金木研/佐々木琲世(東京喰種トーキョーグール)の徹底解説・考察まとめ

金木研(かねきけん)とは石田スイの漫画『東京喰種トーキョーグール』の主人公。人を喰らう生物・喰種の内臓を移植され、半喰種となってしまった。自分の変化に戸惑いながらも、人と喰種の両方を理解できる唯一の存在として、捜査官や敵対する喰種と戦う。自分が喰種だと自覚して覚醒してから、真っ白な髪へと変化。その姿は「白カネキ」と称され、ファンから人気が高い。第2部ではカネキの記憶を失い、喰種捜査官・佐々木琲世として登場。かつての仲間たちと戦うが、その後カネキとして戦うことを選び、復活した。

金木研/佐々木琲世の概要

金木研(かねきけん)とは石田スイの漫画『東京喰種トーキョーグール』の主人公。作中では「カネキ」と呼ばれている。東京の20区で一人暮らしをしながら学生生活を送っている青年。読書が好きで、特にミステリー作家の高槻泉(たかつきせん)の大ファン。
喫茶店「あんていく」で出会った美女・「リゼ」こと神代利世(かみしろりぜ)と意気投合するが、実は人を喰らう生物・喰種であり、彼女に捕食されそうになる。しかし鉄骨が大量に落ちてきたことでリゼは死亡。重傷を負ったカネキはリゼの内臓を移植され、半喰種となってしまう。カネキは自分の変化に戸惑いながらも、人と喰種の両方を理解できる唯一の存在として、捜査官や敵対する喰種と戦う。
凶悪な喰種・ヤモリによる拷問を受け、自分が喰種だと自覚し、覚醒。真っ白な頭髪と迷いのない表情は「白カネキ」と称され、ファンから人気が高い。

第2部となる『東京喰種トーキョーグール:re』ではカネキの記憶を失い、喰種捜査官・佐々木琲世(ささきはいせ)として登場。かつての仲間たちと戦うが、その後最強の捜査官・有馬貴将(ありまきしょう)との戦いを経てカネキとして復活した。

金木研/佐々木琲世のプロフィール・人物像

リゼの臓器を移植されたことで、半喰種になったカネキ。

『東京喰種トーキョーグール:re』では「佐々木琲世」として登場した。

CV:花江夏樹

記憶力に優れ、学習能力・知能指数が高い。
主体性がなく内向的な性格で、社交力に乏しい上に優柔不断。初期にはその性格が強調されて描写されていた。自己犠牲を厭わない優しい性格の持ち主で、「互いにもっと話し合い分かり合うべきだ」とする理想主義者。しかし、命を弄ぶような人物達は毅然と否定して対抗する。また、どんな状況下でも自ら人間の命を奪うことは絶対にしないという一種の信念の強さも持つ。彼の原動力は「みんなを守る」ことであり、己の無力さを悔やみ自ら強くなろうとする努力家。この優しさと他者のためなら努力を厭わない強さ故に、すべてを1人で抱えてしまう傾向にある。

幼少期に父を事故で亡くしており、母一人、子一人で生活してきた。しかし、女手ひとつで自分を育ててくれた母親も伯母の度重なる金の無心を断らず働き続けた結果、過労死してしまう。カネキはその後、当の伯母に引き取られたが、次第にのけ者にされてしまう。
親友で幼少期から交流がある長近英良(ながちかひでよし)が、心の支えである。

隠し事をする際、顎を触るクセがある。

喫茶店「あんていく」に通うリゼに恋心を寄せていたが、喰種の彼女に捕食されかける。しかし鉄骨の落下事故が起きたことでリゼが死に、搬送された病院で医師の嘉納(かのう)の独断によってリゼの臓器を移植されたことで生き延び、半喰種となった。
人肉を口にすることにためらい、錯乱していたところを「あんていく」の店長・芳村功善(よしむらくぜん)に救われ、喰種の世界を学びながら「あんていく」で働き始める。そこで霧島菫香(きりしまとうか)や四方蓮示(よもれんじ)、笛口雛実(ふえぐちひなみ)と出会う。また、西尾錦(にしおにしき)や月山習(つきやましゅう)など、初めは敵対していた喰種とも仲間になる。
喰種と人間の双方の世界にいる者として、苦悩しながら自らの生き方を模索していく。

第2部ではカネキの記憶を失くしており、CCG捜査官の佐々木琲世(ささきはいせ)として登場した。真戸班所属で、クインクス班のメンターとして部下を率いている。数々の喰種を討伐しているようで、金木犀賞、白単翼賞を受勲している。

喰種に情けを見せるほど温厚な性格。少々お調子者で、上司である暁に対しても、ダジャレやジョークを連発し呆れられている。読書が好きで本を読む際にはメガネをかけている。また、料理がとても上手いなどという家庭的な一面もある。
第1部でカネキを討伐した有馬とも仲が良く、本の貸し借りをしている。物語が進むにつれ喰種のような凶暴で制御の利かない状態も度々見られるようになり、排世自身も自身の生い立ちについて疑問、不安を抱くようになっていった。
「ロゼ編」を機に内なる自分(=カネキ)を認め、覚醒。その後は以前の温厚な雰囲気は影を潜め、その残虐性から「CCGの黒い死神」として喰種より恐れられるようになる。
コクリアで有馬と戦い、「隻眼の王」として人間・喰種が共存できる世界を作るよう託された。その後は不殺の喰種集団「黒山羊」を結成。
物語の黒幕・旧多二福(ふるたにむら)率いるCCGと戦う。

金木研/佐々木琲世の能力・必殺技

高い知能と学習能力

読書をこよなく愛するカネキは、高い知能と学習能力を持つ。喰種になってからも、本で得た武術の知識を戦いで実践する描写が登場している。

赫子:鱗赫

リゼと同じ鱗赫で、赫子の形が人の手のように変化。半赫者に覚醒した後はムカデの形状をした赫子を出せるようになる。
また、エトの赫子を食した後は、エトの特性を反映した赫子が発現するように。さらに旧多との最終戦では、十字架のような形に変化した。また、赫子の数もカネキの成長に合わせて増えていった。

赫者化

「共食い」を繰り返した喰種の中には、稀にだが身にまとうような赫子を扱う者たちがいる。捕食した喰種から人肉とは比べ物にならない大量の「Rc細胞」を取り込み、濃度が上がることで発生するといわれている。
赫者及び半赫者は変異すると一様に奇怪な風貌に変化。また、激しい意識混濁が発生する傾向があり、事実上の暴走状態となる。

カネキは半赫者すると、腰の部分から禍々しい百足のような1本の赫子が、頭部にはひとつ目の仮面が形成される。鱗赫特有の攻撃力が非常に凶悪であり、甲赫のクインケであるアラタを破壊するほど。さらに特等捜査官・篠原幸紀(しのはらゆきのり)が反応できない程の速度を見せた。

クインケ:ユキムラ1/3

ハイセとして登場した第2部では、喰種から作られた武器・クインケで戦う。レートBの甲赫「ユキムラ1/3」を使用している。これは有馬から平子、そして排世と受け継がれている。

金木研/佐々木琲世の来歴・活躍

喰種になった青年

大学生の金木研(かねきけん)は親友の永近秀良(ながちかひでよし)の頼みで、喫茶店「あんていく」で見かける美女・神代利世(かみしろりぜ)に会うため、店へやってきた。その後、幸運なことに彼女と出掛ける約束を取り付けた。しかし彼女の正体は人を捕食する喰種であり、カネキは攻撃され、重傷を負う。そこに鉄骨が落下したためにリゼは死亡。カネキは搬送先の病院で、医師の嘉納明博(かのうあきひろ)の独断で、リゼの臓器を移植され、半喰種となった。それまで食べていたものを体が受け付けず、欲するのは人肉だけ。それだけは食べたくないカネキは試行錯誤の末、コーヒーだけは口にできることを発見した。
しかしそれでは空腹は満たされず、ある日、オロチと呼ばれる喰種・西尾錦(にしおにしき)の喰い場に踏み込んでしまう。「あんていく」のアルバイト・霧島菫香(きりしまとうか)に救われるが、喰種を下げずむ発言をしたため、彼女は怒ってその場を去った。その後、「あんていく」の店長・芳村功善(よしむらくぜん)に救われ、彼のもとで喰種の世界について学び、やがてトーカや四方蓮示(よもれんじ)、笛口雛実(ふえぐちひなみ)といった仲間ができる。
ヒナミの母・笛口リョーコを追ってCCG捜査官が20区に現れた。結果リョーコは娘の前で捜査官の真戸呉緒(まどくれお)に殺されてしまう。カネキはただヒナミが母の最期を見ないよう、彼女の目を覆うことしかできなかった。その後、トーカが復讐をしていることに気付き、カネキも行動を開始する。そこで捜査官の亜門鋼太郎(あもんこうたろう)と遭遇する。強敵相手に苦戦するカネキだが、喰種の力を使って亜門のクインケを破壊。わずかに残った理性で彼に撤退を促した。カネキの姿は亜門に「ほかの喰種とは違う」ことを刻み付けた。
初めはカネキのことを嫌っていたトーカも仲間を守りたいと努力するカネキの姿を目にして、次第に彼を受け入れていく。

そんな中、「グルメ」と呼ばれる喰種の月山習(つきやましゅう)に目を付けられ、喰種のレストランで食材にされそうになる。そこで戦うカネキの姿を目にした月山の独占欲が暴走し、「悪いジョークだった」としてカネキは解放された。その後、月山と戦うことになるが、戦力差があり手も足も出ない。助っ人に現れたトーカに自分を捕食させるという案が功を奏し、本来の力を取り戻したトーカが月山を圧倒。それ以降は月山も仲間としてカネキと行動を共にする。

ポイントV-14での戦い

ある日、喰種集団「アオギリの樹」に拉致され、「ジェイソン」と呼ばれる残虐な喰種・ヤモリから過酷な拷問を受けた。ギリギリのところで自分を保っていたカネキだったが、自分が拷問されるのと引き換えに逃したはずの親子を目の前で殺されて精神が崩壊。
己が生み出したリゼの幻影とのやり取りを経て、自分は人間ではなく喰種であると悟り、姿と性格が変貌。ヤモリを圧倒し、自分を助けにきた仲間たちと合流した。
その後「あんていく」を去るものの、CCGによる梟討伐作戦を知り、店長を助けるため「あんていく」へ向かう途中で亜門と対決することに。戦闘中、無意識に半赫者の力を使ってしまい、不本意に亜門の腕を切り落としてしまう。更に自分も回復できない程の重症を負い、下水道を通って避難を試みる。ヤモリとリゼの幻影を見る中、ヒデと再会するが意識を失う。目覚めた時には傷は完治しており、ヒデの姿は見当たらなかった。その後入見と合流を約束したポイントV-14でCCGの死神・有馬貴将(ありまきしょう)と遭遇。彼との戦闘で傷を負い、さらに赫子が暴走を起こす。有馬に頬傷を負わせクインケにヒビを入れるが、両目を潰され駆逐された。

捜査官・佐々木琲世の活躍

有馬に敗北したカネキは記憶を失い、嘉納の手で赫包を移植された喰種化被害者としてCCGに保護され、やがて喰種捜査官・佐々木琲世(ささきはいせ)として活動するようになる。

月山掃討戦では月山と対決。討伐寸前までいくが、自分の中にいる少年が「殺さないで」と訴え妨害。そこに隻眼の梟ことエトと月山を慕うカナエが出現し、佐々木は瀕死の状態に陥いる。意識が朦朧とする中、カネキは実は大好きな母親から虐待されていた過去と誰かの為に死にたかったことを思い出し、今度こそ己の願いを叶えるべくカネキとして復活する。

カナエとエトをあっさり倒し、月山をビルから落とす形で逃がすと、エトから意図的に与えられた赫子を喰らい片腕を回復させた。表向きは佐々木琲世としてCCGに残り、喰種を駆逐するうちに「黒い死神」と呼ばれるようになる。

隻眼の王の誕生

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