変態×北海道アイヌ史×グルメのインパクト!!
ゴールデンカムイは、日露戦争帰りの兵士・杉本と、アイヌの少女・アシリィパが、アイヌの金塊の謎を印した入れ墨人皮をめぐって、北海道全土から樺太を旅していく物語です。
が、それだけでは、この漫画の魅力と濃ゆさは、語りつくせません。
まずは、この作品に登場する、数々の変態。
現在の貨幣価値に換算すると、3千億円にものぼるといわれるアイヌの金塊の在りかを、囚人たちに入れ墨として彫った…というだけでも、戦前の乱歩などの推理小説を彷彿とさせます。
ですが、入れ墨を彫られている囚人たちが、濃くて、魅力的な変態!!ばっかり!!なんです。
女好きでちゃらんぽらんな脱獄王の白石。
不敗の柔道王、なぜか額にはんぺんをつけてる牛山。
女装の食人老人医師・家永。
「勃起!」と連呼する200頭以上の熊を撃ち殺してきた猟師・二瓶。
ほかにも、ヤングジャンプで連載していいのか…!?と心配になるくらい、際どい変態ぞろい。
もちろん(?)変態は囚人だけではありません。
杉元・アシリィパたちと入れ墨人皮を奪い合うのは、新選組の生き残り・土方歳三一派と、第七師団の鶴見中尉とその配下たち。
息もつかせずストーリーがどんどん進んでいきますが、きっちりしっかりアイヌと北海道史を押さえてあって、そのあたりも読みごたえがあります。
また、アイヌ文化、とりわけ食べ物についての描写が多く、この作品を読んで、「アイヌ料理食べたい〜〜!」と思った方は少なくないはず(笑)。
昔の小説とかマンガってこれくらいぶっ飛んでましたよね。
いつからこんなにお上品になっちゃったんでしょうね?
ちなみに、史実のキャラクターがモデルになっていることが多いので、探してみると、さらに作品を楽しめるかもしれません。
おススメです!