機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ（第1部）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

マフティーの名を騙り、シャトルを襲撃したテロリスト。
乗客した政府高官を人質にし地球連邦に対し身代金の要求をするが、ハサウェイとケネスによって返り討ちに合う。

アムロ・レイ

地球連邦軍大尉。外郭新興部隊「ロンド・ベル」のMS隊隊長・エース・パイロット。
シャアの反乱後、消息不明となる（連邦の公式記録的には実質死亡扱い）。

シャア・アズナブル

新生ネオ・ジオン総帥。本名はキャスバル・レム・ダイクン。シャアの反乱後、消息不明となっている。
劇中では、ニュース記事に登場。シャアの反乱から12年を経てもその存在はスペースノイドや地球連邦政府に反感を持つ地上の人々の間でも語り継がれ、根強く支持されている。

クェス・パラヤ

シャアの反乱でハサウェイが出会ったニュータイプの少女。故人。
ハサウェイの初恋の相手であり、シャアの反乱の際にハサウェイをかばって死亡してしまう。
本編中、ハサウェイ自身も度々心の中でクェスと会話しているかのようなシーンが描かれ、あれからずっとハサウェイの心の中で消えないでいるクェスの存在が明確に表現されている。

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の用語

シャアの反乱

正式名称は「第二次ネオ・ジオン抗争」
宇宙国家ジオンの初代首相であるジオン・ズム・ダイクンの遺児であるキャスバル・レム・ダイクンは、様々に名と立場を変えながら宇宙に暮らす人々のために戦い続けていた。宇宙世紀に発生した戦争の中で一度は行方不明となったキャスバルは、かつて使っていたシャア・アズナブルという名を掲げて表舞台に帰還。難民用コロニーのスウィートウォーターを拠点として軍事組織ネオ・ジオンを興し、宇宙移民の完全なる自治と独立という父の理想を実現すべく地球連邦政府に宣戦を布告した。そのための方法として彼が選んだのは、政治腐敗と既得権益の象徴である地球に小惑星を落下させて寒冷化を促し、人が住めない状態にすることだった。
これに対して地球連邦の独立部隊ロンド・ベル隊のエース・パイロット、アムロ・レイと旗艦ラー・カイラム艦長兼艦隊司令、ブライト・ノアは地球連邦への不満を抱えつつも、シャアの極端すぎる選択肢を防ぐためにこの作戦を阻止するために動き出し、シャアと激突。この一連の騒乱のことを指す。
アムロがシャアを撃退することには成功するが、小惑星は地球に向かい落下していく。シャアの狙いが成就するかに見えたが、アムロは単機で小惑星を押し戻そうとする。その行動を見た他の連邦パイロットやネオ・ジオンパイロットも感化され、敵・味方関係なくアムロの加勢に入り落下軌道を逸らすように試みる。その時不思議な光が放たれ、小惑星は地球への落下コースから逸れていく。しかし、光に包まれたアムロやシャアは行方不明となる。
地球連邦の勝利で終結したシャアの反乱だが、アムロやブライトの希望虚しく旧態依然の地球連邦は変わらず腐敗を続けている。

アデレード会議

地球連邦政府の閣僚が一堂に会す機会となったのが「アデレード会議」。
オーストラリアのアデレードで行われることからその名がついている。今回の議題は、地球連邦政府による土地と居住に関する特例法であり、可決すると「連邦政府から認可された人々でなけれれば、地球に住むことができない」という事態になる。特権階級者がさらに増長し、マンハンターの人狩りに免罪符を与えることになってしまうので、この会議の阻止するために、マフティーは閣僚の粛清を行う。

MS（モビルスーツ）

高さ20メートル前後の有人操縦式の人型機動兵器。モビルスーツの「モビル」は"モービル（機動）"、「スーツ (SUIT)」は、"Space Utility Instruments Tactical"（戦術汎用宇宙機器） の略を合体させた造語。
宇宙世紀における戦闘行為を行う際の主力兵器となっている。

地球連邦

地球連邦とは、全世界が統一された統合国家の形であり、その政治中枢を司るものとして地球連邦政府が存在している。
具体的な時期は明言されていないが、宇宙世紀以前に誕生したとされ、首相や議会があるなどの一応の民主的政体が存在しているが、多くの作品では軍の影響力が強く、連邦軍とも同一視されることが多い。
人口が増え、大気が汚染され、森林が減り、人間が地球で生活する事が危ぶまれた事により、宇宙空間で人が生活できる環境「スペースコロニー」をつくり、人類をコロニーへ移住させ地球の環境を復元させようとした。しかし、一部の国による環境破壊の責任を地球全体に求めるこの行為は各国や各組織の反感などを生む。交渉で済むはずもなく残された道は武力での牽制しかなく、地球連邦軍が組織される。、地球連邦はいろいろな反感やわだかまりを残しながら機能していくが、大合併や軍備調達のために産業が潤ったのも事実であり、不本意ながらも世界のバランスは保たれながら意思統一を具現化した「宇宙移民計画」がスタートする。
地球連邦は半強制的に人類を宇宙へ移民をさせて行くが、地球連邦政府の高官や上流階級、政治家などはいつまでたっても地球に居残り、更に地球を私物化してしまう。地球連邦政府は置かれた立場を利用し、どんどん腐敗していきその態度が色々な戦争の引き金となっていく。

マフティー

架空の人物「マフティー・ナビーユ・エリン」を中心にした反地球連邦政府組織。意味は「正当な預言者」とでも訳せる意味を持つ造語であるが、スーダン語、アラブ語、古いアイルランド語の合成である。「マフティー・エリン」と呼ばれることもある。
劇中ではハサウェイ・ノアがマフティーその人を演じているが、ひとりだけを指すかは不明。反地球連邦政府組織の急先鋒として、地球連邦政府要人などを狙って暗殺する、モビルスーツを使ったテロを実行している。閣僚や官僚の粛清を行うことで、地球連邦政府の要職の世襲と血縁による体制を揺さぶろうとしている。世間からの評価は両極端で批判的な声もある一方、劇中ガウマンやギギが語るように「マフティーはシャア・アズナブルの幽霊」「シャアが生き返って人の思うことをしてくれる」と地球連邦政府のやりようをよく思わない人々からは、かつての反地球連邦の象徴でありスペースノイドの英雄として語り継がれるシャア・アズナブルのイメージと結び付けられ強く支持されている。オエンベリ軍のようにマフティーと同様の思想を持つ反連邦のテロ組織は他にもあり、それらがマフティーの名を騙ることもある。

オエンベリ

オーストラリアの北部の街オエンベリに集結した数万の反地球連邦政府分子が結成した私設軍隊。
高級シャトル・ハウンゼンを襲撃したハイジャッカーたちは彼らの仲間の一部。ハイジャックの目的は資金の確保であり、マフティーを騙っていたものの、全く無関係の組織だった。

キルケー部隊

オーストラリアに展開する地球連邦軍部隊のひとつ。
元々は、防衛を主としていたキンバレー部隊であったが、反政府組織マフティーに対する戦果が芳しくなく、部隊司令官であったキンバレー・ヘイマンを更迭。ケネス・スレッグが司令官として着任した。
キルケーとは、オデュッセウスの物語に登場する太陽神へリオスの娘から名付けられた。

マンハンター