ポケットモンスター（ポケモン）のタイプまとめ

ドラゴンタイプの技

ドラゴンタイプの技は鋼やフェアリータイプ以外に半減・無効化されないため、相手に安定したダメージを与えることができる。ただ対戦環境ではその鋼やフェアリータイプが多いため、この利点を感じにくい状況にある。
また特別な追加効果がある実用的な技が少なく、汎用的なものでは相手の攻撃を下げる「ワイドブレイカー」や、自身の防御が下がる代わりに素早さが上がる「スケイルショット」程度。いずれも『ソード・シールド』からの登場である。変化技もたった2種類で、攻撃と素早さを上げる「りゅうのまい」とジャラランガ専用の「ソウルビート」しかない。

一方、高威力な技は物理では「げきりん」、特殊では「りゅうせいぐん」がある。威力130の「りゅうせいぐん」は特別な教え技であり、ドラゴンタイプのポケモンしか覚えることができない。また使用後に特攻が2段階下がるデメリットがある。「げきりん」は威力が120で2〜3ターン攻撃した後、こんらん状態になるデメリットがある。ドラゴン技はドラゴンタイプしか弱点をつけないことから、やはりドラゴンタイプ以外での採用はほぼない。

ドラゴンタイプのタイプ相性

ドラゴンタイプの相手に効果抜群になる。
鋼タイプの相手に半減され、フェアリータイプの相手に無効になる。
氷、ドラゴン、フェアリータイプの技を効果抜群で受ける。
炎、水、電気、草タイプの技を半減する。

ドラゴンタイプの技はドラゴンタイプにしか抜群を取れない。そのため、素の威力で押し切らないといけない場面が多々ある。逆に言えばステータスが足りないドラゴンタイプが活躍するのは難しい。

悪タイプ / あくタイプ

『金・銀』から追加された新しいタイプ。前作である『赤・緑』で猛威を振るっていたエスパータイプに対抗するため、不遇であった虫タイプ、格闘タイプの地位向上のために追加された。タイプとしては珍しく概念による位置づけとなっている。
悪タイプは、ポケモンも技もその癖の強さが特徴である。

「悪」というイメージからか、毒タイプと並んで悪人やならず者、その下っ端たちが使用してくることが多い。その関係からか、悪タイプのジムリーダーは『ソード・シールド』のネズが登場するまで存在しなかった。

悪タイプのポケモン

ゴーストタイプとイメージがかぶっている部分もあるが、悪タイプのポケモンはワイルドな外見や黒系のダークカラーを持つポケモンが多く、凶暴さや狡賢さといったものが強調されている。ただし人間の偏見から災いをもたらすポケモンと言われるようになったアブソルのような例外もいる。

悪タイプに分類されるポケモンのステータスは「悪」という攻撃的なイメージらしく、攻撃・特攻に優れたアタッカーが多い。また特性に癖のあるポケモンも多く、使用した技のタイプに自身のタイプが変化する「へんげんじざい」のゲッコウガ、ボールから出る時に手持ちの一番最後のポケモンの姿に化けて出てくる「イリュージョン」のゾロアーク、1ターンごとに姿が変化する「はらぺこスイッチ」のモルペコなど。

悪タイプの技

悪タイプの攻撃技は癖の強いものが多く、相手の攻撃を参照してダメージ計算を行う「イカサマ」、持ちものを落とす効果がある「はたきおとす」、相手が交代するターンに使うと交代する前のポケモンに対して威力2倍で攻撃する「おいうち」、相手が攻撃技を選択していない場合は失敗する先制技の「ふいうち」などがその代表格。いずれもプレイヤーの読みが必要とされやすい。

攻撃技としてはゴーストタイプと範囲が被り、相手に等倍以上でダメージを与えやすい。その影響からか、威力そのものは控えめな傾向にある。

変化技も豊富で、相手の変化技を封じる「ちょうはつ」や自身が瀕死になる代わりに相手の攻撃・特攻を2段階下げる「おきみやげ」などの強力な技は、悪タイプのポケモンに限らず広く使用されている。

悪タイプのタイプ相性

エスパー、ゴーストタイプの相手に効果抜群になる。
格闘、悪、フェアリータイプの相手に半減される。
格闘、虫、フェアリータイプの技を効果抜群で受ける。
ゴースト、悪タイプの技を半減し、エスパータイプの技を無効にする。
その他、変化技を優先度+1で繰り出せる特性「いたずらごころ」の相手ポケモンが使用した変化技を受けない。

悪タイプそのものはサブタイプ的な側面もあり、他のタイプのイメージが強いポケモンに悪タイプがついていたり、進化する過程で付与されることも多い。
そういった側面から、自分のタイプの技が通りにくい場合のサブウェポンとして、悪タイプの技を取り入れるということもある。

鋼タイプ / はがねタイプ

『金・銀』から追加された新しいタイプ。第1世代から登場したコイル系統は、第2世代から鋼タイプがつくようになった。

鋼タイプのポケモン

「鋼」という名の通り、金属的なイメージを持っている。金属製品や機械の身体といったポケモンや、自然生物が鎧をまとったようなデザインのポケモンがこのタイプを持っている。また、岩タイプのポケモンが進化後に鋼タイプとなったり、岩タイプの延長として扱われていることもある。
岩タイプの延長上という扱いのためか、バトル中の天候が「すなあらし」状態でもダメージを受けることはないが、岩タイプのように特防が1.5倍になる効果はない。

鋼という言葉のイメージ通り、鋼タイプのポケモンは硬さが売りとなっている。イメージだけではなく、実際のステータスも防御に秀で、タイプ相性による耐性も豊富。たいていのタイプの技を半減することができ、毒タイプに至っては完全に無効化できる。
そのため、鋼タイプのポケモンは相手の攻撃をひたすら耐える耐久戦術の防御役に最適といえる。その影響は大きく、鋼タイプの登場によって弱点をつける地面技、格闘技、炎技の価値が大きく上昇したほど。
地面、格闘タイプは複合によって半減以下にできることも多いが、炎タイプを等倍・無効にする複合タイプはあまりない。特性により炎タイプを無効にできるヒードランは鋼タイプの中でもユニークな耐性を持っている。

鋼タイプだけを持つポケモンは少なく、他のタイプとの複合である場合が多い。鋼タイプが苦手とする地面、格闘、炎タイプが他のタイプの弱点もつきやすいこともあって、4倍弱点を抱えてしまうこともある。持ち前の防御で不一致なら耐えることもあるが、無理は禁物である。

鋼タイプの技

鋼タイプの技は威力が低いわりに命中率もあまりよくなかったりと、攻撃技には恵まれていない。しかしながらステータス上昇の追加効果があるものが多く、「メタルクロー」は攻撃を、「はがねのつばさ」は防御を1割の確率で上昇させるという効果がある。
相手よりも素早さが低いほど威力が上がる技「ジャイロボール」や、相手よりも重たいほど威力が上がる技「ヘビーボンバー」は使い手を選ぶ。
これらはすべて物理技。特殊技の選択肢はさらに乏しく、威力80の「ラスターカノン」と、威力140で使用すると自身のHPが最大値の半分減少する「てっていこうせん」程度。鋼タイプで特攻が高いポケモンがそれほどいないこともあって、使いこなせるポケモンは限られる。

変化技は「ボディパージ」「ギアチェンジ」「きんぞくおん」など、能力ランクを変化させるものが多い。

鋼タイプのタイプ相性

氷、岩、フェアリータイプの相手に効果抜群になる。
炎、水、電気、鋼タイプの相手に半減される。
炎、格闘、地面タイプの技を効果抜群で受ける。
ノーマル、草、氷、飛行、エスパー、虫、岩、ドラゴン、鋼、フェアリータイプの技を半減し、毒タイプの技を無効にする。
その他、「どく」「もうどく」状態にならない。

鋼タイプは11タイプもの耐性を持つというタイプ相性を誇っている（第5世代までは12タイプを半減以下にできた）。逆に攻撃は炎、水、電気、鋼という主要なタイプに半減されるため苦手である。
「どく」「もうどく」状態にならないが、これは「毒タイプの技を無効にするから」というわけではなく、鋼タイプのタイプ特性である。そのため、「シンクロ」「ほうし」といった特性、虫タイプの技「ダブルニードル」でも「どく」状態にならない。

フェアリータイプ