吉良吉影(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

吉良吉影(きら よしかげ)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』の敵キャラクターで、スタンド使いである。高い知能を持つが、目立つことを嫌いひっそりと生きてきた。その一方で強い殺人衝動を持ち、特に美しい手を持つ女性を殺すことに異常な執着を見せる。触れたものを爆弾に変えるスタンド「キラークイーン」を持ち、15年前から誰にもバレずに殺人を続けてきた。異常殺人鬼ではあるが、性癖を抜きにすれば「平穏に生きたい」という吉良の人生観に共感する読者も少なくない。

Part4の最終戦で使われた戦法。吉良が密かに屋根裏で育てていたストレイ・キャット(猫草)の空気を操る能力によって空気弾を発生させ、それを爆弾化する。空気弾自体は複数放てるが、爆弾化できるのは一つだけなので、ボール大に大きな空気爆弾を作ることとなる。
ストレイ・キャットの防護の意味もあり、キラークイーンの腹部に収容して使われた(ストレイ・キャットは、早人が吉良を殺害するために持ち出した)。キラークイーンが攻撃を受けた際、自分が攻撃されたと感じたストレイ・キャットが空気弾を撃つこともある。
空気という特性上肉眼では見えにくいため、吉良は自身の腕を使い相手との距離を測って起爆のタイミングを計る。接触することで着火する「接触弾」の他、点火式の「着弾点火弾」があり、使い分けが可能。
「接触弾」は当てれば確実に致命傷を与えることができるが、触れた瞬間に爆発するため障害物などがあると防がれてしまう。「着弾点火弾」は物をすり抜けることができるが、タイミングが合わないと標的をしとめきれない弱点を持つ。
どちらのタイプも、至近距離では吉良自身が爆発に巻き込まれる。また、「着弾型点火弾」は吉良に見えない箇所での点火の際、誰か(作中では吉良の父・吉廣)の誘導が必要となる。
空間を削り取る億泰の能力ザ・ハンドとは相性が悪く、空気弾そのものを空間もろとも消された他、ストレイ・キャットも奪い取られた。

第2の爆弾:シアーハートアタック

「スタンド使いの殺人鬼」として追跡されていることを知った吉良が追跡者を消すために使った能力で、キラークイーンの左手の甲に装着された爆弾戦車。キラークイーンから分離し、行動するがあくまでキラークイーンの一部である。体温を感知し、「コッチヲ見ロ」「今ノ爆発ハ人間ジャネエ」と機械的に呟きながら進んでくる。ある程度の熱に反応して自爆する特性があり、人体の場合はしばらく触れてから、炎などの場合は触れる前に爆発する。爆発をしても、シアーハートアタックが粉々になることもなければ、傷一つ負うこともない。標的を爆殺するまで追い続ける。
靴のムカデ屋に現れて、仕立て直しをした吉良のスーツのことを教えようとした店主を殺し、吉良を追っていた承太郎、康一を追い詰める。自動操縦型であり、単純な動作しかできない。また、熱と感知したものすべてに向かっていくため、擬音の書かれた文字通りの効果を起こすエコーズact2により「ドジュウ」と書かれた熱い文字を標的と思い込んで追い続けるなど、相手の能力によっては封じられてしまうこともある。きわめて頑丈で、すさまじい破壊力を持ったスター・プラチナでも傷一つ負わせることができなかった。
吉良の左手とリンクしており、吉良自身が戦線から離脱してもact3の能力の影響で左手が急に重くなる現象が起きた。吉良が自分自身の左手を切り落としたことで、一旦自由になるが仗助の能力で治して吉良の下に逆行させられる。

第3の爆弾:バイツァ・ダスト

特定の者を爆弾とし、自分の秘密を探る者を始末して時を戻すバイツァ・ダスト。

早人を殺し、追い詰められた吉良の腕に矢が刺さったことで発動した第3の爆弾。
自分の正体を知る者を爆弾にし、スイッチを入れることで周囲を爆破して1時間ほど時間を巻き戻す。その人物が筆記や口述など、どんな手段でも吉良の正体を教えようとすれば教えられた人物を吹き飛ばす。一度吹き飛ばされた人物は、その後爆弾に接触せずともその時間になると爆死する運命が固定化される。この運命から逃れるには、吉良自身が死ぬかバイツァ・ダストを解除するしかない。
爆弾となるものを自動的に守る機能もある。誰が爆殺されるか、巻き戻る前に何が起きるかは、爆弾にされたものにしか分からない。
作中では早人が爆弾にされた。女性消防隊員も爆弾にされかかったが、発動前に吉良自身が死亡し、不発に終わった。

吉良吉影の関連人物・キャラクター

吉良吉廣(きら よしひろ)

CV:千葉繁

吉影の父。登場時は故人で、幽霊となっている。仗助たちからは「写真の親父」と呼ばれる。
年を取ってから得た一人息子の吉影を溺愛するあまり、彼の凶行を知りながらも守ってきた。自分が写った写真の中を支配するスタンド「アトム・ハート・ファーザー」を持つ。写真の中で起きたことは現実世界にも反映され、写真の中で吉廣が包丁を持てば、空間にいきなり包丁が現れる。
仗助たちが吉良邸を捜査している際にポラロイドカメラに仗助、承太郎と共に映り込む形で登場した。仗助たちを始末しようとしたが、承太郎の起点により自分一人だけが写るよう写真を取り直されたため、直接仗助たちに手出しができなくなった。
スタンド能力を引き出す矢と弓をエジプトの老婆から手に入れており、それでスタンド能力を得た。一旦は閉じ込められるが策を弄して(写真に納まったままながら)逃走し、息子の味方とするためにスタンド使いを増やし続ける。
川尻浩作に化けた吉影と接触し、早人を殺してしまった吉影に「杜王町から出よう」と言った。
最終戦の際、民家に逃げ込んだ仗助の位置を知らせるべく早人の服に潜り込み、携帯電話を使って吉影に仗助の位置を教えていた。そのことに気付いた仗助によって文字通り服から炙り出されると、仗助の誘導により吉廣が爆弾を受け消滅した。

川尻浩作(かわじり こうさく)

吉良が成り代わる為に殺されたサラリーマン。登場時既に顔と指紋を奪われた死体となっていた。
浩作を殺した吉良は、そのまま彼の身分と仕事を引き継ぐ。吉良は「出世をしたい」との願望で上司にペコペコしていたらしい浩作の動作を真似ながら、「気苦労の方が多いのに」と出世欲のあった浩作を見下す発言をした。

川尻しのぶ(かわじり しのぶ)

CV:嶋村侑(TVアニメ版)

浩作の妻。浩作とは短大生の頃に交際を始めた。高学歴で高身長の恋人というステータスのみで付き合い、妊娠をきっかけに結婚した為夫への愛情はない。
吉良が夫を殺し、成り代わっていることには気づかなかったが、次第に吉良に惹かれていく。最後まで吉良と夫の関係は知らぬままであった。

川尻早人(かわじり はやと)

CV:佐藤利奈(TVアニメ版) / 佐藤ゆうこ(ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』)

川尻浩作の息子。スタンド使いではなく、普通の少年である。小学校3年生ながら機械に強く、両親の寝室に隠しカメラを仕掛けるなどしていた。やや暗い性格だが観察眼が鋭く、吉良が成り代わってからの「父」の様子がおかしいことに気付いた。寝室に大きな鉢植えを持って行った「父」の真意を調べるべく寝室や屋根裏を探し、ストレイ・キャットを見つけ空気を操る能力で空中に磔にされた。この時、吉良は朝の早人の行動がおかしかったことからまっすぐ会社へ行かず戻ってきており、屋根裏に様子を見に来た。
早人は既に磔から逃れて箱に隠れた後だったが、その後の吉良の呟きを聞き、父だと思っていた男が、父と同じ顔をした別人であることを知る。その後もビデオカメラを持って吉良を尾行し、殺人現場を目撃、撮影する。このことを吉良に気付かれ一度殺されるが、第3の爆弾バイツァ・ダストの発動で生き返る。
その後は早人自身が爆弾にされて、誰かに吉良のことを話したり、筆記で伝えたり、誰かが吉良について早人に探りを入れるなどしたら相手が爆発し、1時間ほど時間が戻る現象が起きる(バイツァ・ダストの能力である)。吉良から能力の説明を受け、誰にも「父」のことを話せない、吉良が死ぬか能力を解除しない限り爆死させられ続ける人が出ることに苦悩する。
母を守るため、ストレイ・キャットを使い吉良を殺そうとしたが、それも失敗してしまう。何度か同じ朝を繰り返したため仗助が通りがかる時間も知っており、吉良が自ら名乗りを上げるところを仗助に聞かせることに成功。スタンドが見えないながらも仗助たちに協力する。
吉良の死を見届け、「誰かにあいつを裁いてほしかった」と口にした。夕食の席で「パパはいつ帰ってくるか分からないから」と先に食べるようにと母から促されると二度と父が帰ってこないことを思い出し泣きながら「僕も、パパが帰ってきてから一緒に食べるよ」と言った。

ストレイ・キャット / 猫草(ねこぐさ) / タマ

猫と草の中間のような生物。
元は、川尻家の地下室に潜り込んできた野良猫(ブリティッシュ・ブルーという種類)のタマだったが、しのぶに誤って殺された。吉良が死体を埋めた個所から、猫とも植物ともつかない姿で復活する。空気を操作するスタンド「ストレイ・キャット」を持つ。
しのぶが自分を攻撃してきた者だということを思い出し、スタンド能力を使って攻撃してきた。彼女を庇った吉良をも攻撃するが、猫の性が抜けておらずゴルフボールにじゃれついたことで一応事は収まった。
その後は吉良により、こっそり川尻家の屋根裏で飼われていた。「ストレイ・キャット」の呼び名及びスタンド名は吉良がつけたものである。屋根裏を完全に閉め、暗い間は眠っているが、雨の日程度の明るさになると目を覚ます。餌はキャットフード。
100%吉良の味方というわけではなく、早人が持ち出して吉良の殺害に使おうとした時、吉良に対してもためらいなく空気弾を発射している。終盤においてはキラークイーンの腹部に収められて空気爆弾を作らされていたが、これは自分が攻撃されていると思い込んでの反撃である。
最終的には億泰の能力でキラークイーンから出され億泰の父と友達になった。
TVアニメ版では猫の時点で喉に穴が空いており、しのぶが投げた物を弾き返す描写があったことから猫の段階で矢に貫かれてスタンド能力が目覚めていたと思われる。

東方仗助(ひがしかた じょうすけ)

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間田敏和(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

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間田敏和(はざまだ としかず)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場する高校3年生のスタンド使い。生前の虹村形兆がスタンド使いを生み出す矢で貫いたことで、スタンド「サーフィス(うわっ面)」が発現した。 執念深く思い込みの激しい、陰湿な性格。同じ学校の生徒に「好きなアイドルだかアニメだかをけなされた」という理由で、スタンドを使って目玉をえぐり取るという行き過ぎた報復を行っている。空条承太郎を町から追い出そうと企むが、仗助に返り討ちにされた。

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支倉未起隆/ヌ・ミキタカゾ・ンシ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

支倉未起隆/ヌ・ミキタカゾ・ンシ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

支倉未起隆(はぜくら みきたか)/ヌ・ミキタカゾ・ンシとは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場する、宇宙人を自称する少年だ。彼いわく「支倉未起隆」は地球での偽名で、本名は「ヌ・ミキタカゾ・ンシ」というらしい。 自身の体や身に着けているものを別のものに変身させる力を持っている。これがスタンド能力なのか、別の超能力なのかは不明。作中では吉良吉影の父親が持っていたスタンド使いを生み出す矢が「刺さらない」という異例の事態が起きている。

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片桐安十郎/アンジェロ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

片桐安十郎/アンジェロ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

片桐安十郎(かたぎり あんじゅうろう)/アンジェロとは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場する最初の敵スタンド使い。「日本犯罪史上最低の殺人鬼」と言われる連続殺人樹で、「アンジェロ」はマスコミからつけられたあだ名だ。主人公の東方仗助の祖父・良平はかつて少年だったアンジェロを逮捕したことがあり、アンジェロは良平を深く恨んでいる。 スタンド能力は水と一体化し、水を自在に操る「アクア・ネックレス」。

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小林玉美(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

小林玉美(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

小林玉美(こばやし たまみ)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場するチンピラのスタンド使い。定職につかず、スタンド能力をつかってゆすりたかりをしている。広瀬康一を罠に嵌めてお金を巻き上げようとするが、東方仗助に妨害されて失敗し、その日のうちに康一の家に押しかけて詐欺を働こうとする。母と姉を守るべく、闘争心を呼び覚ました康一の子スタンド能力によって撃退されて改心し、康一の子分として振舞うようになった。

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虫喰い/虫喰いでない(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

虫喰い/虫喰いでない(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

虫喰い/虫喰いでないとは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使いのネズミたち。音石明がスタンド使いを生み出す矢で遊び半分でネズミを射たところ、凶悪なスタンドを身に着けてしまった。空条承太郎と東方仗助が駆除に乗り出し、農場を舞台に死闘を繰り広げることになる。 スタンドは一発命中すれば人間でもスタンドでもドロドロに溶かすことができる毒針を発射する「ラット」で、2匹とも同じ能力を身に着けている。

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東方良平(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

東方良平(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

東方良平(ひがしかた りょうへい)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』の主人公・仗助の祖父。杜王町の警察署に勤める警察官で、階級は巡査だ。出世とは無縁だったが、35年間真摯に町を守り続けてきた正義漢だった。父親のいない子どもを産んだ娘・朋子と孫の仗助を心から愛している。 物語の冒頭、町に現れた連続殺人鬼・アンジェロに目をつけられ、殺されてしまった。仗助は祖父の代わりに自分が町と母親を守ると決意する。

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大柳賢(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

大柳賢(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

大柳賢(おおやなぎ けん)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使いで、通称「ジャンケン小僧」。吉良の父親がスタンド使いにした少年で、人気漫画化の岸辺露伴に勝負を挑む。露伴とのジャンケン勝負はファンからの評価が高い名勝負で、NHKのドラマ『岸辺露伴は動かない』で実写化された。 スタンドはジャンケン勝負に勝つことで相手のスタンド能力を奪う「ボーイ・II・マン」。

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