透明なゆりかご 産婦人科医院 看護師見習い日記(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『透明なゆりかご 産婦人科医院 看護師見習い日記』は、作者:沖田×華のアルバイト先での実体験に基づく、1997年頃の産婦人科医院を舞台とした医療漫画作品。漫画家として活躍している作者が、看護師を目指していた時から考えている“命とは何か”という永遠の課題に真剣に向き合い、様々な命の物語を描く。“輝く命”だけではなく“透明な命”もある。時には、“輝く命”として産まれても“透明な命”になることもある。どんな命でも同じ重さがあり、意味があるという“命の尊さ”を考えさせられる作品である。

出産の選択肢の一つ。背中に麻酔を打って出産する方法。下半身だけ麻酔がかかり、意識はある。医師の合図でいきむ。

二人目不妊

第一子出産後に、一般的に性交渉して、3年以上妊娠しない事。理由は様々で、原因不明のこともある。

スポイト法

排卵日に合わせてパートナーの精子を採取して、スポイトに吸い取り、自分に膣の挿入する方法。

『透明なゆりかご 産婦人科医院 看護師見習い日記』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

大宮さん「ウソでもいいから『産んでほしい』って言ってほしかったー…」

(透明なゆりかご 1巻 95ページ)「胎児の光」の一コマにおけるセリフ。
出産を希望していたが、現実的な理由で中絶を選択した大宮さん。しかし、その後精神不安定になり、何もかもが憎く感じてしまう。そんな時に旦那さんから産ませてもらえなかった絶望感で「ウソでもいいから『産んでほしい』って言ってほしかったー…」と言う。

久美子さん「またデキたって?ポンポン産んでー ハムスターと変わらないじゃん!」

(透明なゆりかご 2巻 163ページ)「縁をつなぐ子」の一コマにおけるセリフ。
次から次へと子宝に恵まれる親族に対して、不妊症に悩んでいた久美子さんは劣等感から「またデキたって?ポンポン産んでー ハムスターと変わらないじゃん!」と言う。幸せな報告が、人によってはプレッシャーとなり追い詰めてしまい、キツイ言葉が出てしまうこともあるのだ。

江口さん「よくぞ この子を殺さずに捨ててくれたと思った」

(透明なゆりかご 3巻 66ページ)「置き去りの子」の一コマにおけるセリフ。
総合病院で守衛をしている江口さんは、病院に子供を置き去った親に対して「よくぞ この子を殺さずに捨ててくれたと思った」と言う。殺してしまう選択をせずに、生きていてほしいと願って捨ててくれたことに感謝した。もちろん子供を置き去りにすることは良いことではないが、やむを得ない状況の中、最後の親心で置き去る決断に至ることもある。

鍋バー「周りから『人殺し』ってののしられても耐えられる心がないとイカン」

(透明なゆりかご 4巻 57ページ)「老助産師とトラウベ」の一コマにおけるセリフ。
大ベテラン助産師、鍋バーが牛小屋で赤ちゃんを取り上げて感動した話をする。話を聞いて、助産師に対しての憧れを持った×華に鍋バーは「周りから『人殺し』ってののしられても耐えられる心がないとイカン」と言い、助産師の厳しさを伝えた。助産師は、それなりの覚悟を持たないとできない仕事である。無事に産まれてくることだけではない現実があるのだ。

北見さん「たかが子供を産んだだけなのに……」

(透明なゆりかご 5巻 169ページ)「出産非希望」の一コマにおけるセリフ。
北見さんは望まれない妊娠をしたが、“めんどくさい”から産む、というスタンスで、周囲から孤立していた。しかし、出産当日を迎え、痛みに耐えて女の子を無事出産する。周囲から褒められた経験がなかったが、出産後に褒められることがあり戸惑って「たかが子供を産んだだけなのに……」と言う。北見さんは、大変な出産を乗り越えたことは実感したが、今度は自分が親になっていく実感を少しづつし始めたことで、心境の変化に驚いていたのだ。

サヤちゃん「この子の新しい人生によって 私の人生が書きかえられていく」

(透明なゆりかご 6巻 165ページ)「透明な姉妹 後編」の一コマにおけるセリフ。
両親からの育児放棄、妹との死別、信じた人からの裏切りなど、壮絶な人生を送ってきたサヤちゃん。自身の子供を産み育てることで「この子の新しい人生によって 私の人生が書きかえられていく」と言い、過去の苦しみが浄化されていくことを感じている。

ユリさん「良君があの日時間通りにきてくれていたら…あんな目に遭わなくてすんだのに!!」

(透明なゆりかご 7巻 48ページ)「性的暴行」の一コマにおけるセリフ。
性的暴行を受けて、心に深い傷を負ったユリさん。彼氏(良君)は悩めるユリさんに対して、心通わずについカッとなって追い詰めてしまう。そしてユリさんは「良君があの日時間通りにきてくれていたら…あんな目に遭わなくてすんだのに!!」と言う。性的暴行の被害者には“あの時こうしていれば良かったのに”と過去の行いを責めさせることは本来NGだ。

桜本さん「だから へその緒は命のパワーチェーンって言われてるんですー!!」

8kHagio150
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@8kHagio150

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