ルドル・フォン・シュトロハイム(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

ルドル・フォン・シュトロハイムとは、『ジョジョの奇妙な冒険』Part2『戦闘潮流』に登場するナチスの軍人である。強い愛国精神を持ち、他民族に対し傲慢に振る舞う一方で自らが認めた者は捕虜であっても敬意を表して接する。国や作戦遂行の為なら自身の脚を切断し、自身の体が機械化されることも厭わない。波紋と呼ばれる力を使う主人公ジョセフ・ジョースターらと共に、古代に栄えた超生命体の生き残り「柱の男」に戦いを挑む。自信家な一面や語尾を伸ばして話す強いキャラクター性も相まって、シュトロハイムの人気は高い。

ルドル・フォン・シュトロハイムのプロフィール・人物像

CV:伊丸岡篤

ルドル・フォン・シュトロハイムとは、『ジョジョの奇妙な冒険』Part2『戦闘潮流』に登場するナチスの将校である。登場時の階級は少佐で、メキシコ秘密基地の指揮官だった。メキシコの地下で発見された「柱の男」を蘇生させて軍事利用する命を受けていた。
自信過剰で傲慢と称されることが多い。ナチス所属という点も相まって悪人と認識されがちだが、その高い愛国精神故に国の為なら我が身や命を投げ出す覚悟を持っており、「柱の男」のひとり・サンタナ捕獲作戦の為自らの脚を切断させた。
他民族に対し横暴な態度を取る一方、捕虜であっても自分を犠牲にして同胞を救おうとした少年の勇気に敬意を表し、彼以外の全員を「柱の男」を目覚めさせるための生け贄にした。
「我がドイツの医学薬学は世界一イイイ!」「誇りであるウウウウ!」と語尾を伸ばして話す傾向にある。
その勢いのある口調や台詞回しからアクの強いキャラクター性を放っており、ネット上でネタにされることも多く、その誇り高さも相まって人気は高い。

ルドル・フォン・シュトロハイムの来歴・活躍

「柱の男」サンタナとの戦い

自らの脚を失うことをも厭わないシュトロハイム(右)

メキシコの遺跡から発掘された謎の古代生物「柱の男」を蘇生させ、軍事利用する命を受けたシュトロハイムは、メキシコ秘密基地の指揮官に就任した。「柱の男」を発掘した組織・スピードワゴン財団の創始者であるロバート・E・O・スピードワゴンを捕らえ、凄まじい拷問を加えたが、彼は「柱の男」に関することは何一つ言わなかった。
自国の技術に絶対的な誇りと自信を持ち、捕らえた捕虜を柱の男を目覚めさせる餌にするなど、シュトロハイムは尊大な振る舞いを見せていた。

シュトロハイム率いる研究チームは、基地に持ち込んだ柱の男のひとりを目覚めさせ、実験を行おうとした。この時、シュトロハイムは眼前で目覚めつつある「柱の男」に「メキシコに吹く熱風」を意味する「サンタナ」の名を与えている。
当初、サンタナは無知な原始人のような素振りを見せていたが、体を変形させて空気供給管から脱出する、短時間で現代の言葉を覚える、他者の肉体に潜り込み、受けた銃弾を指先から発射するという驚異的な能力を見せる。
複雑な構造のサブマシンガンを瞬時に分解するほどの高度な知性と学習能力を持ったサンタナの前に立ちふさがったのが、スピードワゴンの友人だったジョナサン・ジョースターの孫のジョセフであった。スピードワゴンを救う為にナチス兵士の振りをして実験室に潜り込んでいたジョセフは、「柱の男」の弱点である太陽と同じエネルギー波を持った波紋法という術を身に着けていた。
部下を皆殺しにされたシュトロハイムは、研究所ごとの自爆を提案するがジョセフに止められる。ジョセフの提案で太陽光でサンタナを倒すべく、彼を外に誘い出す作戦が取られた。しかし、扉に向かったシュトロハイムは、変形したサンタナの肉片で脚を絡めとられてしまう。シュトロハイムはジョセフに頼み、斧で自らの脚を切断してもらって実験場の扉を開けることに成功するが、サンタナは脚の傷口からシュトロハイムの体内へと潜り込んでしまった。
脚を断たれた痛みがなくなり、次第に快感へと変わっていくことに恐怖を覚えるシュトロハイムだが、ジョセフに後を託すべくサンタナの研究をしていた理由を話す。それは単なる軍事利用だけではなく、ローマの地下で確認された3体の「柱の男」が目覚める前に策を講じる為であった。ジョセフに「ローマに行ってある人物に会え」と言い、シュトロハイムは手榴弾でサンタナの潜り込んだ自身の体を吹き飛ばした。

サイボーグ化

しかし、シュトロハイムは生きていた。「柱の男」の研究成果とナチスの科学力によって一命を取り留めていただけではなく、体の大部分を機械化させたサイボーグとしての復活を遂げる。「柱の男」たちの目的は、太陽という弱点を克服し、究極生命体(アルティミット・シイング)になる為のアイテム「エイジャの赤石」であった。カーズの作った石仮面は、血を浴びることで骨針と呼ばれるものを出して被った者の脳を押し、能力を上げる機能を持つ。人間が被れば吸血鬼となり、「柱の男」たちの餌、もしくは下僕となる。究極生命体になるには、エイジャの赤石が必要であった。
ジョセフは仲間の波紋使いシーザー・ツェペリと共にサンタナ以外の「柱の男」であるワムウ、エシディシ、カーズと出会い、自分たちの力不足を痛感してシーザーの師・リサリサに弟子入りしてパワーアップを遂げていた。
エシディシを倒したが、リサリサが持っていたエイジャの赤石はエシディシによって既にスイスへと郵送された後であった。ナチス軍は郵送中のエイジャの赤石を入手し、情報提供と引き換えにジョセフらに協力を要請したのだった。
シュトロハイムの部下は、ジョセフらを待つ間アジトを襲撃してきたカーズにより皆殺しにされる。シュトロハイムはサンタナの力を基準としたパワーや機関砲、「柱の男」たちの弱点である紫外線照射装置を駆使して戦うが、カーズにより体を真っ二つに両断される。
赤石は守り抜いたが、戦闘不能となったシュトロハイムは一時戦線を離れることとなった。

最終決戦

ジョセフは、かねてより決闘を約束していたワムウとの戦いに勝利したが、カーズに大量の吸血鬼をけしかけられる。そこに、修理を済ませたシュトロハイムが部下を引き連れ現れた。ナチスの親衛隊や、スピードワゴン財団特別科学戦闘隊と共に吸血鬼たちを掃討すると、ジョセフとの戦いに敗れたカーズが落ちてきた。
ナチス親衛隊による紫外線照射でとどめを刺そうとしたが、カーズは赤石をはめた石仮面を被っていた。紫外線の照射でカーズを石化させることはできず、むしろ赤石のついた石仮面がカーズの脳を刺し、究極生命体となる手助けとなってしまった。
太陽を克服したカーズは、それまで弱点だった波紋法を自らの攻撃手段として用いる。その威力は、ジョセフのものの100倍ほどだった。
「逃げる」と言ったジョセフは戦闘機に乗り、皆からカーズを引き離そうとする。しかし、あらゆる生物に変身できる能力を得たカーズに追いつかれヴォルガノ火山のマグマに落とされそうになった。ジョセフを助けたのは、いつの間にか戦闘機に乗り込んでいたシュトロハイムだった。
火山に着地し、脚を砕きながらもジョセフを助けたシュトロハイムは、溶岩に落ちても尚、能力を駆使して這い上がるカーズに勝てる手段はないと絶望する。ところが、ジョセフがかざした赤石がカーズの波紋を増幅し、膨大なエネルギーが火山の噴火を誘発した。
岩盤ごと押し上げられたカーズは二度と地球へ戻れなくなり、共に吹き飛んだジョセフは行方不明となる。一部始終を見届けたシュトロハイムは皆に「ジョセフは死んだ」と報告する。
実際にはジョセフは生きていたのだが、シュトロハイムは彼と再会することなく、1943年スターリングラード戦線にて誇り高きドイツ軍人として名誉の戦死を遂げた。

ルドル・フォン・シュトロハイムの能力

サイボーグ化した体

「柱の男」のひとり・サンタナとの戦いで自爆したシュトロハイムは、軍の医学の力により一命をとりとめた。単に助かっただけではなく、その肉体に武器を仕込み、パワーアップしたサイボーグとしての復活である。

驚異的握力

サンタナとの戦いで「柱の男」のデータを得ていたナチスは、サイボーグとなったシュトロハイムの体にサンタナの力を基準としたパワーを与えた。結果、握力はサンタナの約2倍の1950kg/平方cmという力を発揮し、カーズの手の肉を引きちぎっている。

重機関砲(じゅうきかんほう)

サイボーグ化したシュトロハイムの腹部には、重機関砲が仕込まれている。1分間に600発の徹甲弾の発射が可能で、厚さ3mmの鉄板を貫通できる。この重機関砲でナチス兵士がアジトにしていたロッジの壁を破壊して現れた。カーズに対しても使用されたが、通用しなかった。

紫外線照射装置(しがいせんしょうしゃそうち)

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