機動戦士ガンダム 第08MS小隊(08小隊)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』とは、1年戦争当時、東南アジアのジャングル地帯でジオン軍の開発する新兵器を巡る攻防と、それに関わる若き連邦士官とジオン軍女兵士との関係を描いた外伝作品。
ビデオ11作と完結編で構成されており、1996年から1999年にかけて発売された。陸戦が主体で、リアルな戦場を描いた作品であるとともに、戦時下の兵士の苦悩を描いている。ガンダムシリーズには珍しく、特別なガンダムが活躍する話ではない。

地球連邦軍

陸戦型ガンダム

「RX-78ガンダム」をベースとした陸戦タイプのモビルスーツ。地上で使うため、宇宙戦装備はない。「ガンダム」自体が試作機であるため、機体はコスト高となり、生産数は多くはないらしい。交換用のパーツにも限りがあるため、損傷したりすると代替品を取り付けられる場合がある。カレンのガンダムは頭を吹き飛ばされた折に、ジムの頭部がつけられている。

ガンダムEz8

大破したシローのガンダムに、有り合わせのパーツを取り付けた機体で、Ez8は「Extra-Zero-8」(08小隊特別機)の略語となっている。陸戦型ガンダムはパーツが特殊であるため、故障したり破損したりした場合、元どおりに修理ができないことが多かった。カレンの搭乗するガンダムも、頭部を破壊されたものの、同じパーツが調達できなかったことから、ジムの頭部が取り付けられている。シローのガンダムも、アプサラスとの戦闘で大破したため、修理が行われたが、パーツが無かったため、あり合わせのパーツで組み上げられる事となった。
そのため、他のガンダムやジムとは全く違う外見を持つ事となっている。頭部はガンダムの特徴的なV字型のアンテナではなく棒状のアンテナになっていたり、胸部の装甲にザクのシールドを流用したりするなど、見た目がガンダムやジムと大きく異なっている。その特徴的な外見のため、アイナからもシローの搭乗する機体と認識された。その結果、病院船を撃墜されて怒りに我を忘れたアイナが報復にメガ粒子砲を撃とうとした時、シローの接近に気付くことが出来た。戦闘性能的には他の陸戦型のガンダムと変わりはない。

ホバートラック

小隊において、補給を行ったり、支援を行ったりするために帯同する車両。ホバーゆえに水上の走行も可能。高性能のソナー(聴音機)がついており、エレドアはこの機能を使ってミノフスキー粒子のためにレーダーが使えない戦場で敵を捕捉するなどしていた。支援が目的のため、武装は強くはない。また、操縦と攻撃は別に行う必要があるため、二人いないと戦闘はできない。

陸戦型ジム

陸戦型ガンダムの廉価版。設定上、ジャブローや宇宙空間で活躍したジムよりも前に作られており、名前は「ジム」と一緒だが、中身は全く違う機体となる。作中では07小隊が使用していた。試作機であったガンダムほどではないが、高コストであった事から大量に配備されていたわけではないらしい。地上戦用の仕様のため、出力は宇宙戦用よりは抑えめであった。少しはパーツにゆとりがあったため、陸戦型ガンダムにパーツを融通したりしている。

先行量産型ボール

シローが地球に降下する際のシャトルに搭載されており、サンダースを救援するためにシローがこれで出撃し、アイナのザクと相討ちとなる戦果を上げる。
ボールはモビルスーツの開発が遅れていた連邦の兵器で、火力はあるものの機動力に難のある兵器であったが、ジム共々に連邦の主力兵器として戦場に投入された。機動力も装甲も貧弱な事から、『棺桶』の異名をとる。本来は宇宙空間での作業用のマシンであった。

コアブースター

コア・ファイターと呼ばれる、本来は試作型モビルスーツのガンダム・ガンキャノン・ガンタンクの脱出用の飛行機をベースに、大出力のエンジンを取り付けた戦闘爆撃機。「機動戦士ガンダム」は当初は子供向けアニメとして展開された事から、ガンダムには変形合体の構想が組み込まれていた。テレビ放映時にはさらにその機能を強化するシステムとして「Gアーマー」というガンダムを内蔵して戦う戦闘機が登場したが、映画化の際にそのGアーマーの代わりに登場したのがコアブースターであった。Gアーマーがガンダムの武装強化を目的とした位置付けであったのに対し、ゴアブースターは戦闘支援という位置付けに変化している。
本作では航空戦のシーンに登場しているため、大出力のメガ粒子砲を撃つシーン等はないが、ヒマラヤでアイナとシローが救出されるときにジオンと連邦の小競り合いをしたり、ラサ攻略戦の際に航空戦力として制空権確保のために出撃している。なお、ラサではノリスがグフ・カスタムでコアブースターを撃ち落とすシーンもあり、あまり強い機体ではない扱いだった。

ジオン公国軍

アプサラス

ジャブロー強襲のために造られたモビルアーマー。ジャブローには連邦軍の本拠地があり、ここを攻略すればジオン公国の勝ちが決定するため、ジオンの最大の攻撃目標となっていた。ただ、ジャブローは広範囲かつ地下深くにあるため、核爆弾程度では破壊出来ない強固な要塞であった。ちなみに、1年戦争の初期に実施された「コロニー落とし」では、このジャブローを壊滅させるため、宇宙空間からコロニーをジャブローに落とそうとしていた。この時は連邦の抵抗もあって目的は果たせなかったが、コロニーという巨大な物体が地球に落ちたため、地球環境すら変えるほどの大災害を引き起こしており、その影響で大勢の人命が失われた。
アプサラスは、このジャプローを攻略するため、衛星軌道上から大気圏突入し、圧倒的速度と圧倒的火力をもってジャブローからの反撃を受ける前に破壊する事を目的としたモビルアーマーとして開発された。その機動力を実現するため、「ミノフスキークラフト」と言う架空の技術が取り入れられている。
ガンダムの世界では、「ミノフスキー粒子」という架空の物質が重要な役割を果たしている。ミノフスキー粒子は、レーダーを撹乱し、通信を使えなくする物質である。そのため、レーダーが用をなさず、長距離戦闘が不可能になったため、近接戦闘中心の戦争となったという背景がある。そのミノフスキー粒子を様々な用途に活用する技術も開発されており、「ミノフスキークラフト」もその一つである。ミノフスキー粒子を使って物体を浮上させるという技術のことで、ガンダムでホワイトベースの様な巨大な艦艇が空を飛べたのも、この「ミノフスキークラフト」のおかげであった。
アプサラスのミノフスキークラフトには膨大なエネルギーが必要なため、重モビルスーツのリックドムのエンジンを三つ積むことで安定した飛行が可能になっている。大出力のエンジンを積んでいることもあり、戦艦以上のメガ粒子砲を使うことができる。その火力は山を一つ吹き飛ばし、山陰に隠れた連邦軍の部隊を壊滅させるほどであった。さらには、複数の目標を同時に攻撃する事も可能で、1機でラサ攻略戦に来た連邦軍のMS部隊を壊滅に近い状態に追い込んだ。
このアプサラスを発展させ、脚部をつけたのがソロモンで活躍したビグ・ザムになったと思われる。
アプサラスは作中に3種類登場している。アプサラス1は飛行試験用であり、武装を持たなかった。アプサラス2はメガ粒子砲を搭載しており、08小隊と射爆場で死闘を繰り広げている。この時のアプサラス2はシローとアイナが遭難し、救助される際の戦闘において機密保持のために自爆している。ラサ攻略戦で連邦を苦しめたのが完成形のアプサラス3となる。

グフカスタム

歴戦の戦士であったノリス・パッカードが駈る機体。ラサ攻略戦で獅子奮迅の活躍をした。性能的には旧式になるため、速度は遅いが、ノリスの立体的な操縦をして圧倒的に不利な態勢から戦果を挙げていく。特に、08小隊の高性能なガンダム3機を相手に引けを取らず、シローの存在に隙を突かれたとはいえ、目的であるガンタンク3台を撃破する鬼神のごとき戦い振りを見せた。

旧型ザク

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@obasan0407g5

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