤ人3を経るはずが、これを飛ばして超サイヤ人4へと覚醒した。ベジータの超サイヤ人4としての戦闘シーンは少なく、真の実力は未知数。
超サイヤ人ゴッド
全身から赤く輝くオーラが放たれ、髪も赤くなる。神の領域に達した者の証である「神の気」をまとっており、一般人にその気を感じ取ることはできない。ベジータの場合、アニメでは超サイヤ人ゴッドへの変身を拒否していたのに対し、原作ではこの変身を活用している場面がある。
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目次 - Contents
- ベジータの概要
- ベジータのプロフィール・人物像
- ベジータの能力
- 大猿
- 超サイヤ人
- 超サイヤ人2
- 魔人ベジータ
- 超サイヤ人4
- 超サイヤ人ゴッド
- 超サイヤ人ブルー
- ベジータの必殺技
- ギャリック砲(ギャリックほう)
- パワーボール
- ビッグ・バン・アタック
- ファイナルフラッシュ
- ベジータの来歴・活躍
- 『ドラゴンボールZ』
- サイヤ人編
- ナメック星編
- 人造人間・セル編
- 魔人ブウ編
- 『ドラゴンボール超』
- 破壊神ビルス編
- フリーザ復活編
- 破壊神シャンパ編
- 未来トランクス編
- 『ドラゴンボールGT』
- ベジータの関連人物・キャラクター
- ブルマ
- トランクス
- ブラ
- ベジータの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「た…たのむ…フリーザを…フリーザをたおしてくれ…た…のむ サ…サイヤ人の…手…で…」
- 「…まるで超サイヤ人のバーゲンセールだな…」
- 「がんばれカカロット…おまえがナンバー1だ!!」
- ベジータの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 原作では技の使用が一度きり
- 作者の都合で省かれたベジータとブルマの恋愛描写
- いじられキャラのベジータ