吉良吉影(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
吉良吉影(きら よしかげ)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』の敵キャラクターで、スタンド使いである。高い知能を持つが、目立つことを嫌いひっそりと生きてきた。その一方で強い殺人衝動を持ち、特に美しい手を持つ女性を殺すことに異常な執着を見せる。触れたものを爆弾に変えるスタンド「キラークイーン」を持ち、15年前から誰にもバレずに殺人を続けてきた。異常殺人鬼ではあるが、性癖を抜きにすれば「平穏に生きたい」という吉良の人生観に共感する読者も少なくない。
CV:小野友樹(TVアニメ版)、大地葉(TVアニメ版幼少期)、羽多野渉(ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 / ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン』)
演:山崎賢人(実写映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』)
Part4の主人公。壊れた物を直し、怪我を治すスタンド「クレイジー・ダイヤモンド」を持つ。病気や自分の怪我は治せず、死者の傷を治すことはできても蘇らせることはできない。強い破壊力を持つため、一旦物を壊して直すという戦法を取ることが多い。反撃エネルギーという抽象的なものさえ「直し」て逆行させ、敵スタンド使いを撃破したこともある。
幼い頃、スタンドの発動が原因で高熱を発した。病院に向かう途中で雪にタイヤを取られた車を発進させるために、自らの服を犠牲にしたリーゼントヘアの少年の行動をヒーローと感じ、同じ髪形にしている。基本的にはお調子者的で優しい性格だが、髪型を貶されると激怒する直情傾向にある。聖人君子ではないが、内には黄金の精神を秘めており、人質を取る卑怯な性質の敵は許せないと語る。
友人の重ちーを吉良に殺されており、話に聞いていた殺人鬼の正体がスタンド使いである可能性が高い(重ちーのスタンドに勝てる者など考えられないと証言している)こともあって捜査に加わる。吉廣の生み出したスタンド使いと何度か戦うこととなる。
バイツァ・ダストの能力で一度は吹き飛ばされるが、早人の作戦により、川尻浩作に化けた吉良が名乗りを上げるところを目撃。バイツァ・ダストを解除した吉良と戦闘になる。自らの傷を治せないのを承知で吉良と死闘を繰り広げる。
吉良が救急車に轢かれて死亡するところを見届け、吉良の魂が制裁されたことであの世へと旅立つ鈴美を見送った。
空条承太郎(くうじょう じょうたろう)
CV:小野大輔(TVアニメ版 / ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険オールスターバトル』 / ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン』)
演:伊勢谷友介(実写映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』)
Part3で主人公を務めた。仗助にとっては年上の甥に当たる。一秒程度時を止めるスタンド「スター・プラチナ・ザ・ワールド」を持つ。Part3の頃から多くのスタンド使いと渡り合ったこともあって戦い慣れしており、持ち前の沈着冷静な性格と博識さ、明晰な頭脳で戦う。
重ちーがむしり取ったボタンを元に吉良の捜査を始める。靴のムカデ屋で仕立て直された吉良のスーツ及び、それを持ち去る吉良を少しだけ見たが、「今追う必要はない」と口にした。スーツのサイズや素材、仕立て直しを依頼した点からある程度の年齢や地位、ボタンをつけ直してくれる妻がいない独り身の男であることまで推察していた。
共にいた康一が焦った為にシアーハートアタックによって窮地に陥る。
広瀬康一(ひろせ こういち)
CV:梶裕貴(TVアニメ版)、朴璐美(ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』)
演:神木隆之介(実写映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』)
Part4における狂言回しのような存在。自覚はないが、いざという時に勇気を振り絞り、機転を利かせて逆転することができる底力の主でもある。スタンドは「エコーズ」。エコーズは成長するという珍しい特性を持ち、音や声を人や物に張り付けて繰り返す聞かせる「act1」、物にオノマトペを張り付けてそのオノマトペ通りの事象を起こす「act2」、対象を重くする「act3」と窮地に陥るたびに新たな能力が芽生えていった。
靴のムカデ屋で承太郎もろともシアーハートアタックの攻撃を受ける。一度は自身の能力でシアーハートアタックを封じるが、自身のスタンドが付いたままのシアーハートアタックが爆発したため重傷を負った。
吉良の死と鈴美の成仏を他のスタンド使いと共に見届け、日常へと戻ったが、吉良により最愛の人を失った人々がこれからも感じていくだろう喪失と悲しみを思い、心を痛めてもいた。
虹村億泰(にじむら おくやす)
CV:高木渉(TVアニメ版 / ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険オールスターバトル』)
演:新田真剣佑(実写映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』)
仗助の友人。吸血鬼DIOの死に伴い、彼の細胞である肉の芽が暴走し、醜い肉の塊となり果てた父と暮らしている。かつては、弓と矢を所有し、父を人として殺してくれるスタンド使いを探していた兄の形兆(けいちょう)がいたが、他のスタンド使い音石明(おといし あきら)に殺された。
重ちーの一件で吉良の捜査に加わる。重ちーの死を聞かされた際、友人関係であった彼が殺されたのが信じられず怒りとも悲しみともつかない気分から「俺は帰るぜ…イラついてよ…」と言って他のスタンド使いから離れるように去っている。
バイツァ・ダストの能力で爆殺されるが、吉良がバイツァ・ダストを解除した為その運命から逃れることができた。空間を削り取るスタンド「ザ・ハンド」を持ち吉良に立ち向かうが、一度死亡する。夢の中で兄と再会し、「自分で決めろ」と言われて生還。仗助に迫っていた空気爆弾を引き寄せ、空間もろとも削り取ることで消すなどした。
吉良の死と鈴美の成仏を他のスタンド使いと共に見届け、日常に戻った。
矢安宮重清(やんぐう しげきよ)
CV:山口勝平(TVアニメ版 / ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』)
群体型のスタンド「ハーヴェスト」を持つ少年。「重ちー」の愛称を持つ。人気のパン屋「サンジェルマン」のサンドイッチを購入するが、仗助と億泰に貸した1000円の借用書を書いている間犬に持ち去られる。少し離れた場所にあった、吉良の「恋人」入りの袋を間違えて持ち去ってしまい、吉良に目を付けられる。
自身の通う中学校の体育倉庫で仗助らに昼食用の飲み物を入れている間に吉良が「恋人」の回収に成功したため、重ちーからすれば「急に袋がなくなった」事態が発生する。部屋中にハーヴェストを放ったために吉良を発見し、後をつけて袋の奪い合いとなる。中から現れた手首を見てしまった為に爆殺される。
血だらけのハーヴェスト一体に、吉良のスーツからむしり取ったボタンを持たせ、仗助たちに届けることに成功。杉本鈴美の口から重ちーの死と、それが街に潜む殺人鬼の仕業と断定される。一度ハーヴェストとやり合った仗助は「重ちーのハーヴェストに勝てる奴なんか、考えられねーぜ」と証言しており、殺人鬼がスタンド使いであることを知らせることとなった。
一度目の爆発の際は数体のハーヴェストが巻き込まれただけだったため致命傷に至らなかったが、「君の両親も始末する」との吉良の言葉でハーヴェストの壁を作り逃走。吉良を「うすら汚らわしいヤツ」と評し、彼から両親を守る為に、吉良の存在を仗助たちに伝えようとした矢先の死だった。
辻彩(つじ あや)
CV:大原さやか(TVアニメ版) / 水原かおり(ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』)」
エステティシャン。童話『シンデレラ』に登場する魔法使いに憧れ自分の手で幸福な女性を増やしたいとこの道を選んだ。修業の果てにスタンドが開花したタイプで、人相を変えることで運勢を操るスタンド「シンデレラ」を持ち、同名の店を杜王町内に構える。町内では「幸福になれる」として有名。
承太郎たちに追い詰められた吉良により、目の前で川尻浩作を殺すところを見せられ彼と吉良の顔を変えさせられた。吉良の成り代わった顔について言おうとしたところでスイッチが入り、爆死を遂げた。彼女の能力には「30分ごとに口紅を塗らなくてはならない」といったルールが存在するが、吉良に関しては特にルールが定められた描写はない。
岸辺露伴(きしべ ろはん)
CV:櫻井孝宏(TVアニメ版)、神谷浩史(ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 / ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』)
演:高橋一生(TVドラマ『岸辺露伴は動かない』)
杜王町出身の人気漫画家。博識で知性的だが、傲慢でわがままな性格。「面白い漫画を描くには、経験からくるリアリティが大事」と考え、漫画のネタになるなら自身が重傷を負っても喜ぶ一面があり、漫画家としての実力と覚悟は本物といえる。
幽霊の杉本鈴美と接触し、「漫画の題材になるかもしれない」と考え殺人鬼の調査に同意した。幼い頃、両親によって杉本家に一晩預けられ、鈴美に窓から逃がされ難を逃れた過去がある。一歩間違えれば吉良の犠牲者の一人になっていたかもしれない人物であり、助けてくれた鈴美の為にも本腰を入れて殺人鬼の調査を始める。
こっそりビデオ撮影をしていた早人に気付き、川尻浩作との関係から斬らん正体を後るが、バイツァ・ダストで爆殺された。後に吉良がバイツァ・ダストを解除した為、爆死の運命から逃れる。吉良が救急車のタイヤに顔の皮をはがされた状態で死亡し、「川尻浩作」ではなく「吉良吉影」として事故死処理された際「これでよかったんだ。誰にもあいつ(吉良)を裁くことはできない」と口にした。
吉良の死後、鈴美の成仏に際し「さびしい」と言っている。
杉本鈴美(すぎもと れいみ)
CV:原紗友里(TVアニメ版)、広橋涼(ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』 / ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』)
15年前、吉良に殺された少女の幽霊で、今は存在しない小道に、愛犬アーノルドの霊と住んでいる。吉良の犠牲者の魂が天に飛ばされる様をたびたび見てきた。背中には今も、殺害時の傷が残っている。杜王町を愛しており、このまま吉良が何の裁きも受けずに人を殺し続けることや、逮捕をされても「殺人者の町」となってしまうことで街の誇りが失われることに心を痛めていた。
スタンド能力を持つためか小道に迷い込んだ露伴と康一にすべてを話し、殺人鬼の調査を託した。殺されたのは幼い頃の露伴が杉本家に預けられた晩であり、今でも彼を「露伴ちゃん」と呼ぶ。
最終決戦の際死亡した吉良の魂と再会し、一度は窮地に陥るがアーノルドとの連携で吉良を小道で振り向かせることに成功。現世にとどまる理由がなくなったため成仏した。
尼僧(にそう)
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片桐安十郎(かたぎり あんじゅうろう)/アンジェロとは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場する最初の敵スタンド使い。「日本犯罪史上最低の殺人鬼」と言われる連続殺人樹で、「アンジェロ」はマスコミからつけられたあだ名だ。主人公の東方仗助の祖父・良平はかつて少年だったアンジェロを逮捕したことがあり、アンジェロは良平を深く恨んでいる。 スタンド能力は水と一体化し、水を自在に操る「アクア・ネックレス」。
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小林玉美(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
小林玉美(こばやし たまみ)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場するチンピラのスタンド使い。定職につかず、スタンド能力をつかってゆすりたかりをしている。広瀬康一を罠に嵌めてお金を巻き上げようとするが、東方仗助に妨害されて失敗し、その日のうちに康一の家に押しかけて詐欺を働こうとする。母と姉を守るべく、闘争心を呼び覚ました康一の子スタンド能力によって撃退されて改心し、康一の子分として振舞うようになった。
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虫喰い/虫喰いでない(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
虫喰い/虫喰いでないとは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使いのネズミたち。音石明がスタンド使いを生み出す矢で遊び半分でネズミを射たところ、凶悪なスタンドを身に着けてしまった。空条承太郎と東方仗助が駆除に乗り出し、農場を舞台に死闘を繰り広げることになる。 スタンドは一発命中すれば人間でもスタンドでもドロドロに溶かすことができる毒針を発射する「ラット」で、2匹とも同じ能力を身に着けている。
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東方良平(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
東方良平(ひがしかた りょうへい)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』の主人公・仗助の祖父。杜王町の警察署に勤める警察官で、階級は巡査だ。出世とは無縁だったが、35年間真摯に町を守り続けてきた正義漢だった。父親のいない子どもを産んだ娘・朋子と孫の仗助を心から愛している。 物語の冒頭、町に現れた連続殺人鬼・アンジェロに目をつけられ、殺されてしまった。仗助は祖父の代わりに自分が町と母親を守ると決意する。
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大柳賢(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
大柳賢(おおやなぎ けん)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使いで、通称「ジャンケン小僧」。吉良の父親がスタンド使いにした少年で、人気漫画化の岸辺露伴に勝負を挑む。露伴とのジャンケン勝負はファンからの評価が高い名勝負で、NHKのドラマ『岸辺露伴は動かない』で実写化された。 スタンドはジャンケン勝負に勝つことで相手のスタンド能力を奪う「ボーイ・II・マン」。
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目次 - Contents
- 吉良吉影のプロフィール・人物像
- 吉良吉影の来歴・活躍
- 「手」に対する執着と殺人衝動
- 正体を知られる
- 第2の爆弾・「シアーハートアタック」発動
- 川尻浩作としての生活
- 「ストレイ・キャット」登場
- 早人殺害
- 第3の爆弾「バイツァ・ダスト」発動
- 数度目の朝
- 街中の戦闘
- 追い詰められた吉良吉影
- 杉本鈴美との再会
- 外伝『デッドマンズ・Q』
- 吉良吉影のスタンド能力:キラークイーン
- スタンドとは
- ステータス
- キラークイーン第1の爆弾のステータス
- シアーハートアタックのステータス
- バイツァ・ダストのステータス
- 能力:何でも爆弾に変えて吹き飛ばす
- 空気弾
- 第2の爆弾:シアーハートアタック
- 第3の爆弾:バイツァ・ダスト
- 吉良吉影の関連人物・キャラクター
- 吉良吉廣(きら よしひろ)
- 川尻浩作(かわじり こうさく)
- 川尻しのぶ(かわじり しのぶ)
- 川尻早人(かわじり はやと)
- ストレイ・キャット / 猫草(ねこぐさ) / タマ
- 東方仗助(ひがしかた じょうすけ)
- 空条承太郎(くうじょう じょうたろう)
- 広瀬康一(ひろせ こういち)
- 虹村億泰(にじむら おくやす)
- 矢安宮重清(やんぐう しげきよ)
- 辻彩(つじ あや)
- 岸辺露伴(きしべ ろはん)
- 杉本鈴美(すぎもと れいみ)
- 尼僧(にそう)
- 魂の掃除屋(正式名称不明)
- 吉良吉影の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 吉良吉影の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 「物の幽霊」はジョジョPart6にも登場する
- 「キラークイーン」のスタンド名の由来はイギリスのロックバンドQUEENによる楽曲「Killer Queen」
- 「シアーハートアタック」のスタンド名の由来はイギリスのロックバンドQUEENのアルバム「Sheer Heart Attack」
- 「バイツァ・ダスト」のスタンド名の由来はイギリスのロックバンドQUEENの楽曲「Another One Bites the Dust」